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ヤミイ

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 僕が隠し棚から取り出したのは、太い注射器である。
 先端には、針の代わりにゴムの管がついている。
 中に入っている透明な液体は、石鹸水だ。
「そう、これって、医療用の浣腸器ですよね。こんなものまで隠してあるなんて、さすが先生、医学部の学生だけのことはある」
「でも、あたしたち兄弟も、さすがにそれだけはプレイに使用したことはないわ。そもそも、彼もあたしもスカトロは趣味じゃない。だから、その器具は、あくまでもアナルの洗浄にしか使わないの」
 しゅこしゅことアキラのペニスの先から尿道スティックを出し入れしながら、ジュリが言った。
「もちろん、そうでしょう。いや、そうでなくては、いけません。先生にスカトロ趣味があったら、これからのプレイは意味がないですから」
「そうね。言いたいことはわかるわ」
 ジュリがうなずいた。
「じゃあ、こうしましょう。塁、かわって。尿道責めはあなたに任せる。あたし、浣腸に回るから」
「僕は? 僕は、どうすれば?」
「少年、あなたは、兄貴の目を覚まさせて、これから始まるイベントから目を逸らせないようにしてやって。どうせまだ弄り足りないんでしょう? 最後の夜だし、兄貴の躰はあなたに預ける」
「わあ、いいんですか」
 願ってもない事態だった。
 僕は一も二もなくベッドに登り、胎児のように丸くなっている先生を仰向けにした。
 よほど疲れたのか、先生は寝息をたてていた。
 起こす前に、この素敵な裸体に少し触らせてもらっても、罰は当たるまい。
 上から覆い被さり、唇を先生の喉につけた。
 そのまま、舌を伸ばし、舐めながら、下に降りていく。
 そうしながら、両手で膚を撫で回す。
「ああん…」
 先生が微かにうめき、小さく首を振った。
 手を伸ばして、先生のつるすべの股間をまさぐってみる。
 あの大きな生殖器官が、ちょっとだけ、硬くなりかけていた。
 それに自分のペニスを添わせ、一緒に握る。
 握った手をゆっくり上下させ、胸を高鳴らせながら、僕は愛の全身キスを再開した。
 

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