15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜 【完結】

日下奈緒

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第6章 あなたが甘くなったのは、私のせい?

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そう、だからこそ。

私はもう、迷わない。

玲央さんのものになるって──私自身で決めた。

彼のTシャツを静かに脱ぎ、何も身につけないまま、ベッドの上にそっと膝を立てて座る。

「ひより……?」

玲央さんが驚いたように私を見つめる。

「……私を、誕生日プレゼントだと思って。貰ってください。」

震える声だった。でも、目だけは逸らさなかった。

玲央さんはすぐに私を、ぎゅっと強く抱きしめてくれた。

「可愛すぎるんだけど……どうしよう。」

その呟きに、私の胸が熱くなる。

でも、私は言った。

「可愛いだけじゃ、困ります。」

その瞬間、玲央さんの瞳に灯った情熱に、心臓が跳ねた。

彼はそっと唇を重ね、優しく、そして深くキスを落とした。

柔らかな唇が、何度も私をなぞって──やがてキスは熱を帯び、私をゆっくりとベッドに押し倒していく。

「綺麗だよ、ひより。」

その言葉に、私の頬が赤く染まる。

玲央さんの指が、髪を撫で、肩を撫で、ゆっくりと私を愛でるように動いていく。

唇も、まるで確かめるように、首筋、鎖骨、胸元と……一つずつ、私の輪郭を刻む。

「ここ……弱いんだ?」

足の付け根に柔らかく触れられた瞬間、びくんと体が跳ねた。

「んっ……やだ、そんなの……」

恥ずかしくて顔をそむけると、玲央さんはいたずらっぽく笑いながら、その場所にそっと唇を落とした。

「可愛いよ、全部……」

キスはだんだんと熱を帯びて、体の奥にじんわりと火が灯る。

水音が、静かな部屋に響いた。

玲央さんの肌が触れるたび、胸がぎゅっと締めつけられる。

唇を重ね、額を寄せ合いながら、私たちはひとつになっていく準備を進めた。

「最初は、少し痛いかも……でも、ちゃんと見るから」

彼の声は優しくて、少しだけ震えていた。

私は首を振らずに、小さく頷いた。

その瞬間、鋭い痛みが体を貫いた。

「っ……!」

声が漏れて、思わず目をぎゅっと閉じた。

けれど、すぐに玲央さんの手が私の頬を撫でる。

「俺になにもかも任せて。」

低く甘い声が耳元に落ちてくる。そのたび、胸の奥が熱くなる。

唇が触れ合い、指先が髪をすくう。

呼吸が重なり合い、熱が肌へ伝わっていく。

痛みはもう、遠くへ。

代わりに、じんわりと広がる快感と、確かにそこにある想いだけが私を満たしていく。

「ああ……」

「ひより、もっと……俺を感じて。」

重ねた体が、まるで境界を失ったように一つになっていく。

そして玲央さんの欲情を耳元で感じて、腰の動きが一気に早くなる。

「……最高に、気持ちいいよ。」

その瞬間、玲央さんの熱も、声も、心も――すべてが私の中に注がれた。

私のすべてが、彼に溶けていくような夜だった。
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