9 / 21
ジブチ駐屯地再建作戦 第1次ジブチ派遣
ULTIMATE〜SECRET 邦家の秘匿 第7話
しおりを挟む
主要登場人物一覧
赤眞翔平(27)…11代目主人公 近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 隊士長
垣内淕也(22)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 1等隊士
駒田勝生(23)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 1等隊士
塩崎柊斗(25)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 3等士官
吉瀬淳也(34)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 班長 2等士官
高濵翔盛(26)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
樋樫柊臣(26)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
成濱佑汰(27)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
伊敷煌大(23)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
崇眞稜大(23)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
前原裕季哉(26)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
芦澤柊太(37)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
青村聡士(35)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
澤田新太(40) …東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 1等士官
今西遙駕(53)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊 小隊長 士官長
新城彪駕(35)…警衛庁 警務隊長 2等幹士
藤浦恭介(52)…警衛庁 警務隊 総務管理官 衛幹
椎津愛虎(32)…警衛庁 警務隊 中央警務班所属 2等士官
貴内伸介(42)…警衛庁 警務隊 中央警務班 管理官 1等幹士
正随緋斗(31)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 2等士官
比嘉晃斗(25)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 隊士長
河城蒼空(29)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
天辻慶斗(31)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
夢丸奎大(29)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
浅木零(33)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班 管理官 2等士官
伏垨綉梧(39)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班長 1等士官
猪俣繁倖(49)…警衛庁 駐屯科長 3等将士
大須賀敦晴(46)…警衛庁 駐屯科 副科長 1等幹士
国藤尚崇(45)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 部隊長 1等隊尉
坂浦聡磨(39)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 管理官 3等隊尉
皇山誠士郎(31)…警衛庁 幕僚総監 秘書室 第2秘書官 2等隊尉
東奥崇伍(35)…警衛庁 幕僚総監 秘書室 第1秘書官 1等隊尉
籐洲猛靖(54)…警衛庁 17代目幕僚総監
能敦紀(50)…警衛庁 東部方面隊 方面総監 1等将士
新濱恭吾(49)…警衛庁 東部方面隊 副総監 3等将士
階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
………………………………………………………………
「6時に起きて6時20分には朝食って日本いた時と変わりねーじゃん」
そう言うと赤眞は眠たい目を擦りながら朝食の食パンを口に入れた。
「なんか期待したいてか?日本出たら少しは生活が楽になるとでも思ってたんか?馬鹿は」
吉瀬が言うと赤眞は軽く笑った。
「いやぁ思うっしょ。思ってました。はは」
「つか、塩崎の野郎どこ行ったんだよ」
高濵が言うと樋樫は食べ終わったヨーグルトの容器を近くのゴミ箱に投げ捨てながら答えた。
「あいつならなんか、朝から居ないぜ。点呼の時はいたけど、飯キャンなんかな」
樋樫が言うとそれを聞いていた浅木がその場に立ち上がった。
「ど、どうした?」
浅木の横で朝食をとっていた伏垨が聞いた。
「朝食は血税で全て量も決まっている。それを食べずに処分するなど税金の無駄です」
浅木が言うと吉瀬はその場に立ち上がった。
「うちの部下がすいません。次からこういう事が無いように、再発防止を」
吉瀬が言うと浅木は吉瀬のもとに向かった。
「再発防止とかそんな言葉はいらないです。とにかく今すぐに彼を連れてきてください。ここでの規律違反は本土駐屯地での規律違反と訳が違います」
「わかりました」
そう言うと吉瀬は軽く一礼し部屋を後にした。
「なぁー、なんであの人あんなにキレてんだよ。たかが飯サボったぐらいで」
高濵が言うと樋樫は軽く笑った。
その時だった、東部地区警務中隊 刑事第1小隊の芦澤 2等士官と澤田 2等士官がニヤニヤしながらやってきた。
「な、なんすか?」
高濵が言うと芦澤は高濵の肩に手をやった。
「あの、浅木って奴な?色々とやばい噂の持ち主なんだぜ?」
「やばい噂の持ち主、すか?」
高濵が聞くと澤田が口を開けた。
「あいつが自衛科にいた時、何度か自衛科の隊員からクレームを受けた事があってな。うちの地区警務中隊にパワハラではないか?って来てな。ま、実態調査は結局進まなかった。パワハラの内部告発なんか年間何百件って来るからな。だからそんなのに時間が割けるはずも無く、って感じだったな」
「そ、そうなんすね。へぇー」
樋樫が言うと澤田はけらけら笑いながら樋樫の背中を叩いた。
駐屯地の建設工事が始まったのは午前9時からだった。
建設工事が始まると、東門、西門、北門、正門、裏門前で2人1組の警戒任務という名の立哨警備。そして4人1組での車両を使った巡回任務に分かれていた。
「あー。暇ホンマに暇。まーじで暇なんすけどぉ」
赤眞は欠伸を抑えながら西門前の警戒任務に当たっていた。
「いい加減、欠伸やめてくださいよ笑」
塩崎が言うと赤眞は軽く笑いながらふと塩崎に目をやった。
「つか、お前朝なんでいなかったんだよ」
「え?あー朝飯の時すか?」
「おん」
「腹壊してて。俺、多分海外勤務とかあんまり向いてねーのかなって思って」
「そんな理由?笑」
「悪いすか笑」
「え?それで、それで、浅木だっけ?からなんて言われたん?」
「え?あー。なんかお前規則破んなよ的な感じで」
「あーなるほどね。あれよな?なんか固いよな?あいつ」
「まぁそうっすね。なんか規則重視のよくいる固い年配幹部みたいな感じの雰囲気っすよね笑」
「お前、例えのセンスいいかよ笑」
「そんなにっすよ笑」
2人が話していると、成濱、前原ペアがやってきた。
「お疲れ様です。西門 立哨警戒交代します」
前原が言うと赤眞と塩崎は敬礼した。
敬礼し終えると赤眞は腕時計に目をやった。
「もう1時間経ったんか」
赤眞が呟くと成濱は軽く笑った。
「意外と長くねーだろ?それに基本立ってるだけだし、それに正門前とは訳が違うからな」
「正門前がどうかしたんかよ」
赤眞が聞くと成濱は即答した。
「民間との駐屯地建設工事。そりゃあマスコミが好きそうな話題だろ?正門前すんげー数のマスコミいるからな笑」
「なるほどな。じゃあ巡回の時、それに注意したらいいんだな」
赤眞が言うと成濱は軽く頷きながら続けた。
「マスコミの野郎ちょっとやべーやってきた何人かいたからそれだけ気をつけて見とけよ」
「やばい、というのは?」
塩崎が聞いた。
「いや、何人か敷地内まで乗り込もうとしてくる奴いて。大変だったんだよ。そいつらの処理な?だから、まーそういう事だし。頼んだぜ」
成濱に言われ赤眞は塩崎を連れその場を離れた。
「お前、運転できるんだっけ?」
車内の点検をしながら赤眞が聞いた。
「いや、自分はまだですね。まだ自動車教習受けれてなくて」
「民間のでもいいからそういうの受けろよ。25で運転免許持ってねーのは流石にやばいぜ?」
天辻に言われ塩崎は軽く返事した。
「あ、そういや自己紹介まだでしたね。駐屯科の河城 3等士官です。どうも。そして横にいる彼が天辻 3等士官です。今回の車両巡回お供させて頂きます」
そう言うと河城は軽く頭を下げた。
「よろしくお願いします」
赤眞が言うと天辻が運転席に座った。
「俺が運転するわ」
「なら俺は助手席で」
そう言うと河城は助手席に座った。
全員が車に乗ったのを確認すると天辻は車を発進させた。
「今回通る経路は?」
天辻に聞かれ河城は地図を広げた。
「今回我々に指定されてるルートはCコースです。ですからこの青線で引いたルートかと」
「青線な。わかった」
そう言うと天辻はウインカーを出し左折した。
「巡回ってあれか?駐屯地出るんだっけ?」
天辻が聞くと河城は地図を凝視しながら答えた。
「みたいっすね。そのまま駐屯地出るみたいです。駐屯地を出て数キロ先に、これは、学校ですかね?学校前でUターンしてまた駐屯地に戻ってくる感じですかねルートは」
「わかった」
天辻はそう言うと軽くハンドルを握りながら欠伸をした。
赤眞らが乗る車は駐屯地正門を出発するとそのまま左折した。
しばらく走っていくと1台の車が蛇行運転しているのが目に入った。
「クソ、こいつ運転下手かよ」
天辻はそう呟くと軽くクラクションを鳴らした。
「危険ですって。この国は日本みたいに治安がいいんじゃないんですから」
河城が言うと天辻は軽く笑った。
「な訳ねーだろ。俺ら警衛官だぜ?舐められてたまるかよって話だろ?な?」
「何言ってんすか。とりあえず速度緩めてくださいよ」
「うるせーな」
そう呟くと天辻は少し速度を緩めた。
「塩崎、臨時態勢に入んぞ」
赤眞が言うと塩崎は軽く目を見開いた。
「何かありましたか?」
塩崎が聞くと赤眞は前を走る車に目をやった。
「俺らが駐屯地から出る時、この車は停車してた。そして俺らが走り出した時、あの車は動き出した」
「マジすか?」
「とにかく動け」
「わ、わかりました」
そう言いながら塩崎は手元にあった銃に弾の装填を始めた。
その時だった、目の前を走る車が突然2車線を巻き込むようにして停車した。
「な、急になんなんだよ」
天辻が怒鳴ると赤眞と塩崎はすぐに車から降りた。
「降りろ、そっから降りろ」
塩崎は銃を構えながら叫んだ。
「危険です。下がってください」
河城はすぐに車から降りるとき塩崎に声をかけた。
「いつまで言ってんすか」
赤眞が言うと河城は赤眞に目をやった。
「舐めないでください。言葉1つ通じないんです。ここの人らには。危険なんです。ここは」
「わかったよ」
そう言うと赤眞は塩崎に目をやった。
それを見て塩崎はすかさず後退した。
それを確認すると河城は銃を構えながら停車した車のもとに駆け寄った。
次の瞬間
車から黒ずくめの2人の男が降りてきた。
男たちは赤眞らを見るなり銃を構えると問答無用で乱射を始めた。
「退避だ、退避せよ」
天辻が叫ぶと赤眞らは自分たちが乗ってきた車のもとに向かって走り出した。ただ1人戻らない男がいた。
「銃を下ろせ」
河城はすぐに男たちのもとに駆け寄った。
「退避だ。退避しろ。聞こえねーのか?てめぇ」
天辻はただひたすら叫び続けた。
「俺たちも応戦しましょう。河城 3等士官が」
赤眞が言うと天辻はすぐに拒否した。
「ここで応戦したら俺らやられんぞ。法律でもだ。新日本交戦規定で俺ら罰せられんぞ」
「そんな事言ってる場合すか?」
赤眞が怒鳴ると天辻は赤眞に怒鳴り返した。
「俺らがあそこで応戦しても負ける未来しか見えねーんだよ。向こうが持ってる銃を見てみろ。俺らが使ってる20式よりも最新鋭だ」
2人が話していると目の前で河城が力尽き倒れるのが目に入った。
頭からは血を流していた。
「河城、」
天辻が呟くと男たちは銃を構えながらこちら側にやってくるのが目に入った。
「何してんすか。やられますよ」
赤眞が叫ぶと後部座席にいた塩崎はすかさず運転席のもとに行きハンドルを握った。
それを見て赤眞は後ろから天辻を抱き抱えるとそのまま後部座席に入れた。
赤眞翔平(27)…11代目主人公 近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 隊士長
垣内淕也(22)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 1等隊士
駒田勝生(23)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 1等隊士
塩崎柊斗(25)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 3等士官
吉瀬淳也(34)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 班長 2等士官
高濵翔盛(26)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
樋樫柊臣(26)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
成濱佑汰(27)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
伊敷煌大(23)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
崇眞稜大(23)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
前原裕季哉(26)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
芦澤柊太(37)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
青村聡士(35)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
澤田新太(40) …東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 1等士官
今西遙駕(53)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊 小隊長 士官長
新城彪駕(35)…警衛庁 警務隊長 2等幹士
藤浦恭介(52)…警衛庁 警務隊 総務管理官 衛幹
椎津愛虎(32)…警衛庁 警務隊 中央警務班所属 2等士官
貴内伸介(42)…警衛庁 警務隊 中央警務班 管理官 1等幹士
正随緋斗(31)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 2等士官
比嘉晃斗(25)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 隊士長
河城蒼空(29)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
天辻慶斗(31)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
夢丸奎大(29)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
浅木零(33)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班 管理官 2等士官
伏垨綉梧(39)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班長 1等士官
猪俣繁倖(49)…警衛庁 駐屯科長 3等将士
大須賀敦晴(46)…警衛庁 駐屯科 副科長 1等幹士
国藤尚崇(45)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 部隊長 1等隊尉
坂浦聡磨(39)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 管理官 3等隊尉
皇山誠士郎(31)…警衛庁 幕僚総監 秘書室 第2秘書官 2等隊尉
東奥崇伍(35)…警衛庁 幕僚総監 秘書室 第1秘書官 1等隊尉
籐洲猛靖(54)…警衛庁 17代目幕僚総監
能敦紀(50)…警衛庁 東部方面隊 方面総監 1等将士
新濱恭吾(49)…警衛庁 東部方面隊 副総監 3等将士
階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
………………………………………………………………
「6時に起きて6時20分には朝食って日本いた時と変わりねーじゃん」
そう言うと赤眞は眠たい目を擦りながら朝食の食パンを口に入れた。
「なんか期待したいてか?日本出たら少しは生活が楽になるとでも思ってたんか?馬鹿は」
吉瀬が言うと赤眞は軽く笑った。
「いやぁ思うっしょ。思ってました。はは」
「つか、塩崎の野郎どこ行ったんだよ」
高濵が言うと樋樫は食べ終わったヨーグルトの容器を近くのゴミ箱に投げ捨てながら答えた。
「あいつならなんか、朝から居ないぜ。点呼の時はいたけど、飯キャンなんかな」
樋樫が言うとそれを聞いていた浅木がその場に立ち上がった。
「ど、どうした?」
浅木の横で朝食をとっていた伏垨が聞いた。
「朝食は血税で全て量も決まっている。それを食べずに処分するなど税金の無駄です」
浅木が言うと吉瀬はその場に立ち上がった。
「うちの部下がすいません。次からこういう事が無いように、再発防止を」
吉瀬が言うと浅木は吉瀬のもとに向かった。
「再発防止とかそんな言葉はいらないです。とにかく今すぐに彼を連れてきてください。ここでの規律違反は本土駐屯地での規律違反と訳が違います」
「わかりました」
そう言うと吉瀬は軽く一礼し部屋を後にした。
「なぁー、なんであの人あんなにキレてんだよ。たかが飯サボったぐらいで」
高濵が言うと樋樫は軽く笑った。
その時だった、東部地区警務中隊 刑事第1小隊の芦澤 2等士官と澤田 2等士官がニヤニヤしながらやってきた。
「な、なんすか?」
高濵が言うと芦澤は高濵の肩に手をやった。
「あの、浅木って奴な?色々とやばい噂の持ち主なんだぜ?」
「やばい噂の持ち主、すか?」
高濵が聞くと澤田が口を開けた。
「あいつが自衛科にいた時、何度か自衛科の隊員からクレームを受けた事があってな。うちの地区警務中隊にパワハラではないか?って来てな。ま、実態調査は結局進まなかった。パワハラの内部告発なんか年間何百件って来るからな。だからそんなのに時間が割けるはずも無く、って感じだったな」
「そ、そうなんすね。へぇー」
樋樫が言うと澤田はけらけら笑いながら樋樫の背中を叩いた。
駐屯地の建設工事が始まったのは午前9時からだった。
建設工事が始まると、東門、西門、北門、正門、裏門前で2人1組の警戒任務という名の立哨警備。そして4人1組での車両を使った巡回任務に分かれていた。
「あー。暇ホンマに暇。まーじで暇なんすけどぉ」
赤眞は欠伸を抑えながら西門前の警戒任務に当たっていた。
「いい加減、欠伸やめてくださいよ笑」
塩崎が言うと赤眞は軽く笑いながらふと塩崎に目をやった。
「つか、お前朝なんでいなかったんだよ」
「え?あー朝飯の時すか?」
「おん」
「腹壊してて。俺、多分海外勤務とかあんまり向いてねーのかなって思って」
「そんな理由?笑」
「悪いすか笑」
「え?それで、それで、浅木だっけ?からなんて言われたん?」
「え?あー。なんかお前規則破んなよ的な感じで」
「あーなるほどね。あれよな?なんか固いよな?あいつ」
「まぁそうっすね。なんか規則重視のよくいる固い年配幹部みたいな感じの雰囲気っすよね笑」
「お前、例えのセンスいいかよ笑」
「そんなにっすよ笑」
2人が話していると、成濱、前原ペアがやってきた。
「お疲れ様です。西門 立哨警戒交代します」
前原が言うと赤眞と塩崎は敬礼した。
敬礼し終えると赤眞は腕時計に目をやった。
「もう1時間経ったんか」
赤眞が呟くと成濱は軽く笑った。
「意外と長くねーだろ?それに基本立ってるだけだし、それに正門前とは訳が違うからな」
「正門前がどうかしたんかよ」
赤眞が聞くと成濱は即答した。
「民間との駐屯地建設工事。そりゃあマスコミが好きそうな話題だろ?正門前すんげー数のマスコミいるからな笑」
「なるほどな。じゃあ巡回の時、それに注意したらいいんだな」
赤眞が言うと成濱は軽く頷きながら続けた。
「マスコミの野郎ちょっとやべーやってきた何人かいたからそれだけ気をつけて見とけよ」
「やばい、というのは?」
塩崎が聞いた。
「いや、何人か敷地内まで乗り込もうとしてくる奴いて。大変だったんだよ。そいつらの処理な?だから、まーそういう事だし。頼んだぜ」
成濱に言われ赤眞は塩崎を連れその場を離れた。
「お前、運転できるんだっけ?」
車内の点検をしながら赤眞が聞いた。
「いや、自分はまだですね。まだ自動車教習受けれてなくて」
「民間のでもいいからそういうの受けろよ。25で運転免許持ってねーのは流石にやばいぜ?」
天辻に言われ塩崎は軽く返事した。
「あ、そういや自己紹介まだでしたね。駐屯科の河城 3等士官です。どうも。そして横にいる彼が天辻 3等士官です。今回の車両巡回お供させて頂きます」
そう言うと河城は軽く頭を下げた。
「よろしくお願いします」
赤眞が言うと天辻が運転席に座った。
「俺が運転するわ」
「なら俺は助手席で」
そう言うと河城は助手席に座った。
全員が車に乗ったのを確認すると天辻は車を発進させた。
「今回通る経路は?」
天辻に聞かれ河城は地図を広げた。
「今回我々に指定されてるルートはCコースです。ですからこの青線で引いたルートかと」
「青線な。わかった」
そう言うと天辻はウインカーを出し左折した。
「巡回ってあれか?駐屯地出るんだっけ?」
天辻が聞くと河城は地図を凝視しながら答えた。
「みたいっすね。そのまま駐屯地出るみたいです。駐屯地を出て数キロ先に、これは、学校ですかね?学校前でUターンしてまた駐屯地に戻ってくる感じですかねルートは」
「わかった」
天辻はそう言うと軽くハンドルを握りながら欠伸をした。
赤眞らが乗る車は駐屯地正門を出発するとそのまま左折した。
しばらく走っていくと1台の車が蛇行運転しているのが目に入った。
「クソ、こいつ運転下手かよ」
天辻はそう呟くと軽くクラクションを鳴らした。
「危険ですって。この国は日本みたいに治安がいいんじゃないんですから」
河城が言うと天辻は軽く笑った。
「な訳ねーだろ。俺ら警衛官だぜ?舐められてたまるかよって話だろ?な?」
「何言ってんすか。とりあえず速度緩めてくださいよ」
「うるせーな」
そう呟くと天辻は少し速度を緩めた。
「塩崎、臨時態勢に入んぞ」
赤眞が言うと塩崎は軽く目を見開いた。
「何かありましたか?」
塩崎が聞くと赤眞は前を走る車に目をやった。
「俺らが駐屯地から出る時、この車は停車してた。そして俺らが走り出した時、あの車は動き出した」
「マジすか?」
「とにかく動け」
「わ、わかりました」
そう言いながら塩崎は手元にあった銃に弾の装填を始めた。
その時だった、目の前を走る車が突然2車線を巻き込むようにして停車した。
「な、急になんなんだよ」
天辻が怒鳴ると赤眞と塩崎はすぐに車から降りた。
「降りろ、そっから降りろ」
塩崎は銃を構えながら叫んだ。
「危険です。下がってください」
河城はすぐに車から降りるとき塩崎に声をかけた。
「いつまで言ってんすか」
赤眞が言うと河城は赤眞に目をやった。
「舐めないでください。言葉1つ通じないんです。ここの人らには。危険なんです。ここは」
「わかったよ」
そう言うと赤眞は塩崎に目をやった。
それを見て塩崎はすかさず後退した。
それを確認すると河城は銃を構えながら停車した車のもとに駆け寄った。
次の瞬間
車から黒ずくめの2人の男が降りてきた。
男たちは赤眞らを見るなり銃を構えると問答無用で乱射を始めた。
「退避だ、退避せよ」
天辻が叫ぶと赤眞らは自分たちが乗ってきた車のもとに向かって走り出した。ただ1人戻らない男がいた。
「銃を下ろせ」
河城はすぐに男たちのもとに駆け寄った。
「退避だ。退避しろ。聞こえねーのか?てめぇ」
天辻はただひたすら叫び続けた。
「俺たちも応戦しましょう。河城 3等士官が」
赤眞が言うと天辻はすぐに拒否した。
「ここで応戦したら俺らやられんぞ。法律でもだ。新日本交戦規定で俺ら罰せられんぞ」
「そんな事言ってる場合すか?」
赤眞が怒鳴ると天辻は赤眞に怒鳴り返した。
「俺らがあそこで応戦しても負ける未来しか見えねーんだよ。向こうが持ってる銃を見てみろ。俺らが使ってる20式よりも最新鋭だ」
2人が話していると目の前で河城が力尽き倒れるのが目に入った。
頭からは血を流していた。
「河城、」
天辻が呟くと男たちは銃を構えながらこちら側にやってくるのが目に入った。
「何してんすか。やられますよ」
赤眞が叫ぶと後部座席にいた塩崎はすかさず運転席のもとに行きハンドルを握った。
それを見て赤眞は後ろから天辻を抱き抱えるとそのまま後部座席に入れた。
0
あなたにおすすめの小説
ULTIMATE〜season42(2212)SECRET 邦家の秘匿
〓Mr.鷹党〓
ファンタジー
日報問題から3年後、またもや問題が…!?
ジブチ派遣中の隊員から突如、連絡が取れなくなる。
警衛庁は毎日送られる日報をもとにジブチに捜索部隊を派遣
そこで見えてきた新たな問題とは!?
主要登場人物一覧
赤眞翔平(26)…11代目主人公 近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 隊士長
塩崎柊斗(24)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 3等士官
吉瀬淳也(33)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 班長 2等士官
高濵翔盛(25)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
樋樫柊臣(25)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
成濱佑汰(26)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
伊敷煌大(22)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
崇眞稜大(22)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
前原裕季哉(25)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
芦澤柊太(36)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
青村聡士(34)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
澤田新太(39) …東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 1等士官
今西遙駕(52)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊 小隊長 士官長
新城彪駕(34)…警衛庁 警務隊長 2等幹士
藤浦恭介(51)…警衛庁 警務隊 総務管理官 衛幹
椎津愛虎(31)…警衛庁 警務隊 中央警務班所属 2等士官
貴内伸介(41)…警衛庁 警務隊 中央警務班 管理官 1等幹士
正随緋斗(30)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 2等士官
中森蓮仁(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 隊士長
河城蒼空(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
天辻慶斗(30)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
夢丸奎大(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
河木涼(31)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班 管理官 2等士官
伏垨綉梧(38)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班長 1等士官
猪俣繁倖(48)…警衛庁 駐屯科長 3等将士
大須賀敦晴(45)…警衛庁 駐屯科 副科長 1等幹士
国藤尚崇(44)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 部隊長 1等隊尉
坂浦聡磨(38)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 管理官 3等隊尉
皇山誠士郎(30)…警衛庁 幕僚総監 第1秘書官 2等隊尉
新濱恭吾(48)…警衛庁 16代目幕僚総監
籐洲猛靖(53)…警衛庁 幕僚官房室長 幕僚補
翠谷敦也(33)…内閣府行政人事院 警衛隊総監局 局管
在暁舜也(28)…内閣府行政人事院 警衛隊総監局 局員
本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います
こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。
※「小説家になろう」にも投稿しています
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
王様の恥かきっ娘
青の雀
恋愛
恥かきっ子とは、親が年老いてから子供ができること。
本当は、元気でおめでたいことだけど、照れ隠しで、その年齢まで夫婦の営みがあったことを物語り世間様に向けての恥をいう。
孫と同い年の王女殿下が生まれたことで巻き起こる騒動を書きます
物語は、卒業記念パーティで婚約者から婚約破棄されたところから始まります
これもショートショートで書く予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる