追放された最弱ハンター、最強を目指して本気出す〜実は【伝説の魔獣王】と魔法で【融合】してるので無双はじめたら、元仲間が落ちぶれていきました〜

里海慧

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45話 ミリオンパーティーの行く末は 11

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 ミリオンたちは、今回の隊列編成でカイトたちの50メートルほど後ろから山を登っていた。
 Aランクハンターたちの中でも後ろの方になる。

 クソッ、なんで俺たちがこんな後ろなんだ! カイトたちは最前線だっていうのに……なぜ、あんな使えない奴が!!

 ミリオンはイライラしながらも歩き続ける。
 すると前方が何やら騒がしくなった。視線を上げると、遠くに赤い塊が見える。


「レッドドラゴンだ! 撤退しろー!!」


 レッドドラゴンの言葉に、遠くに見える赤い塊がそうなのだと理解した。周りのハンターたちは、一瞬戸惑ったものの、すぐに山を降りはじめた。

 Aランクのハンターでは、そんな大物に敵わないからだ。
 でもミリオンはチャンスだと思ったのだ。

 これでレッドドラゴンの討伐に貢献できれば、国王に認められる! そうすればカイトなんて気にしないで、俺は前みたいに活躍できるんだ!!
 これは、チャンスだ!!

「おい! 俺たちは山を登るぞ!」

「チッ! 何言ってんだ!?」

「レッドドラゴンなのよ! 私たちじゃ、何もできないわよ!!」

「バカなこと言うなよ、ミリオン!」

 他の3人は一斉に反対した。それこそが正しい判断だが、ミリオンは一歩も引かない。


「いいか! ここでドラゴンの討伐に貢献できれば、国王から認められて一気に未来が開けるんだ! いまやるしかないんだ!!」

「でも……ドラゴン相手じゃ……」

「相手がドラゴンだから、認められるんだよ! またあのギルドに戻るのはごめんだ!!」

 その言葉に、3人は何も返せない。全員が同じ気持ちだったからだ。Sランクパーティーからあっという間に落ちていき、周りのハンターからは白い目で見られている。

 討伐もうまくいかなくて、報酬ももらえない毎日だ。現状打破したいと強く思うのは一緒だった。

「チッ! わかったよ、行けばいいんだろ」

「サウザン、行くのかよ? はぁ、それなら俺も行く」

「え、みんな行くなら、私も……行くわ」


「よし、それなら道から少し外れて登って行くぞ。奇襲攻撃をしかけるんだ」


 ミリオンたちはレッドドラゴンを目指して、山を登っていった。急なドラゴンの出没で混乱していて、そのことに気づくハンターは誰もいなかった。





「よし。この辺で様子を見よう」

 ミリオンたちはレッドドラゴンの右斜め前に移動していた。いまはSランクハンターたちが絶えず攻撃を仕掛けている。タイミングを見てミリオンたちも攻撃をするつもりだ。

 レッドドラゴンなんて初めて遭遇したし攻略情報も何もない。なのでいつもの連携ではなく4人同時に同じ場所に攻撃をすれば、ダメージが与えられると考えた。

「ここからだと、ドラゴンの足にしか攻撃できないな」

「チッ! 俺も同じだ」

 トレットとサウザンは武器に魔力を込めて攻撃するスタイルだ。遠距離の攻撃はできない。

「それなら足でいいだろう。ティーンも狙いを外すなよ」

「わかったわ、足ね。ちゃんと狙う————」

 
 突然、熱波が4人を襲った。目の前を炎が走り抜け木々を燃やし尽くしていく。叫び声すら上げられず、その場から動けない。

「……っ!! いま、のは」

 遮るものが何もなくなって、レッドドラゴンから丸見えになっていた。今度はミリオンたちにむけて、大きく口を開けているのが目に入った。


 ———— られる!!


 そこへあらわれたのは、黒い大きな狼だった。金色の瞳には優しい光を携えていた。


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