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6.財政悪化
①
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そしてまた町に戻ると、畑が枯れていた。
大地はひび割れ、かつて緑が広がっていた村には、もはや息づく命の気配すらない。
私がいない間に、土の汚染はますます進み、作物が育たなくなったという。
そして……餓死者が出たと、聞かされた。
「わたしの……せいで……」
膝が崩れ、地面に手をついた。目の前の現実が、重すぎて息もできない。
「違う。アーリンのせいじゃない。」
そっと肩に触れるグレイブの温もりに、涙が溢れた。けれど、分かってる。
私が牢に囚われていたあいだに、どれほど多くの人が苦しんだのか。
なぜ私は、あんな場所に閉じ込められなければならなかったの?
なぜクリフは、そしてミーシャは、私の力を踏みにじったの?
「……悔しい……!」
こぼれる涙を止められない。苦しむ人々の姿が脳裏に焼きついて離れない。
私はただ、誰かのために力を使いたかっただけなのに――。
グレイブの腕に縋りながら、私はこの涙を誓いに変えると決めた。
この大地を、必ず癒す。すべてを取り戻す。私自身の手で。
こんなにも多くの人が、飢えて命を落としているというのに──
なぜ何も、変わっていないの?
私は土に膝をつきながら、乾いた風に吹かれる村を見回した。子どもたちの笑顔も、母親の歌声も、そこにはない。
「どうして……」
思わず声が漏れた。
私が牢に入れられていた数週間で、状況は最悪にまで悪化していた。
それなのに、国は何の政策も打ち出していない。
クリフや……セシリーは、何をしているの?
もう我慢できなかった。
私はグレイブに制止されるのも聞かず、まっすぐに馬を駆った。向かうは、宮殿。
自分が追放された場所へ、再び足を踏み入れるのは怖い。でも──
「見過ごすわけにはいかない……!」
国が沈んでいくのを、ただ眺めているなんて、私にはできなかった。
民の命は、数字じゃない。想いも、痛みも、そこにはある。
だから私は、立ち向かう。たとえ、誰に嘲られても。
宮殿の門をくぐった瞬間、かつての日々が胸をよぎった。けれど感傷に浸っている暇などない。
私は足早に廊下を進む。
すると、前方から豪奢なドレスをまとい、絢爛な笑みを浮かべたセシリーが現れた。
「まあ、アーリン。珍しいわね。」
かつては「お姉様」と呼んでいた面影も、今はもうない。
「セシリー、クリフを呼んでちょうだい。」私は淡々と告げる。
ふと目に入ったのは、セシリーの首元や手元に光る、
いくつもの宝石。ルビー、サファイア、エメラルド……まるで宝石箱をひっくり返したよう。
「その宝石……どこで手に入れたの?」
「綺麗でしょう? 最近手に入れたの。今の私に似合うと思わない?」
自慢げに笑うその顔が、あまりに無神経で、胸が詰まった。
「信じられない……町では餓死者が出ているのよ?」
私の声は怒りで震えていた。
人が飢えて苦しんでいる中で、王妃が宝石を誇る国なんて──
どこで道を違えたの?
大地はひび割れ、かつて緑が広がっていた村には、もはや息づく命の気配すらない。
私がいない間に、土の汚染はますます進み、作物が育たなくなったという。
そして……餓死者が出たと、聞かされた。
「わたしの……せいで……」
膝が崩れ、地面に手をついた。目の前の現実が、重すぎて息もできない。
「違う。アーリンのせいじゃない。」
そっと肩に触れるグレイブの温もりに、涙が溢れた。けれど、分かってる。
私が牢に囚われていたあいだに、どれほど多くの人が苦しんだのか。
なぜ私は、あんな場所に閉じ込められなければならなかったの?
なぜクリフは、そしてミーシャは、私の力を踏みにじったの?
「……悔しい……!」
こぼれる涙を止められない。苦しむ人々の姿が脳裏に焼きついて離れない。
私はただ、誰かのために力を使いたかっただけなのに――。
グレイブの腕に縋りながら、私はこの涙を誓いに変えると決めた。
この大地を、必ず癒す。すべてを取り戻す。私自身の手で。
こんなにも多くの人が、飢えて命を落としているというのに──
なぜ何も、変わっていないの?
私は土に膝をつきながら、乾いた風に吹かれる村を見回した。子どもたちの笑顔も、母親の歌声も、そこにはない。
「どうして……」
思わず声が漏れた。
私が牢に入れられていた数週間で、状況は最悪にまで悪化していた。
それなのに、国は何の政策も打ち出していない。
クリフや……セシリーは、何をしているの?
もう我慢できなかった。
私はグレイブに制止されるのも聞かず、まっすぐに馬を駆った。向かうは、宮殿。
自分が追放された場所へ、再び足を踏み入れるのは怖い。でも──
「見過ごすわけにはいかない……!」
国が沈んでいくのを、ただ眺めているなんて、私にはできなかった。
民の命は、数字じゃない。想いも、痛みも、そこにはある。
だから私は、立ち向かう。たとえ、誰に嘲られても。
宮殿の門をくぐった瞬間、かつての日々が胸をよぎった。けれど感傷に浸っている暇などない。
私は足早に廊下を進む。
すると、前方から豪奢なドレスをまとい、絢爛な笑みを浮かべたセシリーが現れた。
「まあ、アーリン。珍しいわね。」
かつては「お姉様」と呼んでいた面影も、今はもうない。
「セシリー、クリフを呼んでちょうだい。」私は淡々と告げる。
ふと目に入ったのは、セシリーの首元や手元に光る、
いくつもの宝石。ルビー、サファイア、エメラルド……まるで宝石箱をひっくり返したよう。
「その宝石……どこで手に入れたの?」
「綺麗でしょう? 最近手に入れたの。今の私に似合うと思わない?」
自慢げに笑うその顔が、あまりに無神経で、胸が詰まった。
「信じられない……町では餓死者が出ているのよ?」
私の声は怒りで震えていた。
人が飢えて苦しんでいる中で、王妃が宝石を誇る国なんて──
どこで道を違えたの?
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