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7章 凛くん争奪戦
小鳥遊美奈との撮影 3
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水を汲み、美奈とともに麓へ戻る。
水を汲んだ状態で山を降りるのは大変だったが、美奈の声援のおかげで全く苦ではなかった。
「やっと着きましたね」
「あぁ」
車の駐車場についた俺は運んだ水を床に置く。
そのタイミングでスタッフがカンペを見せてくれた。
そこには『水を汲んで駐車場まで運ぶのが課題でした。なので課題クリアです』と書かれていた。
「やった!リン様!クリアですよ!」
「あぁ!俺の推理は当たってたみたいだ!」
俺は隣にいる美奈と喜びを分かち合う。
「リン様!ありがとうございました!私の失敗を取り返してくれて!」
「気にするな。誰だってミスはあるからな。だからもし今度俺が何かミスをした時は助けてくれると嬉しいな」
「もちろんです!」
そう言って美奈が笑顔を見せる。
こうして美奈との課題は終了した。
川端さんに汲んだ水を渡す。
ちなみに俺が汲んだ水はこの辺りの人たちへ配るらしい。
理由は昔から利用しているが歳をとったことで汲みたくても汲むことができず断念している方が多いからだ。
(多分、川端さんはこのことを知ってて企画したんだろう。愛想無いように見えて優しい女性だな。口に出したら怒られそうなので言わないが)
そんなことを思いっていると、川端さんから話しかけられる。
「夏目さん、お腹は空きましたか?」
「はい。ぺこぺこですよ」
現時刻は午後の2時。
9時から香帆との課題が始まったため、約5時間は動きっぱなしだ。
「それなら良かったです。次の課題は飲食店なので、その店でお昼ご飯にしましょう」
「分かりました」
ちなみに飲食店の課題を引いたのが香帆だった場合は9時から昼飯だったようだ。
「10分後に浜崎さんとの撮影を始めます」
そう言ってスタッフのもとへ向かう川端さん。
そのため、俺と美奈は真奈美たちと合流する。
「「「「じー」」」」
そして本日3回目のジト目をもらう。
「ど、どうした?」
「いや、美奈ちゃんとのデート楽しそうだったなーって」
「見せつけるようにイチャイチャしてくれたわね」
「頭をポンっと触ってましたね。雨宮さんや立花さんには身体的接触をしなかったのに」
「夏目様は笑顔が可愛い子が好きなのでしょうか?」
「だからイチャイチャはしてないって!」
何度目かの弁明を行うが、聞く耳を持ってくれない。
「いいなぁ、美奈ちゃん。私も凛くんから頭ぽんぽんってされたいよ」
「すっごく良かったですっ!」
嬉しそうに美奈が言ったため、4人の視線が俺に向く。
「私も凛くんから頭ぽんぽんされたいなー」
「そうですね。小鳥遊さんが良かったと言うならウチも味わってみたいです」
「夏目様、私にもお願いしますね」
「べ、別に私は凛から頭をポンってされても何とも思わないけど……わ、私だけ仲間外れってのも嫌だから仕方なく私の頭も触らせてあげるわ!感謝しなさいよね!」
各々がそんなことを言いながら頭を差し出してくる。
「えぇ……」
その様子に固まる俺。
「あれが修羅場というやつですか。いいのですか?見てるだけで助けなくて」
「お兄ちゃんにとっては日常茶飯事なので大丈夫ですよ。それより、私は今から行くお店の方が気になります」
「今から行くお店ですか?それなら高級な魚を使った……」
とか言って、今から行くお店について盛り上がる寧々と川端さん。
(見てないで助けてぇぇぇっ!)
そう心の中で叫ぶが、休憩時間が終わる直前まで助けてくれず、結局4人の頭を“ポンっ”とするまで解放されなかった。
水を汲んだ状態で山を降りるのは大変だったが、美奈の声援のおかげで全く苦ではなかった。
「やっと着きましたね」
「あぁ」
車の駐車場についた俺は運んだ水を床に置く。
そのタイミングでスタッフがカンペを見せてくれた。
そこには『水を汲んで駐車場まで運ぶのが課題でした。なので課題クリアです』と書かれていた。
「やった!リン様!クリアですよ!」
「あぁ!俺の推理は当たってたみたいだ!」
俺は隣にいる美奈と喜びを分かち合う。
「リン様!ありがとうございました!私の失敗を取り返してくれて!」
「気にするな。誰だってミスはあるからな。だからもし今度俺が何かミスをした時は助けてくれると嬉しいな」
「もちろんです!」
そう言って美奈が笑顔を見せる。
こうして美奈との課題は終了した。
川端さんに汲んだ水を渡す。
ちなみに俺が汲んだ水はこの辺りの人たちへ配るらしい。
理由は昔から利用しているが歳をとったことで汲みたくても汲むことができず断念している方が多いからだ。
(多分、川端さんはこのことを知ってて企画したんだろう。愛想無いように見えて優しい女性だな。口に出したら怒られそうなので言わないが)
そんなことを思いっていると、川端さんから話しかけられる。
「夏目さん、お腹は空きましたか?」
「はい。ぺこぺこですよ」
現時刻は午後の2時。
9時から香帆との課題が始まったため、約5時間は動きっぱなしだ。
「それなら良かったです。次の課題は飲食店なので、その店でお昼ご飯にしましょう」
「分かりました」
ちなみに飲食店の課題を引いたのが香帆だった場合は9時から昼飯だったようだ。
「10分後に浜崎さんとの撮影を始めます」
そう言ってスタッフのもとへ向かう川端さん。
そのため、俺と美奈は真奈美たちと合流する。
「「「「じー」」」」
そして本日3回目のジト目をもらう。
「ど、どうした?」
「いや、美奈ちゃんとのデート楽しそうだったなーって」
「見せつけるようにイチャイチャしてくれたわね」
「頭をポンっと触ってましたね。雨宮さんや立花さんには身体的接触をしなかったのに」
「夏目様は笑顔が可愛い子が好きなのでしょうか?」
「だからイチャイチャはしてないって!」
何度目かの弁明を行うが、聞く耳を持ってくれない。
「いいなぁ、美奈ちゃん。私も凛くんから頭ぽんぽんってされたいよ」
「すっごく良かったですっ!」
嬉しそうに美奈が言ったため、4人の視線が俺に向く。
「私も凛くんから頭ぽんぽんされたいなー」
「そうですね。小鳥遊さんが良かったと言うならウチも味わってみたいです」
「夏目様、私にもお願いしますね」
「べ、別に私は凛から頭をポンってされても何とも思わないけど……わ、私だけ仲間外れってのも嫌だから仕方なく私の頭も触らせてあげるわ!感謝しなさいよね!」
各々がそんなことを言いながら頭を差し出してくる。
「えぇ……」
その様子に固まる俺。
「あれが修羅場というやつですか。いいのですか?見てるだけで助けなくて」
「お兄ちゃんにとっては日常茶飯事なので大丈夫ですよ。それより、私は今から行くお店の方が気になります」
「今から行くお店ですか?それなら高級な魚を使った……」
とか言って、今から行くお店について盛り上がる寧々と川端さん。
(見てないで助けてぇぇぇっ!)
そう心の中で叫ぶが、休憩時間が終わる直前まで助けてくれず、結局4人の頭を“ポンっ”とするまで解放されなかった。
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