142 / 195
第二部
新たな思いⅣ
しおりを挟む
芝生が敷き詰められた広い庭園。青々とした芝は刈り取られ綺麗に整えられています。所々にこんもりと盛り上がった山と樹木が植栽されています。全体的に見晴らしの良い庭園はブランコや滑り台にハンモックなどが設置されている。東の宮の庭園は子供の遊び場所に特化した仕様になっているようです。
語学学習が終わったあと庭園へと移動してお茶を頂いているところです。
「母上ー。ローラおねえちゃーん」
滑り台の上で手を振って、名前を呼ぶ大きな声が聞こえました。
アンジェラ様と私はリッキー様に手を振り返して、滑り台から繰り返し滑り降りる姿を木陰から眺めていました。時折、エイブも後ろにつき一緒に滑らされている様子に目を細めます。
リッキー様の笑い声が庭園に響き渡って穏やかで和やかな光景に心が安らぎます。
「子供って元気ねえ。特に男の子なんてじっとしていないものね」
手を振りつつ、リッキー様に無茶なことはしないようにと注意をするアンジェラ様。エイブもあちらこちらと走り回る子供の相手は大変そうです。半面、楽しそうにも見えますが。
「そうですね。でも、健康な証拠ですから」
「そうね。男の子だし、ちょっとやんちゃな方がよいのかもしれないわね」
そう言ってリッキー様を愛おし気に見つめるアンジェラ様は母親の顔をしていました。
「のどが渇いたー」
ひとしきり遊んだリッキー様がアンジェラ様に抱き着きます。
「まあ、まあ。汗びっしょり。まずは汗を拭きましょう」
汗で金髪が額に張り付いていて頬も紅潮して夢中で遊んだ様子が窺えます。
アンジェラ様がタオルで顔や首を拭ったあと飲み物が出されると、椅子にちょこんと座ったリッキー様はレモン水を飲み始めました。
さわさわと擦れた木の葉の影が頭上でゆれています。リッキー様の乾いた髪が風になびいているのを眺めながら、穏やかなひと時は今のわたしにとって至福の時間です。
「ごくごく」
二杯目のお代わりをして、喉を鳴らしてレモン水を飲むリッキー様。あれだけ汗だくで遊べば喉も乾くでしょう。
飲み終えるとコップを置いて肩で息をつきました。やっと人心地ついたのでしょう。
「楽しかった?」
「うん」
アンジェラ様に満面な笑みを向けて頷くリッキー様。
学習が終わったあと、アンジェラ様とお茶会をするのが恒例になってきつつある今日この頃。リッキー様が外で遊びたいとのことだったので、今日は庭園でのお茶会となりました。
あれだけ運動すればすぐに眠たくなるのではないかしら。
また気まぐれにレイ様の宮へと連れていかれるのではないかとヒヤヒヤしていたのですが、ここ二回ほどはお昼寝の時間だったので、それも杞憂に終わっています。
「母上は、ぼくのこと好き?」
唐突に、それこそ唐突に、リッキー様がアンジェラ様に聞きました。カップを持っていたアンジェラ様の手が揺れました。紅茶を零さずに留めた所作は見事です。
見上げるリッキー様の顔を見つめて
「大好きよ。愛しているわ」
ニコッと微笑んだアンジェラ様。
「ぼくも母上のこと、大好きー」
満足そうに満面の笑顔で答えるリッキー様。
あの日と同じ問答が繰り返されるなんて、実は親子の儀式みたいなものだったのかしら? もしかして、おなじみのやり取りとかなのかしら?
同じ場面が繰り広げられる光景に半ば他人事のように感じていると
「あのね。レイおにいちゃんはローラおねえちゃんのことが大好きなんだって。愛してるって、言ってたよ」
突然放たれた爆弾発言にガタッと椅子から落ちそうになりました。
ど、動揺が半端ではなく、心拍数も一気に上がって動悸は激しくなるし、どうしたらよいのかプチパニックです。
「ね? ローラおねえちゃん」
ねって……天真爛漫な天使の微笑みを向けられても、答えようがありません。熱が駆け巡って、全身が真っ赤に染まっていきました。
どうして、ここで? そんなことを?
大人だったら怒ることも出来るのでしょうが、子供相手ではそんなことも出来ません。
「あの、リッキー様。そのお話はなさらないようにしてくださいね」
注意するだけで精一杯なのですが、本人は意味が分からないのかキョトンとしています。
アンジェラ様は口を押えてキラキラなびっくり眼で私を見ていらっしゃるし、どうしましょう。
「ローラおねえちゃんもレイおにいちゃんのこと好きなんだよね。いってたもんね」
また、さらに爆弾発言が飛び出してきました。これ以上ないくらい全身真っ赤だわ。身の置き所がない。そばにいる侍女達の表情は変わりませんが、それでも恥ずかしいの一言です。
悪びれることなく話すリッキー様の顔は何故だか自慢げです。
「アンジェラ様」
ここは助けを求めるしかありません。
「ああ、そうね」
私の窮地を察してくださったようで、平静を取り戻したアンジェラ様ですが、嬉々とした表情は隠し切れていませんでした。
「そんなことを人前で話してはダメよ。わかった?」
アンジェラ様が注意して下さり、リッキー様もちゃんと理解できたのか分かりませんが、頷いて下さいました。王子殿下のプライベートな事を話しては問題になることもあるでしょうから。
「ぼく、ブランコで遊んでくるね。エイブ、後ろから押してー」
椅子から下りたリッキー様はまっすぐにブランコめがけて走っていきました。エイブも後を追います。
あの時のように、言い逃げですか? 残された私はどうすればいいのでしょうか。リッキー様がいなくなるとしんとした空気に包まれました。
雰囲気を変えようにも話題の一つも出て来ず、何も発することも出来なくて、間を取り繕うようにアイスティーに手をつけました。ストローで下に沈んだ紅茶をかき回して一口飲み喉を潤します。
語学学習が終わったあと庭園へと移動してお茶を頂いているところです。
「母上ー。ローラおねえちゃーん」
滑り台の上で手を振って、名前を呼ぶ大きな声が聞こえました。
アンジェラ様と私はリッキー様に手を振り返して、滑り台から繰り返し滑り降りる姿を木陰から眺めていました。時折、エイブも後ろにつき一緒に滑らされている様子に目を細めます。
リッキー様の笑い声が庭園に響き渡って穏やかで和やかな光景に心が安らぎます。
「子供って元気ねえ。特に男の子なんてじっとしていないものね」
手を振りつつ、リッキー様に無茶なことはしないようにと注意をするアンジェラ様。エイブもあちらこちらと走り回る子供の相手は大変そうです。半面、楽しそうにも見えますが。
「そうですね。でも、健康な証拠ですから」
「そうね。男の子だし、ちょっとやんちゃな方がよいのかもしれないわね」
そう言ってリッキー様を愛おし気に見つめるアンジェラ様は母親の顔をしていました。
「のどが渇いたー」
ひとしきり遊んだリッキー様がアンジェラ様に抱き着きます。
「まあ、まあ。汗びっしょり。まずは汗を拭きましょう」
汗で金髪が額に張り付いていて頬も紅潮して夢中で遊んだ様子が窺えます。
アンジェラ様がタオルで顔や首を拭ったあと飲み物が出されると、椅子にちょこんと座ったリッキー様はレモン水を飲み始めました。
さわさわと擦れた木の葉の影が頭上でゆれています。リッキー様の乾いた髪が風になびいているのを眺めながら、穏やかなひと時は今のわたしにとって至福の時間です。
「ごくごく」
二杯目のお代わりをして、喉を鳴らしてレモン水を飲むリッキー様。あれだけ汗だくで遊べば喉も乾くでしょう。
飲み終えるとコップを置いて肩で息をつきました。やっと人心地ついたのでしょう。
「楽しかった?」
「うん」
アンジェラ様に満面な笑みを向けて頷くリッキー様。
学習が終わったあと、アンジェラ様とお茶会をするのが恒例になってきつつある今日この頃。リッキー様が外で遊びたいとのことだったので、今日は庭園でのお茶会となりました。
あれだけ運動すればすぐに眠たくなるのではないかしら。
また気まぐれにレイ様の宮へと連れていかれるのではないかとヒヤヒヤしていたのですが、ここ二回ほどはお昼寝の時間だったので、それも杞憂に終わっています。
「母上は、ぼくのこと好き?」
唐突に、それこそ唐突に、リッキー様がアンジェラ様に聞きました。カップを持っていたアンジェラ様の手が揺れました。紅茶を零さずに留めた所作は見事です。
見上げるリッキー様の顔を見つめて
「大好きよ。愛しているわ」
ニコッと微笑んだアンジェラ様。
「ぼくも母上のこと、大好きー」
満足そうに満面の笑顔で答えるリッキー様。
あの日と同じ問答が繰り返されるなんて、実は親子の儀式みたいなものだったのかしら? もしかして、おなじみのやり取りとかなのかしら?
同じ場面が繰り広げられる光景に半ば他人事のように感じていると
「あのね。レイおにいちゃんはローラおねえちゃんのことが大好きなんだって。愛してるって、言ってたよ」
突然放たれた爆弾発言にガタッと椅子から落ちそうになりました。
ど、動揺が半端ではなく、心拍数も一気に上がって動悸は激しくなるし、どうしたらよいのかプチパニックです。
「ね? ローラおねえちゃん」
ねって……天真爛漫な天使の微笑みを向けられても、答えようがありません。熱が駆け巡って、全身が真っ赤に染まっていきました。
どうして、ここで? そんなことを?
大人だったら怒ることも出来るのでしょうが、子供相手ではそんなことも出来ません。
「あの、リッキー様。そのお話はなさらないようにしてくださいね」
注意するだけで精一杯なのですが、本人は意味が分からないのかキョトンとしています。
アンジェラ様は口を押えてキラキラなびっくり眼で私を見ていらっしゃるし、どうしましょう。
「ローラおねえちゃんもレイおにいちゃんのこと好きなんだよね。いってたもんね」
また、さらに爆弾発言が飛び出してきました。これ以上ないくらい全身真っ赤だわ。身の置き所がない。そばにいる侍女達の表情は変わりませんが、それでも恥ずかしいの一言です。
悪びれることなく話すリッキー様の顔は何故だか自慢げです。
「アンジェラ様」
ここは助けを求めるしかありません。
「ああ、そうね」
私の窮地を察してくださったようで、平静を取り戻したアンジェラ様ですが、嬉々とした表情は隠し切れていませんでした。
「そんなことを人前で話してはダメよ。わかった?」
アンジェラ様が注意して下さり、リッキー様もちゃんと理解できたのか分かりませんが、頷いて下さいました。王子殿下のプライベートな事を話しては問題になることもあるでしょうから。
「ぼく、ブランコで遊んでくるね。エイブ、後ろから押してー」
椅子から下りたリッキー様はまっすぐにブランコめがけて走っていきました。エイブも後を追います。
あの時のように、言い逃げですか? 残された私はどうすればいいのでしょうか。リッキー様がいなくなるとしんとした空気に包まれました。
雰囲気を変えようにも話題の一つも出て来ず、何も発することも出来なくて、間を取り繕うようにアイスティーに手をつけました。ストローで下に沈んだ紅茶をかき回して一口飲み喉を潤します。
3
あなたにおすすめの小説
『婚約破棄された聖女リリアナの庭には、ちょっと変わった来訪者しか来ません。』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
王都から少し離れた小高い丘の上。
そこには、聖女リリアナの庭と呼ばれる不思議な場所がある。
──けれど、誰もがたどり着けるわけではない。
恋するルミナ五歳、夢みるルーナ三歳。
ふたりはリリアナの庭で、今日もやさしい魔法を育てています。
この庭に来られるのは、心がちょっぴりさびしい人だけ。
まほうに傷ついた王子さま、眠ることでしか気持ちを伝えられない子、
そして──ほんとうは泣きたかった小さな精霊たち。
お姉ちゃんのルミナは、花を咲かせる明るい音楽のまほうつかい。
ちょっとだけ背伸びして、だいすきな人に恋をしています。
妹のルーナは、ねむねむ魔法で、夢の中を旅するやさしい子。
ときどき、だれかの心のなかで、静かに花を咲かせます。
ふたりのまほうは、まだ小さくて、でもあたたかい。
「だいすきって気持ちは、
きっと一番すてきなまほうなの──!」
風がふくたびに、花がひらき、恋がそっと実る。
これは、リリアナの庭で育つ、
小さなまほうつかいたちの恋と夢の物語です。
前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のソフィーナは、非常に我が儘で傲慢で、どしうようもないクズ令嬢だった。そんなソフィーナだったが、事故の影響で前世の記憶をとり戻す。
前世では体が弱く、やりたい事も何もできずに短い生涯を終えた彼女は、過去の自分の行いを恥、真面目に生きるとともに前世でできなかったと事を目いっぱい楽しもうと、新たな人生を歩み始めた。
外を出て美味しい空気を吸う、綺麗な花々を見る、些細な事でも幸せを感じるソフィーナは、険悪だった兄との関係もあっという間に改善させた。
もちろん、本人にはそんな自覚はない。ただ、今までの行いを詫びただけだ。そう、なぜか彼女には、人を魅了させる力を持っていたのだ。
そんな中、この国の王太子でもあるファラオ殿下の15歳のお誕生日パーティに参加する事になったソフィーナは…
どうしようもないクズだった令嬢が、前世の記憶を取り戻し、次々と周りを虜にしながら本当の幸せを掴むまでのお話しです。
カクヨムでも同時連載してます。
よろしくお願いします。
キズモノ転生令嬢は趣味を活かして幸せともふもふを手に入れる
藤 ゆみ子
恋愛
セレーナ・カーソンは前世、心臓が弱く手術と入退院を繰り返していた。
将来は好きな人と結婚して幸せな家庭を築きたい。そんな夢を持っていたが、胸元に大きな手術痕のある自分には無理だと諦めていた。
入院中、暇潰しのために始めた刺繍が唯一の楽しみだったが、その後十八歳で亡くなってしまう。
セレーナが八歳で前世の記憶を思い出したのは、前世と同じように胸元に大きな傷ができたときだった。
家族から虐げられ、キズモノになり、全てを諦めかけていたが、十八歳を過ぎた時家を出ることを決意する。
得意な裁縫を活かし、仕事をみつけるが、そこは秘密を抱えたもふもふたちの住みかだった。
冷徹侯爵の契約妻ですが、ざまぁの準備はできています
鍛高譚
恋愛
政略結婚――それは逃れられぬ宿命。
伯爵令嬢ルシアーナは、冷徹と名高いクロウフォード侯爵ヴィクトルのもとへ“白い結婚”として嫁ぐことになる。
愛のない契約、形式だけの夫婦生活。
それで十分だと、彼女は思っていた。
しかし、侯爵家には裏社会〈黒狼〉との因縁という深い闇が潜んでいた。
襲撃、脅迫、謀略――次々と迫る危機の中で、
ルシアーナは自分がただの“飾り”で終わることを拒む。
「この結婚をわたしの“負け”で終わらせませんわ」
財務の才と冷静な洞察を武器に、彼女は黒狼との攻防に踏み込み、
やがて侯爵をも驚かせる一手を放つ。
契約から始まった関係は、いつしか互いの未来を揺るがすものへ――。
白い結婚の裏で繰り広げられる、
“ざまぁ”と逆転のラブストーリー、いま開幕。
異世界転生公爵令嬢は、オタク知識で世界を救う。
ふわふわ
恋愛
過労死したオタク女子SE・桜井美咲は、アストラル王国の公爵令嬢エリアナとして転生。
前世知識フル装備でEDTA(重金属解毒)、ペニシリン、輸血、輪作・土壌改良、下水道整備、時計や文字の改良まで――「ラノベで読んだ」「ゲームで見た」を現実にして、疫病と貧困にあえぐ世界を丸ごとアップデートしていく。
婚約破棄→ザマァから始まり、医学革命・農業革命・衛生革命で「狂気のお嬢様」呼ばわりから一転“聖女様”に。
国家間の緊張が高まる中、平和のために隣国アリディアの第一王子レオナルド(5歳→6歳)と政略婚約→結婚へ。
無邪気で健気な“甘えん坊王子”に日々萌え悶えつつも、彼の未来の王としての成長を支え合う「清らかで温かい夫婦日常」と「社会を良くする小さな革命」を描く、爽快×癒しの異世界恋愛ザマァ物語。
元お助けキャラ、死んだと思ったら何故か孫娘で悪役令嬢に憑依しました!?
冬野月子
恋愛
乙女ゲームの世界にお助けキャラとして転生したリリアン。
無事ヒロインを王太子とくっつけ、自身も幼馴染と結婚。子供や孫にも恵まれて幸せな生涯を閉じた……はずなのに。
目覚めると、何故か孫娘マリアンヌの中にいた。
マリアンヌは続編ゲームの悪役令嬢で第二王子の婚約者。
婚約者と仲の悪かったマリアンヌは、学園の階段から落ちたという。
その婚約者は中身がリリアンに変わった事に大喜びで……?!
【完結】 笑わない、かわいげがない、胸がないの『ないないない令嬢』、国外追放を言い渡される~私を追い出せば国が大変なことになりますよ?~
夏芽空
恋愛
「笑わない! かわいげがない! 胸がない! 三つのないを持つ、『ないないない令嬢』のオフェリア! 君との婚約を破棄する!」
婚約者の第一王子はオフェリアに婚約破棄を言い渡した上に、さらには国外追放するとまで言ってきた。
「私は構いませんが、この国が困ることになりますよ?」
オフェリアは国で唯一の特別な力を持っている。
傷を癒したり、作物を実らせたり、邪悪な心を持つ魔物から国を守ったりと、力には様々な種類がある。
オフェリアがいなくなれば、その力も消えてしまう。
国は困ることになるだろう。
だから親切心で言ってあげたのだが、第一王子は聞く耳を持たなかった。
警告を無視して、オフェリアを国外追放した。
国を出たオフェリアは、隣国で魔術師団の団長と出会う。
ひょんなことから彼の下で働くことになり、絆を深めていく。
一方、オフェリアを追放した国は、第一王子の愚かな選択のせいで崩壊していくのだった……。
「無加護」で孤児な私は追い出されたのでのんびりスローライフ生活!…のはずが精霊王に甘く溺愛されてます!?
白井
恋愛
誰もが精霊の加護を受ける国で、リリアは何の精霊の加護も持たない『無加護』として生まれる。
「魂の罪人め、呪われた悪魔め!」
精霊に嫌われ、人に石を投げられ泥まみれ孤児院ではこき使われてきた。
それでも生きるしかないリリアは決心する。
誰にも迷惑をかけないように、森でスローライフをしよう!
それなのに―……
「麗しき私の乙女よ」
すっごい美形…。えっ精霊王!?
どうして無加護の私が精霊王に溺愛されてるの!?
森で出会った精霊王に愛され、リリアの運命は変わっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる