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第9章 誓いの言葉は、静かな夜に
④
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「でもね、俺はひよりが自分で選んだ道なら、何でも応援するつもりだった。今もその気持ちは変わらないよ。」
そして玲央さんは、私の手をぎゅっと握った。
その大きな手は、あたたかくて、でもどこか震えている気がした。
「司書教諭の課程を取るんだよ。」
「でも……図書館司書の方が、時間的に融通がきくし。結婚とか……」
言いかけて、口をつぐむ。
私は、無意識のうちに“自分の夢より、誰かに合わせる未来”を選ぼうとしていたのかもしれない。
玲央さんは、ゆっくりと首を横に振った。
「ちゃんと、君の夢を叶えるんだ。」
その言葉には、揺るぎのない確信が込められていた。
「玲央さん……」
名前を呼ぶだけで、胸の奥がじんわりと熱くなっていく。
玲央さんの瞳は、まっすぐに私を見ていた。
一切の迷いも、遠慮もなかった。
「一緒に未来をつくっていこう。俺は君の夢の足かせじゃない。力になりたいんだ。」
その言葉に、心がふわっとほどけた気がした。
自分でも気づかぬうちに、私は彼の“優しさ”に甘えて、どこかで自分を小さくまとめようとしていた。
でも彼は、私の小さな言い訳を優しく壊してくれた。
「ありがとう……玲央さん。」
涙が滲みそうになるのを、必死で堪えながら、私は彼の手を握り返した。
この人となら、きっと未来を恐れずに進んでいける。
夢も、恋も、きっと──手放さなくていい。
しばらくして、カレンダーを見ていたときだった。
ふと、あることに気づいた。
「……生理、予定日を過ぎてる。」
小さく呟いた声が、部屋の静けさに吸い込まれる。
あまり遅れることなんてなかった。むしろ、毎月ちゃんと来ていたはずなのに。
まさか──妊娠?
その瞬間、背中がゾクッと冷たくなる。
胸が早鐘のように打ち始め、手のひらが汗ばんでくる。
できてたら……どうしよう。
私は、まだ大学生なのに。勉強だってこれからだし、司書教諭の課程も申し込んだばかり。
大学はどうなる?就職は?
夢は?
──玲央さんとの未来は?
頭の中で、たくさんの「どうしよう」が渦巻いた。
それに、妊娠を告げて、玲央さんは……
ちゃんと前向きに受け止めてくれるだろうか?
「じゃあ、結婚しよう」と言ってくれる?
それとも、戸惑って、私に「どうする?」なんて聞くんだろうか。
……いや。
私は、ううんと小さく首を横に振った。
玲央さんに限って、そんなことはない。
私の夢を応援してくれた人。
「一緒に未来をつくっていこう」って、力強く言ってくれた人。
あの瞳の真剣さを、私はちゃんと覚えてる。
だから──大丈夫。
きっと大丈夫。
でも、不安がゼロになるわけじゃなかった。
信じたいけど、怖い。期待したいけど、現実も見えてしまう。
そんな狭間で、私は一人、カレンダーを見つめたまま、動けずにいた。
そして玲央さんは、私の手をぎゅっと握った。
その大きな手は、あたたかくて、でもどこか震えている気がした。
「司書教諭の課程を取るんだよ。」
「でも……図書館司書の方が、時間的に融通がきくし。結婚とか……」
言いかけて、口をつぐむ。
私は、無意識のうちに“自分の夢より、誰かに合わせる未来”を選ぼうとしていたのかもしれない。
玲央さんは、ゆっくりと首を横に振った。
「ちゃんと、君の夢を叶えるんだ。」
その言葉には、揺るぎのない確信が込められていた。
「玲央さん……」
名前を呼ぶだけで、胸の奥がじんわりと熱くなっていく。
玲央さんの瞳は、まっすぐに私を見ていた。
一切の迷いも、遠慮もなかった。
「一緒に未来をつくっていこう。俺は君の夢の足かせじゃない。力になりたいんだ。」
その言葉に、心がふわっとほどけた気がした。
自分でも気づかぬうちに、私は彼の“優しさ”に甘えて、どこかで自分を小さくまとめようとしていた。
でも彼は、私の小さな言い訳を優しく壊してくれた。
「ありがとう……玲央さん。」
涙が滲みそうになるのを、必死で堪えながら、私は彼の手を握り返した。
この人となら、きっと未来を恐れずに進んでいける。
夢も、恋も、きっと──手放さなくていい。
しばらくして、カレンダーを見ていたときだった。
ふと、あることに気づいた。
「……生理、予定日を過ぎてる。」
小さく呟いた声が、部屋の静けさに吸い込まれる。
あまり遅れることなんてなかった。むしろ、毎月ちゃんと来ていたはずなのに。
まさか──妊娠?
その瞬間、背中がゾクッと冷たくなる。
胸が早鐘のように打ち始め、手のひらが汗ばんでくる。
できてたら……どうしよう。
私は、まだ大学生なのに。勉強だってこれからだし、司書教諭の課程も申し込んだばかり。
大学はどうなる?就職は?
夢は?
──玲央さんとの未来は?
頭の中で、たくさんの「どうしよう」が渦巻いた。
それに、妊娠を告げて、玲央さんは……
ちゃんと前向きに受け止めてくれるだろうか?
「じゃあ、結婚しよう」と言ってくれる?
それとも、戸惑って、私に「どうする?」なんて聞くんだろうか。
……いや。
私は、ううんと小さく首を横に振った。
玲央さんに限って、そんなことはない。
私の夢を応援してくれた人。
「一緒に未来をつくっていこう」って、力強く言ってくれた人。
あの瞳の真剣さを、私はちゃんと覚えてる。
だから──大丈夫。
きっと大丈夫。
でも、不安がゼロになるわけじゃなかった。
信じたいけど、怖い。期待したいけど、現実も見えてしまう。
そんな狭間で、私は一人、カレンダーを見つめたまま、動けずにいた。
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