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第一章
−従者たる者−
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夕食の席には、ソレイユ様、ルナ様、シエル様が座り、俺は後程食べるということで、シエル様の後ろに立つ。
優しいソレイユ様は座ればいいと言って下さったが、従者の身であるからして遠慮させていただいた。
楽しそうに話す3人を見ながらニコニコと微笑む。
ソレイユ様が楽しそうでなによりだなと思いながら、時間は過ぎてゆく。
あっという間に夕食の時間は終わり、ソレイユ様とルナ様が共に仕事をしに行く。
俺はそれを見守りながらシエル様に声をかける。
「私たちも部屋に戻りましょうか。」
「ああ」
そう言って、私たちは部屋へと戻る。
部屋に入るとシエル様はまだシャワーを浴びてないことに気づく。
急いで準備すべく、シエル様に声を掛ける。
「シエル様、私は今からシャワーの準備をしてきますので、それまで自由にお過ごしください。」
「風呂か?」
「そうです。シエル様はまだ入られていないでしょう?部屋にシャワーがあるのでそちらで済ませてもらうのですが、全く準備をしておらず、少々お待ちいただければありがたいです。」
「それであれば俺も準備をする。お前だけにやらせる訳にはいかない。」
何度目かの、何を言ってるのかという呆れが出る。
「いえ、お構いなく。従者たる者、そのような事をシエル様にさせることはできません。」
「俺がいいって言ってんだよ。さっきもそうだが、お前従者って肩書き気にしすぎだろ。もっと楽に接しろよ。」
「それはできません。ソレイユ様からも言われましたし、自分でもフォンテーヌ家として恥じないあり方をしたいです。少しここでお待ちください。」
「おい、ちょっと待てーー」
シャワー室に急いで入り、扉を閉める。
扉の向こうからは未だに何か言っているのか声が聞こえてくる。
「はあ、やりたくてやってるんじゃないだよなこっちも。できるならソレイユ様に仕えたかったのに…」
そんな独り言を溢しながらとりあえず準備を始める。
使いやすいように、物を並べ替え置き直す。
こだわりは強い方ではないが、さすがに汚すぎるのは見過ごせない。
魔力を流し込む事で水が出てくる仕組みは、少し古いが、昔ながらって感じで俺は好きだ。
目立つ汚れを洗い流し、ある程度綺麗にしてからシャワー室の掃除を終える。
もう一つ準備で重要な事は服だ。
なるべく好みに近づけるような寝巻きを選ぶ。
下着もあまり派手すぎず、しかししっかりとした肌触りのものを。
服の準備も終えたので、シエル様のいる場所に戻る。
そこには不貞腐れたのか、ベッドの上で縮こまるシエル様がいた。
ほんとにまだ子供なんだなと思い知らされる。
2歳しか変わらないとは到底思えない姿に思わず苦笑する。
「シエル様、準備が終わりましたのでいつでもお入りいただけますよ。」
「…」
何も話さないシエル様に声はかけず、一旦俺もシャワーを浴びるため部屋の扉に手をかける。
「待てよ。」
「はい。なんでしょうか。」
「どこ行くんだよ。」
「私もシャワーを浴びたくなったので、自室のシャワー室へ行こうかなと。」
「この部屋の使えばいいだろ。準備できてるんだろ?」
は?何言ってんのこの人。え、バカなの?
「いえ、さすがに遠慮しますね。シャワーを浴びたらまた来ますで、では。」
急いで部屋から出る。
シエル様のシャワー室使うとかあり得ない思考すぎて何を言われたかと思った。
本当に意味がわからない。
とにかく、急いで自室へ向かいシャワーを浴びることにする。
扉の向こうのシエル様は何を考えているのかと、部屋のある方を少し見つめ、すぐに前へ視線を戻す。
早足で自室へ向かうルクスは、まだシエルの想いを知らない。
優しいソレイユ様は座ればいいと言って下さったが、従者の身であるからして遠慮させていただいた。
楽しそうに話す3人を見ながらニコニコと微笑む。
ソレイユ様が楽しそうでなによりだなと思いながら、時間は過ぎてゆく。
あっという間に夕食の時間は終わり、ソレイユ様とルナ様が共に仕事をしに行く。
俺はそれを見守りながらシエル様に声をかける。
「私たちも部屋に戻りましょうか。」
「ああ」
そう言って、私たちは部屋へと戻る。
部屋に入るとシエル様はまだシャワーを浴びてないことに気づく。
急いで準備すべく、シエル様に声を掛ける。
「シエル様、私は今からシャワーの準備をしてきますので、それまで自由にお過ごしください。」
「風呂か?」
「そうです。シエル様はまだ入られていないでしょう?部屋にシャワーがあるのでそちらで済ませてもらうのですが、全く準備をしておらず、少々お待ちいただければありがたいです。」
「それであれば俺も準備をする。お前だけにやらせる訳にはいかない。」
何度目かの、何を言ってるのかという呆れが出る。
「いえ、お構いなく。従者たる者、そのような事をシエル様にさせることはできません。」
「俺がいいって言ってんだよ。さっきもそうだが、お前従者って肩書き気にしすぎだろ。もっと楽に接しろよ。」
「それはできません。ソレイユ様からも言われましたし、自分でもフォンテーヌ家として恥じないあり方をしたいです。少しここでお待ちください。」
「おい、ちょっと待てーー」
シャワー室に急いで入り、扉を閉める。
扉の向こうからは未だに何か言っているのか声が聞こえてくる。
「はあ、やりたくてやってるんじゃないだよなこっちも。できるならソレイユ様に仕えたかったのに…」
そんな独り言を溢しながらとりあえず準備を始める。
使いやすいように、物を並べ替え置き直す。
こだわりは強い方ではないが、さすがに汚すぎるのは見過ごせない。
魔力を流し込む事で水が出てくる仕組みは、少し古いが、昔ながらって感じで俺は好きだ。
目立つ汚れを洗い流し、ある程度綺麗にしてからシャワー室の掃除を終える。
もう一つ準備で重要な事は服だ。
なるべく好みに近づけるような寝巻きを選ぶ。
下着もあまり派手すぎず、しかししっかりとした肌触りのものを。
服の準備も終えたので、シエル様のいる場所に戻る。
そこには不貞腐れたのか、ベッドの上で縮こまるシエル様がいた。
ほんとにまだ子供なんだなと思い知らされる。
2歳しか変わらないとは到底思えない姿に思わず苦笑する。
「シエル様、準備が終わりましたのでいつでもお入りいただけますよ。」
「…」
何も話さないシエル様に声はかけず、一旦俺もシャワーを浴びるため部屋の扉に手をかける。
「待てよ。」
「はい。なんでしょうか。」
「どこ行くんだよ。」
「私もシャワーを浴びたくなったので、自室のシャワー室へ行こうかなと。」
「この部屋の使えばいいだろ。準備できてるんだろ?」
は?何言ってんのこの人。え、バカなの?
「いえ、さすがに遠慮しますね。シャワーを浴びたらまた来ますで、では。」
急いで部屋から出る。
シエル様のシャワー室使うとかあり得ない思考すぎて何を言われたかと思った。
本当に意味がわからない。
とにかく、急いで自室へ向かいシャワーを浴びることにする。
扉の向こうのシエル様は何を考えているのかと、部屋のある方を少し見つめ、すぐに前へ視線を戻す。
早足で自室へ向かうルクスは、まだシエルの想いを知らない。
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