インターネットで異世界無双!?

kryuaga

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#17

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 デポトワール商会に襲撃を掛けた俺は、そこの用心棒である魔導師ソンブルと対峙していた。 



「ソンブル先生、やっちまってくだせぇ!」



 援軍が来たことで、俺にいいようにやられていたこともすっかり忘れたのか、男たちがそう叫ぶ。

 まったく、鳥頭は嫌いだぜ。



「面倒ではありますが、私も雇われの身。……給金分の仕事は果たさせて貰いましょうかね」



 ソンブルが気だるげな表情を浮かべつつ、杖を構える。



 ビショップランクと言ったか? それに果たしてどういう意味があるのかは知らないが、その実力見せて貰おうか。



風刃ウインドカッター



 ソンブルの杖の先から、緑色に染まった魔力の刃がこちらへと飛んでくる。



「この世界にもやっぱりあるんだな……」



 俺は目前に迫った風の刃を左手で払う。



「なっ、何をしたっ!」



 気だるげだった表情が一転、驚愕の色に染まる。



「さあな」



「くそっ、これならどうだ!」



 そう言ってソンブルが杖を高く掲げる。

 その様は見るからに隙だらけで、やろうと思えばいつでもぶん殴れたのだが、この世界の魔法を見る折角の機会なので、あえて好きにやらせることにする。

 暫く待った後、ようやく魔法構築が完了したのか、ソンブルの杖の先から火炎の渦が迸る。



「受けよ我が最強の魔法、火炎奔流バーンストリーム!」



「こんなものか……」



 俺が左手を翳すとまるでそこに巨大な壁でも存在するかのように、炎が堰き止められていく。



「ば、馬鹿な……」



 自身の最強の魔法をあっさりと防がれたせいか、ソンブルの表情が絶望の色へと変化する。



「……さて、そろそろ俺のターンだな」



 俺はそう口にすると同時に、地面を蹴って駆け出す。



「消え――」



 何か言葉をソンブルが口にしようとしていたようだが、気にせず俺は奴を蹴り飛ばす。



「ぐへぇっ!!」



 そんな呻き声と共に、ソンブルの身体が大きく吹き飛ぶ。

 建物の壁をいくつもぶち抜いた後、グテンと力なく崩れ落ちる。



「そんな、まさかソンブル先生が……」



 デポトワール商会の連中は、皆一様に口を半開きにして呆然としている。



「次はお前らの番だな……」



 俺の宣言に奴らの表情は恐怖に染まった。





 その後、俺はその場にいたデポトワール商会の連中全員に、時間をかけて恐怖をたっぷり刻み込んでやった。



「はぁ。頼むから、もう俺をイラつかせるような真似は慎んでくれよ」



 別にこんな荒事、俺は望んじゃいないのだ。

 ただ平穏な異世界ライフを送りたい、そう願っているだけなのだが……。

 まあどの世界にもムカつく奴らはいるだろうから、仕方ないんだろうな。



 そんな事を考えながら、俺は孤児院へと帰って行った。



 後には、瓦礫の山とボロボロになった男たちが残されていた。



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