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1章 異世界へ
悩み
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アリシアが腕に抱きついたまま離れないため、引き剥がさず一緒に王宮内を移動する。
「アリシア様の顔を見てください。すごく幸せそうですよ」
「アキト様を射止めることができたのでしようか?」
「きっとそうに決まってます。アリシア様は同性の私から見ても綺麗ですから」
などなど、すれ違うメイドたちが話をしていた。
「あのぉ、アリシア?」
「どうしましたか?」
“きょとん”と可愛く小首を傾げながら上目遣いを見せるアリシア。
「そ、そろそろ離れないか?」
「いやです」
「……さいですか」
そんな感じで、先程からずっとアリシアが腕に抱きついている。
できるだけアリシアの胸の感触を意識しないよう注意しながら移動し、女王陛下がいる部屋を訪れる。
“コンコン”とノックをすると中から「入っていいわよ」との言葉が聞こえたため、アリシアと共に入る。
そしてアリシアに抱きつかれたままの俺を見てニヤニヤし始める。
「アリシアの気持ちは聞いたかしら?」
「はい。その……俺のことが好きだと言ってくれました」
「アキトくんがお風呂に入ってる間にアリシアから聞いたの。アキトくんのことが好きになったことを。だからアキトくんとの結婚を許可したわ。それで、結果はどうだったの?」
「保留という形になりました。なのでアキトさんに振られないよう、アプローチしている最中です」
女王陛下の言葉にアリシアが返答する。
「あら、保留だなんて結婚を約束されたのと同じじゃない。だって女の子を待たせることになるのだから、良い返事が返ってくるに決まってるわよ」
「うっ!」
(俺に向けて言ってるなぁ。途中から俺の方を向いて言ってたし)
女王陛下からの視線が痛い。
そんなことを思っていると、女王陛下が俺のもとへやって来る。
「アキトくん。アリシアのこと真剣に考えてくれると嬉しいわ」
「もちろんです。必ず返事をします」
「それなら安心ね」
そう言って頬を緩める女王陛下。
「アリシア、そろそろアキトくんを解放してあげなさい。もう外は真っ暗なのよ」
「うぅ、分かりました」
少し残念そうな顔でアリシアが離れる。
今までは第一皇女としてしっかりとした部分ばかり見ていたため、年相応なアリシアが可愛く見える。
「何度もお伝えしますが、今日は宰相から助けていただき、ありがとうございました」
丁寧な所作でお礼を言うアリシア。
「告白の件は急かしませんので、ゆっくりと考えてください」
「あぁ。必ず返事をするよ」
「はいっ!」
最後にアリシアの笑顔を見て、俺は王宮を後にした。
アリシアから告白されてから数日間、俺は告白の返事を考える日々を過ごしていた。
「うーん」
「カナデ。最近、アキトの様子がおかしい。暇さえあれば何かに悩んでる」
「そうね。心配になるくらい悩んでるわ。ダンジョン攻略中に考え込むことはないけど」
「何かあったのですか?」
「はい。実はアリシアさんから告白されたらしいです」
「「「こ、告白!?」」」
「お、驚いてますね」
「当然。それだけの案件だから。そ、それで返事は?」
「それが、まだ返事をしてないらしいです。今は保留という形になってますので暇さえあれば返答内容を考えてます」
「「「なるほど……」」」
何かカナデたちが話をしているが返答内容のことで頭がいっぱいなので、内容までは耳に入らない。
(俺はどうすればいいんだ……)
アリシアからの告白はとても嬉しい。
できることならアリシアの婚約者になりたいとも思ってる。
だが戦闘のことしか勉強してこなかった俺がアリシアを幸せにできるかが分からない。
そう思い、今日まで答えを出せないでいた。
(告白されてから数日は経ってる。いつまでも待たせるわけにはいかないし……)
等々の考え事をルナたちがいることも忘れて考え込む。
すると…
「アキト、ちょっといい?」
突然ルナから声をかけられ、俺は意識を現実世界へ戻す。
「なんだ?」
「最近のアキトは考え事が多い。心配になったからその理由をカナデから聞いた。そしたらアキトがアリシアから告白されたことを知った。もしかして返事の内容を考えてるの?」
「あぁ。返事はすぐじゃなくて良いと言ってくれたが、できるだけ急いだ方がいいと思って。でも全然考えがまとまらないんだ」
俺は悩んでいる理由を事細かに伝える。
するとルナが一つ提案してくれた。
「そういう時は誰かに相談するのが良い。私たちが相談に乗りたいけど、上手くアキトに何かを伝える自信がない。だから師匠を頼ると良い」
「ティアナさんですか?」
「ん。普段は天然を発動して頼りないところもあるけど、悩み事の解決はすごく得意。私たちも幾度となく助けてもらったから」
「なるほど。確かに誰かに相談した方がいいのかもしれないな」
事実、数日間1人で考えていたが何も進展がなかった。
「ありがとう、ルナ。ちょっとティアナさんを頼ってみるよ」
「ん、それがいい。と言うわけで今日は解散する」
「え、良いのか?まだ集まったばかりだろ?」
今の俺たちは何の依頼を受けるか考えていた所だったため、まだ集合して1時間も経ってない。
「問題ない。だから速く師匠のところに行くといい」
ルナの言葉にシャンリンたちも頷く。
「……ありがとう、皆んな。ちょっと行ってくるよ」
「ん。良い結果になることを期待してる」
俺はルナたちに見送られ、ティアナさんの下へ向かった。
「アリシア様の顔を見てください。すごく幸せそうですよ」
「アキト様を射止めることができたのでしようか?」
「きっとそうに決まってます。アリシア様は同性の私から見ても綺麗ですから」
などなど、すれ違うメイドたちが話をしていた。
「あのぉ、アリシア?」
「どうしましたか?」
“きょとん”と可愛く小首を傾げながら上目遣いを見せるアリシア。
「そ、そろそろ離れないか?」
「いやです」
「……さいですか」
そんな感じで、先程からずっとアリシアが腕に抱きついている。
できるだけアリシアの胸の感触を意識しないよう注意しながら移動し、女王陛下がいる部屋を訪れる。
“コンコン”とノックをすると中から「入っていいわよ」との言葉が聞こえたため、アリシアと共に入る。
そしてアリシアに抱きつかれたままの俺を見てニヤニヤし始める。
「アリシアの気持ちは聞いたかしら?」
「はい。その……俺のことが好きだと言ってくれました」
「アキトくんがお風呂に入ってる間にアリシアから聞いたの。アキトくんのことが好きになったことを。だからアキトくんとの結婚を許可したわ。それで、結果はどうだったの?」
「保留という形になりました。なのでアキトさんに振られないよう、アプローチしている最中です」
女王陛下の言葉にアリシアが返答する。
「あら、保留だなんて結婚を約束されたのと同じじゃない。だって女の子を待たせることになるのだから、良い返事が返ってくるに決まってるわよ」
「うっ!」
(俺に向けて言ってるなぁ。途中から俺の方を向いて言ってたし)
女王陛下からの視線が痛い。
そんなことを思っていると、女王陛下が俺のもとへやって来る。
「アキトくん。アリシアのこと真剣に考えてくれると嬉しいわ」
「もちろんです。必ず返事をします」
「それなら安心ね」
そう言って頬を緩める女王陛下。
「アリシア、そろそろアキトくんを解放してあげなさい。もう外は真っ暗なのよ」
「うぅ、分かりました」
少し残念そうな顔でアリシアが離れる。
今までは第一皇女としてしっかりとした部分ばかり見ていたため、年相応なアリシアが可愛く見える。
「何度もお伝えしますが、今日は宰相から助けていただき、ありがとうございました」
丁寧な所作でお礼を言うアリシア。
「告白の件は急かしませんので、ゆっくりと考えてください」
「あぁ。必ず返事をするよ」
「はいっ!」
最後にアリシアの笑顔を見て、俺は王宮を後にした。
アリシアから告白されてから数日間、俺は告白の返事を考える日々を過ごしていた。
「うーん」
「カナデ。最近、アキトの様子がおかしい。暇さえあれば何かに悩んでる」
「そうね。心配になるくらい悩んでるわ。ダンジョン攻略中に考え込むことはないけど」
「何かあったのですか?」
「はい。実はアリシアさんから告白されたらしいです」
「「「こ、告白!?」」」
「お、驚いてますね」
「当然。それだけの案件だから。そ、それで返事は?」
「それが、まだ返事をしてないらしいです。今は保留という形になってますので暇さえあれば返答内容を考えてます」
「「「なるほど……」」」
何かカナデたちが話をしているが返答内容のことで頭がいっぱいなので、内容までは耳に入らない。
(俺はどうすればいいんだ……)
アリシアからの告白はとても嬉しい。
できることならアリシアの婚約者になりたいとも思ってる。
だが戦闘のことしか勉強してこなかった俺がアリシアを幸せにできるかが分からない。
そう思い、今日まで答えを出せないでいた。
(告白されてから数日は経ってる。いつまでも待たせるわけにはいかないし……)
等々の考え事をルナたちがいることも忘れて考え込む。
すると…
「アキト、ちょっといい?」
突然ルナから声をかけられ、俺は意識を現実世界へ戻す。
「なんだ?」
「最近のアキトは考え事が多い。心配になったからその理由をカナデから聞いた。そしたらアキトがアリシアから告白されたことを知った。もしかして返事の内容を考えてるの?」
「あぁ。返事はすぐじゃなくて良いと言ってくれたが、できるだけ急いだ方がいいと思って。でも全然考えがまとまらないんだ」
俺は悩んでいる理由を事細かに伝える。
するとルナが一つ提案してくれた。
「そういう時は誰かに相談するのが良い。私たちが相談に乗りたいけど、上手くアキトに何かを伝える自信がない。だから師匠を頼ると良い」
「ティアナさんですか?」
「ん。普段は天然を発動して頼りないところもあるけど、悩み事の解決はすごく得意。私たちも幾度となく助けてもらったから」
「なるほど。確かに誰かに相談した方がいいのかもしれないな」
事実、数日間1人で考えていたが何も進展がなかった。
「ありがとう、ルナ。ちょっとティアナさんを頼ってみるよ」
「ん、それがいい。と言うわけで今日は解散する」
「え、良いのか?まだ集まったばかりだろ?」
今の俺たちは何の依頼を受けるか考えていた所だったため、まだ集合して1時間も経ってない。
「問題ない。だから速く師匠のところに行くといい」
ルナの言葉にシャンリンたちも頷く。
「……ありがとう、皆んな。ちょっと行ってくるよ」
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俺はルナたちに見送られ、ティアナさんの下へ向かった。
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