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2章 芸能界デビュー編
『モリトーク』の撮影という名の修羅場 4
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紫乃と神里さんに注意され、萌絵と南條さんが俺から離れる。
「助かったよ、紫乃」
俺は助けてくれた紫乃へ感謝を伝える。
「やっぱりお兄ちゃんも男の子なんだね。2人の巨乳にデレデレしてたよ」
「そっ、そんなことねぇよ」
デレデレはしてないが堪能はしてしまったため、強く否定できない。
「あははっ。説得力ゼロだよ!」
そんなことを笑いながら言った紫乃に続き、神里さんも口を開く。
「あの状況は黒羽さんだけでなくパパラッチも喜びそうな状況でしたね」
今まで男関連の噂が一つもない南條さんや大人気アイドルである萌絵が男に抱きついたという事実が広まればスキャンダルに発展するため、部屋に入ってきた人が紫乃と神里さんで良かったと思う。
「ところで、なぜあのような状況になっていたのですか?」
「えーっと……」
「愛華ちゃんがクロくんを独占しようとしたからです!」
「萌絵さんが私とクロさんの邪魔をしたからです!」
「「むっ!」」
そう言って睨み合う。
(仲良くしてぇぇぇっ!)
「さすが黒羽さんです。もうすでに好感度がMAXでしたか」
「いつ手籠にしたのー?」
「手籠になんかしてねぇよ!」
そう言って否定するが、2人は俺の言葉を信じない。
「やっぱり昔出会った時に何かやってるんだよ」
紫乃の言葉に神里さんも頷き聞いてくる
「昔、2人に何かした覚えはありませんか?」
「な、何もしてませんよ。萌絵とは一緒に歌を歌って感想を言い合っただけです。南條さんに至っては少しか話してませんから」
手籠にできるようなことは何一つしていないので、ただ単に俺に話したいことが山ほどあるだけだと思う。
「そうは言うけど天然タラシお兄ちゃんだからなぁ。絶対、小町ちゃんみたいに意図せずやってますよ、あれは」
「私もそう思います」
“うんうん”と頷き合う2人に俺は話題転換のため、別の話題を提供する。
「そ、そんなこと言ってる場合じゃないと思います。今すぐあの2人を止めましょうよ」
「そうしたいけど……無理そうだから放置でいいよ」
「……え、放置?」
「うん」
「そうですね。それよりも私は今から行う収録について詳しく説明したいのですがよろしいですか?」
「……分かりした。お願いします」
2人は俺たちの会話が聞こえてないようで今もなお言い争っているが、2人が放置でいいと言うので気にせず神里さんと話をする。
「――といった形で収録が進みます。黒羽さんのお父さんが白哉さんであることは序盤から触れるそうです」
「分かりました。今日は父さん関係の会話で収録を進めると聞いてますので準備はできてます」
神里さんと収録内容の話をしたところで時刻は収録開始10分前となる。
「そろそろ現場に向かいましょう」
「そうですね。おーい、ふたりともー。収録始まるぞー」
何の会話をしていたかは全く聞こえなかったが、未だに睨み合ってる2人に声をかける。
そんな俺に“グワっ!”と勢いよく2人が近づいてきた。
「クロさんに1つ質問します!クロさんはどっちの身体が魅力的だと思いますか!?」
「私だよね!?日頃から歌や踊りで身体を鍛えてる私の方が魅力的だよね!?」
「いいえ私です!絶対、萌絵さんよりも大きな胸にクロさんはメロメロになってますよ!」
「「むっ!」」
(マジでいつまでやってんのぉぉぉ!)
そう声に出して言いたい。
「愛されてるねぇ、お兄ちゃん」
「愛されてるか?困らせたいだけだと思うんだが」
実際、どう答えてもどっちかは悲しむので返答に戸惑ってしまう。
「どっちなの!クロくん!」
「私ですよね!?」
「うっ……」
真剣な表情で詰め寄る2人の迫力に押され、俺は後ろに下がる。
その間、紫乃をチラッと見て…
(助けてっ!マジで!)
と、アイコンタクトで助けを求める。
「はぁ、私のお兄ちゃんは女難の相があるかもしれないね」
そんな呟きとともに紫乃が“パンパンっ!”と手を叩く。
「はいはい、2人とも。そろそろ収録だよ」
「うぅ、仕方ないです」
「収録を遅らせるわけにはいかないからね」
我を忘れていたわけではないようで、残念な表情をしながら2人が離れる。
「クロくん!また後でね!」
「ではクロさん。また後ほど」
そう言って2人が部屋から出る。
「ふぅ。ありがとう、紫乃」
「ううん。これくらい大したことないよ。でもまさか2人ともお兄ちゃんのことを……これは小町ちゃんに伝えた方がいいかもしれないね」
「……?」
そんな訳の分からないことを言いながらスマホを取り出す紫乃。
「では黒羽さん。急いで向かいましょう。収録開始時間が迫ってますよ」
「あ、はいっ!」
紫乃の発言が気になったが神里さんの言葉に俺は問いかけるのをやめ、収録場所へ向かった。
「助かったよ、紫乃」
俺は助けてくれた紫乃へ感謝を伝える。
「やっぱりお兄ちゃんも男の子なんだね。2人の巨乳にデレデレしてたよ」
「そっ、そんなことねぇよ」
デレデレはしてないが堪能はしてしまったため、強く否定できない。
「あははっ。説得力ゼロだよ!」
そんなことを笑いながら言った紫乃に続き、神里さんも口を開く。
「あの状況は黒羽さんだけでなくパパラッチも喜びそうな状況でしたね」
今まで男関連の噂が一つもない南條さんや大人気アイドルである萌絵が男に抱きついたという事実が広まればスキャンダルに発展するため、部屋に入ってきた人が紫乃と神里さんで良かったと思う。
「ところで、なぜあのような状況になっていたのですか?」
「えーっと……」
「愛華ちゃんがクロくんを独占しようとしたからです!」
「萌絵さんが私とクロさんの邪魔をしたからです!」
「「むっ!」」
そう言って睨み合う。
(仲良くしてぇぇぇっ!)
「さすが黒羽さんです。もうすでに好感度がMAXでしたか」
「いつ手籠にしたのー?」
「手籠になんかしてねぇよ!」
そう言って否定するが、2人は俺の言葉を信じない。
「やっぱり昔出会った時に何かやってるんだよ」
紫乃の言葉に神里さんも頷き聞いてくる
「昔、2人に何かした覚えはありませんか?」
「な、何もしてませんよ。萌絵とは一緒に歌を歌って感想を言い合っただけです。南條さんに至っては少しか話してませんから」
手籠にできるようなことは何一つしていないので、ただ単に俺に話したいことが山ほどあるだけだと思う。
「そうは言うけど天然タラシお兄ちゃんだからなぁ。絶対、小町ちゃんみたいに意図せずやってますよ、あれは」
「私もそう思います」
“うんうん”と頷き合う2人に俺は話題転換のため、別の話題を提供する。
「そ、そんなこと言ってる場合じゃないと思います。今すぐあの2人を止めましょうよ」
「そうしたいけど……無理そうだから放置でいいよ」
「……え、放置?」
「うん」
「そうですね。それよりも私は今から行う収録について詳しく説明したいのですがよろしいですか?」
「……分かりした。お願いします」
2人は俺たちの会話が聞こえてないようで今もなお言い争っているが、2人が放置でいいと言うので気にせず神里さんと話をする。
「――といった形で収録が進みます。黒羽さんのお父さんが白哉さんであることは序盤から触れるそうです」
「分かりました。今日は父さん関係の会話で収録を進めると聞いてますので準備はできてます」
神里さんと収録内容の話をしたところで時刻は収録開始10分前となる。
「そろそろ現場に向かいましょう」
「そうですね。おーい、ふたりともー。収録始まるぞー」
何の会話をしていたかは全く聞こえなかったが、未だに睨み合ってる2人に声をかける。
そんな俺に“グワっ!”と勢いよく2人が近づいてきた。
「クロさんに1つ質問します!クロさんはどっちの身体が魅力的だと思いますか!?」
「私だよね!?日頃から歌や踊りで身体を鍛えてる私の方が魅力的だよね!?」
「いいえ私です!絶対、萌絵さんよりも大きな胸にクロさんはメロメロになってますよ!」
「「むっ!」」
(マジでいつまでやってんのぉぉぉ!)
そう声に出して言いたい。
「愛されてるねぇ、お兄ちゃん」
「愛されてるか?困らせたいだけだと思うんだが」
実際、どう答えてもどっちかは悲しむので返答に戸惑ってしまう。
「どっちなの!クロくん!」
「私ですよね!?」
「うっ……」
真剣な表情で詰め寄る2人の迫力に押され、俺は後ろに下がる。
その間、紫乃をチラッと見て…
(助けてっ!マジで!)
と、アイコンタクトで助けを求める。
「はぁ、私のお兄ちゃんは女難の相があるかもしれないね」
そんな呟きとともに紫乃が“パンパンっ!”と手を叩く。
「はいはい、2人とも。そろそろ収録だよ」
「うぅ、仕方ないです」
「収録を遅らせるわけにはいかないからね」
我を忘れていたわけではないようで、残念な表情をしながら2人が離れる。
「クロくん!また後でね!」
「ではクロさん。また後ほど」
そう言って2人が部屋から出る。
「ふぅ。ありがとう、紫乃」
「ううん。これくらい大したことないよ。でもまさか2人ともお兄ちゃんのことを……これは小町ちゃんに伝えた方がいいかもしれないね」
「……?」
そんな訳の分からないことを言いながらスマホを取り出す紫乃。
「では黒羽さん。急いで向かいましょう。収録開始時間が迫ってますよ」
「あ、はいっ!」
紫乃の発言が気になったが神里さんの言葉に俺は問いかけるのをやめ、収録場所へ向かった。
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