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6章 ドラマ撮影編
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矢上さんの運転で撮影現場に到着する。
「おはようございます。森野監督」
「あぁ、おはよう。夏目くん」
到着早々『生徒会長は告らせたい』のドラマ撮影で監督を務める森野監督へ挨拶をする。
「夏目くんとはポカリ⚪︎エットのCM以来だな」
「そうですね。CM撮影の時はありがとうございました」
「いやいや、それを言うなら俺の方だ。2人のおかげでポ⚪︎リの売り上げが好調らしくてな。大⚪︎製薬の社長が絶賛してくれたんだ」
等々、俺は森野監督と盛り上がる。
「それで例の件になるのですが……」
俺は声のトーンを落とし、森野監督だけに聞こえる声量で話し始める。
「小鳥遊さんとの熱愛報道の件では尽力していただき、ありがとうございました」
「気にするな。夏目くんがこの作品に出演してくれたんだ。あれくらい大したことないさ」
美奈との熱愛報道の際、俺は写真を撮った犯人を森野監督に探してもらった。
その際、探してもらう条件として、俺は森野さんが監督を務める作品を俳優としての復帰作にするという取引を行なっていた。
そんな会話をしていると「おはようございます!」という声が聞こえてきた。
「お、愛甲さんの到着だ」
俺たちは会話を切り上げて真奈美の方を向く。
「おはようございます、森野監督!今日はよろしくお願いします!」
「あぁ、よろしく。愛甲さん」
森野監督に頭を下げて挨拶した真奈美がすぐに俺の方を向く。
「凛くん、おはよ!」
「おはよう、真奈美。今日も元気そうだな」
「もちろん!だって凛くんと久しぶりの共演だよ!楽しみすぎて昨夜は眠れなかったんだから!」
と言いつつも寝不足のようには見えない。
(すごく楽しみにしていたことが伝わってくるな。まぁ、俺も楽しみにしてたから真奈美にとやかく言うことはできないが)
そんなことを思っていると「あ、そうだ!」と真奈美が声を上げる。
「凛くんに聞きたいことがあるんだけど」
「ん?なんだ?」
「香帆ちゃんとは何もないよね?例えば、子役時代に香帆ちゃんのことを無自覚に助けて惚れさせてるとか」
「そ、そんなわけないだろ!俺は立花さんと会話すらしたことないんだから!」
真奈美といい矢上さんといい、なぜか立花さんとの恋愛方面に話題を持っていかれる。
(俺のことを一級フラグ建築士とでも思っているのか?そんなホイホイ恋愛フラグを建てれたら今まで彼女がいないなんてありえないんだが)
そう声に出して言いたい。
すると、“ホッ”と安心したような表情で真奈美が口を開く。
「そ、そうだよね!さすがの凛くんでも会話したことない女の子を惚れさせるとかできないよね!」
「当たり前だ!」
そんな特殊能力を持ってたら今頃彼女が100人くらいできている。
本気でそう思った。
「おはようございます。森野監督」
「あぁ、おはよう。夏目くん」
到着早々『生徒会長は告らせたい』のドラマ撮影で監督を務める森野監督へ挨拶をする。
「夏目くんとはポカリ⚪︎エットのCM以来だな」
「そうですね。CM撮影の時はありがとうございました」
「いやいや、それを言うなら俺の方だ。2人のおかげでポ⚪︎リの売り上げが好調らしくてな。大⚪︎製薬の社長が絶賛してくれたんだ」
等々、俺は森野監督と盛り上がる。
「それで例の件になるのですが……」
俺は声のトーンを落とし、森野監督だけに聞こえる声量で話し始める。
「小鳥遊さんとの熱愛報道の件では尽力していただき、ありがとうございました」
「気にするな。夏目くんがこの作品に出演してくれたんだ。あれくらい大したことないさ」
美奈との熱愛報道の際、俺は写真を撮った犯人を森野監督に探してもらった。
その際、探してもらう条件として、俺は森野さんが監督を務める作品を俳優としての復帰作にするという取引を行なっていた。
そんな会話をしていると「おはようございます!」という声が聞こえてきた。
「お、愛甲さんの到着だ」
俺たちは会話を切り上げて真奈美の方を向く。
「おはようございます、森野監督!今日はよろしくお願いします!」
「あぁ、よろしく。愛甲さん」
森野監督に頭を下げて挨拶した真奈美がすぐに俺の方を向く。
「凛くん、おはよ!」
「おはよう、真奈美。今日も元気そうだな」
「もちろん!だって凛くんと久しぶりの共演だよ!楽しみすぎて昨夜は眠れなかったんだから!」
と言いつつも寝不足のようには見えない。
(すごく楽しみにしていたことが伝わってくるな。まぁ、俺も楽しみにしてたから真奈美にとやかく言うことはできないが)
そんなことを思っていると「あ、そうだ!」と真奈美が声を上げる。
「凛くんに聞きたいことがあるんだけど」
「ん?なんだ?」
「香帆ちゃんとは何もないよね?例えば、子役時代に香帆ちゃんのことを無自覚に助けて惚れさせてるとか」
「そ、そんなわけないだろ!俺は立花さんと会話すらしたことないんだから!」
真奈美といい矢上さんといい、なぜか立花さんとの恋愛方面に話題を持っていかれる。
(俺のことを一級フラグ建築士とでも思っているのか?そんなホイホイ恋愛フラグを建てれたら今まで彼女がいないなんてありえないんだが)
そう声に出して言いたい。
すると、“ホッ”と安心したような表情で真奈美が口を開く。
「そ、そうだよね!さすがの凛くんでも会話したことない女の子を惚れさせるとかできないよね!」
「当たり前だ!」
そんな特殊能力を持ってたら今頃彼女が100人くらいできている。
本気でそう思った。
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