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やさしくして…
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(彼は初夜を迎える花嫁ってところ? そして私は、誰にも手を付けられていない清らかな身体を、思うさま貪る新郎……)
想像力を駆使し、隠微なシチュエーションを作り上げると、希美の身体は燃えてきた。
壮二のプロポーズに緊張状態を引き起こされたなど、やはり気のせいだったのだ。最初からそうであったように、主導権はこちらが握っている。
彼は希美の見込みどおり、従順についてくる"奥さん"となるのだ。いつ、どんな時でも、布団……じゃなくてベッドの中でも。
「おいで、壮二」
希美がリードすると、壮二は素直に手をとった。
仔犬が『お手』をするみたいだが、希美が求めるのはまさにこのような関係である。
(うん、いいじゃない。この調子でいけばオッケーね)
焦ることはない、夜は長いのだ。壮二がどんな身体をしているのか、抱きながら確かめればいい。そして、濃厚なセックスを仕込むのだ。結婚したら、毎晩がっつり楽しめるように。
ベッドの傍らに壮二を連れてくると、希美は少し考えてから彼に命じた。
「上掛けをめくってくれる?」
「あ、はい」
壮二は頷くと、ダブルベッドに掛けられたスプレッドをめくった。白いシーツが青いライトに照らされ、幻想的に浮かび上がる。
「これでいいですか?」
希美は軽く息を吸い込むと、振り向きかけた壮二を思い切り突き飛ばした。不安定な恰好の彼はバランスを失い、そのまま仰向けに倒れてしまう。
(よし、決まった!)
すかさずベッドに上り、馬乗りになった。
南村壮二をベッドに押し倒す――という今夜の目標を一つクリアし、希美はほくそ笑む。
「な、なにをするんです……」
突然襲い掛かられ、心底びっくりしたようだ。抵抗もできず、はりつけにされたままでいる。
「いきなりこんな、危ないこと」
「ふふ、大丈夫よ。柔らかいベッドの上だもの」
希美はゆったりと見下ろすが、それでも壮二は不安げな様子。視線を避けるように横を向くと、抗議してきた。
「乱暴は、やめてください」
「……は?」
「初めてなんです。やさしくして……ください」
「……」
幻聴かと思ったが、そうでもない。ピローに押し付けられた横顔が呟くのを、はっきりと見ている。
夫の立場に徹すると、希美は決めていた。しかし、とっさに対応しきれず、うまく返すことができない。壮二の瞳は、今にも泣きそうに潤んでいる。
まさかここまで無垢な花嫁になるとは――
希美の予想をはるかに超える、童貞の純情だった。
想像力を駆使し、隠微なシチュエーションを作り上げると、希美の身体は燃えてきた。
壮二のプロポーズに緊張状態を引き起こされたなど、やはり気のせいだったのだ。最初からそうであったように、主導権はこちらが握っている。
彼は希美の見込みどおり、従順についてくる"奥さん"となるのだ。いつ、どんな時でも、布団……じゃなくてベッドの中でも。
「おいで、壮二」
希美がリードすると、壮二は素直に手をとった。
仔犬が『お手』をするみたいだが、希美が求めるのはまさにこのような関係である。
(うん、いいじゃない。この調子でいけばオッケーね)
焦ることはない、夜は長いのだ。壮二がどんな身体をしているのか、抱きながら確かめればいい。そして、濃厚なセックスを仕込むのだ。結婚したら、毎晩がっつり楽しめるように。
ベッドの傍らに壮二を連れてくると、希美は少し考えてから彼に命じた。
「上掛けをめくってくれる?」
「あ、はい」
壮二は頷くと、ダブルベッドに掛けられたスプレッドをめくった。白いシーツが青いライトに照らされ、幻想的に浮かび上がる。
「これでいいですか?」
希美は軽く息を吸い込むと、振り向きかけた壮二を思い切り突き飛ばした。不安定な恰好の彼はバランスを失い、そのまま仰向けに倒れてしまう。
(よし、決まった!)
すかさずベッドに上り、馬乗りになった。
南村壮二をベッドに押し倒す――という今夜の目標を一つクリアし、希美はほくそ笑む。
「な、なにをするんです……」
突然襲い掛かられ、心底びっくりしたようだ。抵抗もできず、はりつけにされたままでいる。
「いきなりこんな、危ないこと」
「ふふ、大丈夫よ。柔らかいベッドの上だもの」
希美はゆったりと見下ろすが、それでも壮二は不安げな様子。視線を避けるように横を向くと、抗議してきた。
「乱暴は、やめてください」
「……は?」
「初めてなんです。やさしくして……ください」
「……」
幻聴かと思ったが、そうでもない。ピローに押し付けられた横顔が呟くのを、はっきりと見ている。
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