9 / 195
ディアナside①
しおりを挟む
「さあ、できたわ」
書き終えた手紙を不足はないかもう一度見直し文面に満足して机の上に戻した。
準備は整ったわ。あとはあの方を待つばかり。
わたしはディアナ・マクレーン伯爵家の長女。
この国の元第一王女を曾祖母に持ち、家系図には臣籍降下や降嫁で伯爵籍に入った王子や王女の名が記されている由縁でマクレーン伯爵家は王族の血統を多く持つ名門貴族です。そのため、わがマクレーン伯爵家は第二の王家ともいわれている。伯爵の機嫌を損ねれば首が飛ぶとまで言われているらしいですわね。今のところ心当たりはありませんけれど。噂とは怖いもの。
それゆえに貴族であるならば、マクレーン伯爵家のことは小さい頃から親から叩き込まれているはずなのです。
なのに、わたしのことを知らない貴族がいるとは思わなかったわ。
学園でも皆さん弁えて相応しい対応をされておりますよ。相手が誰だかを知って尊重すればよいだけのこと。難しいことでではありませんけどね。
伯爵令嬢風情って。自分はたかだか男爵令嬢のくせに。
リリア・チェント男爵令嬢。
平民と駆け落ちした長男夫婦がなくなって、男爵が引き取ったと聞いているけれど。男爵は貴族に籍を置くにあたって、階級や相関関係など貴族社会に必要な知識を教えなかったのでしょうか。教えたけど覚えきれなかったとか? 隣に侯爵令息もいたというのに諫めるどころか一緒になって便乗してましたものね。
二人とも最下位クラスの底辺ですもの。さもありなんですわ。チェント男爵家もテンネル侯爵家もお気の毒に。
あの時の屈辱がよみがえりふつふつと胸をたぎらせているとドアの音がした。
「お嬢様、ランディーニ・ハイスター公爵様がいらっしゃいました」
「どうぞ、お通しして」
思ったより早かったわ。
しばらくしてドアが開いて、最初に目に飛び込んできたのは真っ赤な薔薇の花束。
「こんにちは。元気だったかな。僕の愛しい人」
大きな薔薇の花束の横から顔を出したのはランディーニ・ハイスター公爵。
わたしの婚約者。彼は王の甥で国王陛下の右腕として働いている公爵様。わたし自身も王族に近い地位にいるのですよ。
知らないということは怖いことですね。おバカさんたち。
「ええ、元気でしたわ。きれいな薔薇をありがとうございます」
花束を受け取ると薔薇の香りが鼻腔をくすぐる。甘い香りに先ほどのささくれだった心が癒されていくようですわ。あのおバカさんたちのことはあとで考えることにして、それよりも大事なことがありますからね。そちらを優先しましょう。
薔薇の美しさを愛でた後、部屋に飾ってもらうためにメイドに花束を渡した。
「どうしたんだい? 急用があると手紙をもらったけど」
「ええ、申し訳ありません。お忙しいのにお呼び立てして」
「忙しいけれど、婚約者殿ためならすぐにかけつけるよ」
ランディー様は嬉しいことを言ってくださいますわね。年齢が五才離れているのですけれど、子ども扱いはせずにわたしのことを尊重し大事にしてくれる。訪れるときは薔薇の花束を抱えて僕の愛しい人と言葉とともに渡してくださる紳士なお方。もちろんわたしもお慕いしていますわ。
ランディー様を椅子に座るように促すと、メイドたちがお茶の準備を始めた。その間に、先ほど書いた手紙を彼に見せた。
「これを義姉上に渡したいのかい?」
「はい」
わたしは向かい側に座り返事をした。
「フローラ嬢とテンネル侯爵子息の婚約破棄には、国王陛下たちもびっくりしていたからね。貴族の面々も驚きを隠せないようだったし、しばらくは騒がしいだろうな」
「そうでしょうね。国の宝玉だと国王陛下から言葉を賜り、国外に出すこと相ならんと厳命されるほどの才女を足蹴にして、何のとりえもない男爵令嬢風情に現を抜かし婚約破棄する愚か者がいるなんて、想像もできませんでしたわ」
「価値のわからない愚かな人間だったってことだろうね。これから、いろいろやばそうだとみんなで心配してたところだったんだよ」
「フローラの争奪戦が繰り広げられるということかしら?」
彼女が才能を見せ始めた頃から縁談は次々と舞い込んできたらしく、そのどれもがフローラが齎す莫大な利益が目的だったのは一目瞭然だったそうで、その争いは熾烈だったと聞いているわ。血で血を洗うような争いに発展しないようにブルーバーグ侯爵家が一計を案じたのよね。
その一つが多額の研究費を出資すること。この条件を飲めたのはテンネル侯爵家だけだった。
けれど、バカ息子のせいで泡沫の夢と消えてしまいました。めでたし、めでたしだわ。わたしとしてはね。
ねじ曲がった根性が露呈した時点で、どうやって婚約をつぶそうかと考えていたところに今回の件。まさしく渡りに船。ラッキーだったわ。たとえテンネル侯爵家の嫡男といえども、クズ男にフローラはもったいないですからね。
「今度こそって、思っている貴族もいるかもしれないね」
ランディー様は不穏な匂いをちらつかせながらも、穏やかな表情でカップを手に取り、優雅な仕草で紅茶を飲んでいる。
「でも、完全にテンネル家が手を引いたわけではなさそうなのよ」
「そうなのかい?」
「フローラからの話ではね」
ランディー様はわたしの顔をじっと見つめた。
「それも含めて、今から義姉上に会いに行くかい?」
「そんなことできますの?」
相手は王妃陛下です。スケジュールも詰まっているでしょうし、それでなくても事前に申し込まなければ会えないはずですよね。
「確か今日は公務も少なくて時間が空いているはずだよ。むしろ今日の方が都合がいい。それにディアナが来るとなれば喜んで会ってくれるんじゃないかな」
ランディー様は王妃様への手紙を認めると従者に託した。
これからの行動は決まったようです。直接話した方が早いですから。
わたしは準備を手早く済ませて、ランディー様と一緒に馬車に乗りこんだ。
書き終えた手紙を不足はないかもう一度見直し文面に満足して机の上に戻した。
準備は整ったわ。あとはあの方を待つばかり。
わたしはディアナ・マクレーン伯爵家の長女。
この国の元第一王女を曾祖母に持ち、家系図には臣籍降下や降嫁で伯爵籍に入った王子や王女の名が記されている由縁でマクレーン伯爵家は王族の血統を多く持つ名門貴族です。そのため、わがマクレーン伯爵家は第二の王家ともいわれている。伯爵の機嫌を損ねれば首が飛ぶとまで言われているらしいですわね。今のところ心当たりはありませんけれど。噂とは怖いもの。
それゆえに貴族であるならば、マクレーン伯爵家のことは小さい頃から親から叩き込まれているはずなのです。
なのに、わたしのことを知らない貴族がいるとは思わなかったわ。
学園でも皆さん弁えて相応しい対応をされておりますよ。相手が誰だかを知って尊重すればよいだけのこと。難しいことでではありませんけどね。
伯爵令嬢風情って。自分はたかだか男爵令嬢のくせに。
リリア・チェント男爵令嬢。
平民と駆け落ちした長男夫婦がなくなって、男爵が引き取ったと聞いているけれど。男爵は貴族に籍を置くにあたって、階級や相関関係など貴族社会に必要な知識を教えなかったのでしょうか。教えたけど覚えきれなかったとか? 隣に侯爵令息もいたというのに諫めるどころか一緒になって便乗してましたものね。
二人とも最下位クラスの底辺ですもの。さもありなんですわ。チェント男爵家もテンネル侯爵家もお気の毒に。
あの時の屈辱がよみがえりふつふつと胸をたぎらせているとドアの音がした。
「お嬢様、ランディーニ・ハイスター公爵様がいらっしゃいました」
「どうぞ、お通しして」
思ったより早かったわ。
しばらくしてドアが開いて、最初に目に飛び込んできたのは真っ赤な薔薇の花束。
「こんにちは。元気だったかな。僕の愛しい人」
大きな薔薇の花束の横から顔を出したのはランディーニ・ハイスター公爵。
わたしの婚約者。彼は王の甥で国王陛下の右腕として働いている公爵様。わたし自身も王族に近い地位にいるのですよ。
知らないということは怖いことですね。おバカさんたち。
「ええ、元気でしたわ。きれいな薔薇をありがとうございます」
花束を受け取ると薔薇の香りが鼻腔をくすぐる。甘い香りに先ほどのささくれだった心が癒されていくようですわ。あのおバカさんたちのことはあとで考えることにして、それよりも大事なことがありますからね。そちらを優先しましょう。
薔薇の美しさを愛でた後、部屋に飾ってもらうためにメイドに花束を渡した。
「どうしたんだい? 急用があると手紙をもらったけど」
「ええ、申し訳ありません。お忙しいのにお呼び立てして」
「忙しいけれど、婚約者殿ためならすぐにかけつけるよ」
ランディー様は嬉しいことを言ってくださいますわね。年齢が五才離れているのですけれど、子ども扱いはせずにわたしのことを尊重し大事にしてくれる。訪れるときは薔薇の花束を抱えて僕の愛しい人と言葉とともに渡してくださる紳士なお方。もちろんわたしもお慕いしていますわ。
ランディー様を椅子に座るように促すと、メイドたちがお茶の準備を始めた。その間に、先ほど書いた手紙を彼に見せた。
「これを義姉上に渡したいのかい?」
「はい」
わたしは向かい側に座り返事をした。
「フローラ嬢とテンネル侯爵子息の婚約破棄には、国王陛下たちもびっくりしていたからね。貴族の面々も驚きを隠せないようだったし、しばらくは騒がしいだろうな」
「そうでしょうね。国の宝玉だと国王陛下から言葉を賜り、国外に出すこと相ならんと厳命されるほどの才女を足蹴にして、何のとりえもない男爵令嬢風情に現を抜かし婚約破棄する愚か者がいるなんて、想像もできませんでしたわ」
「価値のわからない愚かな人間だったってことだろうね。これから、いろいろやばそうだとみんなで心配してたところだったんだよ」
「フローラの争奪戦が繰り広げられるということかしら?」
彼女が才能を見せ始めた頃から縁談は次々と舞い込んできたらしく、そのどれもがフローラが齎す莫大な利益が目的だったのは一目瞭然だったそうで、その争いは熾烈だったと聞いているわ。血で血を洗うような争いに発展しないようにブルーバーグ侯爵家が一計を案じたのよね。
その一つが多額の研究費を出資すること。この条件を飲めたのはテンネル侯爵家だけだった。
けれど、バカ息子のせいで泡沫の夢と消えてしまいました。めでたし、めでたしだわ。わたしとしてはね。
ねじ曲がった根性が露呈した時点で、どうやって婚約をつぶそうかと考えていたところに今回の件。まさしく渡りに船。ラッキーだったわ。たとえテンネル侯爵家の嫡男といえども、クズ男にフローラはもったいないですからね。
「今度こそって、思っている貴族もいるかもしれないね」
ランディー様は不穏な匂いをちらつかせながらも、穏やかな表情でカップを手に取り、優雅な仕草で紅茶を飲んでいる。
「でも、完全にテンネル家が手を引いたわけではなさそうなのよ」
「そうなのかい?」
「フローラからの話ではね」
ランディー様はわたしの顔をじっと見つめた。
「それも含めて、今から義姉上に会いに行くかい?」
「そんなことできますの?」
相手は王妃陛下です。スケジュールも詰まっているでしょうし、それでなくても事前に申し込まなければ会えないはずですよね。
「確か今日は公務も少なくて時間が空いているはずだよ。むしろ今日の方が都合がいい。それにディアナが来るとなれば喜んで会ってくれるんじゃないかな」
ランディー様は王妃様への手紙を認めると従者に託した。
これからの行動は決まったようです。直接話した方が早いですから。
わたしは準備を手早く済ませて、ランディー様と一緒に馬車に乗りこんだ。
6
あなたにおすすめの小説
『婚約破棄された聖女リリアナの庭には、ちょっと変わった来訪者しか来ません。』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
王都から少し離れた小高い丘の上。
そこには、聖女リリアナの庭と呼ばれる不思議な場所がある。
──けれど、誰もがたどり着けるわけではない。
恋するルミナ五歳、夢みるルーナ三歳。
ふたりはリリアナの庭で、今日もやさしい魔法を育てています。
この庭に来られるのは、心がちょっぴりさびしい人だけ。
まほうに傷ついた王子さま、眠ることでしか気持ちを伝えられない子、
そして──ほんとうは泣きたかった小さな精霊たち。
お姉ちゃんのルミナは、花を咲かせる明るい音楽のまほうつかい。
ちょっとだけ背伸びして、だいすきな人に恋をしています。
妹のルーナは、ねむねむ魔法で、夢の中を旅するやさしい子。
ときどき、だれかの心のなかで、静かに花を咲かせます。
ふたりのまほうは、まだ小さくて、でもあたたかい。
「だいすきって気持ちは、
きっと一番すてきなまほうなの──!」
風がふくたびに、花がひらき、恋がそっと実る。
これは、リリアナの庭で育つ、
小さなまほうつかいたちの恋と夢の物語です。
前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のソフィーナは、非常に我が儘で傲慢で、どしうようもないクズ令嬢だった。そんなソフィーナだったが、事故の影響で前世の記憶をとり戻す。
前世では体が弱く、やりたい事も何もできずに短い生涯を終えた彼女は、過去の自分の行いを恥、真面目に生きるとともに前世でできなかったと事を目いっぱい楽しもうと、新たな人生を歩み始めた。
外を出て美味しい空気を吸う、綺麗な花々を見る、些細な事でも幸せを感じるソフィーナは、険悪だった兄との関係もあっという間に改善させた。
もちろん、本人にはそんな自覚はない。ただ、今までの行いを詫びただけだ。そう、なぜか彼女には、人を魅了させる力を持っていたのだ。
そんな中、この国の王太子でもあるファラオ殿下の15歳のお誕生日パーティに参加する事になったソフィーナは…
どうしようもないクズだった令嬢が、前世の記憶を取り戻し、次々と周りを虜にしながら本当の幸せを掴むまでのお話しです。
カクヨムでも同時連載してます。
よろしくお願いします。
キズモノ転生令嬢は趣味を活かして幸せともふもふを手に入れる
藤 ゆみ子
恋愛
セレーナ・カーソンは前世、心臓が弱く手術と入退院を繰り返していた。
将来は好きな人と結婚して幸せな家庭を築きたい。そんな夢を持っていたが、胸元に大きな手術痕のある自分には無理だと諦めていた。
入院中、暇潰しのために始めた刺繍が唯一の楽しみだったが、その後十八歳で亡くなってしまう。
セレーナが八歳で前世の記憶を思い出したのは、前世と同じように胸元に大きな傷ができたときだった。
家族から虐げられ、キズモノになり、全てを諦めかけていたが、十八歳を過ぎた時家を出ることを決意する。
得意な裁縫を活かし、仕事をみつけるが、そこは秘密を抱えたもふもふたちの住みかだった。
冷徹侯爵の契約妻ですが、ざまぁの準備はできています
鍛高譚
恋愛
政略結婚――それは逃れられぬ宿命。
伯爵令嬢ルシアーナは、冷徹と名高いクロウフォード侯爵ヴィクトルのもとへ“白い結婚”として嫁ぐことになる。
愛のない契約、形式だけの夫婦生活。
それで十分だと、彼女は思っていた。
しかし、侯爵家には裏社会〈黒狼〉との因縁という深い闇が潜んでいた。
襲撃、脅迫、謀略――次々と迫る危機の中で、
ルシアーナは自分がただの“飾り”で終わることを拒む。
「この結婚をわたしの“負け”で終わらせませんわ」
財務の才と冷静な洞察を武器に、彼女は黒狼との攻防に踏み込み、
やがて侯爵をも驚かせる一手を放つ。
契約から始まった関係は、いつしか互いの未来を揺るがすものへ――。
白い結婚の裏で繰り広げられる、
“ざまぁ”と逆転のラブストーリー、いま開幕。
異世界転生公爵令嬢は、オタク知識で世界を救う。
ふわふわ
恋愛
過労死したオタク女子SE・桜井美咲は、アストラル王国の公爵令嬢エリアナとして転生。
前世知識フル装備でEDTA(重金属解毒)、ペニシリン、輸血、輪作・土壌改良、下水道整備、時計や文字の改良まで――「ラノベで読んだ」「ゲームで見た」を現実にして、疫病と貧困にあえぐ世界を丸ごとアップデートしていく。
婚約破棄→ザマァから始まり、医学革命・農業革命・衛生革命で「狂気のお嬢様」呼ばわりから一転“聖女様”に。
国家間の緊張が高まる中、平和のために隣国アリディアの第一王子レオナルド(5歳→6歳)と政略婚約→結婚へ。
無邪気で健気な“甘えん坊王子”に日々萌え悶えつつも、彼の未来の王としての成長を支え合う「清らかで温かい夫婦日常」と「社会を良くする小さな革命」を描く、爽快×癒しの異世界恋愛ザマァ物語。
元お助けキャラ、死んだと思ったら何故か孫娘で悪役令嬢に憑依しました!?
冬野月子
恋愛
乙女ゲームの世界にお助けキャラとして転生したリリアン。
無事ヒロインを王太子とくっつけ、自身も幼馴染と結婚。子供や孫にも恵まれて幸せな生涯を閉じた……はずなのに。
目覚めると、何故か孫娘マリアンヌの中にいた。
マリアンヌは続編ゲームの悪役令嬢で第二王子の婚約者。
婚約者と仲の悪かったマリアンヌは、学園の階段から落ちたという。
その婚約者は中身がリリアンに変わった事に大喜びで……?!
【完結】 笑わない、かわいげがない、胸がないの『ないないない令嬢』、国外追放を言い渡される~私を追い出せば国が大変なことになりますよ?~
夏芽空
恋愛
「笑わない! かわいげがない! 胸がない! 三つのないを持つ、『ないないない令嬢』のオフェリア! 君との婚約を破棄する!」
婚約者の第一王子はオフェリアに婚約破棄を言い渡した上に、さらには国外追放するとまで言ってきた。
「私は構いませんが、この国が困ることになりますよ?」
オフェリアは国で唯一の特別な力を持っている。
傷を癒したり、作物を実らせたり、邪悪な心を持つ魔物から国を守ったりと、力には様々な種類がある。
オフェリアがいなくなれば、その力も消えてしまう。
国は困ることになるだろう。
だから親切心で言ってあげたのだが、第一王子は聞く耳を持たなかった。
警告を無視して、オフェリアを国外追放した。
国を出たオフェリアは、隣国で魔術師団の団長と出会う。
ひょんなことから彼の下で働くことになり、絆を深めていく。
一方、オフェリアを追放した国は、第一王子の愚かな選択のせいで崩壊していくのだった……。
「無加護」で孤児な私は追い出されたのでのんびりスローライフ生活!…のはずが精霊王に甘く溺愛されてます!?
白井
恋愛
誰もが精霊の加護を受ける国で、リリアは何の精霊の加護も持たない『無加護』として生まれる。
「魂の罪人め、呪われた悪魔め!」
精霊に嫌われ、人に石を投げられ泥まみれ孤児院ではこき使われてきた。
それでも生きるしかないリリアは決心する。
誰にも迷惑をかけないように、森でスローライフをしよう!
それなのに―……
「麗しき私の乙女よ」
すっごい美形…。えっ精霊王!?
どうして無加護の私が精霊王に溺愛されてるの!?
森で出会った精霊王に愛され、リリアの運命は変わっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる