【完結】幽閉の王を救えっ、でも周りにモブの仕立て屋しかいないんですけどぉ?

北川晶

文字の大きさ
28 / 176

22 モブのしもべ?

しおりを挟む
     ◆モブのしもべ?

 ぼくがバスルームの扉を開け放つと。
 腕を組んで、厳しい視線を向ける美丈夫が立っていた。

 ま、シオンだけどね。

 弟に美丈夫と言うのも、手前味噌かもしれないが。
 黒い細身のスボンは、これでもかというほど足長に見えるし。
 黒シャツをまとう胸筋は、たくましいし。
 顔も、鼻たかーい。目が切れ上がってて、かっこいーい。なので。
 美丈夫と自慢したくなるでしょ? この弟なら。

 でもラヴェルは、見知らぬ男の登場に、ただただ驚き。後退あとずさる。
「な、何者?」
「さすがに、面影はないかなぁ? シオンです」
「し? シオン様が。なぜここに?」

 ラヴェルとすれば、ここに、僕以外の人物は、いてはならないわけで。
 把握していない人物が、城内に入り込んでいるのだから。それは、驚愕するだろう。
 この王城に、十年ほど勤めているラヴェルは。王の警護を第一にしていて。不審者を警戒しているだろうからな。

「僕は黒猫を連れていただろう? その猫が、シオンだ」
 ラヴェルに説明すると。
 シオンがバスルームから部屋に移動してきて、ぼくの肩を抱いてくる。
 でも、まだ信じられないという驚きの眼差しで、彼はシオンを見た。

「シオンは、バミネに呪いの液体をかけられてしまった。昼は子猫に。夜はこうして、人型に戻る。月影の呪いって言うらしいんだけど。呪いのエキスを作り出した魔女は、殺されてしまったので。呪いを解くには、効力が切れるのを待つか。己の魔力で、呪いを打ち破るか。なんだって」

「兄上、こいつに、そんなに話して大丈夫なのですか?」
 ラヴェルのことを、こいつ呼ばわりするということは。
 シオン。彼のこと、覚えていないんだな?

 まぁ、ぼくも。一目見て、すぐに思い出すほどではなかったけど。
 だって、ラヴェルは離れた当時、十八歳。今は、二十八歳だ。
 大人の雰囲気が増して、すぐにラヴェルだとは気づけなかったんだよ。

 でも、ぼくは当時十歳で、物心ついていたから。
 彼が、ぼくやシオンの世話をしてくれたことは、色々覚えているぞ?

「シオン、おまえは子供の頃、ラヴェルによく遊んでもらっていたじゃないか? あんなに懐いていたのに。忘れたのか?」
「僕が覚えているのは、呪いをかけられた前後辺りからです。だから。こいつも、父親も、覚えていません。僕と母上を助けてくれたのは、兄上だけ。僕には兄上がすべてです」
 そう言って、シオンはぼくの首筋に顔を埋めてきた。

 こらこら、人前で兄に甘えるなんて。恥ずかしいですよ。

 シオンにきっぱり言われ。ラヴェルは、ショックを受けたという顔をした。
 そうだよねぇ。四歳のときのシオンは、それはもう、べらぼうに可愛かったのだから。
 食べちゃいたいくらい、小さくて丸くて、ふくふくだったのだから。
 今は、目つきの悪い、大柄な男だけど。

「でも、シオンは父上の若いときに似ているでしょう? 僕よりも、バジリスク家の男の顔をしているよな? ラヴェル?」
「…そうですね。クロウ様は、夫人のお顔立ちを受け継いでおりますが。シオン様は、旦那様によく似ておいでです。公爵家の血筋だと、この御姿ならばすぐに認められるでしょう。しかし、公爵家の子息なのだから、シオン様も魔力は多くあるはず。呪いを跳ね返せないのですか?」

「別に。このままでも、支障はないしぃ」
 シオンが、謎の、負けず嫌いを発揮する。
 ぼくはたしなめるように、彼の頭を手のひらでぺしぺし叩いた。

「こら、そんなわけあるか。ラヴェル、シオンはどうやら、子猫になるたびに魔力を抑制されてしまうようなんだ。だから、まだ呪いを跳ね返せるほどの魔力に目覚められない。それで、バミネの依頼の話なんだけど…」

 話が長くなりそうなので、ぼくはラヴェルに椅子をすすめた。
 ぼくたち兄弟は、ベッドに腰かけて話す。

「母上のペンダントを、公爵家の紋が入っているという理由で、バミネに奪われたんだ。今回の依頼を受けたら、それを返すと言われて。あいつは、そのペンダントを、母上の形見だと思っているのだが。本当は。僕の魔力を解放する指輪が、ペンダントにはめ込まれているんだよね」

「え、クロウ様は魔力を封じられているのですか?」
「そうだ。子供の頃、魔力が強すぎて、怪我をしそうだったので、父上が魔力を眠らせたのだと、母上からは聞いている。僕の魔力がどれほどのものかはわからないが。力が戻れば、シオンに同種の魔力を注ぎ込んで、解呪できるのではないかと考えている。だから。バミネの言うことなど聞きたくはなかったが。依頼を引き受けたんだ」

 ぼくの言葉を聞き、ラヴェルは心底、ホッとしたような顔つきをした。
「そのような事情があったのですか? では。陛下の暗殺に来たわけではないのですね?」
「あたりまえだろ、そんな。王家の方々を、僕は敬愛しているよ」

 陛下や騎士たちの態度から、自分が疑われていることは、薄々わかっていましたよ。
 でも、冷静に考えてみて?
 僕がナイフを持っていたって、陛下に傷ひとつつけられやしないよ。
 それぐらい、圧倒的な体格差があるのだから。無用の心配というやつですよ?

 つか、貧弱ガリガリキャラのこのぼくが、暗殺者とか、ウケるぅ。

 だけど。バミネはどんな手を使ってくるかわからないから。用心に越したことはないか。
「シオンのことは、内密にしてほしいんだ。呪いのことなんか、なるべく知られたくないし。存在が妖しげなのは重々承知だが、悪さをしないと約束するから、そこは安心してくれ」

「怪しげとか悪さとか、ひどい言い様です、兄上」
 シオンが不貞腐ふてくされながら、ツッコむが。
 無視して、ラヴェルに話を続ける。

「もちろん、衣装作りも、本気で取り組んでいるぞ。でも、僕たちの都合で城へ来たというのは、誰が聞いても良い気はしないだろうから。言わずにいた方が、良いと思うんだ」

 陛下のお衣装にたずさわれるなら、金を払っても来たいという仕立て屋は、多いだろう。
 それほど、王族の衣装を仕立てられることは、栄誉なことなのだ。

 なのに、ついでみたいな言い方されたら、みんな怒っちゃうよね?
 もちろん、ついで、などではない。
 ぼくはぼくの技能のすべてをかけて、最高の衣装を仕立てるつもりなんだから。
 その先に、ペンダントが戻ってきたら。それでいいのだ。

「ただ、ラヴェルにはちょっとだけ手を貸してほしいから、シオンのことを打ち明けたんだよ。話を聞いてくれるか?」
 お願い、という感じで切り出すと。
 ラヴェルは至極真面目な顔つきで。うなずいた。

「なんなりとお申しつけください」
 ぼくは、彼が引き受けてくれるのを感じ、ホッとして。ずっと気に掛かってきたことを打ち明けた。

「もしも僕がここで死んだら、シオンを本土に返してあげてほしいんだ。本土に戻れば、シオンは母上の元へ帰れるから」
 なにもかも、うまくいかなくても。
 シオンを、この島に取り残すことだけは、したくない。
 でも、事情を知るラヴェルに頼んでおけば。きっとシオンは本土へ、母の元へ帰れるだろう。
 そのことだけが、気掛かりだったのだけど。
 ラヴェルに頼むことができて、ぼくは安堵の息をついた。

 つか、島に来る前に考えておけよっていう話だよね。
 すまない。こんなに厳戒態勢だとは、想像していなかったというか。

 モブが死ぬとかも、考えていなかったんだよぉ。

 でも、成敗危機が何度かあったから。
 これはモブでも、胡坐あぐらをかいていられないやつだと思って…。

 だが、その言葉には。ラヴェルではなく。なんでかシオンが、隣で強く反応した。
「なにを言い出すのですか? 兄上ッ。兄上が死ぬなんて…兄上が死ぬときは、僕も生きていません。ともに逝きますっ」

 はぁ? そんなの駄目駄目。
 弟というものは、決して兄の目の前で死んではならぬ生き物なのである。

「ともに逝くなどと、言うんじゃない。シオンは僕のボディガードではあるけれど。生き残ったのなら、シオンが母上を守ってくれないと」
「嫌です」
 いつも、ぼくの言うことは大概なんでも聞き入れる、可愛い弟なのに。このときばかりは即答とか。
 うぬぅ、生意気なっ。

「聞き分けなさい。ここは、なにが起きても、おかしくない場所なんだ。僕がいなくなったら、僕の代わりに母上を守ると、誓え。シオン」
 すっかり大きくなったと思っていたのに。
 涙目でぼくを睨むところは。やはり、まだまだ子供だ。

「…はい」
 ものすごく不本意そうに、それでもうなずくシオンの鼻を、ぼくは指先でつまんで。笑う。
「大丈夫。もしもの話だ。そんな簡単に、僕が死ぬわけない。モブなどに、華麗な死にざまが与えられるわけないんだからな」
「モブだから死なないのなら。兄上はモブでいいです」

 おお? ようやくシオンが、ぼくをモブだと認めたぞ? よしよし。
 ま、いつの間にかいなくなり、誰もモブの存在を覚えていないという、ヤバい展開も。なくはなくはないけど。
 これ以上、シオンを不安にさせられないから。これは言わないでおこう。 

「というわけで、ラヴェル。僕が死んで、シオンが生き残ったら。お願い」
「承知いたしました。ですが…私の命に代えても。クロウ様を王城で死なせたりなどいたしません。敵は、バミネでしょう? 刺し違えても。クロウ様をお守りいたします」

 いや、当面は、陛下の成敗が一番怖いんですけど。

 でも。たぶん、もう陛下は現れないだろうから。
 命の危機はないのかもしれないな、うん。

「…ここでは、僕とラヴェルは、初対面の感じだからね? 無理しないでね? あと、ご飯のことなんだけど。夕食って、多くできる? ほら、シオンがこんなだから。昼、食べられない分、夜多く食べさせたいんだよね?」
「では、仕事の合間に食べたいのだということにして、取り置きのできるパンや果物を多めに出すよう、厨房に伝えます。そうすれば、朝昼は小食で、夜は大食という矛盾も、誤魔化せるでしょう?」

「頭良いなぁ、ラヴェル。助かるよ。本当、ここでラヴェルと会えて、良かったぁ。これで、安心して過ごせるよ」
 ラヴェルに会う前は、アイリスとセドリックに頼もうと思っていたけれど。
 内情を隠して、頼みごとをするのは難しいし。
 ご飯の頼み事まではできなかったもん。
 ラヴェルが味方になってくれて、ホント助かったぁ。
 とりあえず、憂いはすべて晴れたよ。

「…それだけ、ですか?」
 なのに。ラヴェルが、なにやら恨みがましい上目遣いで、ぼくを見るので。
 ん? なにか、言い忘れたことがあるか? それとも?

「? あ、なにか。対価が?」
 タダで頼み事は、ムシが良すぎたのかと思い。聞くと。
 ラヴェルは首がちぎれそうなほどに、横に振った。

「とんでもない。そうではなくて。力を貸すというのは、たったそれだけのことなのですか? 陛下の暗殺などには手を貸せませんが。もっと良い部屋に移動するとか…あぁ、ここにいては、貴方様にして差し上げられることがほとんどないのですが、着替えのお手伝いとか、仕立ての介助とか。情報の入手とか。とにかく、もっと、クロウ様のお役に立ちたいのです」

 ウルウル目で、聞かれる。なんで?
「いや。ラヴェルは、今は陛下の執事なのだから。僕のことに、わずらわせてしまうだけでも、充分甘えてしまっていて、申し訳ないと思っているよ?」
「そんなっ、クロウ様の執事である私の気持ちに、変わりはありません。十歳の貴方様に、私は永遠の忠誠を誓ったのです。覚えていらっしゃらないのですか?」

 ラヴェルに切々と訴えられ、ぼくは。思い出す。
 前世の記憶を思い出す前のことは、薄っすらと、モヤがかかったような感じではあるのだが。
 あの出来事は、公爵邸に行くほんの少し前だったから。まぁ、覚えている。

 別邸を立ち退き勧告されたとき。公爵邸に、ラヴェルが一足先に様子うかがいに行ったのだ。
 その、出掛ける前に。ラヴェルは、地に膝をついて。ぼくの手の甲にくちづけを落として、誓った。

 一生、ぼくの執事であるということを。

「ラヴェル。あの頃とは、なにもかもが様変わりしてしまった。僕は公爵子息ではなくなったから、君を雇うことはできないし。ラヴェルは王城を切り盛りする、陛下の優秀な執事。十年前の約束なんか、律儀に守ることはない」

 そう。そしてぼくはモブで。ラヴェルは攻略対象者。
 格差、エグゥ。公式、ひどくね?

「いいえ、私は今でも。クロウ様の執事です。なんなりと、私にお申しつけください。クロウ様の要求に、なんでもお応えいたします」
 ん? 執事のラヴェルは、王の忠実なしもべなんだよね?
 王の要求になんでも応えると、攻略本に書かれてあった、よな?

 なのに、なんでモブのしもべになっちゃってんのぉ?

しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

悪役側のモブになっても推しを拝みたい。【完結】

瑳来
BL
大学生でホストでオタクの如月杏樹はホストの仕事をした帰り道、自分のお客に刺されてしまう。 そして、気がついたら自分の夢中になっていたBLゲームのモブキャラになっていた! ……ま、推しを拝めるからいっか! てな感じで、ほのぼのと生きていこうと心に決めたのであった。 ウィル様のおまけにて完結致しました。 長い間お付き合い頂きありがとうございました!

俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード

中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。 目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。 しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。 転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。 だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。 そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。 弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。 そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。 颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。 「お前といると、楽だ」 次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。 「お前、俺から逃げるな」 颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。 転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。 これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。 続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』 かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、 転生した高校時代を経て、無事に大学生になった―― 恋人である藤崎颯斗と共に。 だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。 「付き合ってるけど、誰にも言っていない」 その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。 モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、 そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。 甘えたくても甘えられない―― そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。 過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。 今度こそ、言葉にする。 「好きだよ」って、ちゃんと。

BLゲームの世界でモブになったが、主人公とキャラのイベントがおきないバグに見舞われている

青緑三月
BL
主人公は、BLが好きな腐男子 ただ自分は、関わらずに見ているのが好きなだけ そんな主人公が、BLゲームの世界で モブになり主人公とキャラのイベントが起こるのを 楽しみにしていた。 だが攻略キャラはいるのに、かんじんの主人公があらわれない…… そんな中、主人公があらわれるのを、まちながら日々を送っているはなし BL要素は、軽めです。

裏乙女ゲー?モブですよね? いいえ主人公です。

みーやん
BL
何日の時をこのソファーと過ごしただろう。 愛してやまない我が妹に頼まれた乙女ゲーの攻略は終わりを迎えようとしていた。 「私の青春学園生活⭐︎星蒼山学園」というこのタイトルの通り、女の子の主人公が学園生活を送りながら攻略対象に擦り寄り青春という名の恋愛を繰り広げるゲームだ。ちなみに女子生徒は全校生徒約900人のうち主人公1人というハーレム設定である。 あと1ヶ月後に30歳の誕生日を迎える俺には厳しすぎるゲームではあるが可愛い妹の為、精神と睡眠を削りながらやっとの思いで最後の攻略対象を攻略し見事クリアした。 最後のエンドロールまで見た後に 「裏乙女ゲームを開始しますか?」 という文字が出てきたと思ったら目の視界がだんだんと狭まってくる感覚に襲われた。  あ。俺3日寝てなかったんだ… そんなことにふと気がついた時には視界は完全に奪われていた。 次に目が覚めると目の前には見覚えのあるゲームならではのウィンドウ。 「星蒼山学園へようこそ!攻略対象を攻略し青春を掴み取ろう!」 何度見たかわからないほど見たこの文字。そして気づく現実味のある体感。そこは3日徹夜してクリアしたゲームの世界でした。 え?意味わかんないけどとりあえず俺はもちろんモブだよね? これはモブだと勘違いしている男が実は主人公だと気付かないまま学園生活を送る話です。

転生令息は冒険者を目指す!?

葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。  救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。  再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。  異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!  とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A

BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください

わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。 まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!? 悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。

【完結】薄幸文官志望は嘘をつく

七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。 忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。 学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。 しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー… 認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。 全17話 2/28 番外編を更新しました

処理中です...