隣人、イケメン俳優につき

タタミ

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    ウソ、ヤバい、どうしよう。
    俺の頭にはその3つしか浮かんでいなかった。

「いやっゴメン!起こしちゃったよね!?これは~えっと、つまり……ごめん……」

    一太くんに握られた手首が熱い。
    謝ることしかできない俺は、俺の下半身に目を向ける一太くんをただ見つめた。喘いでるのを聞かれて、明らかに勃起していては言い訳ができない。
    気持ち悪いと罵られる覚悟で唇を噛んで己の行いを後悔していると、「またこんな欲まみれなのを……」と一太くんが呟いた。
    俺への批判だろうと思い申し訳ないと懺悔するべく起き上がろうとしたら、一太くんが覆い被さってきて俺は再びベッドに背中をつけた。
    詰められるのかと思って身体が硬直する。黙って俺を見る一太くんにとにかく謝ろうと俺は目を伏せた。

「と、隣でオナったりしてごめんなさい。めちゃくちゃ反省して……」
「もう抜きました?」
「へっ?い、いや……まだ、だけど……」

    俺の謝罪を遮った一太くんは引くでも焦るでもなく、なんなら少し興味深そうだ。

「手伝いましょうか」
「は?え!?マ、マジで言ってる?俺は良いけどさ……!」

    BL漫画みたいな展開に、俺はつい大きい声を出してしまった。

「こういうの流れに身を任せることにしたんで」

    一太くんは妙に落ち着いていて、今まで下ネタやセックスの話を恥ずかしがって避ける印象だったので驚いた。
    だって俺に朝立ち指摘されてめちゃくちゃ動揺してたよな?朝立ちなんて男友達が隣でオナってるよりははるかにあるあるだろうに。
    いやでも高校生の時に性欲に負けて男同士で抜き合ったりしてたタイプなのかもしれない。一緒にAV観たりすればそういう流れになることも……。

「い、一太くん、友達と抜き合うの好きなの……?」
「いや、経験ないですけど」

    俺の憶測をあっさり否定した一太くんは、俺のスウェットをパンツごと引きずりおろしてきて、俺は硬直したまま成り行きを見守った。抵抗するべきなのかもしれないけど、俺には抵抗する理由がない。
    一太くんが乗り気なら、触れて欲しいのが本心だった。

「触りますね」

    外気に触れてなお勃ち続けるものをじっと見て一太くんが言う。抵抗しないという肯定をして、一太くんの手が俺のものを握る瞬間を凝視した。

    マジ?なんか好きな男にチンコ握られてるんだけど。

    夢みたいな現象に目が泳ぐ。
    でもそれをありがたがる余裕もなく一太くんの手の圧に腰が震えて、頭が性欲で満たされてしまった。

「ぁあ……ッは……」

    一太くんの手が上下に動き、脚が快感に耐えようと勝手に動く。自分で弄るよりずっと感じる。
    先走りが止まらなくてにちゃにちゃと音がして、恥ずかしいし興奮した。親指で先端を擦られて腰が跳ねて声が出てしまう。

「んぁッ……!」
「すいません、強いですか」
「さ、先っぽ、弱いからッ……」

    申告すると一太くんは真顔になった。
    真顔になって先程よりも強く親指を動かしてきて、俺の腰は連続で跳ねることになる。

「ぁ、あ、ちょ待ってッ、一太くん……!弱いって、言ったじゃん……!」
「だって久遠さんが煽るから」

    煽ってない。
    でも一太くんがギラついている気がして、それにちょっとでも俺で煽られてくれるというのが嬉しくて、単純な思考で俺は一太くんを煽ることにした。
    
「待ってよ、一太くんのも……触らせて」
「あ、久遠さん、ちょっと」

    覆い被さっている一太くんの股ぐらに膝を折って当てると、一太くんの身体が少しびくついた。膝を擦り付けるようにするとすぐに一太くんのものは存在を主張し始める。

「っは……」
「気持ちいい?俺が抜いてあげるから……見せて」
「また煽ったの久遠さんですからね……ッ」

    悩ましげに眉を寄せた一太くんの表情がエロい。
    なんて思っているうちに一太くんは俺のものから手を離し、ジャージを下ろす。

    え、でかっ。

    想像よりずっと立派なものが現れて喉が鳴った。目が離せない。

「あんま見ないでください」
「すごいの持ってるから……って、んあ、それヤバい……!」

    ちょっと照れて不機嫌そうな顔をした一太くんが、ご立派なものを俺のとまとめて握ってきて俺はシーツを掴んだ。俺がしごこうと思ったのに結局一太くんに主導権を握られているけど、そんなことはどっちでもよかった。

「ハァ、これ、すげえ……」

    一太くんが耐えるように感じた声を出して、その低い声に腹の奥がぎゅんとなる。

    あー中も弄ってほしい。つーか、これ入ったらすごいだろうな。

    さすがにできないお願いが頭を巡り、俺はただ与えられる快楽に喘いだ。
    どちらの先走りかわからないほどに、ぐちょぐちょと音がし始めるほど俺達は濡れていた。

「ぁ、ん……きもちい……ッもっと、して……」

    射精したいという気持ちだけに頭が支配されていく。しごかれるたびに声を出していると、ふと一太くんの顔が近づいた。
    伏せていた目を上げると、一太くんの唇が目について『キスしたい』という感情が沸き上がる。
    1度沸き上がったら止まらなくて、俺はシーツを掴んでいた手を一太くんのうなじに回した。

「久遠さ……ッ……」
「……ん、ふ……」

    何か言いかけた一太くんの口を塞ぎ、すぐに舌を突っ込む。一太くんは少し固まっただけで抵抗することもなく、俺の舌を追うように舌を動かした。
    情緒はないけど代わりにエロさだけはあるキスに俺は急速に高まっていく。

「んッ、ヤバい、一太くんッ……イキそ……っ」

    迫り来る射精感に眉を寄せて口を離すと、一太くんはベッドサイドに置かれたティッシュ掴んだ。

「俺も、もうッ……限界っす……ッ」
「ぁ、はぁっ……あ、イク……!」

    走り抜ける快楽に腰が痙攣する。一太くんが被せたティッシュに、俺達は吐精した。我慢できずに息が漏れる。

    あ~、本当に抜いてしまった。

    一気に襲い来る脱力感に身を任せていると、一太くんが怪訝そうにティッシュを眺めている。出したもの見るタイプなのか、とかボーッと考えていたら続いて一太くんは俺の頬に触れた。
    変わらず怪訝な顔で、俺の輪郭をなぞるように手を動かす。

「これ……夢ですよね?全然覚めないな」
「え?夢じゃないよ……?」

    不思議ちゃんみたいなことを言う一太くんにそう告げた途端、一太くんは物凄い勢いで起き上がり「ウソだろ!」と大声を出して顔を手で覆った。覆ってすぐに自分の顔を殴り「痛ってぇ!」と呻く。
    急に暴れだす一太くんを普段なら心配できたのだけど、俺は射精によりとんでもない睡魔に襲われて目の前が白んできていた。

「す、すいません!信じてもらえないかもしれないんですけど、俺、これ夢だと思ってて……!」

    一太くんが頭を下げてくるのを見ながら、俺の頭は眠気でほとんど機能してなかった。

「はは、別にいいじゃん……気持ちよかったし……」
「いやでも……!えっ、ちょっと久遠さん……?待って、ちゃんと話を……!」
「……また、やろ……」

    一太くんが何か言っているのはもう聞こえなくて、俺はうわ言を言いながら意識を手放した。
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