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第1章〜塔の上の指揮者〜
第1話•中編〜始まりの朝〜
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夜の帳が下りる頃、
俺たちは村の外れにひっそりと建つ古い屋敷へ案内された。
灰色の石造りはところどころ苔に覆われ、
玄関扉の軋む音が、静かな夜に響く。
かつて領主が政務をとったという建物らしいが、
今は人の気配もなく、長く打ち捨てられていたことが、ひと目でわかる。
中はひんやりとしていて、ほこりの匂いがわずかに残っていた。
だが最低限の清掃はされており、寝具や食事も用意されていた。
どうやら、村人たちなりに迎え入れる準備はしてくれていたらしい。
食事を終え、俺は重たい身体を椅子に沈めた。
書斎だったらしい部屋には、古びた机と棚、
そして使い込まれた椅子が一脚だけ残っていた。
「……まるで、墓場だな」
ぽつりと漏れた言葉に、机で書類を整理していたセリアが、淡々と応じた。
「静かでよろしいではありませんか。
少なくとも、暗殺者に狙われる心配はなさそうです」
「……あのな、もうちょい優しくしてくれてもいいと思うんだけど?」
「現状を素直に申し上げただけです。
覚悟が足りないようなら、今からでも馬に乗ってお戻りになっては?」
からかうように微笑むセリアに、俺は肩をすくめて苦笑した。
彼女がここにいるのは、形式上は「補佐官」としてだ。
だが、それだけではないことは、お互いに分かっている。
恐らく――俺が、父の子だから。
彼女は、父との約束か、あるいは自分なりのけじめのために、ここまで来たのだろう。
少なくとも、俺の素性を知っていながら
共にこの地に降り立ったのは、彼女だけだ。
それだけでも、今の俺には十分だった。
「さて、明日からどうされますか?」
「まずは、この領の全体像を把握しないと。
住民の数、使える資源、土地の状態……
一つずつ調べていくしかないだろう」
「地図と過去の記録はありますが、かなり古いものです。
現地の調査も必要かと」
「なら、歩いてみよう。この足で」
何もないなら、探すしかない。
使えるものを。価値のあるものを。
……あるいは、帝国の連中が見落としていた“何か”を。
生き延びるために。
いや、奪われたものを取り返すために。
その夜、セリアから受け取った小包の中に、「黒い手帳」があった。
革で綴じられた古びた帳面には、
いくつもの図形と、見たことのない文字が書き込まれていた。
「……これは?」
「……お渡しするのは、今がよいかと思いまして。
これは、あなたの父君が遺されたものです。正式なものではありません。
私が、個人的に……預かっておりました」
わずかに目を伏せて、セリアは静かにそう言った。
「父が……?」
「はい。かつてお父上が私に託してくださったものです。
――誰の目にも触れぬようにと、強く念を押されました」
封を切ると、中にはびっしりと、古代語と思しき文字が綴られていた。
図形や数字、何かの設計図のような断片も混じっている。
「……解読は、できそうにないな」
「ええ。私も内容までは分かりかねます。
ただ――何か、大切なものが記されているように感じます」
もっと分かりやすく残してくれよ、と心の中で苦笑する。
せめて一言、「これはこう使え」とでも書いておいてくれればいいのに。
だが、わざわざ誰にも見つからないようセリアに託したということは――
この中身を他人に知られたくなかったのか、
それともまだ“時期”ではないということなのか。
……考え始めると、きりがない。
「……とりあえず、今すぐどうこうできる代物じゃなさそうだな」
そう呟いて、手帳をそっと閉じる。
黒革の感触が、やけにひんやりとしていた。
「セリア、これ……ありがとう。しばらく預かっておくよ」
「はい。何か判明した際には、すぐにお知らせします」
彼女は軽く頭を下げると、書類の束をまとめて立ち上がった。
「では、私は隣の部屋で休ませていただきます。
何かあれば、すぐに駆けつけますので」
「……分かった。おやすみ」
セリアが静かに扉を閉めて出ていく。
その音が、やけに大きく響いた。
残された部屋は、冷え切った静けさに包まれていた。
唯一の明かりとなるランプの光が、壁に長く影を伸ばしている。
(……さて、と)
俺は椅子から立ち上がり、部屋を出る。
少し足元が重たい。
長旅と、慣れない緊張が、どっと押し寄せてくる。
静まり返った廊下を抜け、与えられた寝室へと向かう。
かつての領主が使っていた館の一室――
今では、最低限の家具だけが残された、寒々しい部屋だった。
俺はベッドの端に腰を下ろし、息をついた。
硬い寝台と、薄い毛布。快適さとは程遠いが、
それでも今日はここで眠れる。
(今はまだ、目の前のことを優先しないとな)
わからないことも多すぎる。
……それでも、止まっているわけにはいかない。
新たな名前と、この何もない辺境の地。
ここから、すべてを取り戻すための一歩が始まる。
そう自分に言い聞かせながら、俺は毛布をかぶり、目を閉じた。
◇ ◇ ◇
翌朝――。
冷たい朝の空気に、かすかな土の匂いが混じる。
山に囲まれたこの地は夜明けも遅く、
ようやく陽の光が山の端から差し込み始めていた。
粗末な寝具から身を起こすと、体にうっすらと疲労が残っている。
柔らかな絹のベッドも、温かな湯の用意もない。
だが、それでも今日が「新しい一日」だという事実だけは、否応なく迫ってきた。
しばらくぼんやりと天井を見上げていた俺は、静けさに気づいた。
静かだ。あまりにも。
昨夜、セリアは隣の部屋で休むと言っていた。
耳を澄ませてみても、物音ひとつ聞こえてこない。
(……まだ寝ているのか?)
ああ見えて、彼女も疲れていたのかもしれない。
俺自身、全身に重さが残っていた。
ともあれ、じっとしていても仕方がない。
部屋の隅に置いてあった上着を羽織り、
俺は扉を開けて階段を下りた。
静まり返った廊下を抜け、玄関を開けたその瞬間――
朝の冷気が、肌を鋭く刺すように差し込んできた。
館の前――まだ霧の残る庭の先に、数人の住民と話すセリアの姿があった。
彼女は俺に気づくと軽く会釈し、住民たちに何かを告げてから、こちらへと歩いてくる。
「おはようございます、ルノス様。
早いご起床で何よりです」
「そっちこそ、もう村の視察か?
少しは俺より寝てくれるかと思ったが」
「ルノス様こそ。
もう少し休んでいただければ、心配しなくて済んだのですが」
セリアは、いつもの涼しい口調のまま微笑む。
だが、その眼差しにはほんのわずかに安堵の色が滲んでいた。
「ところで……少々、気になるものを見つけまして」
そう言って、セリアは山のほうを指さした。
「谷の南端に、崖下へ続く旧道がありました。
今朝、案内してくれた村人の話によれば、
鉱山の奥に“妙な石組み”があるとか」
「石組み?」
「ええ、坑道の奥に埋もれていた古い構造物だそうです。
住民は気味悪がって放置してきたようですが……
私の目から見れば、古代遺跡の痕跡にしか見えません」
「古代遺跡……」
昨夜の手帳の感触が脳裏をよぎった。
父が遺した、あの黒い帳面。
(それにしても、なぜそれが古代遺跡だと断言できる?)
一瞬そんな疑問が頭をよぎったが――
セリアなら、それくらい見抜いてしまうのだろう。
そう自分に言い聞かせ、余計な詮索は胸の奥に押し込めた。
「案内しようと、道を少し整えました。
時間が惜しいので、すぐに向かいましょう」
セリアに促されるまま、俺は谷の奥へと歩を進めた。
まるで、この地そのものが、俺を待っていたかのように。
そして俺はまだ――
“自分が何者であるのか”を、知らなかった。
俺たちは村の外れにひっそりと建つ古い屋敷へ案内された。
灰色の石造りはところどころ苔に覆われ、
玄関扉の軋む音が、静かな夜に響く。
かつて領主が政務をとったという建物らしいが、
今は人の気配もなく、長く打ち捨てられていたことが、ひと目でわかる。
中はひんやりとしていて、ほこりの匂いがわずかに残っていた。
だが最低限の清掃はされており、寝具や食事も用意されていた。
どうやら、村人たちなりに迎え入れる準備はしてくれていたらしい。
食事を終え、俺は重たい身体を椅子に沈めた。
書斎だったらしい部屋には、古びた机と棚、
そして使い込まれた椅子が一脚だけ残っていた。
「……まるで、墓場だな」
ぽつりと漏れた言葉に、机で書類を整理していたセリアが、淡々と応じた。
「静かでよろしいではありませんか。
少なくとも、暗殺者に狙われる心配はなさそうです」
「……あのな、もうちょい優しくしてくれてもいいと思うんだけど?」
「現状を素直に申し上げただけです。
覚悟が足りないようなら、今からでも馬に乗ってお戻りになっては?」
からかうように微笑むセリアに、俺は肩をすくめて苦笑した。
彼女がここにいるのは、形式上は「補佐官」としてだ。
だが、それだけではないことは、お互いに分かっている。
恐らく――俺が、父の子だから。
彼女は、父との約束か、あるいは自分なりのけじめのために、ここまで来たのだろう。
少なくとも、俺の素性を知っていながら
共にこの地に降り立ったのは、彼女だけだ。
それだけでも、今の俺には十分だった。
「さて、明日からどうされますか?」
「まずは、この領の全体像を把握しないと。
住民の数、使える資源、土地の状態……
一つずつ調べていくしかないだろう」
「地図と過去の記録はありますが、かなり古いものです。
現地の調査も必要かと」
「なら、歩いてみよう。この足で」
何もないなら、探すしかない。
使えるものを。価値のあるものを。
……あるいは、帝国の連中が見落としていた“何か”を。
生き延びるために。
いや、奪われたものを取り返すために。
その夜、セリアから受け取った小包の中に、「黒い手帳」があった。
革で綴じられた古びた帳面には、
いくつもの図形と、見たことのない文字が書き込まれていた。
「……これは?」
「……お渡しするのは、今がよいかと思いまして。
これは、あなたの父君が遺されたものです。正式なものではありません。
私が、個人的に……預かっておりました」
わずかに目を伏せて、セリアは静かにそう言った。
「父が……?」
「はい。かつてお父上が私に託してくださったものです。
――誰の目にも触れぬようにと、強く念を押されました」
封を切ると、中にはびっしりと、古代語と思しき文字が綴られていた。
図形や数字、何かの設計図のような断片も混じっている。
「……解読は、できそうにないな」
「ええ。私も内容までは分かりかねます。
ただ――何か、大切なものが記されているように感じます」
もっと分かりやすく残してくれよ、と心の中で苦笑する。
せめて一言、「これはこう使え」とでも書いておいてくれればいいのに。
だが、わざわざ誰にも見つからないようセリアに託したということは――
この中身を他人に知られたくなかったのか、
それともまだ“時期”ではないということなのか。
……考え始めると、きりがない。
「……とりあえず、今すぐどうこうできる代物じゃなさそうだな」
そう呟いて、手帳をそっと閉じる。
黒革の感触が、やけにひんやりとしていた。
「セリア、これ……ありがとう。しばらく預かっておくよ」
「はい。何か判明した際には、すぐにお知らせします」
彼女は軽く頭を下げると、書類の束をまとめて立ち上がった。
「では、私は隣の部屋で休ませていただきます。
何かあれば、すぐに駆けつけますので」
「……分かった。おやすみ」
セリアが静かに扉を閉めて出ていく。
その音が、やけに大きく響いた。
残された部屋は、冷え切った静けさに包まれていた。
唯一の明かりとなるランプの光が、壁に長く影を伸ばしている。
(……さて、と)
俺は椅子から立ち上がり、部屋を出る。
少し足元が重たい。
長旅と、慣れない緊張が、どっと押し寄せてくる。
静まり返った廊下を抜け、与えられた寝室へと向かう。
かつての領主が使っていた館の一室――
今では、最低限の家具だけが残された、寒々しい部屋だった。
俺はベッドの端に腰を下ろし、息をついた。
硬い寝台と、薄い毛布。快適さとは程遠いが、
それでも今日はここで眠れる。
(今はまだ、目の前のことを優先しないとな)
わからないことも多すぎる。
……それでも、止まっているわけにはいかない。
新たな名前と、この何もない辺境の地。
ここから、すべてを取り戻すための一歩が始まる。
そう自分に言い聞かせながら、俺は毛布をかぶり、目を閉じた。
◇ ◇ ◇
翌朝――。
冷たい朝の空気に、かすかな土の匂いが混じる。
山に囲まれたこの地は夜明けも遅く、
ようやく陽の光が山の端から差し込み始めていた。
粗末な寝具から身を起こすと、体にうっすらと疲労が残っている。
柔らかな絹のベッドも、温かな湯の用意もない。
だが、それでも今日が「新しい一日」だという事実だけは、否応なく迫ってきた。
しばらくぼんやりと天井を見上げていた俺は、静けさに気づいた。
静かだ。あまりにも。
昨夜、セリアは隣の部屋で休むと言っていた。
耳を澄ませてみても、物音ひとつ聞こえてこない。
(……まだ寝ているのか?)
ああ見えて、彼女も疲れていたのかもしれない。
俺自身、全身に重さが残っていた。
ともあれ、じっとしていても仕方がない。
部屋の隅に置いてあった上着を羽織り、
俺は扉を開けて階段を下りた。
静まり返った廊下を抜け、玄関を開けたその瞬間――
朝の冷気が、肌を鋭く刺すように差し込んできた。
館の前――まだ霧の残る庭の先に、数人の住民と話すセリアの姿があった。
彼女は俺に気づくと軽く会釈し、住民たちに何かを告げてから、こちらへと歩いてくる。
「おはようございます、ルノス様。
早いご起床で何よりです」
「そっちこそ、もう村の視察か?
少しは俺より寝てくれるかと思ったが」
「ルノス様こそ。
もう少し休んでいただければ、心配しなくて済んだのですが」
セリアは、いつもの涼しい口調のまま微笑む。
だが、その眼差しにはほんのわずかに安堵の色が滲んでいた。
「ところで……少々、気になるものを見つけまして」
そう言って、セリアは山のほうを指さした。
「谷の南端に、崖下へ続く旧道がありました。
今朝、案内してくれた村人の話によれば、
鉱山の奥に“妙な石組み”があるとか」
「石組み?」
「ええ、坑道の奥に埋もれていた古い構造物だそうです。
住民は気味悪がって放置してきたようですが……
私の目から見れば、古代遺跡の痕跡にしか見えません」
「古代遺跡……」
昨夜の手帳の感触が脳裏をよぎった。
父が遺した、あの黒い帳面。
(それにしても、なぜそれが古代遺跡だと断言できる?)
一瞬そんな疑問が頭をよぎったが――
セリアなら、それくらい見抜いてしまうのだろう。
そう自分に言い聞かせ、余計な詮索は胸の奥に押し込めた。
「案内しようと、道を少し整えました。
時間が惜しいので、すぐに向かいましょう」
セリアに促されるまま、俺は谷の奥へと歩を進めた。
まるで、この地そのものが、俺を待っていたかのように。
そして俺はまだ――
“自分が何者であるのか”を、知らなかった。
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