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男同士の約束
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壮二の作った調味料をもとに、壮太は新商品の開発をすすめた。エスニックを新機軸とした商品群は徐々に評判となり、やがて全国区のヒットへとつながる。
壮二のアイデアを借りた日から1年後の春。壮太は南村家を訪れた。
「あの調味料をもとに作った『たちまちエスニックシリーズ』が、すごい売上だぞ!」
売上データを見せて南村一家に説明するが、彼らはぴんとこないようで壮太はじれったくなる。アイデアというものの価値を、どうすれば彼らに実感してもらえるのだろう。
「それじゃ、僕はグラットンに就職できるんだね。良かったあ」
当の本人である壮二は、もっと欲張ってもいい立場なのに、単純に喜んでいる。
「もちろんだよ。今すぐ開発部のスタッフに迎えたいくらいだ」
これは壮太の本音だった。壮二のちょっと変わったところがアイデアの源であると、だんだんわかってきたのだ。独特の感性が、思いもよらぬ味を生み出してくれる。
「ところで壮太さん。『たちまちエスニックシリーズ』のパッケージだけど、あまり美味しそうじゃないね」
「へっ?」
急に話が変わり、壮太はぽかんとする。
「美味しそうじゃないって、どういうことだ?」
「パッケージのオレンジが、写真のスープの色と重なって、ぼやけた感じがする。スーパーで売ってるのを見たけど、全然目立ってないよ」
「う……ああ、そうかな? 言われてみれば……」
壮二は商品のパッケージをダメ出しした。一応耳を傾けてみると、彼は味覚だけでなく、デザインセンスも独特のものがあるようだ。
「あとさ、グラットンのオリジナルキャラクターを作ってみたらどうかな? 子どもに人気が出るかもよ」
「おお、なるほど。エスニックというと大人向けのイメージでとっつきにくいもんな」
「小さい子が喜ぶようなレシピを開発するとか」
「いいねえ、ナイスアイデア!」
壮太は壮二のひらめきをどんどん取り入れた。そして、改良を加えた商品はますます売上を伸ばし、海外メディアにも紹介されるほどになる。
気が付けばグラットンは食品業界トップの座に躍り出ていた。
ヒット作が一つ出ると、社内も活性化する。壮二のアイデアは社員の創作意欲を刺激し、新たなアイデアを呼んだ。
完全に波に乗ったグラットンは、T市という小さな町を飛び出し、世界中にシェアを広げ、都心の一等地に本社を構える大企業へと成長したのだ。
壮二のアイデアを借りた日から1年後の春。壮太は南村家を訪れた。
「あの調味料をもとに作った『たちまちエスニックシリーズ』が、すごい売上だぞ!」
売上データを見せて南村一家に説明するが、彼らはぴんとこないようで壮太はじれったくなる。アイデアというものの価値を、どうすれば彼らに実感してもらえるのだろう。
「それじゃ、僕はグラットンに就職できるんだね。良かったあ」
当の本人である壮二は、もっと欲張ってもいい立場なのに、単純に喜んでいる。
「もちろんだよ。今すぐ開発部のスタッフに迎えたいくらいだ」
これは壮太の本音だった。壮二のちょっと変わったところがアイデアの源であると、だんだんわかってきたのだ。独特の感性が、思いもよらぬ味を生み出してくれる。
「ところで壮太さん。『たちまちエスニックシリーズ』のパッケージだけど、あまり美味しそうじゃないね」
「へっ?」
急に話が変わり、壮太はぽかんとする。
「美味しそうじゃないって、どういうことだ?」
「パッケージのオレンジが、写真のスープの色と重なって、ぼやけた感じがする。スーパーで売ってるのを見たけど、全然目立ってないよ」
「う……ああ、そうかな? 言われてみれば……」
壮二は商品のパッケージをダメ出しした。一応耳を傾けてみると、彼は味覚だけでなく、デザインセンスも独特のものがあるようだ。
「あとさ、グラットンのオリジナルキャラクターを作ってみたらどうかな? 子どもに人気が出るかもよ」
「おお、なるほど。エスニックというと大人向けのイメージでとっつきにくいもんな」
「小さい子が喜ぶようなレシピを開発するとか」
「いいねえ、ナイスアイデア!」
壮太は壮二のひらめきをどんどん取り入れた。そして、改良を加えた商品はますます売上を伸ばし、海外メディアにも紹介されるほどになる。
気が付けばグラットンは食品業界トップの座に躍り出ていた。
ヒット作が一つ出ると、社内も活性化する。壮二のアイデアは社員の創作意欲を刺激し、新たなアイデアを呼んだ。
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