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その15
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「出来ました!」
笑顔でそう言ったオリヴィアは自室を出て、大きな窓から光をふんだんに取り入れた廊下を渡り、今日も機嫌よく厨房を目指す。
大きな袋を抱えながら。
「厨房の皆さんっ」
「お嬢様」
料理人の若い見習いがオリヴィアに気付くと、厨房の全員がオリヴィアの方を向き、にこやかに挨拶をする。
「おはようございます、お嬢様」
「皆さんおはようございます。
いつもお菓子作りを根気よく、丁寧に教えてくれるカルロス、美味しいお料理を私に食べさせて下さる厨房の皆。
そしてただでさえお仕事の邪魔をしてしまっているのに、邪魔な羽まで背負ってしまい、幅を無駄に使ってしまう事への謝罪……」
「……どうなさったんですか?」
全員が呆気にとられてしまったが、すぐに主人から『謝罪』という言葉に動揺する。
「皆んなへの日頃の感謝と謝罪の気持ちを表そうと、私心を込めてプレゼントを作ったのです!」
「謝罪だなんてそんなっ」
「お嬢様が厨房に来てくださり、笑顔で話しかけて下さるだけで疲れなど吹っ飛ぶのです!」
「そうですよ!」
「皆んなありがとう……。謝罪なんて言葉を使ってしまってごめんなさい。でも、感謝の気持ちだけでもどうか受け取って頂きたいのです。私、実は全員にエプロンを作ってきました!」
「え」
「皆さん既に仕事着がありますが、気分転換がしたい時もあるかと思いこれを作ってきました。夜更かしと早起きをして」
オリヴィアが取り出したそれは、ピンクの色をメインの生地に、そして周りは白レースが施された大変可愛らしいエプロンだった。ちなみに厨房の使用人は全員男である。
「良かったら、着てみて下さいねっ」
「えぇ!?」
「お、お嬢様からの折角のプレゼントを汚してしまいたくないので、自分はプライベートで着ようかと思いますっ」
「ぼくもっ」
「俺もプライベートで必ずっ!」
「そうですかそうですか、お休みの日などにプライベートで着てくださるんですね。嬉しいです。受け取って下さっただけでも嬉しいです」
涙を拭うオリヴィアの姿に、ピンクのエプロンの事は置いといて、皆んな温かい気持ちになった。
そんな中。
「ありがとうございますお嬢様。では俺は今日は一日、これを着て仕事をしようと思います」
「えぇ!?」
エプロンを着ると言い出したのはゴリゴリの筋肉ダルマパティシエ、カルロス。よりによって、一番似合わなそうな人間が、真っ先に着ると言い出すとは皆んな思っておらず、しかも想像するだけでも危険な香りしかしない。
「まぁ、嬉しいわカルロス!きっとカルロスにぴったりだと思うのっ」
そうしてこの日一日カルロスはピンクのフリフリエプロンで過ごす事になった。
◇◇◇◇◇
「皆様、パンケーキが完成致しました!もう少しでお茶と共に運ばれますのでお席でお待ち下さいね」
オリヴィアは季節のタペストリーや、品のある調度品が飾られたティールームにいる護衛騎士達に声をかけた。騎士達はもう既にこの部屋に揃っていたのだが、一人だけこの場にいない者がいた。
「さっきヤバいの見ました!」
バーン!と勢いよく扉を開ける音と共に一人遅れて赤髪のロン毛騎士クリストファーが入ってきた。
何故か焦っている様子に、オリヴィアはキョトンとする。
「まぁ、一体どうなさったんですか、クリストファー様?」
「煩いよクリストファー」
ミシェルが底冷えするほどの冷たい声で、クリストファーに言った。
腹黒かは分からないが、可愛い少年の見た目に反して毒舌家なのかもしれない。
「悪魔がいました!さっき厨房をチラっと覗いてしまったら、フリフリの悪魔がいました!!」
「まぁ、恐ろしい………悪魔ですか?でもクリストファー様、うちの厨房には美味しい料理を作って下さる天使しかいませんわ」
「で、ですが。いたんですよっ!ゴリゴリのフリフリがっ」
「ゴリゴリなんですかフリフリなんですかどちらですか?」
「どっちもですよ!」
慌ただしく騒ぎ立てるクリストファーを見て、静観していた黒髪の騎士、グレンが小さく息を吐いた。
「落ち着けクリストファー、厨房にいたのなら、それはきっとフローゼス家のシェフだろう。そのような言い方は失礼だぞ」
「………」
確かにそうかもしれない…。
だが、あまりの衝撃的な姿に脳の情報処理が上手くいかず、混乱してしまっていた。しかしこれ以上騒いでオリヴィアに迷惑をかける訳にはいかないので、クリストファーは空いている席に大人しく座る事にした。
「お茶とパンケーキをお持ち致しました」
侍女が紅茶とパンケーキをワゴンに乗せてやって来ると、それぞれの目の前にパンケーキが乗った皿を置く。するとパンケーキを見たミシェルは目を輝かせた。
「わぁ、可愛いっ!クマちゃんですねっ」
パンケーキは皿の端に乗せ、生クリームやベリーを飾ってから皿の余白にレースや唐草模様、そして大きくクマちゃんがチョコレートソースや、ラズベリーソースで描かれていた。
それを眺めるミシェルは無邪気で可愛らしく、先程クリストファーに冷たく言い放った人と、本当に同一人物なのかと疑うほどの豹変ぶりを見せた。
声音からして全く違う。
長年の付き合いなので、そんなミシェルに驚かないクリストファーも、続いてパンケーキのデコレーションに目を向ける。
「本当だ、とても可愛らしい。こんな可愛らしいデコレーション、オリヴィア嬢の心を表している様だ」
「ああ、これですか?これは…」
オリヴィアが言いかけると、オリヴィアの真後ろに巨大な人影が現れ、その屈強な体を始めたみた面々は固まった。クリストファーに至っては本日二度目の対面だが固まった。
「お嬢様、ふわふわパンケーキ用のヨーグルトの水切りが終わりました」
「このクマちゃんを描いたのはこのカルロスですわ」
「ブフォッ!?」
クリストファーは堪らず吹き出した。
食べる前で良かった。
オリヴィアに紹介され、「どうも」と言いながら、ペコリと頭を下げたのはピンクの生地に白のレースをあしらった、非常に可愛らしいエプロンを着た、屈強なゴリゴリ筋肉パティシエ、カルロスだった。
笑顔でそう言ったオリヴィアは自室を出て、大きな窓から光をふんだんに取り入れた廊下を渡り、今日も機嫌よく厨房を目指す。
大きな袋を抱えながら。
「厨房の皆さんっ」
「お嬢様」
料理人の若い見習いがオリヴィアに気付くと、厨房の全員がオリヴィアの方を向き、にこやかに挨拶をする。
「おはようございます、お嬢様」
「皆さんおはようございます。
いつもお菓子作りを根気よく、丁寧に教えてくれるカルロス、美味しいお料理を私に食べさせて下さる厨房の皆。
そしてただでさえお仕事の邪魔をしてしまっているのに、邪魔な羽まで背負ってしまい、幅を無駄に使ってしまう事への謝罪……」
「……どうなさったんですか?」
全員が呆気にとられてしまったが、すぐに主人から『謝罪』という言葉に動揺する。
「皆んなへの日頃の感謝と謝罪の気持ちを表そうと、私心を込めてプレゼントを作ったのです!」
「謝罪だなんてそんなっ」
「お嬢様が厨房に来てくださり、笑顔で話しかけて下さるだけで疲れなど吹っ飛ぶのです!」
「そうですよ!」
「皆んなありがとう……。謝罪なんて言葉を使ってしまってごめんなさい。でも、感謝の気持ちだけでもどうか受け取って頂きたいのです。私、実は全員にエプロンを作ってきました!」
「え」
「皆さん既に仕事着がありますが、気分転換がしたい時もあるかと思いこれを作ってきました。夜更かしと早起きをして」
オリヴィアが取り出したそれは、ピンクの色をメインの生地に、そして周りは白レースが施された大変可愛らしいエプロンだった。ちなみに厨房の使用人は全員男である。
「良かったら、着てみて下さいねっ」
「えぇ!?」
「お、お嬢様からの折角のプレゼントを汚してしまいたくないので、自分はプライベートで着ようかと思いますっ」
「ぼくもっ」
「俺もプライベートで必ずっ!」
「そうですかそうですか、お休みの日などにプライベートで着てくださるんですね。嬉しいです。受け取って下さっただけでも嬉しいです」
涙を拭うオリヴィアの姿に、ピンクのエプロンの事は置いといて、皆んな温かい気持ちになった。
そんな中。
「ありがとうございますお嬢様。では俺は今日は一日、これを着て仕事をしようと思います」
「えぇ!?」
エプロンを着ると言い出したのはゴリゴリの筋肉ダルマパティシエ、カルロス。よりによって、一番似合わなそうな人間が、真っ先に着ると言い出すとは皆んな思っておらず、しかも想像するだけでも危険な香りしかしない。
「まぁ、嬉しいわカルロス!きっとカルロスにぴったりだと思うのっ」
そうしてこの日一日カルロスはピンクのフリフリエプロンで過ごす事になった。
◇◇◇◇◇
「皆様、パンケーキが完成致しました!もう少しでお茶と共に運ばれますのでお席でお待ち下さいね」
オリヴィアは季節のタペストリーや、品のある調度品が飾られたティールームにいる護衛騎士達に声をかけた。騎士達はもう既にこの部屋に揃っていたのだが、一人だけこの場にいない者がいた。
「さっきヤバいの見ました!」
バーン!と勢いよく扉を開ける音と共に一人遅れて赤髪のロン毛騎士クリストファーが入ってきた。
何故か焦っている様子に、オリヴィアはキョトンとする。
「まぁ、一体どうなさったんですか、クリストファー様?」
「煩いよクリストファー」
ミシェルが底冷えするほどの冷たい声で、クリストファーに言った。
腹黒かは分からないが、可愛い少年の見た目に反して毒舌家なのかもしれない。
「悪魔がいました!さっき厨房をチラっと覗いてしまったら、フリフリの悪魔がいました!!」
「まぁ、恐ろしい………悪魔ですか?でもクリストファー様、うちの厨房には美味しい料理を作って下さる天使しかいませんわ」
「で、ですが。いたんですよっ!ゴリゴリのフリフリがっ」
「ゴリゴリなんですかフリフリなんですかどちらですか?」
「どっちもですよ!」
慌ただしく騒ぎ立てるクリストファーを見て、静観していた黒髪の騎士、グレンが小さく息を吐いた。
「落ち着けクリストファー、厨房にいたのなら、それはきっとフローゼス家のシェフだろう。そのような言い方は失礼だぞ」
「………」
確かにそうかもしれない…。
だが、あまりの衝撃的な姿に脳の情報処理が上手くいかず、混乱してしまっていた。しかしこれ以上騒いでオリヴィアに迷惑をかける訳にはいかないので、クリストファーは空いている席に大人しく座る事にした。
「お茶とパンケーキをお持ち致しました」
侍女が紅茶とパンケーキをワゴンに乗せてやって来ると、それぞれの目の前にパンケーキが乗った皿を置く。するとパンケーキを見たミシェルは目を輝かせた。
「わぁ、可愛いっ!クマちゃんですねっ」
パンケーキは皿の端に乗せ、生クリームやベリーを飾ってから皿の余白にレースや唐草模様、そして大きくクマちゃんがチョコレートソースや、ラズベリーソースで描かれていた。
それを眺めるミシェルは無邪気で可愛らしく、先程クリストファーに冷たく言い放った人と、本当に同一人物なのかと疑うほどの豹変ぶりを見せた。
声音からして全く違う。
長年の付き合いなので、そんなミシェルに驚かないクリストファーも、続いてパンケーキのデコレーションに目を向ける。
「本当だ、とても可愛らしい。こんな可愛らしいデコレーション、オリヴィア嬢の心を表している様だ」
「ああ、これですか?これは…」
オリヴィアが言いかけると、オリヴィアの真後ろに巨大な人影が現れ、その屈強な体を始めたみた面々は固まった。クリストファーに至っては本日二度目の対面だが固まった。
「お嬢様、ふわふわパンケーキ用のヨーグルトの水切りが終わりました」
「このクマちゃんを描いたのはこのカルロスですわ」
「ブフォッ!?」
クリストファーは堪らず吹き出した。
食べる前で良かった。
オリヴィアに紹介され、「どうも」と言いながら、ペコリと頭を下げたのはピンクの生地に白のレースをあしらった、非常に可愛らしいエプロンを着た、屈強なゴリゴリ筋肉パティシエ、カルロスだった。
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