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ヤミイ

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「これでいいかしら」
 準備を終えて、塁が言った。
 彼女がベッドの上に立てたのは、二本の極太バイブである。
 黒人の勃起ペニスを模したその大人の玩具は、真珠を埋め込んだように全体がゴツゴツしている。
 反り返ったバナナの先には槍形の巨大な亀頭が鎮座し、塗りたくったオイルで鈍く照り輝いている。
「OKです。下ろしてください」
 お尻の下で待ち受けるバイブたちを見下ろして、僕はうなずいた。
 僕と先生は、両足を180度開脚し、足首と太腿を一緒くたに縛られ、天井から吊るされている。
 それだけではいくらなんでも不安定なので、ふたりとも万歳するように頭上に腕を伸ばし、拘束された手首がもうひとつの支えとなっている。
 そんな姿勢だから、僕と先生の裸体は必然的に密着し、股間では勃起した陰茎同士が裏側でくっついている。
 そして二本のその陰茎を束ねるように、あの電動オナホールが嵌めこんであるのだ。
 今度のオナホールは、貫通型だった。
 だから、真上からのぞくと、チクワのようなオナホの先からふたつの亀頭が仲良く顏を出しているのが見える。
 両手首と両の太腿、そして両足首。
 その上更に勃起陰茎を一括りに束ねられた僕と先生は、互いの裸身に逆Tの字に磔にされたようなものだ。
 密着しているのは怒張した男性器だけでなく、こちらもチキトキに尖った二組の乳首もそうである。
 乳頭同士がぶつかり合うように上手く手足を縛ってもらったため、少し身をひねると乳首が擦れて気持ちいい。
 腰の中心もそうだった。
 少し腰をよじるだけでオナホで緊縛された硬すぎる肉棒が先生の恥ずかしい棒を擦り、これがまた脳に沁みる。
「待って。念のために、あなたたちのアナルにもオイルを塗っておくわ」」
 興奮にかすれた声で塁が言い、全開脚した僕と先生の尻に、真下から手を差し伸べてきた。
「あ…くぅ」
「ひゃふぅ」
 無造作に肛門に指を入れられ、奥までたっぷりオイルを塗り込まれて、僕と先生はほぼ同時に喘いだ。
 くちゅくちゅくちゅ…。
 反応を愉しむかのように、両手のしなやかな人差し指を巧みに動かす塁。
「そろそろいいかしら」
 かなりの時間、懊悩する僕と先生の表情を堪能した後、舌なめずりするように塁が言った。
 カチリ。
 ロープを動かすスイッチが、再びオンになる。
 かすかなモーター音とともに、僕と先生の裸体が降下し始めた。
 僕は動きを止め、肛門に意識を集中した。
「あうっ」
「はうっ」
 叫んだのは、ふたり同時だった。
 脚とともに尻の肉を左右に引っ張られ、全開した肛門の真ん中に、シリコン製の黒人ペニスがめり込んだのだ。

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