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これが噂の…
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「リリアン・ミラー侯爵令嬢!貴様との婚約を今ここに破棄する!」
この国の王子の凛々しい声が、その場に響きました。
王子の指の先には、美しく背の高い一人の女性。突然の事態に驚きながらも、理知的な瞳で王子を見つめ返しています。
そして王子の傍らには小柄な少女。大きな瞳を潤ませて、王子に寄り添っています。その様はまるで恋人のようです。
王子が更に何か言おうと口を開いた時、朗らかな声が割って入りました。
「まあ!これが噂の婚約破棄ですのね!」
その言葉を発したのは、この場の誰よりも煌びやかなドレスに身を包んだ一人の女性。この国に留学中の、帝国の皇女です。
「まあまあまあ!まさかこの目で本物を見られるだなんて!」
炎のように赤いドレスに身を包んだ彼女は、滑るようにアストラ王子へと近づきました。そして扇子で口元を隠しながら尋ねます。
「ねぇ、やっぱり真実の愛とやらに目覚めたんですの?」
王子はびくっと肩を震わせて驚いた顔で皇女を見つめました。
「なぜわかるのです?」
国の力は帝国の方が上。従って王子の口調も、自然と丁寧なものになります。
皇女はその質問には答えずに、嬉しそうに笑いました。
「まぁあ!やっぱりそうなんですのね!ではそちらのお小さい方とは、「礼儀はなってないけど、そこが新鮮」とか「俺に物怖じせずに意見するなんて骨があるじゃないか」とか果ては「みんな王子としての自分しか見てくれない。けれど彼女は違う。一人の人間として俺を見てくれる」とかそういった感じ愛を深めたんですの?」
「なぜ知っているのです!?」
二人の秘密だと思っていたことを、いとも容易く言い当てられて、大きく動揺する王子。
その反応に更に気を良くしたのか、皇女は瞳を煌めかせ少し声を潜めてこう続けました。
「じゃあ、彼女の持ち物が汚されたり無くなったり、嫌味を言われたり突き飛ばされたり、なんて事もあったりしたのかしら?」
「まさか貴女まで嫌がらせに加わっていたのか!?」
嫌がらせを実行した本人でなければ知るはずのないことです。青ざめた顔で信じられないと呟く王子。
「まあ、嫌ですわ。そんなことをする理由がございません」
しかし皇女は、心外だとパチリと扇子を閉じて眉をひそめてみせました。
「申し訳ない。少し気が動転していたようです」
王子は慌てて謝罪しました。
証拠もなく他国の皇女を疑ったとあっては、下手をすれば国際問題になります。
幸い皇女は王子の疑惑はサラッと流して、意味ありげに囁きました。
「ね。でもそれ全部、彼女の自己申告じゃありません?」
何を言わんとしているのか察した王子はカッとなりました。
「ちゃんと何度もこの目で見ましたとも!破かれた教科書、泥に塗れた制服っ…」
その時のことを思い出したのか、王子は悔しそうに唇を噛みます。
ですが皇女は、王子のそんな様子を意にも介しません。
「ええ、ですから結果ではなく実行中のところをご覧になったことはあるのかしら?」
あくまで楽しそうな皇女を、王子は睨みつけました。
「無くともわかります!そんなことをする者など、リリアンくらいしかーー」
「まあまあまあ!見なくてもお分かりになるの?本当に?どうして?」
自分の言葉を遮った皇女の勢いに気圧されながらも、王子は胸を張って答えました。
「少し考えればわかることです。私がメアリに惹かれているから、自分の立場が危うくなるとでも思ったのでしょう。浅ましい女です!」
皇女はそれを聞いて吹き出しました。
呆気にとられる王子に、目尻の涙を拭いながら問います。
「どうしてそんな愉快な結論に至ったのか、是非ともお伺いしたいですわ!」
「そんなこともわからないのですか?私がメアリを妃にと望んだからです!そうなればリリアンは婚約を破棄される。それを防ぐため、王子妃ひいては王妃となるためにメアリを排除しようとしたのです!」
「それ、あなたがそう思ってらっしゃるだけよね?」
「メアリがそう言ったんだ!」
「あら、まあ」
驚いた皇女に、王子は勝ち誇って言い募ります。
「被害者本人の証言、これ以上のものがありますか?」
「ええ、確かに」
自分の正しさを肯定されたと思って鼻息を荒くした王子に、皇女は冷水を浴びせかけました。
「それ以上にあてにならないものはありませんわね」
「なんだと!?」
怒りのあまり乱暴な言葉遣いになった王子の剣幕を気にした様子もなく、皇女は王子の背中に庇われ青ざめた顔で震えるメアリに笑いかけます。
「だってなんとでも言えてしまいますもの。ねえ、お嬢さん?」
それから王子に向き直りました。
「殿方はご存知ないのかもしれませんけど、数年前から巷では婚約破棄の物語が流行っておりますのよ」
「え?」
突然の話題の転換に、王子が戸惑います。
「若い女性の間でとても人気ですの。それでその内容がなんと、先ほど私がアストラ王子に言ったことそのままですの」
王子が、言われたことをゆっくりと理解します。
「それは、つまりーーー」
掠れた声を出す王子に
「ええ。礼儀がなっていなくて大胆で、でも心優しい貧乏貴族の娘が王子様と仲良くなって王子様の婚約者に嫉妬されて虐められて。でもそのおかげで王子様との仲が深まって、ついに王子様は婚約者を捨て娘は妃となる。大恋愛小説なのですわ!」
それはーー
「それを真似て、下級貴族や平民が、婚約者のいる男性を奪い取るのが最近流行っているんですって」
彼女がそれと同じことをーー
「まさか王族を狙うような大胆な方をこの目で見られるとは思ってもいませんでしたわ」
意地悪そうに笑う皇女に、王子は何も言葉を返せません。
「それに本当に婚約を破棄してしまうような王子がいるとも思いませんでしたわ」
と続けられても。
そんな偶然があるだろうか?
筋書きすべてが物語と同じ。そんな偶然が…違うと言って欲しくてメアリを見ました。
するとーー
彼女の表情は、今まで見る度に癒されてきたものとは全く違っていました。
皇女を睨みつけ憎々しげに歪むその顔は、母が側妃達に向けるもの、または廊下の隅で影口を叩く侍女達と同じものでした。
王子が最も嫌悪する女の表情。
彼女は自分を騙していたのか…。
それでもまだ信じられなくて、王子は愛する女性の名前を呼びました。しかしメアリは王子の方を見ようともせずに、皇女に向かって喚きます。
「どうして関係ないあなたが首を突っ込んでくるのよ!もうちょっとで全部上手くいくところだったのに。邪魔しないでよ!産まれた時から何でも全部持ってるくせに!貧乏貴族に産まれて良い暮らしをしようと思ったら、人のものを奪うしかないのよ!それの何が悪いっていうのよ!何でも持ってるんだから一つぐらいよこしなさいよ!!!」
息を切らせて自分を睨みつけるメアリを、皇女は鼻で笑います。
「だってとっても滑稽なんですもの」
「何ですってぇ!?」
もはやメアリの頭からは、相手が他国の皇女だという事実は抜け落ちているようです。掴みかからんばかりの勢いです。
「ちょっとつついただけでこんな風にボロが出るあなたの演技も、産まれた時から王族として育てられたはずなのに、そんな拙い演技にコロッと騙されてしまう王子殿下も。とてもとても滑稽ですわ。ふふっ」
皇女は楽しそうに扇子で口元を隠して笑いながら、王子の婚約者のリリアンを振り返りました。
この国の王子の凛々しい声が、その場に響きました。
王子の指の先には、美しく背の高い一人の女性。突然の事態に驚きながらも、理知的な瞳で王子を見つめ返しています。
そして王子の傍らには小柄な少女。大きな瞳を潤ませて、王子に寄り添っています。その様はまるで恋人のようです。
王子が更に何か言おうと口を開いた時、朗らかな声が割って入りました。
「まあ!これが噂の婚約破棄ですのね!」
その言葉を発したのは、この場の誰よりも煌びやかなドレスに身を包んだ一人の女性。この国に留学中の、帝国の皇女です。
「まあまあまあ!まさかこの目で本物を見られるだなんて!」
炎のように赤いドレスに身を包んだ彼女は、滑るようにアストラ王子へと近づきました。そして扇子で口元を隠しながら尋ねます。
「ねぇ、やっぱり真実の愛とやらに目覚めたんですの?」
王子はびくっと肩を震わせて驚いた顔で皇女を見つめました。
「なぜわかるのです?」
国の力は帝国の方が上。従って王子の口調も、自然と丁寧なものになります。
皇女はその質問には答えずに、嬉しそうに笑いました。
「まぁあ!やっぱりそうなんですのね!ではそちらのお小さい方とは、「礼儀はなってないけど、そこが新鮮」とか「俺に物怖じせずに意見するなんて骨があるじゃないか」とか果ては「みんな王子としての自分しか見てくれない。けれど彼女は違う。一人の人間として俺を見てくれる」とかそういった感じ愛を深めたんですの?」
「なぜ知っているのです!?」
二人の秘密だと思っていたことを、いとも容易く言い当てられて、大きく動揺する王子。
その反応に更に気を良くしたのか、皇女は瞳を煌めかせ少し声を潜めてこう続けました。
「じゃあ、彼女の持ち物が汚されたり無くなったり、嫌味を言われたり突き飛ばされたり、なんて事もあったりしたのかしら?」
「まさか貴女まで嫌がらせに加わっていたのか!?」
嫌がらせを実行した本人でなければ知るはずのないことです。青ざめた顔で信じられないと呟く王子。
「まあ、嫌ですわ。そんなことをする理由がございません」
しかし皇女は、心外だとパチリと扇子を閉じて眉をひそめてみせました。
「申し訳ない。少し気が動転していたようです」
王子は慌てて謝罪しました。
証拠もなく他国の皇女を疑ったとあっては、下手をすれば国際問題になります。
幸い皇女は王子の疑惑はサラッと流して、意味ありげに囁きました。
「ね。でもそれ全部、彼女の自己申告じゃありません?」
何を言わんとしているのか察した王子はカッとなりました。
「ちゃんと何度もこの目で見ましたとも!破かれた教科書、泥に塗れた制服っ…」
その時のことを思い出したのか、王子は悔しそうに唇を噛みます。
ですが皇女は、王子のそんな様子を意にも介しません。
「ええ、ですから結果ではなく実行中のところをご覧になったことはあるのかしら?」
あくまで楽しそうな皇女を、王子は睨みつけました。
「無くともわかります!そんなことをする者など、リリアンくらいしかーー」
「まあまあまあ!見なくてもお分かりになるの?本当に?どうして?」
自分の言葉を遮った皇女の勢いに気圧されながらも、王子は胸を張って答えました。
「少し考えればわかることです。私がメアリに惹かれているから、自分の立場が危うくなるとでも思ったのでしょう。浅ましい女です!」
皇女はそれを聞いて吹き出しました。
呆気にとられる王子に、目尻の涙を拭いながら問います。
「どうしてそんな愉快な結論に至ったのか、是非ともお伺いしたいですわ!」
「そんなこともわからないのですか?私がメアリを妃にと望んだからです!そうなればリリアンは婚約を破棄される。それを防ぐため、王子妃ひいては王妃となるためにメアリを排除しようとしたのです!」
「それ、あなたがそう思ってらっしゃるだけよね?」
「メアリがそう言ったんだ!」
「あら、まあ」
驚いた皇女に、王子は勝ち誇って言い募ります。
「被害者本人の証言、これ以上のものがありますか?」
「ええ、確かに」
自分の正しさを肯定されたと思って鼻息を荒くした王子に、皇女は冷水を浴びせかけました。
「それ以上にあてにならないものはありませんわね」
「なんだと!?」
怒りのあまり乱暴な言葉遣いになった王子の剣幕を気にした様子もなく、皇女は王子の背中に庇われ青ざめた顔で震えるメアリに笑いかけます。
「だってなんとでも言えてしまいますもの。ねえ、お嬢さん?」
それから王子に向き直りました。
「殿方はご存知ないのかもしれませんけど、数年前から巷では婚約破棄の物語が流行っておりますのよ」
「え?」
突然の話題の転換に、王子が戸惑います。
「若い女性の間でとても人気ですの。それでその内容がなんと、先ほど私がアストラ王子に言ったことそのままですの」
王子が、言われたことをゆっくりと理解します。
「それは、つまりーーー」
掠れた声を出す王子に
「ええ。礼儀がなっていなくて大胆で、でも心優しい貧乏貴族の娘が王子様と仲良くなって王子様の婚約者に嫉妬されて虐められて。でもそのおかげで王子様との仲が深まって、ついに王子様は婚約者を捨て娘は妃となる。大恋愛小説なのですわ!」
それはーー
「それを真似て、下級貴族や平民が、婚約者のいる男性を奪い取るのが最近流行っているんですって」
彼女がそれと同じことをーー
「まさか王族を狙うような大胆な方をこの目で見られるとは思ってもいませんでしたわ」
意地悪そうに笑う皇女に、王子は何も言葉を返せません。
「それに本当に婚約を破棄してしまうような王子がいるとも思いませんでしたわ」
と続けられても。
そんな偶然があるだろうか?
筋書きすべてが物語と同じ。そんな偶然が…違うと言って欲しくてメアリを見ました。
するとーー
彼女の表情は、今まで見る度に癒されてきたものとは全く違っていました。
皇女を睨みつけ憎々しげに歪むその顔は、母が側妃達に向けるもの、または廊下の隅で影口を叩く侍女達と同じものでした。
王子が最も嫌悪する女の表情。
彼女は自分を騙していたのか…。
それでもまだ信じられなくて、王子は愛する女性の名前を呼びました。しかしメアリは王子の方を見ようともせずに、皇女に向かって喚きます。
「どうして関係ないあなたが首を突っ込んでくるのよ!もうちょっとで全部上手くいくところだったのに。邪魔しないでよ!産まれた時から何でも全部持ってるくせに!貧乏貴族に産まれて良い暮らしをしようと思ったら、人のものを奪うしかないのよ!それの何が悪いっていうのよ!何でも持ってるんだから一つぐらいよこしなさいよ!!!」
息を切らせて自分を睨みつけるメアリを、皇女は鼻で笑います。
「だってとっても滑稽なんですもの」
「何ですってぇ!?」
もはやメアリの頭からは、相手が他国の皇女だという事実は抜け落ちているようです。掴みかからんばかりの勢いです。
「ちょっとつついただけでこんな風にボロが出るあなたの演技も、産まれた時から王族として育てられたはずなのに、そんな拙い演技にコロッと騙されてしまう王子殿下も。とてもとても滑稽ですわ。ふふっ」
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