【R18】僕とあいつのいちゃラブな日々@U.S.A.

紫紺

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第3話 モテてます

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 日本ではマイナーな、インストルメンタル中心の音楽を佐山はやってきた。だけど、提供する楽曲がオリコンチャートを賑わしたりで実力は折り紙付きだ。
 今回の仕事もたまたま来日していた映画監督が、CMで流れてた曲に感動してスカウトしてくれたんだ。
 佐山に白羽の矢を立てたロバート・ミッチェル氏は、5年前のSF映画が当たって、以来押しも押されぬ売れっ子監督なんだよ。全く夢のような話だった。

 日本でのレーベル担当者である水口さんは、僕らより前にこっちに来て色々準備をしてくれた。おかげですんなりと生活と仕事の両方を始められたよ。

『どうですか? 順調に行ってますか?』

 既に帰国している水口さんとは週一でテレビ会議をする約束だ。彼らにとっても初めてのことだから、密な報告が必要なんだろうね。僕も色々戸惑うことがあるから、相談できて有難い。

『この間、ディレクターのスティーブと話をしました。佐山君、頑張ってるようですね』

 水口さんはパソコンの向こうで笑顔を向ける。佐山の評判がいいようで安心しているんだろう。
 スティーブはロバート監督とよくタッグを組んでる有名なディレクターで、今回の映画製作ではナンバーツーの立ち位置だ。

「はい。頑張ってます。だけど……」
『どうかしました?』
「あ、いえ、大丈夫です」

 一週間分の業務報告をして、テレビ会議は終わった。日本はまだ朝早い時間だ。水口さん、相変わらず仕事熱心だなあ。



 さて、僕がちらりと漏らした『だけど……』のあとは。
 佐山は身長が185cmを超える高身長だし筋肉質でガタイもいい。しかも顔つきも濃くて迫力あるもんだから、日本ではいるだけで怖がられる存在だったんだよね。

 だけど、ここではあいつよりでかい人は珍しくなくて佐山が普通に見えるくらいなんだ。おまけにゲイの人も多くてさ……。
 あまり言いたくないけど、僕はモテてる。初めてスタジオに行った時から、迫ってこられて恐怖だよ。

 この事実に佐山が大人しくしてるわけもなく。僕の周りにヤバい人が寄ってくるだけで大変なことになる。

「こいつに手を出したら、殺す」

 なんて、マジ顔で言うんだよ。もちろん英語で。
 佐山はスタジオで指示する立場だから、みんな苦笑いで両手上げてくれるんだけど、僕はいちいちヒヤヒヤしてる。本気で喧嘩したら、絶対負ける。あの佐山がだよ。

 あいつもそれには気付いているのか、先週から真剣にカラテを習い始めた。撮影所に道場があってさ、暇さえあれば出掛けてる。
 僕にも護身用に習えってうるさいから付き合ってるけど、米国はやっぱり怖い国。無駄にはならないと真剣に頑張ってるよ。



「おまえ、また腕が太くなってないか?」

 この修行? には副作用があって。筋肉質のあいつの体がさらにでかくなるんだ。
 あいつ的には、でかくなりたいのもあるから一石二鳥なんだろうけど、もうギタリストというより格闘家だよ。腹の割れ方も半端ないし、そのままアクションスターにもなれそうだ。

「うふふん。逞しくてよかろう?」
「そりゃ……カッコいいけど」

 本音は日本サイズの佐山が好きだけど、ここにいると、段々大型なのにならされていく。

「倫はあんまり変わらないな」
「筋肉つくほうじゃないからなあ。でも、固くなったよ、ホラ」

 そう言って腕に力こぶを作ってみせる。リビングのソファーは10人くらい座れるほどあるんだけど、僕らはいつも同じ場所でくっついて座ってる。そこだけクッションがへたったりして。

「おおー、ホントだ。あ、俺のも触って」

 僕の力こぶを触って喜んだと思ったら、腕を取り、自分の固いらしいところへと導く。

「あー。もう、なんだよ、ホントに」

 期待を裏切らないあいつ。股間に持って行かれた手のひらにはカチカチになったあいつのモノが……。


「あんたに触れるのは俺だけだ……よそ見するなよ」

 そんなことを呻きながら僕を抱く佐山。よそ見なんかしないよ。いつだっておまえしか見えてないんだから。

 冬というのに汗をかくほど暖かい室内だけど、佐山はさらに僕を熱く燃えさせてくれた。



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