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番外編 Millen in Rameria 3
しおりを挟むカーテンから朝日が漏れてくる。柔らかな光に、ミレンはゆるゆると目を覚ました。
――――うーーん……。あれ? ここは……あっ!
思わず飛び起きて自分を見た。俗にいう、生まれたままの姿だった。
「起きた? 珈琲淹れたよ。飲むだろ」
そこに上半身裸(しかも、めっちゃ引き締まって美しい)にバスタオルを巻いた朱雀が両手にカップを持ってやってきた。シャワーを浴びたようだ。
「ああー……ええ。いただきます」
「ん? 今のため息はなに?」
朱雀は左手に持っていたカップをミレンに渡すと、ベッドに腰を下ろす。
「なんでもないです」
珈琲を啜りながら、ミレンが応じた。
「いい夜だったよ? 私は……大変満足したけどね」
「それは良かったです」
昨夜、あのまま朱雀の部屋になだれ込んだ。バーは朱雀が泊まっていたホテルだったのだ。最初からそのつもりだったのだろう。なんだかまんまと引っ掛かってしまった。
――――そりゃ……僕も……楽しんでしまったけれど。
酔った勢いとでも言い訳したかったが、朱雀の腕の中では、自らが求めていたのを覚えている。
トーゴーを一途に思っていても、今まで純潔を守ってきたわけではない。こんなことはごくたまにあったんだ。そう、これも一夜限りの……。
「ん? 君も良かっただろう? 私の腕の中で何度も……」
「そ、そういうこと言うのは反則だと思います」
もう随分大人だと思っていた自分が、思わず狼狽えて反論する。これも、彼の計算だというのに。
「そう? じゃあ、もう言わない」
朱雀は珈琲カップを傾けるミレンの肩を、絡め取るように手を伸ばす。拒否するのも面倒なミレンはその腕に身を任せた。
「また、会って欲しい」
耳元で囁き、額に唇を落とす。この、少し厚めの唇がくせものだ。なんてミレンは思う。
「そうですね。考えておきます」
そう返すと、朱雀はフフフと意味ありげな笑い声をたてた。
つづく
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