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1章 異世界へ
作戦会議
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俺たちは屋敷を出て冒険者ギルドに向かう。
その道中、俺たちはシャンリンさんたちとの親睦を深める。
「アタシたちに丁寧な口調は要らないわ。カナデは難しいかもしれないけどアキトは同い年なんだから、もっと気楽に話してほしいわ」
「え、いいのか?正直、そっちの方が助かるけど」
「遠慮しなくていいわよ」
「では、わたくしも丁寧な言葉を使わずランリンと呼んでください」
「そうか。ならシャンリンとランリンって呼ばせてもらうよ」
とのことで、2人に対してフランクに接する。
すると、ルナさんが俺たちの会話に混ざってくる。
「なら私のこともシャンリンみたいに砕けた感じでいい」
「そういえばシャンリンの方が年下ですけど砕けた感じで話してましたね」
「ルナが良いって言ったからよ。最初は丁寧に話してたわ」
「ん。パーティーメンバーに年齢は関係ない。だから私のこともルナと呼んでほしい」
そう言われた俺は断る理由もないため、ルナの希望通りに接する。
「ルナ。これで良いか?」
「ん。もう一回」
「え、もう一回?」
「ん。待ってる」
「……ルナ?」
「ん。もう一回」
「なんで!?」
何故か無限ループが始まってしまう。
「声が小さかった。だからもう一回」
「えぇ……」
「期待してる」
表情は変わらないが、何かを期待している雰囲気を感じる。
「ルナ」
「……アキトに呼ばれるの、すごく良い」
そう言って嬉しそうに口角を上げる。
「もう10回くらいお願い」
「えぇ……」
と言われ、ルナの気が済むまで名前を呼び続ける。
その様子を見たカナデたちが…
「ルナ様があんなに笑ってるところ、初めて見ましたわ」
「も、もしかしてルナってアキトのことを……?」
「うん。そうだと思うよ。直接聞いたわけじゃないから確信はないけど」
「こんなのどう見てもアキトのことが好きに決まってるわよ」
「私もそう思います。お兄ちゃんは気づいてませんが」
そんな会話をしていたが、俺の耳には届かなかった。
冒険者ギルドに到着する。
早速レーネさんを通じてフィリアさんへ話を通し、ギルドマスターの部屋へ案内される。
そして現在の状況とこれからしようとしていることを話す。
「なるほど。シャンリンたちのためにランクルス家に立ち向かうか」
「ん。2人は私の大事なパーティーメンバー。絶対、ランクルス家の長男には渡さない」
「皆んなもそれでいいのか?」
『今なら戻れるぞ』という意味を込めて聞いてくるが、俺たちの意思は変わらないので頷きで答える。
「分かった。ならランリン。防音魔法を発動してくれ」
「お任せください」
フィリアさんのお願いにランリンさんが魔法を発動。
数秒後には防音室が完成する。
「ありがとう。では時間もないようなので早速本題に入ろう」
との前置きをした後、フィリアさんが今までの情報を伝えてくれる。
「まずランクルス家の闇は皆んなが思ってるより深いぞ。特に長男のバルバルドは領民をオモチャのように扱っている。気に食わない人は人気のない所で殺し、整った女は連れ去り監禁。そしてオモチャのように扱っているようだ」
「「っ!」」
本名、バルバルド=ランクルスは想像以上のクズだったようで、俺たちは息を呑む。
「以前、信頼のおける人に依頼してバルバルドを監視してもらったから確かな情報だ」
信頼のおける人へ監視を依頼したところ、領地内で冒険者に殺人を依頼したり、裏路地で冒険者たちと束になって女性を犯しているところを目撃したようだ。
「それを上手い具合にランクルス家当主のロイド公爵が隠しているし、他の貴族もランクルス家に癒着してて手も足も出なかった。だから告発を断念した経緯がある。女王陛下とはギルドマスターという点以上に関わりがあるから仲は良いが、証拠もなしに話すわけにはいかず手詰まりだった」
「尚更、シャンリンたちを嫁がせるわけにはいかないですね」
「お兄ちゃんの言う通りです!」
「ん。シャンリンとランリンは私たちの大事な仲間だから」
フィリアさんの話を聞き、より一層やる気が増す俺たち。
「お母さん、どうすればいいと思う?」
「そうだな。私と監視を依頼した彼女だけでは太刀打ちできなかったが、ルナたちが加わってくれれば勝機はあるぞ」
そう言ってフィリアさんが作戦を話す。
「なるほど。つまり私たちは不法侵入とならないようコッソリ屋敷へ侵入し、証拠を回収」
「そして可能なら捕まってる女性たちの救出ですね」
「あぁ。どこに捕まっているかが分からないから大変な役回りとなるだろう。隠密スキルを持ってる人がいると助かるのだが……」
「あ、隠密なら俺が持ってますよ」
「本当か!?それは助かる!」
俺の隠密スキルはLv.MAXなので、変なミスはしないだろう。
「ならアキトとリナリーに潜入をお願いしよう」
「リナリーさん?」
初めて聞く名前に俺は聞き返す。
「あぁ。私がバルバルドの尾行を依頼した腕利きの女で、私が信頼できる数少ない人間だ」
「リナリーは私の魔眼スキルでも問題ないと判断されてる。暗部に所属してるから冒険者ランクは分からないけど実力はAランク冒険者並み。だからアキトの足を引っ張ることもない」
詳しく聞くと、リナリーさんは暗部に所属する女性で、潜入や尾行など隠密に長けたスキルが多いらしい。
ちなみに暗部とは公にはできないようなことを行う組織らしく、冒険者ギルドが管理している組織だ。そしてリナリーさんが暗部のトップらしい。
「胸がデカいことを自慢してくる性悪女だけど信頼はできる」
「め、珍しいな。ルナのスキルで認められた人が性悪というのは」
「ルナにだけよ。アタシたちには優しいから安心して」
「リナリーは貧乳に対してマウントを取らないと生きていけない人。可哀想に」
「な、なかなか癖のある人だな」
出会ったことはないが、ルナの発言を聞いてそう思う。
「それで捕まってる女性たちの救出はどうしましょうか?さすがに数人を連れてバレずに脱出は厳しいと思いますが」
「それに関してはこのアイテムを使ってもらう」
そう言ってフィリアさんが取り出したのは複数枚のシール。
「これは透明化が付与されたシールだ。これを肌に貼ると5分間透明になり、誰も姿を視認できなくなる」
「すごいアイテムが出てきましたね」
「流通してはならないと決まってるほどの道具だ。ただし、姿が見えなくなるだけで声や歩く音などは聞こえるから、その点は注意してくれ」
「分かりました」
「捕まってる女性たちの姿を認識できないことに加え、5分しかタイムリミットはない。誰にも気づかれずに脱出するのはかなり難しいぞ」
「大丈夫です。俺には全知全能のスキルがありますから」
賢者さんが大抵のことはなんとかしてくれると思っているので、大きな問題はないだろう。
「そんなスキルがあるのか。これは頼もしいな」
堂々とした返答を聞き、フィリアさんが笑う。
「早速リナリーに話を通しておく。少しでも警備が少ない時間帯を調べておくから、明日の朝もう一度集まってくれ」
「分かりました」
とのことでフィリアさんを交えた作戦会議が終了した。
その道中、俺たちはシャンリンさんたちとの親睦を深める。
「アタシたちに丁寧な口調は要らないわ。カナデは難しいかもしれないけどアキトは同い年なんだから、もっと気楽に話してほしいわ」
「え、いいのか?正直、そっちの方が助かるけど」
「遠慮しなくていいわよ」
「では、わたくしも丁寧な言葉を使わずランリンと呼んでください」
「そうか。ならシャンリンとランリンって呼ばせてもらうよ」
とのことで、2人に対してフランクに接する。
すると、ルナさんが俺たちの会話に混ざってくる。
「なら私のこともシャンリンみたいに砕けた感じでいい」
「そういえばシャンリンの方が年下ですけど砕けた感じで話してましたね」
「ルナが良いって言ったからよ。最初は丁寧に話してたわ」
「ん。パーティーメンバーに年齢は関係ない。だから私のこともルナと呼んでほしい」
そう言われた俺は断る理由もないため、ルナの希望通りに接する。
「ルナ。これで良いか?」
「ん。もう一回」
「え、もう一回?」
「ん。待ってる」
「……ルナ?」
「ん。もう一回」
「なんで!?」
何故か無限ループが始まってしまう。
「声が小さかった。だからもう一回」
「えぇ……」
「期待してる」
表情は変わらないが、何かを期待している雰囲気を感じる。
「ルナ」
「……アキトに呼ばれるの、すごく良い」
そう言って嬉しそうに口角を上げる。
「もう10回くらいお願い」
「えぇ……」
と言われ、ルナの気が済むまで名前を呼び続ける。
その様子を見たカナデたちが…
「ルナ様があんなに笑ってるところ、初めて見ましたわ」
「も、もしかしてルナってアキトのことを……?」
「うん。そうだと思うよ。直接聞いたわけじゃないから確信はないけど」
「こんなのどう見てもアキトのことが好きに決まってるわよ」
「私もそう思います。お兄ちゃんは気づいてませんが」
そんな会話をしていたが、俺の耳には届かなかった。
冒険者ギルドに到着する。
早速レーネさんを通じてフィリアさんへ話を通し、ギルドマスターの部屋へ案内される。
そして現在の状況とこれからしようとしていることを話す。
「なるほど。シャンリンたちのためにランクルス家に立ち向かうか」
「ん。2人は私の大事なパーティーメンバー。絶対、ランクルス家の長男には渡さない」
「皆んなもそれでいいのか?」
『今なら戻れるぞ』という意味を込めて聞いてくるが、俺たちの意思は変わらないので頷きで答える。
「分かった。ならランリン。防音魔法を発動してくれ」
「お任せください」
フィリアさんのお願いにランリンさんが魔法を発動。
数秒後には防音室が完成する。
「ありがとう。では時間もないようなので早速本題に入ろう」
との前置きをした後、フィリアさんが今までの情報を伝えてくれる。
「まずランクルス家の闇は皆んなが思ってるより深いぞ。特に長男のバルバルドは領民をオモチャのように扱っている。気に食わない人は人気のない所で殺し、整った女は連れ去り監禁。そしてオモチャのように扱っているようだ」
「「っ!」」
本名、バルバルド=ランクルスは想像以上のクズだったようで、俺たちは息を呑む。
「以前、信頼のおける人に依頼してバルバルドを監視してもらったから確かな情報だ」
信頼のおける人へ監視を依頼したところ、領地内で冒険者に殺人を依頼したり、裏路地で冒険者たちと束になって女性を犯しているところを目撃したようだ。
「それを上手い具合にランクルス家当主のロイド公爵が隠しているし、他の貴族もランクルス家に癒着してて手も足も出なかった。だから告発を断念した経緯がある。女王陛下とはギルドマスターという点以上に関わりがあるから仲は良いが、証拠もなしに話すわけにはいかず手詰まりだった」
「尚更、シャンリンたちを嫁がせるわけにはいかないですね」
「お兄ちゃんの言う通りです!」
「ん。シャンリンとランリンは私たちの大事な仲間だから」
フィリアさんの話を聞き、より一層やる気が増す俺たち。
「お母さん、どうすればいいと思う?」
「そうだな。私と監視を依頼した彼女だけでは太刀打ちできなかったが、ルナたちが加わってくれれば勝機はあるぞ」
そう言ってフィリアさんが作戦を話す。
「なるほど。つまり私たちは不法侵入とならないようコッソリ屋敷へ侵入し、証拠を回収」
「そして可能なら捕まってる女性たちの救出ですね」
「あぁ。どこに捕まっているかが分からないから大変な役回りとなるだろう。隠密スキルを持ってる人がいると助かるのだが……」
「あ、隠密なら俺が持ってますよ」
「本当か!?それは助かる!」
俺の隠密スキルはLv.MAXなので、変なミスはしないだろう。
「ならアキトとリナリーに潜入をお願いしよう」
「リナリーさん?」
初めて聞く名前に俺は聞き返す。
「あぁ。私がバルバルドの尾行を依頼した腕利きの女で、私が信頼できる数少ない人間だ」
「リナリーは私の魔眼スキルでも問題ないと判断されてる。暗部に所属してるから冒険者ランクは分からないけど実力はAランク冒険者並み。だからアキトの足を引っ張ることもない」
詳しく聞くと、リナリーさんは暗部に所属する女性で、潜入や尾行など隠密に長けたスキルが多いらしい。
ちなみに暗部とは公にはできないようなことを行う組織らしく、冒険者ギルドが管理している組織だ。そしてリナリーさんが暗部のトップらしい。
「胸がデカいことを自慢してくる性悪女だけど信頼はできる」
「め、珍しいな。ルナのスキルで認められた人が性悪というのは」
「ルナにだけよ。アタシたちには優しいから安心して」
「リナリーは貧乳に対してマウントを取らないと生きていけない人。可哀想に」
「な、なかなか癖のある人だな」
出会ったことはないが、ルナの発言を聞いてそう思う。
「それで捕まってる女性たちの救出はどうしましょうか?さすがに数人を連れてバレずに脱出は厳しいと思いますが」
「それに関してはこのアイテムを使ってもらう」
そう言ってフィリアさんが取り出したのは複数枚のシール。
「これは透明化が付与されたシールだ。これを肌に貼ると5分間透明になり、誰も姿を視認できなくなる」
「すごいアイテムが出てきましたね」
「流通してはならないと決まってるほどの道具だ。ただし、姿が見えなくなるだけで声や歩く音などは聞こえるから、その点は注意してくれ」
「分かりました」
「捕まってる女性たちの姿を認識できないことに加え、5分しかタイムリミットはない。誰にも気づかれずに脱出するのはかなり難しいぞ」
「大丈夫です。俺には全知全能のスキルがありますから」
賢者さんが大抵のことはなんとかしてくれると思っているので、大きな問題はないだろう。
「そんなスキルがあるのか。これは頼もしいな」
堂々とした返答を聞き、フィリアさんが笑う。
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とのことでフィリアさんを交えた作戦会議が終了した。
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