22 / 62
レイーアの戸惑い③
しおりを挟む
「そうか、あなたが」
レイーアが、ハース・マーヴィン侯爵令息に紹介されて最初の一言目がこれだった。
レイーアは、戸惑うより他はない。
ハースとアリスはレイーアの2つ下だった。それに有名だった。だから、レイーアも知っている。
だが、レイーアは目立つようなこともなかった。だから、あなたが、といわれる理由がよくわからなかった。
ハースの隣にいるアリスも、首をかしげている。
「マット君の運命の人か」
しみじみと告げたハースに、レイーアは首をかしげる。
「ええ! ようやく巡りあえたんです」
小さな声で嬉しそうに告げるマットに、ハースが手を差し出し、二人は固い握手を交わした。
アリスが首をかしげる。
「えーっと、8年の純愛だって……耳にしたような気がするわ?」
どうやら、その噂は王城から外にも広まっているらしいとレイーアにも分かる。
アリスは学院を卒業してすぐ結婚しているから王城には来ることがないのだ。
「ええ、ハース先輩からアドバイスをもらう前から、僕はレイーアを運命だと思っていました」
レイーアはよくわからなくて首をかしげた。
なぜかアリスが握手を求めてきたので、レイーアもおずおずと手を差し出す。
「レイーアさんのこと、応援しているわ。困ったことがあったら、私、相談に乗りますわ!」
レイーアはなぜ応援されているのかも分からなかったが、コクリと頷いた。
レイーアが、ハース・マーヴィン侯爵令息に紹介されて最初の一言目がこれだった。
レイーアは、戸惑うより他はない。
ハースとアリスはレイーアの2つ下だった。それに有名だった。だから、レイーアも知っている。
だが、レイーアは目立つようなこともなかった。だから、あなたが、といわれる理由がよくわからなかった。
ハースの隣にいるアリスも、首をかしげている。
「マット君の運命の人か」
しみじみと告げたハースに、レイーアは首をかしげる。
「ええ! ようやく巡りあえたんです」
小さな声で嬉しそうに告げるマットに、ハースが手を差し出し、二人は固い握手を交わした。
アリスが首をかしげる。
「えーっと、8年の純愛だって……耳にしたような気がするわ?」
どうやら、その噂は王城から外にも広まっているらしいとレイーアにも分かる。
アリスは学院を卒業してすぐ結婚しているから王城には来ることがないのだ。
「ええ、ハース先輩からアドバイスをもらう前から、僕はレイーアを運命だと思っていました」
レイーアはよくわからなくて首をかしげた。
なぜかアリスが握手を求めてきたので、レイーアもおずおずと手を差し出す。
「レイーアさんのこと、応援しているわ。困ったことがあったら、私、相談に乗りますわ!」
レイーアはなぜ応援されているのかも分からなかったが、コクリと頷いた。
142
あなたにおすすめの小説
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
行き遅れにされた女騎士団長はやんごとなきお方に愛される
めもぐあい
恋愛
「ババアは、早く辞めたらいいのにな。辞めれる要素がないから無理か? ギャハハ」
ーーおーい。しっかり本人に聞こえてますからねー。今度の遠征の時、覚えてろよ!!
テレーズ・リヴィエ、31歳。騎士団の第4師団長で、テイム担当の魔物の騎士。
『テレーズを陰日向になって守る会』なる組織を、他の師団長達が作っていたらしく、お陰で恋愛経験0。
新人訓練に潜入していた、王弟のマクシムに外堀を埋められ、いつの間にか女性騎士団の団長に祭り上げられ、マクシムとは公認の仲に。
アラサー女騎士が、いつの間にかやんごとなきお方に愛されている話。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
氷のメイドが辞職を伝えたらご主人様が何度も一緒にお出かけするようになりました
まさかの
恋愛
「結婚しようかと思います」
あまり表情に出ない氷のメイドとして噂されるサラサの一言が家族団欒としていた空気をぶち壊した。
ただそれは田舎に戻って結婚相手を探すというだけのことだった。
それに安心した伯爵の奥様が伯爵家の一人息子のオックスが成人するまでの一年間は残ってほしいという頼みを受け、いつものようにオックスのお世話をするサラサ。
するとどうしてかオックスは真面目に勉強を始め、社会勉強と評してサラサと一緒に何度もお出かけをするようになった。
好みの宝石を聞かれたり、ドレスを着せられたり、さらには何度も自分の好きな料理を食べさせてもらったりしながらも、あくまでも社会勉強と言い続けるオックス。
二人の甘酸っぱい日々と夫婦になるまでの物語。
婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜
紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。
連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
【完結】嫌われ令嬢、部屋着姿を見せてから、王子に溺愛されてます。
airria
恋愛
グロース王国王太子妃、リリアナ。勝ち気そうなライラックの瞳、濡羽色の豪奢な巻き髪、スレンダーな姿形、知性溢れる社交術。見た目も中身も次期王妃として完璧な令嬢であるが、夫である王太子のセイラムからは忌み嫌われていた。
どうやら、セイラムの美しい乳兄妹、フリージアへのリリアナの態度が気に食わないらしい。
2ヶ月前に婚姻を結びはしたが、初夜もなく冷え切った夫婦関係。結婚も仕事の一環としか思えないリリアナは、セイラムと心が通じ合わなくても仕方ないし、必要ないと思い、王妃の仕事に邁進していた。
ある日、リリアナからのいじめを訴えるフリージアに泣きつかれたセイラムは、リリアナの自室を電撃訪問。
あまりの剣幕に仕方なく、部屋着のままで対応すると、なんだかセイラムの様子がおかしくて…
あの、私、自分の時間は大好きな部屋着姿でだらけて過ごしたいのですが、なぜそんな時に限って頻繁に私の部屋にいらっしゃるの?
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる