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第6章 あなたが甘くなったのは、私のせい?
③
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「じゃあ、罰として……今日は俺にいっぱい甘えて。」
その一言に、心臓が跳ねた。
「だから来ないでって言ったのに……」
私は小さく呟いたが、玲央さんは意に介さず、今日も堂々と高級車でお迎えに来てくれる。
しかもスーツ姿で。それがまた目立つ。
大学前には女の子達が集まり、もはやファンクラブ状態だ。
「きゃああ!彼氏さん!」
「こっち向いてください!」
黄色い声が飛ぶ中、玲央さんはにこやかに手を振った。
「ちょっと!止めてください!」
私が小声で抗議すると、玲央さんは笑いながら言う。
「まあまあ。こうやって注目されるのも悪くないだろ?もしかしたらここから顧客開拓できるかもしれないし。」
「大学で営業活動しないでください!」
「だってほら、あの子とか名刺欲しそうだったよ?」
「ダメです!」
恥ずかしさと嫉妬で顔が熱くなる。
玲央さんは完全に楽しんでる。
私はふくれっ面になりながらも、助手席に乗り込んだ。
ドアが閉まり、車が発進すると、やっと静かな時間が訪れた。
「……ほんと、玲央さんって罪な男。」
「でも、俺の彼女は君だけ。」
ぽつりと言ったその言葉に、不覚にも胸がきゅっと締め付けられた。
そしてその日は、私の好きな雑貨屋さんに連れて来てもらった。
「あっ、いた。この猫さん。」
黒猫シリーズの雑貨。ポーチやボールペン。Tシャツまである。
「本当、ひよりは雑貨好きだな。」
「うん、大好き。」
その時だった。
玲央さんがふいに言った。
「俺と雑貨、どっちが好き?」
「ええっと……」
言葉に詰まる私を見て、玲央さんが口をとがらせた。
「迷うんだ。」
そう言って、くるりと背中を向けてしまう。
「ちょっと待って。だって、雑貨は物だよ?」
そう言って笑いながら返すと、玲央さんは少しだけ眉をひそめた。
「物なのに、俺より好きなんだ。」
その言い方が、妙に拗ねていて――どこか、可愛らしく思えた。
「玲央さんって、意外と子供な時ありますよね。」
そう口にした途端、玲央さんもすぐさま言い返す。
「ひよりは、素直じゃない時ある。」
「……えっ?」
「たとえば今とか。」
お互い、むっとして、目を合わせたままにらみ合う。
でも、照れくさくなって、同時にふいっと顔を背けた。
沈黙のまま店内をひと回りして、私は黒猫シリーズのボールペンを一つ手に取った。
「これ、買おうかな。」
レジに向かう私を、玲央さんは少しむくれた表情で見ていた。
「……それ、俺が買ってあげればよかったのに。」
その声にはまだ、拗ねた余韻が残っていた。
その一言に、心臓が跳ねた。
「だから来ないでって言ったのに……」
私は小さく呟いたが、玲央さんは意に介さず、今日も堂々と高級車でお迎えに来てくれる。
しかもスーツ姿で。それがまた目立つ。
大学前には女の子達が集まり、もはやファンクラブ状態だ。
「きゃああ!彼氏さん!」
「こっち向いてください!」
黄色い声が飛ぶ中、玲央さんはにこやかに手を振った。
「ちょっと!止めてください!」
私が小声で抗議すると、玲央さんは笑いながら言う。
「まあまあ。こうやって注目されるのも悪くないだろ?もしかしたらここから顧客開拓できるかもしれないし。」
「大学で営業活動しないでください!」
「だってほら、あの子とか名刺欲しそうだったよ?」
「ダメです!」
恥ずかしさと嫉妬で顔が熱くなる。
玲央さんは完全に楽しんでる。
私はふくれっ面になりながらも、助手席に乗り込んだ。
ドアが閉まり、車が発進すると、やっと静かな時間が訪れた。
「……ほんと、玲央さんって罪な男。」
「でも、俺の彼女は君だけ。」
ぽつりと言ったその言葉に、不覚にも胸がきゅっと締め付けられた。
そしてその日は、私の好きな雑貨屋さんに連れて来てもらった。
「あっ、いた。この猫さん。」
黒猫シリーズの雑貨。ポーチやボールペン。Tシャツまである。
「本当、ひよりは雑貨好きだな。」
「うん、大好き。」
その時だった。
玲央さんがふいに言った。
「俺と雑貨、どっちが好き?」
「ええっと……」
言葉に詰まる私を見て、玲央さんが口をとがらせた。
「迷うんだ。」
そう言って、くるりと背中を向けてしまう。
「ちょっと待って。だって、雑貨は物だよ?」
そう言って笑いながら返すと、玲央さんは少しだけ眉をひそめた。
「物なのに、俺より好きなんだ。」
その言い方が、妙に拗ねていて――どこか、可愛らしく思えた。
「玲央さんって、意外と子供な時ありますよね。」
そう口にした途端、玲央さんもすぐさま言い返す。
「ひよりは、素直じゃない時ある。」
「……えっ?」
「たとえば今とか。」
お互い、むっとして、目を合わせたままにらみ合う。
でも、照れくさくなって、同時にふいっと顔を背けた。
沈黙のまま店内をひと回りして、私は黒猫シリーズのボールペンを一つ手に取った。
「これ、買おうかな。」
レジに向かう私を、玲央さんは少しむくれた表情で見ていた。
「……それ、俺が買ってあげればよかったのに。」
その声にはまだ、拗ねた余韻が残っていた。
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