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1章 異世界へ
モテるための特訓
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シャンリンたちの家で親睦会を終えて、カナデとともに宿へ戻る。
「シャンリンたちとは仲良くなれそうか?」
「うんっ!すっごく良い人たちだよ!」
無事2人と仲良くなれたようで嬉しそうにカナデが答える。
「それにしても2人ともすっごく可愛かったね」
「そうだな。カナデやルナ並みに可愛い娘でビックリしたよ」
地球にいた頃はカナデ並みの美少女など居なかったが、レーネさんを筆頭にこの世界に来てからは美少女率が高く、心の中で驚いている。
「お兄ちゃんのお嫁さん候補としても問題ないね!」
「は、はぁ!?」
カナデの発言に変な声をあげる。
「いい?お兄ちゃん。この世界に転移した理由は地球にいた頃に得ることができなかった幸せを手に入れることだよ。だからお兄ちゃんの結婚は必須条件」
「そ、そこまではないだろ。だって俺はカナデと一緒に過ごせるだけで幸せなんだから」
「ううん。それはダメだよ。だってお兄ちゃんは妹離れしないといけない歳になったもん。もし私が誰かとお付き合いしたらどーするの?」
「もちろん、その男にタイマンを挑む」
「なんで!?」
「当たり前だ。どこの馬の骨ともわからない男にカナデはやれん」
「これを素で言ってるからなぁ」
世界でたった1人の妹を守るのは兄である俺の役割だと今でも思っているため、カナデが紹介してきた男の実力は把握しなければならない。
そんな俺の返答に呆れてるのか、「はぁ…」とカナデがため息をつく。
「とにかく、私はお兄ちゃんに幸せになってほしいの!だから優しくてお兄ちゃんのことが大好きな人と結婚してほしい!これが私のお願いだよ!」
「そう言われてもなぁ。戦場での戦い方しか知らない男を好きになる人なんているのか?」
「……うぅ、ルナさんが可哀想だよぉ」
「何で泣くんだよ!」
突然の嘘泣きにツッコミを入れる。
「いいから!お兄ちゃんはもう少し周りの女性をよーく観察すること!きっとお兄ちゃんのことが大好きな女の子がいると思うから!」
「お、おぅ」
カナデの迫力に飲まれ、俺は頷く。
「じゃあ私は明日のためにちょっと買い物に行ってくるね!」
「気をつけて行ってこいよ」
「うんっ!」
夜遅いので買い物に同行したいが、カナデから一度、過保護過ぎて怒られたことがあったため、できるだけ過保護にならないようにしている。
俺はカナデを見送った後、久々に賢者さんを呼び出す。
「賢者さんよ。相談がある」
『どのようなご相談でしょうか?』
「あぁ。大したことではないんだが……俺ってどうすれば女の子にモテると思う?」
『………』
「何か喋ってくれないか?」
『申し訳ありません。アホすぎる質問が聞こえたため、脳内での処理に不具合が生じました』
「確かにアホな質問だよ!俺も自覚してるから!でもカナデが俺の幸せを願ってるんだ!俺も努力して女の子から好きになってもらえる男になろうと思ったんだよ!」
カナデの発言には驚かされたが、俺の幸せを願ってくれるのは素直に嬉しい。
俺もカナデが幸せになれるのなら、何処の馬の骨とも分からない男との結婚を認める予定だ。
俺より強い男というのは絶対条件だが。
「きっと今の俺では誰も好きになってくれる人はいない。だからカナデを悲しませないためにモテる努力をしようと思ったんだ」
俺の気持ちを賢者さんに伝える。
『わかりました。カナデ様のためにモテたいのならば私も一肌脱ごうと思います』
「さすが賢者さん!ありがとう!」
『これくらいマスターを支える者として当然のことです。マスターの悩みは私の悩みとも言えますので。ちなみに、マスターが私利私欲のためにモテたいと言った場合は知恵を振り絞るのも面倒なので、適当なアドバイスを行う予定でした』
「あれ?俺の悩みは賢者さんの悩みなんだよね?どんな質問にも面倒くさがらず真剣に答えてくれるんだよね?」
『では早速アドバイスをお伝えします』
「無視するなよ」
ナチュラルにスルーされたため、これ以上は追求せずにアドバイスを聞く。
『まずは……』
と、賢者さんから様々なアドバイスをもらうこと数分。
「なるほど!今、言われたことを徹底すれば簡単にモテ男になれるのか!」
『肯定。地球で流行した少女漫画に登場する男性キャラを真似れば絶対にモテます。早速、カナデ様にお見せしましょう』
「だな!カナデに俺も努力すればモテ男になれることを教えてやろう!」
『そうですね……ふふふっ』
「何故そのタイミングで笑い出すんだよ!」
何故か賢者さんに笑われたが、深くは考えずにカナデが帰宅するまでヒッソリと練習した。
カナデが部屋を出て1時間後。
「ただいま~」
カナデが無事に帰ってきた。
「行くぞ、賢者さん!」
『サポートは任せてください……ふふふっ』
「いつまで笑ってんだ!」
練習中もずっと脳内で笑い続ける賢者さんだったが、逐一アドバイスはしてくれたので、バカにしてるわけではないと思う。
そんなことを思いつつ俺は早速実行する。
「おかえり。俺の可愛い妹よ。怪我なく帰ったようで安心したよ」
先ほど鏡を見ながら練習した賢者さん絶賛のイケメンスマイルをカナデに披露する。
賢者さん曰く『周囲にキラキラが見えます。むしろキラキラが見え過ぎて直視できません』と絶賛してくれたので効果は期待できる。
「………」
すると“ドサっ!”と買ってきた物を落としながら俺を見て固まる。
「どうしたんだ?俺の顔に何かついてるのか?あ、それとも俺のカッコよさに見惚れてしまったのか?それならそうと言ってくれよ」
前髪を掻き上げながら、コチラも賢者さん絶賛のキメ顔で言う。
「………」
すると今度は俺のことをゴミでも見るような目で見始めた。
(賢者さーん!カナデがめっちゃ引いてるんだけど!今まで生きてきた中で1番視線が冷たいんだけど!)
『気のせいです……ふふっ』
(最後に笑われたのがめっちゃ気になるんだけど気のせいでいいんだな?このまま続けてもいいんだな!?)
『もちろんです。もっと私を楽しませてください』
(なんで俺がお前を楽しませなきゃいけないんだよ!)
賢者さんを楽しませることが目的ではないが、今は発言内容に対し更なるツッコミを入れてる場合ではないので、このまま続行する。
「俺に見惚れて動けなくなってしまったようだな。それなら俺がお姫様抱っこでベッドまで連れて行ってやるぞ?」
鏡で練習したイケメンスマイルを実行しつつカナデの反応を待つ。
「………お兄ちゃん、気持ち悪い」
「ぐはっ!」
すると予想打にしない返答に俺の心は大ダメージを受ける。
「何があったかは知らないけど、気持ち悪いから2度としないでね。普段のお兄ちゃんの方が数百倍カッコいいから」
「……分かりました」
カナデの容赦ない言葉に俺は演技をやめる。
『さすがカナデ様です。私も普段のマスターの方が数百倍カッコいいと思います』
(そう思ってるなら最初からそう言えよ)
『コチラの方が面白いと判断しましたので』
(……賢者さん、後で覚えてろよ)
『さて。私はこれにてフェードアウトさせていただきます。マスター、とても楽しませていただきました』
――賢者スキルが強制的に解除されました。
(勝手にフェードアウトするなぁぁっ!)
その後、カナデに今回の奇行に関してみっちり説明しました。
「シャンリンたちとは仲良くなれそうか?」
「うんっ!すっごく良い人たちだよ!」
無事2人と仲良くなれたようで嬉しそうにカナデが答える。
「それにしても2人ともすっごく可愛かったね」
「そうだな。カナデやルナ並みに可愛い娘でビックリしたよ」
地球にいた頃はカナデ並みの美少女など居なかったが、レーネさんを筆頭にこの世界に来てからは美少女率が高く、心の中で驚いている。
「お兄ちゃんのお嫁さん候補としても問題ないね!」
「は、はぁ!?」
カナデの発言に変な声をあげる。
「いい?お兄ちゃん。この世界に転移した理由は地球にいた頃に得ることができなかった幸せを手に入れることだよ。だからお兄ちゃんの結婚は必須条件」
「そ、そこまではないだろ。だって俺はカナデと一緒に過ごせるだけで幸せなんだから」
「ううん。それはダメだよ。だってお兄ちゃんは妹離れしないといけない歳になったもん。もし私が誰かとお付き合いしたらどーするの?」
「もちろん、その男にタイマンを挑む」
「なんで!?」
「当たり前だ。どこの馬の骨ともわからない男にカナデはやれん」
「これを素で言ってるからなぁ」
世界でたった1人の妹を守るのは兄である俺の役割だと今でも思っているため、カナデが紹介してきた男の実力は把握しなければならない。
そんな俺の返答に呆れてるのか、「はぁ…」とカナデがため息をつく。
「とにかく、私はお兄ちゃんに幸せになってほしいの!だから優しくてお兄ちゃんのことが大好きな人と結婚してほしい!これが私のお願いだよ!」
「そう言われてもなぁ。戦場での戦い方しか知らない男を好きになる人なんているのか?」
「……うぅ、ルナさんが可哀想だよぉ」
「何で泣くんだよ!」
突然の嘘泣きにツッコミを入れる。
「いいから!お兄ちゃんはもう少し周りの女性をよーく観察すること!きっとお兄ちゃんのことが大好きな女の子がいると思うから!」
「お、おぅ」
カナデの迫力に飲まれ、俺は頷く。
「じゃあ私は明日のためにちょっと買い物に行ってくるね!」
「気をつけて行ってこいよ」
「うんっ!」
夜遅いので買い物に同行したいが、カナデから一度、過保護過ぎて怒られたことがあったため、できるだけ過保護にならないようにしている。
俺はカナデを見送った後、久々に賢者さんを呼び出す。
「賢者さんよ。相談がある」
『どのようなご相談でしょうか?』
「あぁ。大したことではないんだが……俺ってどうすれば女の子にモテると思う?」
『………』
「何か喋ってくれないか?」
『申し訳ありません。アホすぎる質問が聞こえたため、脳内での処理に不具合が生じました』
「確かにアホな質問だよ!俺も自覚してるから!でもカナデが俺の幸せを願ってるんだ!俺も努力して女の子から好きになってもらえる男になろうと思ったんだよ!」
カナデの発言には驚かされたが、俺の幸せを願ってくれるのは素直に嬉しい。
俺もカナデが幸せになれるのなら、何処の馬の骨とも分からない男との結婚を認める予定だ。
俺より強い男というのは絶対条件だが。
「きっと今の俺では誰も好きになってくれる人はいない。だからカナデを悲しませないためにモテる努力をしようと思ったんだ」
俺の気持ちを賢者さんに伝える。
『わかりました。カナデ様のためにモテたいのならば私も一肌脱ごうと思います』
「さすが賢者さん!ありがとう!」
『これくらいマスターを支える者として当然のことです。マスターの悩みは私の悩みとも言えますので。ちなみに、マスターが私利私欲のためにモテたいと言った場合は知恵を振り絞るのも面倒なので、適当なアドバイスを行う予定でした』
「あれ?俺の悩みは賢者さんの悩みなんだよね?どんな質問にも面倒くさがらず真剣に答えてくれるんだよね?」
『では早速アドバイスをお伝えします』
「無視するなよ」
ナチュラルにスルーされたため、これ以上は追求せずにアドバイスを聞く。
『まずは……』
と、賢者さんから様々なアドバイスをもらうこと数分。
「なるほど!今、言われたことを徹底すれば簡単にモテ男になれるのか!」
『肯定。地球で流行した少女漫画に登場する男性キャラを真似れば絶対にモテます。早速、カナデ様にお見せしましょう』
「だな!カナデに俺も努力すればモテ男になれることを教えてやろう!」
『そうですね……ふふふっ』
「何故そのタイミングで笑い出すんだよ!」
何故か賢者さんに笑われたが、深くは考えずにカナデが帰宅するまでヒッソリと練習した。
カナデが部屋を出て1時間後。
「ただいま~」
カナデが無事に帰ってきた。
「行くぞ、賢者さん!」
『サポートは任せてください……ふふふっ』
「いつまで笑ってんだ!」
練習中もずっと脳内で笑い続ける賢者さんだったが、逐一アドバイスはしてくれたので、バカにしてるわけではないと思う。
そんなことを思いつつ俺は早速実行する。
「おかえり。俺の可愛い妹よ。怪我なく帰ったようで安心したよ」
先ほど鏡を見ながら練習した賢者さん絶賛のイケメンスマイルをカナデに披露する。
賢者さん曰く『周囲にキラキラが見えます。むしろキラキラが見え過ぎて直視できません』と絶賛してくれたので効果は期待できる。
「………」
すると“ドサっ!”と買ってきた物を落としながら俺を見て固まる。
「どうしたんだ?俺の顔に何かついてるのか?あ、それとも俺のカッコよさに見惚れてしまったのか?それならそうと言ってくれよ」
前髪を掻き上げながら、コチラも賢者さん絶賛のキメ顔で言う。
「………」
すると今度は俺のことをゴミでも見るような目で見始めた。
(賢者さーん!カナデがめっちゃ引いてるんだけど!今まで生きてきた中で1番視線が冷たいんだけど!)
『気のせいです……ふふっ』
(最後に笑われたのがめっちゃ気になるんだけど気のせいでいいんだな?このまま続けてもいいんだな!?)
『もちろんです。もっと私を楽しませてください』
(なんで俺がお前を楽しませなきゃいけないんだよ!)
賢者さんを楽しませることが目的ではないが、今は発言内容に対し更なるツッコミを入れてる場合ではないので、このまま続行する。
「俺に見惚れて動けなくなってしまったようだな。それなら俺がお姫様抱っこでベッドまで連れて行ってやるぞ?」
鏡で練習したイケメンスマイルを実行しつつカナデの反応を待つ。
「………お兄ちゃん、気持ち悪い」
「ぐはっ!」
すると予想打にしない返答に俺の心は大ダメージを受ける。
「何があったかは知らないけど、気持ち悪いから2度としないでね。普段のお兄ちゃんの方が数百倍カッコいいから」
「……分かりました」
カナデの容赦ない言葉に俺は演技をやめる。
『さすがカナデ様です。私も普段のマスターの方が数百倍カッコいいと思います』
(そう思ってるなら最初からそう言えよ)
『コチラの方が面白いと判断しましたので』
(……賢者さん、後で覚えてろよ)
『さて。私はこれにてフェードアウトさせていただきます。マスター、とても楽しませていただきました』
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