156 / 176
2-24 剣術大会っ! ①
しおりを挟む
◆剣術大会っ!
五月十四日。今日は、胸をワクワクさせながら待ちわびていた、あの、剣術大会ですっ。
前世では、陰キャで、ボッチで、運チな、ぼくは。体育祭なんか、もう、前日からお腹が痛くなるくらい、嫌な、地獄の祭りだったわけだ。
友達がいなかったから、基本、ひとりでいなければならなかったしぃ。
それでも、クラスの一体感とかあるから、競技で足を引っ張るわけにはいかないしぃ。
そうは言っても、運動音痴だから、なにもないところでコケちゃったりして。
そういうところで笑いを取らなくてもいいから、なんて。空気を読まない子扱いされるしぃぃ。
いえっ、この上もなく、ぼくは真剣に臨んでいましたから!
あぁ…今、思い出しても、胃が痛くなるっつうの。
でも、今生では。
剣術大会は、腕に覚えのある者だけが、出る大会だ。
応援する側は、気楽でいいし。もう、ボッチじゃないから、一緒に観戦してくれるお友達も、いるもんねぇ。
この日のために、ぼくは、必殺アイテムを携えて、参加していた。
学園の、白い制服をエレガントに着こなした陛下を。人気のない、丘の上に呼び出して。
そのプレゼントを渡す。
人気がないと言っても、陛下は、もちろんひとりではありません。
大会に出ない、ベルナルドが、従者としてついています。
あ、領地から戻ってきたのですね? 池作りは順調? それは良かったです。
さらに、警護には。大会に賓客として呼ばれた、騎士団長セドリックと。副長のシヴァーディもついているよ。
陛下がひとりになることなんて、基本的にはないんだよね?
「イアン様、これは、タオルというものです。剣術大会、頑張ってくださいね? 汗が出たら、これで拭いてください」
ぼくは、白くて、フワフワのタオルを、陛下に手渡した。
この世界には、タオルがなかった。
木綿の生地の切れ端のような、いわゆる手拭いというものしかなかったのだ。
それも、水気はよく吸うので。機能は、充分ではあるけどね?
やはり、肌触りが良くない。
前世で、タオルを日常的に使っていたぼくとしては。ずっと、悩ましく思っていたのですよ。
それで、ぼくは。懇意にしている生地屋さんに相談して。作ってもらったのだ。
柔らかい、太めの糸を、ねじってひねって、ループ状に布に縫いつける。
今までにない技法だから、ちょっとお金がかかってしまったが。
そこは、公爵家子息の、ちょっとした恩恵だと思って。目をつぶってもらいたい。
もしも、この商品が売れたら。開発費として、元が取れるかもしれないが。
お高いから、普及はしないかもねぇ?
でもぼくは。とりあえず陛下に、このタオルを使っていただきたかったのだ。
陛下は、そのモコモコのものを受け取って。目をみはる。
それほど、表情の豊かではない陛下の眉を、跳ね上げさせられたら。大成功、だよね?
「なんだ、これは? タオル? どのようにして使うのだ?」
「汗を拭くのです。こうして」
ぼくは、タオルを持つ陛下の手を取って。頬に当てた。
ほぉぅら? 柔らかいでしょう?
「糸がループ状になっているので、手拭いよりも吸水性が高まります。なにより肌触りが良いでしょう?」
「あぁ、柔らかくて、くすぐったいな。まるで、おまえのほっぺのようだ」
陛下はタオルを頬に当てて、スリスリしている。
なんだか、柔軟剤のCМのようですが。
とにかく、お気に召してくれたようで、良かったです。
「クロウは、なにかを作り出す天才だな? おまえが初春に着ていた、防寒のコートも。騎士団に配備するよう、検討しているところなのだ。極寒の辺境警備に、活躍しそうだろう?」
「本当ですか? 嬉しいです。あの生地も、生地屋さんに無理を言って作ってもらったものなので。大量発注があれば、生地屋さんが喜んでくれます」
ニコニコと、陛下と笑い合っていたら。
陛下は急に、表情を引き締めて。ぼくに言った。
「クロウ。もし、我がシオンと戦うことになっても。我を応援してくれるか?」
そのような、当たり前のことを、不安げに聞いてくるなんて。
もうっ、陛下は、ぼくをメロメロにさせる天才ですっ。
ぼくは麗しい陛下の海色の瞳をみつめて、はっきりと告げた。
「もちろんでございます、イアン様。というか、この頃、シオンは、ちょっと調子づいております。イアン様の剣で、シオンの鼻っ柱を、ポッキリと折ってくださいませ」
そうなのだ。シオンはつい最近までは、兄上兄上と尻尾ピーーンで、ぼくを慕っていたというのに。
この頃、ちょいちょい、ぼくをディスってくるようになった。
この前も、顔面崩壊とか、天然おバカで頭を抱えるとか、言いやがりやがって。
本当のこととはいえ、生意気な弟めっ。
兄的威厳を保つため、ここらでひとつ、天誅を加えておくべきだな…陛下が。
「よし、任せろ。では、我が優勝したときは、クロウ、おまえから褒美をもらうとしよう」
「ご褒美、ですか? ぼくに用意できるものなら、なんなりと」
もしかして、先ほどのタオルがお気に召して、大量発注のご所望だろうか?
なんて、ホクホクとしながら陛下を見上げていたら。
陛下は、悪い顔で。ニヤリと笑った。
これは、嫌な予感がいたします。
「もちろん、おまえにしか用意できないものだ。勝者の褒美と言ったら。恋人からのキスしかないだろう?」
「キッ、ききき…」
思いも寄らないおねだりに、ぼくは顔を真っ赤にして、言葉もモダモダしてしまう。
そんなぼくを、陛下は。愉快そうに笑いながら、抱き締める。
腰に手を回して、ぼくの体を持ち上げ。宙に浮かすと。その場で軽やかに一回転した。
「あぁ、楽しみだ。やる気になってきたぞ? クロウ」
持ち上げられているから、ぼくの顔が、陛下より上に来る。
陛下は、うっそりと目を細めて。至極満足そうな微笑みを、ぼくに向けるのだ。
木漏れ日が、陛下の顔にプリズムを放ち。オーロラ加工のように、キラキラで。目がチカチカします。
それで、陛下は。ぼくを、悶えさせるだけ悶えさせて。颯爽と去って行ったのだった。
まぁ…そんなに嫌な要求ではありませんでしたね? むしろ、ぼくにも、ご褒美的な? むふふん。
でも。でもでも。
ギャーッ、心臓が破裂しますっ。
あのように、楽しげで、無邪気で、少年のようなお顔を、ぼくに見せるなんてぇ。
陛下はきっと、ぼくを結婚式の前までに殺す気なのです。そうに決まっていますっ。
ぼくの頬の赤みが、落ち着くころ。
ぼくは、剣闘技場の観客席に用意された貴賓席に、腰かける。
最前列のかぶりつき。観客席の中でも一番良い席で、申し訳ない気持ちになるが。
警備上、それがいいのだと、シヴァーディに説明されたので。仕方がない。
陛下やシオンも、それで安心して試合に臨めるというのなら。そうした方が良いのでしょうね?
まぁ、貴賓席には。シャーロット殿下も。聖女である、アイリスもいるわけだから。
ぼくはともかく、そう思えばVIP対応致し方なし、である。
今日は、陛下の護衛要員が、みんな試合に出るので。陛下の護衛には、セドリックがついている。
他にも、陰ながら警備している人は、いるみたいなんだけど。パッと見は、全然わかりませーん。
貴賓席には、シヴァーディとアルフレドが、警護についている。
あと、ベルナルドと、殿下のお友達のマリー…畑野こやし先生も、いるよっ?
剣術大会は、晴天…というわけにはいかずに、薄曇りであったが。
日の日、前世で言うところの、日曜日に開催され。
生徒のご家族も、大勢集まり。観客席を埋めている。
大盛り上がりの中で、いよいよ剣術大会、開催ですっ。
五月十四日。今日は、胸をワクワクさせながら待ちわびていた、あの、剣術大会ですっ。
前世では、陰キャで、ボッチで、運チな、ぼくは。体育祭なんか、もう、前日からお腹が痛くなるくらい、嫌な、地獄の祭りだったわけだ。
友達がいなかったから、基本、ひとりでいなければならなかったしぃ。
それでも、クラスの一体感とかあるから、競技で足を引っ張るわけにはいかないしぃ。
そうは言っても、運動音痴だから、なにもないところでコケちゃったりして。
そういうところで笑いを取らなくてもいいから、なんて。空気を読まない子扱いされるしぃぃ。
いえっ、この上もなく、ぼくは真剣に臨んでいましたから!
あぁ…今、思い出しても、胃が痛くなるっつうの。
でも、今生では。
剣術大会は、腕に覚えのある者だけが、出る大会だ。
応援する側は、気楽でいいし。もう、ボッチじゃないから、一緒に観戦してくれるお友達も、いるもんねぇ。
この日のために、ぼくは、必殺アイテムを携えて、参加していた。
学園の、白い制服をエレガントに着こなした陛下を。人気のない、丘の上に呼び出して。
そのプレゼントを渡す。
人気がないと言っても、陛下は、もちろんひとりではありません。
大会に出ない、ベルナルドが、従者としてついています。
あ、領地から戻ってきたのですね? 池作りは順調? それは良かったです。
さらに、警護には。大会に賓客として呼ばれた、騎士団長セドリックと。副長のシヴァーディもついているよ。
陛下がひとりになることなんて、基本的にはないんだよね?
「イアン様、これは、タオルというものです。剣術大会、頑張ってくださいね? 汗が出たら、これで拭いてください」
ぼくは、白くて、フワフワのタオルを、陛下に手渡した。
この世界には、タオルがなかった。
木綿の生地の切れ端のような、いわゆる手拭いというものしかなかったのだ。
それも、水気はよく吸うので。機能は、充分ではあるけどね?
やはり、肌触りが良くない。
前世で、タオルを日常的に使っていたぼくとしては。ずっと、悩ましく思っていたのですよ。
それで、ぼくは。懇意にしている生地屋さんに相談して。作ってもらったのだ。
柔らかい、太めの糸を、ねじってひねって、ループ状に布に縫いつける。
今までにない技法だから、ちょっとお金がかかってしまったが。
そこは、公爵家子息の、ちょっとした恩恵だと思って。目をつぶってもらいたい。
もしも、この商品が売れたら。開発費として、元が取れるかもしれないが。
お高いから、普及はしないかもねぇ?
でもぼくは。とりあえず陛下に、このタオルを使っていただきたかったのだ。
陛下は、そのモコモコのものを受け取って。目をみはる。
それほど、表情の豊かではない陛下の眉を、跳ね上げさせられたら。大成功、だよね?
「なんだ、これは? タオル? どのようにして使うのだ?」
「汗を拭くのです。こうして」
ぼくは、タオルを持つ陛下の手を取って。頬に当てた。
ほぉぅら? 柔らかいでしょう?
「糸がループ状になっているので、手拭いよりも吸水性が高まります。なにより肌触りが良いでしょう?」
「あぁ、柔らかくて、くすぐったいな。まるで、おまえのほっぺのようだ」
陛下はタオルを頬に当てて、スリスリしている。
なんだか、柔軟剤のCМのようですが。
とにかく、お気に召してくれたようで、良かったです。
「クロウは、なにかを作り出す天才だな? おまえが初春に着ていた、防寒のコートも。騎士団に配備するよう、検討しているところなのだ。極寒の辺境警備に、活躍しそうだろう?」
「本当ですか? 嬉しいです。あの生地も、生地屋さんに無理を言って作ってもらったものなので。大量発注があれば、生地屋さんが喜んでくれます」
ニコニコと、陛下と笑い合っていたら。
陛下は急に、表情を引き締めて。ぼくに言った。
「クロウ。もし、我がシオンと戦うことになっても。我を応援してくれるか?」
そのような、当たり前のことを、不安げに聞いてくるなんて。
もうっ、陛下は、ぼくをメロメロにさせる天才ですっ。
ぼくは麗しい陛下の海色の瞳をみつめて、はっきりと告げた。
「もちろんでございます、イアン様。というか、この頃、シオンは、ちょっと調子づいております。イアン様の剣で、シオンの鼻っ柱を、ポッキリと折ってくださいませ」
そうなのだ。シオンはつい最近までは、兄上兄上と尻尾ピーーンで、ぼくを慕っていたというのに。
この頃、ちょいちょい、ぼくをディスってくるようになった。
この前も、顔面崩壊とか、天然おバカで頭を抱えるとか、言いやがりやがって。
本当のこととはいえ、生意気な弟めっ。
兄的威厳を保つため、ここらでひとつ、天誅を加えておくべきだな…陛下が。
「よし、任せろ。では、我が優勝したときは、クロウ、おまえから褒美をもらうとしよう」
「ご褒美、ですか? ぼくに用意できるものなら、なんなりと」
もしかして、先ほどのタオルがお気に召して、大量発注のご所望だろうか?
なんて、ホクホクとしながら陛下を見上げていたら。
陛下は、悪い顔で。ニヤリと笑った。
これは、嫌な予感がいたします。
「もちろん、おまえにしか用意できないものだ。勝者の褒美と言ったら。恋人からのキスしかないだろう?」
「キッ、ききき…」
思いも寄らないおねだりに、ぼくは顔を真っ赤にして、言葉もモダモダしてしまう。
そんなぼくを、陛下は。愉快そうに笑いながら、抱き締める。
腰に手を回して、ぼくの体を持ち上げ。宙に浮かすと。その場で軽やかに一回転した。
「あぁ、楽しみだ。やる気になってきたぞ? クロウ」
持ち上げられているから、ぼくの顔が、陛下より上に来る。
陛下は、うっそりと目を細めて。至極満足そうな微笑みを、ぼくに向けるのだ。
木漏れ日が、陛下の顔にプリズムを放ち。オーロラ加工のように、キラキラで。目がチカチカします。
それで、陛下は。ぼくを、悶えさせるだけ悶えさせて。颯爽と去って行ったのだった。
まぁ…そんなに嫌な要求ではありませんでしたね? むしろ、ぼくにも、ご褒美的な? むふふん。
でも。でもでも。
ギャーッ、心臓が破裂しますっ。
あのように、楽しげで、無邪気で、少年のようなお顔を、ぼくに見せるなんてぇ。
陛下はきっと、ぼくを結婚式の前までに殺す気なのです。そうに決まっていますっ。
ぼくの頬の赤みが、落ち着くころ。
ぼくは、剣闘技場の観客席に用意された貴賓席に、腰かける。
最前列のかぶりつき。観客席の中でも一番良い席で、申し訳ない気持ちになるが。
警備上、それがいいのだと、シヴァーディに説明されたので。仕方がない。
陛下やシオンも、それで安心して試合に臨めるというのなら。そうした方が良いのでしょうね?
まぁ、貴賓席には。シャーロット殿下も。聖女である、アイリスもいるわけだから。
ぼくはともかく、そう思えばVIP対応致し方なし、である。
今日は、陛下の護衛要員が、みんな試合に出るので。陛下の護衛には、セドリックがついている。
他にも、陰ながら警備している人は、いるみたいなんだけど。パッと見は、全然わかりませーん。
貴賓席には、シヴァーディとアルフレドが、警護についている。
あと、ベルナルドと、殿下のお友達のマリー…畑野こやし先生も、いるよっ?
剣術大会は、晴天…というわけにはいかずに、薄曇りであったが。
日の日、前世で言うところの、日曜日に開催され。
生徒のご家族も、大勢集まり。観客席を埋めている。
大盛り上がりの中で、いよいよ剣術大会、開催ですっ。
110
あなたにおすすめの小説
悪役側のモブになっても推しを拝みたい。【完結】
瑳来
BL
大学生でホストでオタクの如月杏樹はホストの仕事をした帰り道、自分のお客に刺されてしまう。
そして、気がついたら自分の夢中になっていたBLゲームのモブキャラになっていた!
……ま、推しを拝めるからいっか! てな感じで、ほのぼのと生きていこうと心に決めたのであった。
ウィル様のおまけにて完結致しました。
長い間お付き合い頂きありがとうございました!
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
BLゲームの世界でモブになったが、主人公とキャラのイベントがおきないバグに見舞われている
青緑三月
BL
主人公は、BLが好きな腐男子
ただ自分は、関わらずに見ているのが好きなだけ
そんな主人公が、BLゲームの世界で
モブになり主人公とキャラのイベントが起こるのを
楽しみにしていた。
だが攻略キャラはいるのに、かんじんの主人公があらわれない……
そんな中、主人公があらわれるのを、まちながら日々を送っているはなし
BL要素は、軽めです。
裏乙女ゲー?モブですよね? いいえ主人公です。
みーやん
BL
何日の時をこのソファーと過ごしただろう。
愛してやまない我が妹に頼まれた乙女ゲーの攻略は終わりを迎えようとしていた。
「私の青春学園生活⭐︎星蒼山学園」というこのタイトルの通り、女の子の主人公が学園生活を送りながら攻略対象に擦り寄り青春という名の恋愛を繰り広げるゲームだ。ちなみに女子生徒は全校生徒約900人のうち主人公1人というハーレム設定である。
あと1ヶ月後に30歳の誕生日を迎える俺には厳しすぎるゲームではあるが可愛い妹の為、精神と睡眠を削りながらやっとの思いで最後の攻略対象を攻略し見事クリアした。
最後のエンドロールまで見た後に
「裏乙女ゲームを開始しますか?」
という文字が出てきたと思ったら目の視界がだんだんと狭まってくる感覚に襲われた。
あ。俺3日寝てなかったんだ…
そんなことにふと気がついた時には視界は完全に奪われていた。
次に目が覚めると目の前には見覚えのあるゲームならではのウィンドウ。
「星蒼山学園へようこそ!攻略対象を攻略し青春を掴み取ろう!」
何度見たかわからないほど見たこの文字。そして気づく現実味のある体感。そこは3日徹夜してクリアしたゲームの世界でした。
え?意味わかんないけどとりあえず俺はもちろんモブだよね?
これはモブだと勘違いしている男が実は主人公だと気付かないまま学園生活を送る話です。
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
【完結】薄幸文官志望は嘘をつく
七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。
忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。
学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。
しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー…
認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。
全17話
2/28 番外編を更新しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる