異世界国盗り物語 ~戦国日本のサムライ達が剣と魔法の世界で無双する~

和田真尚

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第3章 帝都の客人

第136.6話 ヴィルヘルミナの独白 その拾参【後編】

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「ま、まあ……海賊でも賊じゃなければそれでいいのじゃ……」

 シャルロッテ殿下は疲れたお顔で話を打ち切った。

 これ以上、異世界の海賊をどうこう言ってもらちが明かないと思ったに違いない。

 私もまったく同じ気持ちだ。

 海賊じゃないのに、船に乗って戦うから海賊とは……。

 異世界は本当にどうなっているんだ!?

「ミナ様? 難しい顔をなさって如何しました?」

 まさか私の内心を読み取ったのではないだろうが、ミドリ殿が絶妙な間で話し掛けてきた。

 不意打ちのようになってしまい、思わず「ゲホゲホッ!」とむせてしまった。

「まあ! 大変! 大事ございませんか!?」

「あ……いえ……お、お構いなく……」

「そうですか? それなら、ミナ様にちょっとお尋ねしたいことがあったのですけれど、構いませぬか?」

「尋ねたいこと? 何でしょうか?」

「新九郎との縁組、お考えいただけました?」

「ゲホゲホゴホッ!」

「あらまあ大変!」

「ミ、ミドリ殿? 一体何を……」

「覚えておられませんか? 大坂屋敷にて初めてお会いした時のことを」

「…………あっ!」

 聞かれた!

 確かに聞かれた!

 ずいぶん前にすっかり忘れていたが、確かに聞かれた!

 ミドリ殿はこう言ったのだ!

 私とクリス、どちらがシンクローの妻になるのか? と……。

 クリスはまったく覚えていないようで、「シンクローにプロポーズされちゃったの!?」などと騒いでいる……。

 今日ばかりはクリスの性格が羨ましい……。

 私が必死で息を整えている間も、かたわらではニコニコと笑顔を浮かべたミドリ殿が話を続けていた。

「色々ございましたからね? ずっと聞けず仕舞いになっていましたけど、ようやく辺境伯様の御領内も落ち着きそうですから、そろそろ祝言の話などを……」

「……祝言? そ、それはつまり……結婚式…………ということでしょうか?」

「そうなりますわね」

「ま、待ってください! シンクローからは何も言われていないんです! 本人に何の断りもなく返事なんて――――」

 咄嗟に出た言い訳だった。

 だが、シンクローが結婚の事を何も口に出していないも確かなことだ。

 ゲルトとの戦いからこっち、結婚の『け』の字も出ていない。

 そもそもシンクローとは男女の仲でもなんでもない!

 あらゆる過程をすっ飛ばして結婚なんて……!

 でも、ミドリ殿は見逃してはくれなかった。

 必死に抵抗する私をあざ笑うように、「新九郎の考えなど、この際どうでも良いのです」と両手で私の手を握り締めた。

 くっ……!

 力が強過ぎて振りほどけない!

「武家において縁組はまつりごと。そして妻妾さいしょうの扱いは当主の正妻たる者――即ちわたくしの務めなのです。故に、新九郎が何を申そうと、やる時はやります」

 ミドリ殿はニコニコと笑顔だったが、断固たる口調で言い切った。

 本気だ……。

 これは本気で決めに掛かっている……!

「殿もミナ様なら異存なしとおっしゃっておりますよ?」

「サコン殿まで!?」

「ミナ様さえ首を縦に振っていただければ、辺境伯様と奥方様の説得はわたくしが責任をもって行います。何もご案じになることはありません」

「ま、待ってください! 私はお父様やお母様の心配をしているわけではありません!」

「まあまあ! そんなに照れなくても……。新九郎とは懇ろな仲と聞いておりますよ?」

「誰がそんなことを!?」

「八千代にございます」

「ヤチヨ殿……!」

 もっと警戒しておくべきだった。

 ヤチヨ殿はシンクローをこの上なく慕っている。

 早くもらって欲しいと、何度も言っていたじゃないか!

 そのためには、正妻が決まらないと話が動かないと……!

 くそっ!

 ミドリ殿やサコン殿を動かすために、自分に都合のよい情報をお二人に吹き込んでいたのだ!

 どうする?

 どうすればいい!?

 い、いきなりシンクローと結婚なんて……。

 まったく心の準備が――――いや、誤解しないでもらおうか?

 心の準備が出来れな結婚したいってわけじゃないぞ!?

 断じてそういうわけじゃないないぞ!

 私には……その……まだやらねばならないことがある!

 お父様をお助けし、アルテンブルク辺境伯家を再興しなくてはならないのだから!

 サイトー家に嫁入りしてしまっては、辺境伯家の再興など覚束ないじゃないか!

 誰か……誰か私に助けを!

 クリスと目線を合わせてみたが「お幸せにぃ」と言いたげにウインクされた。

 くそっ!

 殴りたい!

「ほほほほ! 難儀しとるようじゃな? ヴィルヘルミナよ!」

 意外な人物から声が掛かった。

 シャルロッテ殿下だ。

「これこれミドリよ。ヴィルヘルミナが困っておる。手を放してやってはどうじゃ?」

「殿下? 口出し無用に願います。事は斎藤家の行く末に関わるお話しなのでございますよ?」

「分かっておる。じゃからの? 妾が良き令嬢を紹介してやろうと、そう言うとるのじゃ」

 シャルロッテ殿下の言葉に、ミュンスター女官長やヘスラッハ卿らが「何を言い出すのだ」と訝し気な顔をした。

 私も同じ気持ちだ。

 異世界の貴族に紹介できる令嬢など本当にいるのだろうか?

 ミドリ殿も半信半疑と言った顔で首を傾げている。

「殿下が? 本当ですか?」

「無論じゃ」

「どなたをご紹介下さるのですか!?」

「くっくっく……。そう急くでない。妾が紹介するのはの、この者じゃ!」

 指を「ビシリッ!」と突き付けるシャルロッテ殿下。

 その先にいたのは――――、

「…………はい?」

――――ミュンスター女官長だった。

「歳は二十五、実家は男爵家、帝国大学を飛び級で卒業した才媛じゃ。華美を好まず金の始末は出来るし、こう見えて家事もそつなくこなす。ついでに帝室とのコネもあり、よ。多少、とうは立っとるが、貴族家が嫁にもらって損はない! 正に優良物件なのじゃ!」

「まあ! なかなかよろしゅうございますね!」

「奥方様、お待ちください。姫様も勝手に話を進めないで下さい」

「何言うとる! 主が何時まで経っても結婚せんから妾自ら嫁ぎ先を探しておるのであろうが!」

「余計な御世話です」

「余計で結構! 主が嫌がっても妾は勝手に探すからな!」

「ならばせめて言うべきことはキチンと仰ってください。隠し事は厄介事の元となりますよ?」

「あっ! 馬鹿モンッ! それを言ったら――――」

「奥方様、お聞きください。わたくしには離婚歴があります。引き取った娘もいます。いわゆるバツイチのコブ付きです。サイトー卿は初婚なのでしょう? おまけにサイトー家の跡取り。わたくしのように結婚に失敗した女は相応しくありません」

「――――あ、あああああ……。それを言ったらお終いじゃろうが……」

「ですから隠し事はよくありません」

「じゃからまずは相手をその気にさせておいてじゃな――――」

 シャルロッテ殿下はミュンスター女官長を説得するが、聞き耳を持ってもらえない。

 クリス、ハンナ、ヘスラッハ卿らも、「あちゃ~……」と言いたげな顔をしている。

 それもそのはず。

 帝国では、たとえ夫に非があっても、離婚は妻に責任ありとされる傾向が強い。

 そのため再婚に苦労する女性は多く、出来たとしても夫側から不利な条件を付けられることも多い。

 特に貴族の間では。

 結納金は初婚より多額を要求される事もあるし、親子ほど歳の離れた相手との再婚もある。

 時には祖父と孫ほど歳の離れた再婚すらあるくらいだ。

 シャルロッテ殿下はミュンスター女官長の行く末を案じてシンクローの妻にと言い出されたのかもしれないが、このような事情を知ればミドリ殿も二の足を踏むに違いない。

 その証拠に、ミドリ殿はとても困った顔をして口を開いた。

「あの……ちょっとよろしいですか?」

「む? 何じゃ?」

「今のお話しの何が悪かったのでしょうか?」

「「「「「………………え?」」」」」

 意外過ぎる答えだった。

 何を言われているのかわからなかった。

 聞き間違えたのと思ったくらいだ。

 反応するまでたっぷり時間がかかる。

「あの……。奥方様? わたくしが離婚したことをお知りになられても、お気になさらないのですか?」

「もちろんです! 離縁したくらいでそんなに悲観なさらなくてもよろしいのに! もしかして、異界では離縁することが名誉に関わるような話なのでしょうか?」

 ミュンスター女官長が帝国の離婚事情を説明すると、ミドリ殿は「そんな馬鹿な話がありますか!」と怒りを露わにした。

「離縁一つで女子の名誉が傷つくなんて! 日ノ本では離縁したかどうかなんか気にしませんよ!?」

「わ、わたくしの場合、離婚しただけでなく娘までいるのですが……」

「結構なことじゃありませんか! 子がいると言うことは、即ちお産を無事に乗り切ったということです! お産は命がけの一大行事! 女子にとって人生を賭した大戦! 違いますか!?」

「ち、違いません……」

 あのミュンスター女官長が気圧されている……!?

 信じられない光景に、皇女殿下やヘスラッハ卿らは絶句している。

「ミュンスター様はまだ子が産める御歳です! 一度無事に乗り切ったのなら次も無事に乗り切れることでしょう! 重畳にございます!」

「ちょ、重畳……ですか?」

 ミドリ殿の思いもせぬ反応の連続に、さしものミュンスラー女官長も戸惑いを隠すことが出来ない。

「お産に心配がなく、家柄に申し分なく、頭が良く、銭の始末が出来る嫁……。申し分ありません! 願ってもない縁組にございますね!」

「そ、そうでしょうか……?」

「そうに決まっています! それよりもミュンスター様? ちょっと立ち入ったお話をお尋ねしてもよろしゅうございますか!?」

「は、はい……」

「離縁の原因ですが、夫の浮気……などと言うことはありませんか?」

「……やはりお分りになりますか? わたくしはこのような性格ですから……。夫は別の女性の元へ走り、その方と再婚したいので離婚してくれ、と。妻の務めを果たしたつもりでしたが、夫は私に可愛げというものを求めていたようです。残念ながら、わたくしには最も縁遠いものです」

「そうでしたか……。辛いことを聞きました。申し訳ございませぬ」

「いえ……」

「ところで、後妻打うわなりうちはきちんとなさいました?」

 言葉の意味は理解できなかった。

 だが、物騒な気配がひしひしと伝わる言葉としか思えなかった。

 なぜかって?

 ミドリ殿が嬉々として口にしたからだ!

「後妻打と申すはその名の通り、離縁された前妻が後妻を打ち据える習にございます! 親類縁者から女子衆を集め、得物をそろえ、後妻宅へ押し寄せて、家屋敷から目に付く家財まで片端から叩き壊し、価値ある家財は悉く奪うのでござります! 夫を寝取るなど不届き千万! 女子は離縁にて名誉を失うに非ず! 妻たる地位を汚されたことで名誉を失うのでござります! 汚された名誉はこの一挙にて晴らさねば! 離縁なさったのはいつですか? え? もう四年は経っている? それはいけません! 今からでも遅くはありませんから後妻宅に乗り込みましょう! 誰か!? 誰かある!? わたくしの金砕棒かなさいぼうをお持ちなさい! 後妻打に参りますよ!? ミュンスター様の顔に泥を塗った女狐に目に物を見せてやるのです!」

 ミドリ殿の号令一下、思い思いの武器を手にした侍女達が、鼻息も荒く鉢巻きを締めて次々と集まり――――。

 私達を放置して、着々と進む出撃準備。

 数十人が旅支度を整え、列を成して出撃せんとした正にその時、騒ぎを聞きつけたシンクローがなんとか押し留めたのだった。

 だがしかし、出撃を思いとどまる事と引き換えに、シンクローはとんでもない条件を飲まされることになってしまうのだった…………。
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