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第二十一話 お前に負けるなら悔いはないさ
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───スキルの効果───
自身が所持しているスキルは例外なく効果を見ることができる。だが、最低限の効果しか確認できずスキルを試していくことで詳しい効果を確かめていくことが大切である。仕事の中にはスキルの詳しい効果を検証していく『検証士』もあり、日々スキルを検証している。
☆ ☆ ☆ ☆
次の日の朝、日が出ると同じくらいの時間に俺たち三人はロワより早く旧射撃場の控室に集合していた。俺は的などの設備を準備を済ませロワを待つ。
少しボロボロのソファー寝ているノエルの横に座りながらフランが欠伸をしながら目をこする。
「ふあぁぁぁ、何故、朝早くに人を待たねばならんのじゃ。すごく眠いんじゃが……」
「別にお前らまで付いてくる必要はねぇぞ?」
「なんじゃ?わしらが居ると不都合でもあるのか?」
「特にそんなことは無いが」
「ならいいじゃろ。それに、昨日の意味深な言葉を聞いて気にならん方がおかしいじゃろ」
「まあ、付いてくるのは勝手だがノエルの面倒は見ておけよ?」
昨日、ノエルを必死に探した結果、ノエルは旧射撃場の近くの小川で魚を捕ろうと奮闘していた。ノエル曰く、『お兄ちゃん達が何を話しているか分からなかったから探検しようと思った』らしい。
「今日から対策としてバッジ付けておるから大丈夫じゃろ」
寝ているノエルの胸元に付いている可愛らしいウサギのバッジが窓からの朝日の光を反射しキラリと光る。このバッジは『迷子バッジ』といって、探査する機械で10km以内なら何処にいるかわかるものだ。GPSと似たようなものだと思っていればいい。お値段、バッジと機械合わせて300万G也。
「バッジなんてすぐに外せるから過信は禁物だがな。あくまで保険として考えておいたほうがいい」
そんなことを話していると、玄関からロワが入ってきた。ロワは俺たちを見ると少し驚いたように声をかけてきた。
「皆さん早いですね。僕もいつもより早く来たんですが、待たせてしまいましたか?」
「まあ、気にしないで下さい。それより始めましょう」
「はい、すぐに準備しますね」
慣れた手つきで弓の弦を張り、矢筒に矢を入れ背負う。
「では、始めましょうか」
「その前に一つ良いですか?」
小さく手を上げながら恐る恐るといった形でロワが話す。
「なんですか?」
「敬語を使われると変な感じになるので普通に話して貰えませんか?無理にとは言いませんが……」
「分かった、これでいいか?」
「はい、ありがとうございます」
歯を光らせて嬉しそうに微笑むロワ。こいつが笑うだけで絵になるな。というか、タメ口になっただけでやけに嬉しそうだな。
俺の思っていることが分かったのかロワが嬉しそうに話す。
「実はですね、同じ位の年の男友達がいなくて……。とてもうれしいんですよ」
「どういうことじゃ?」
「なぜか、女性を紹介してくれという人しか傍に来なかったんですよ」
避けられるか女を紹介してくれるだろうと近寄ってくる奴が多かったわけだ。そりゃあ、男友達がいないわけだな。
「その点、ホウリさんはフランさんという恋人がいますから安心できます」
「ちょっとまて、俺とフランは恋人じゃねぇぞ?」
「え?でも、お子さんいますよね?」
そう言ってロワは気持ち良さそうに寝ているノエルを見る。
「ノエルはフランの妹だ。常識的に考えてこんな大きな子供がいる年に見えねぇだろ」
「……養子?」
「なんでそうなるんだ」
「冗談ですよ」
口を抑えながら楽しそうにクスクスと笑うロワ。こんな話が出来るのが嬉しいんだろう。
俺はパンッと手を叩くと話を元に戻す。
「じゃあ、そろそろやるか」
「はい、今日もよろしくおねがいします」
俺とロワはそのまま向かおうとするがフランは寝ているノエルをおんぶして俺たちの後を追う。
控室から射場に向かう途中で俺はロワに昨日作ったリストをロワに渡す。
「これは?」
「昨日のロワの構えた時の角度と矢の軌道、矢の刺さった場所だ」
ロワはリストを読みながらふむふむと頷くとすぐに首をかしげる。
「あれ?これ規則性がありません?」
「お、気がついたか」
どうやら、ロワは気がついたみたいだな。
分かりやすく言うと、ロワの本来の狙いから1cmの所に刺さる軌道なら狙いから101cmの所に刺さるように軌道が修正される。2cmなら202cm、3cmなら303cmというようにロワの矢の軌道は狙いからそれればそれるほどマイナス修正されるということだ。
「修正えげつなくないのではないか?」
「そうだな。ちなみにこの修正込みで的に中てるとなると……」
俺は的を取り出すと中心を小さな針で軽く刺して傷をつけ、その傷を指差す。
「ここに中てる軌道じゃないとだめだ」
「こんな小さな所に中てないとだめなんですか……」
絶望した顔でロワがつぶやく。どうやら、ロワは大切な事を忘れているようだ。
「ロワ、昨日の最初に見せてもらった矢はどこに刺さったか覚えているか?」
「えーっと、覚えてません」
「的から3cmだ。修正が無くなると……」
さっきの的の傷から2mm位の所を示す。
「ここに刺さる」
「え!?本当ですか?」
「あくまで修正無しの場合だけどな」
実はスキルさえなければロワはかなり腕のいい弓使いだ。だが、スキルのせいで中らない。
「そして、ロワには弓使いに必要な要素がもう一つ備わっている」
「なんじゃ?」
「精神力だよ」
「あー、なるほどのう」
フランは納得したように頷く。
「周りの人間からやめろと言われ、射撃場にも入れず、的にも中らん。そんな中で弓を続けるとは相当な精神力を持っておらんと出来ん事じゃ」
「な、なんか照れますね……」
顔を赤くしながら頭をかくロワ。そんな仕草も一つ一つがさまになっている。
そんな中、フランが俺に念話してくる。
『昨日のお主の言葉が分かったわい。中らない矢を打ち続ける精神力、えげつない修正をされても的に中てる精密性、これらを培うための「試練」なんじゃな』
『おそらくな』
フランに返事をしつつ俺はロワに言葉をかける
「つまり、ロワは弓使いの才能がある。後は的に中てるだけだ」
「ですが、僕に出来るでしょうか?」
「まずは俺がサポートする。だから、今日で中る感覚を養ってくれ」
「はい!がんばります!」
そうこうしているうちに俺たちは射場に着いた。ロワは意気揚々と的に向かって立ち、弓に矢をつがえる。
「まずは普通に射ってくれ。そこから俺が修正していく」
「はい」
ロワが昨日と同じように弓を構える。昨日と違うのは目に自信があるということだ。
弓を引き絞り、慎重に狙いをつける。キリキリと弓を引き絞る音がする緊張感の中で俺たちはロワを見守る。
「……ふっ」
瞬間、ロワの弓からヒュンという風を切る音と共に矢が放たれる。矢は真っ直ぐと的に向かっていき的の右側をかすめながら刺さる。
「おお、惜しかったのう」
「あれなら中ってもおかしくなかったな。ロワ、左に0,01度修正してくれ」
「はい」
ロワはフーッと息を吐き再び構えなおす。そして、弓を引き絞って、きっちり0,01度左に修正する。
「思うんじゃが、ロワはお主の言う角度に正確に修正するのう」
「感覚的に分かるんだろう。それも才能だな」
そして、狙いをつけて弓を放つ。矢は真っ直ぐと飛んだ後いつも通り横に大きく修正される、が
「あ、中った……。中りましたよ!やった!中った中った!」
矢は的の右側を見事に射抜いた。ロワはそれを見て飛び上るほど喜んでいる。
俺は手を叩きながら喜んでいるロワに声をかける。
「おめでとう、ついに中ったな」
「はい!ホウリさんのおかげです!ありがとうございます!」
「お礼を言うのこれを射ってからだな」
「これは?」
俺が差し出した矢を不思議そうに眺めるロワ。
「何の変哲もない矢だがロワにとっては重要な矢になる筈だ」
「?、よくわかりませんがやってみます」
矢を受け取ったロワは首を捻りながら矢をつがえ弓を引き絞る。さっきと同じように狙いをつけ矢を放つ。そして、矢を放つ瞬間にロワの体に変化が起こった
「え?なに?体が光っている?」
矢を放った後に、ロワの体が眩しく輝き始める。10秒ほど光った後、徐々に光が消えて行った。
ロワは体をあちこち見て体に異常がないか調べる。
「なんだか、力が湧いてきます!」
「とりあえず、ステータス確認してみたらどうだ?」
言われるがままステータスを確認するロワ。始めは普通だったロワの顔が徐々に驚きの表情へと変わっていく。
「え!?何ですかこれ!」
「俺たちも見ていいか?」
「どうぞどうぞ」
ロワに許可を貰いフランにロワのステータスを表示させてもらう。えーっと、どれどれ
ロワ・タタン ♂ 職業 弓使い
LV15 経験値 87/780
HP180/180
MP5075/5075
攻撃力 58
魔法力 30
防御力 18
魔法防御 9
敏捷性 30
武器 ポイントアロー
盾 無し
防具 鋼の鎧
アクセサリー 無し
スキル 狙い撃ち ピンショット 弓神 スネッグアロー アンミッスル ファストアップ 複製(矢) エンチャント(矢) MP増強
───弓神───
色々と便利な弓のスキルが詰まった凄いスキル
消費MP なし
────スネッグアロー───
放った矢の軌道を操ることが出来る。操る本数が増えると消費MPが増える。
消費MP 1
───アンミッスル───
物理系の飛び道具を無効化する。魔法系の飛び道具には効果がない。
消費MP 10
───ファストアップ───
弓を構える速度が3倍になる
消費MP なし
───複製(矢)───
物を複製出来る。矢の消費MPは一本につき1になる。
消費MP 物によって異なる
───エンチャント(矢)───
矢にエンチャントを付与する事ができる。消費MPは付与するエンチャントによって異なる
消費MP エンチャントによって異なる
───MP増強───
MPの上限が5000増える
消費MP なし
うん、色々とおかしい。というか、『神級スキル』ってスキルの詰め合わせみたいなものなんだな。どれもこれも弓使いからしたら喉から手が出るほど欲しいスキルばっかりだ。
自分のステータスを見ながら呆然としていたロワだったが、しばらくすると喜々として喋りだした。
「僕にこんな力があったなんて……、もう誰にも負ける気がしませんよ!」
「へー、そうなんだ」
ニヤニヤしながら分かりやすく調子に乗っているロワ。気持ちは分かるがこのままだと後に痛い目に合うかもしれないな。特訓は予定通り進めるか。
「今手に入れたスキルを試したいだろ?ちょっと俺と戦って見ないか?」
「別に良いですけどホウリさんの武器って木刀でしたよね?木刀なんかで僕に勝てます?」
「心配しなくていい。何なら矢に『峰打ち』でも付与しとけ」
「ホウリさんがそこまで言うのなら……」
ロワは完全に舐めきった目で俺を見ている。その目には哀れみすらも感じる。
こいつは、現実見せないと駄目だな。俺は腰に差していた新月を抜いて構える。
「どっちかが参ったって言うまで戦闘は続行でいいか?」
「はい、それでいいですよ」
「じゃあ、行くぞ!」
「はい!」
こうして、俺とロワの死闘の火蓋が切って落とされた。
───3分後───
「ま、参りました……」
馬乗りにされながら、喉元に木刀を付き立てられながら降参の言葉をしぼり出すロワ。
降参を聞いた俺はロワから降り、眠そうにしているフランの元へと歩いていく。
「フラン、俺とロワにセイントヒールを頼む」
「うむ」
俺と慢心創意のロワを暖かな光が包み込み戦闘の傷を癒やしていく。
ロワは傷が癒えると立ち上がって弓を構える。目はまだ闘志を失っていない。
「ホウリさん、もう一度お願いします!」
「別にいいぞ」
新月を構え直しロワと向き合う。
「いきますよ!」
「おう」
ロワは立て続けに5本の矢を放ってくる。矢は様々な軌道を描き四方八方から俺に殺到する。
俺は前から来る矢のみを新月で弾き他の矢は全て無視する。そして前から他の矢が来ていない事を確認すると一気にロワに接近する。
「……クッ!」
ロワは更に3本の俺に向かって射る。だが近過ぎたのか、さほど変化をせずに矢は飛んでくる。
俺は矢を全て新月弾く。そして
「オラッ!」
「な!?」
新月を振るう動作を利用し、新月をロワの顔めがけて投げつける。俺の行動が予想外だったのか、ロワの動きが完全に停止する。
投げつけられた新月は徐々に勢いを無くしていき、ロワの顔の前で完全に停止し、重力に従い地面に落ちる。
新月によって遮られていたロワの視界が開けた時、そこに俺はいなかった。
「な!?どこに────」
「横だ」
横からの声にロワは思わず顔を横に向ける。俺はその顔に思いっきり拳を叩き込み、大きくのけ反ったロワの足を払い体制を崩す。倒れ込んだロワの体を足で固定しながら腕を取り引っ張る。俗にいう『腕十時固』だ。
「痛い!痛い!参った!参りました!」
ロワの叫びを聞いて『腕十時固』を解く。そして、再びフランの元へと向かう。
「フラン」
「うむ、『セイントヒール』じゃな?」
フランは俺とロワに『セイントヒール』をかける。だが、大の字に倒れているロワは起き上がろうとしない。そして、倒れながら天を眺め、小さく呟く。
「……なんで僕は負けたんでしょうか?」
「ロワ自身はどう考える?」
「……ホウリさんが強いからですか?」
「逆だ。お前が弱いんだよ」
俺の言葉を聞いたロワが跳ね起きて早口でまくし立てる。
「でも!僕は弓を中てる努力もしてきました!強力なスキルもあります!僕が弱いなんて!」
「その認識が間違っている。確かにロワは努力しただろう」
「じゃあ!」
「それは『弓を中てる努力』だろ?『弓で戦闘をする努力』をしたことはあるか?それに、『神弓』は今手に入ったスキルだろ。さっきの戦闘で使いこなせていたか?」
「そ、それは……」
ロワは図星を付かれて悔しそうに俯く。その姿を見た俺は更にロワに言葉を投げかける。
「最初は誰でも下手くそだ。問題は、そこからどれくらい努力出来るかだ」
俯いたままのロワを見ながら俺は更に続ける。
「それに、『神弓』は見たところ凄くピーキーな性能をしている。人より倍は努力しないといけないが、努力以上の力が手に入るだろう。ロワに出来るか?」
「…………て……ます」
うつ向いていた顔を上げ闘志に満ちた表情で俺を見る。
「ん?聞こえないな?」
「やってやりますよ!それで父さんを超える事が出来るなら何でもやってやります!」
「ほう?どんな厳しい特訓もやるという事か?」
「はい!」
「よし、じゃあ構えろ」
「へ?」
新月を構えてロワにも構えるように促す。
「どんなことでもやるっていったよな?これからユミリンピックまで戦闘の特訓な」
「……さっきみたいな事を毎日やるんですか?」
「もちろん」
「き、今日ぐらいは休んでも……」
「ユミリンピックまで時間がない。それはお前が一番わかってんだろ?」
引きつった顔をしながら発せられたロワの言葉を俺はバッサリと切り捨てる。
ロワは助けを求めるかのようにフランの方へと顔を向ける。
「フランさん、フランさんは少し休んだ方がいいと思いますよね?」
「どーでもよい」
「フランさん!?」
まあ、フランはそういう奴だよな。
「そろそろ始める。後1分で構えろ」
「え……じ、冗談ですよね?」
「大丈夫だ。ポーションは山のように用意してある」
「そういう問題じゃないですよ!」
ロワは涙目になりながら旧射撃場に大声を響かせる。
その声でフランの背中で寝ていたノエルがパチリと目を覚ます。
「あれ?ここどこ?」
「ここは旧射撃場じゃ。昨日かっこいいお兄ちゃんにあったじゃろ?」
「あー、お饅頭を食べたところ」
「その認識はどうなんじゃ」
「だ、誰かたすけ───」
「叫んでる暇があったら相手の動きを見ろ!」
「……お兄ちゃん達はなにしているの?」
「あー、一応『特訓』かのう?ホウリは忙しいようじゃから二人で『タンパンマン』のショーでも見に行くか?」
「本当!?いくいく!」
フランは後ろの声を聞かないようにし、満面の笑みのノエルの手を引きながら旧射撃場を後にする。
「相手に向かって射るんじゃなくて相手の動きを予測して射ろ!じゃねぇといつまでたっても当たらねぇぞ!」
「ヒイイィィ!」
ロワの絶叫はバイトが始まるギリギリまで響き渡った。
自身が所持しているスキルは例外なく効果を見ることができる。だが、最低限の効果しか確認できずスキルを試していくことで詳しい効果を確かめていくことが大切である。仕事の中にはスキルの詳しい効果を検証していく『検証士』もあり、日々スキルを検証している。
☆ ☆ ☆ ☆
次の日の朝、日が出ると同じくらいの時間に俺たち三人はロワより早く旧射撃場の控室に集合していた。俺は的などの設備を準備を済ませロワを待つ。
少しボロボロのソファー寝ているノエルの横に座りながらフランが欠伸をしながら目をこする。
「ふあぁぁぁ、何故、朝早くに人を待たねばならんのじゃ。すごく眠いんじゃが……」
「別にお前らまで付いてくる必要はねぇぞ?」
「なんじゃ?わしらが居ると不都合でもあるのか?」
「特にそんなことは無いが」
「ならいいじゃろ。それに、昨日の意味深な言葉を聞いて気にならん方がおかしいじゃろ」
「まあ、付いてくるのは勝手だがノエルの面倒は見ておけよ?」
昨日、ノエルを必死に探した結果、ノエルは旧射撃場の近くの小川で魚を捕ろうと奮闘していた。ノエル曰く、『お兄ちゃん達が何を話しているか分からなかったから探検しようと思った』らしい。
「今日から対策としてバッジ付けておるから大丈夫じゃろ」
寝ているノエルの胸元に付いている可愛らしいウサギのバッジが窓からの朝日の光を反射しキラリと光る。このバッジは『迷子バッジ』といって、探査する機械で10km以内なら何処にいるかわかるものだ。GPSと似たようなものだと思っていればいい。お値段、バッジと機械合わせて300万G也。
「バッジなんてすぐに外せるから過信は禁物だがな。あくまで保険として考えておいたほうがいい」
そんなことを話していると、玄関からロワが入ってきた。ロワは俺たちを見ると少し驚いたように声をかけてきた。
「皆さん早いですね。僕もいつもより早く来たんですが、待たせてしまいましたか?」
「まあ、気にしないで下さい。それより始めましょう」
「はい、すぐに準備しますね」
慣れた手つきで弓の弦を張り、矢筒に矢を入れ背負う。
「では、始めましょうか」
「その前に一つ良いですか?」
小さく手を上げながら恐る恐るといった形でロワが話す。
「なんですか?」
「敬語を使われると変な感じになるので普通に話して貰えませんか?無理にとは言いませんが……」
「分かった、これでいいか?」
「はい、ありがとうございます」
歯を光らせて嬉しそうに微笑むロワ。こいつが笑うだけで絵になるな。というか、タメ口になっただけでやけに嬉しそうだな。
俺の思っていることが分かったのかロワが嬉しそうに話す。
「実はですね、同じ位の年の男友達がいなくて……。とてもうれしいんですよ」
「どういうことじゃ?」
「なぜか、女性を紹介してくれという人しか傍に来なかったんですよ」
避けられるか女を紹介してくれるだろうと近寄ってくる奴が多かったわけだ。そりゃあ、男友達がいないわけだな。
「その点、ホウリさんはフランさんという恋人がいますから安心できます」
「ちょっとまて、俺とフランは恋人じゃねぇぞ?」
「え?でも、お子さんいますよね?」
そう言ってロワは気持ち良さそうに寝ているノエルを見る。
「ノエルはフランの妹だ。常識的に考えてこんな大きな子供がいる年に見えねぇだろ」
「……養子?」
「なんでそうなるんだ」
「冗談ですよ」
口を抑えながら楽しそうにクスクスと笑うロワ。こんな話が出来るのが嬉しいんだろう。
俺はパンッと手を叩くと話を元に戻す。
「じゃあ、そろそろやるか」
「はい、今日もよろしくおねがいします」
俺とロワはそのまま向かおうとするがフランは寝ているノエルをおんぶして俺たちの後を追う。
控室から射場に向かう途中で俺はロワに昨日作ったリストをロワに渡す。
「これは?」
「昨日のロワの構えた時の角度と矢の軌道、矢の刺さった場所だ」
ロワはリストを読みながらふむふむと頷くとすぐに首をかしげる。
「あれ?これ規則性がありません?」
「お、気がついたか」
どうやら、ロワは気がついたみたいだな。
分かりやすく言うと、ロワの本来の狙いから1cmの所に刺さる軌道なら狙いから101cmの所に刺さるように軌道が修正される。2cmなら202cm、3cmなら303cmというようにロワの矢の軌道は狙いからそれればそれるほどマイナス修正されるということだ。
「修正えげつなくないのではないか?」
「そうだな。ちなみにこの修正込みで的に中てるとなると……」
俺は的を取り出すと中心を小さな針で軽く刺して傷をつけ、その傷を指差す。
「ここに中てる軌道じゃないとだめだ」
「こんな小さな所に中てないとだめなんですか……」
絶望した顔でロワがつぶやく。どうやら、ロワは大切な事を忘れているようだ。
「ロワ、昨日の最初に見せてもらった矢はどこに刺さったか覚えているか?」
「えーっと、覚えてません」
「的から3cmだ。修正が無くなると……」
さっきの的の傷から2mm位の所を示す。
「ここに刺さる」
「え!?本当ですか?」
「あくまで修正無しの場合だけどな」
実はスキルさえなければロワはかなり腕のいい弓使いだ。だが、スキルのせいで中らない。
「そして、ロワには弓使いに必要な要素がもう一つ備わっている」
「なんじゃ?」
「精神力だよ」
「あー、なるほどのう」
フランは納得したように頷く。
「周りの人間からやめろと言われ、射撃場にも入れず、的にも中らん。そんな中で弓を続けるとは相当な精神力を持っておらんと出来ん事じゃ」
「な、なんか照れますね……」
顔を赤くしながら頭をかくロワ。そんな仕草も一つ一つがさまになっている。
そんな中、フランが俺に念話してくる。
『昨日のお主の言葉が分かったわい。中らない矢を打ち続ける精神力、えげつない修正をされても的に中てる精密性、これらを培うための「試練」なんじゃな』
『おそらくな』
フランに返事をしつつ俺はロワに言葉をかける
「つまり、ロワは弓使いの才能がある。後は的に中てるだけだ」
「ですが、僕に出来るでしょうか?」
「まずは俺がサポートする。だから、今日で中る感覚を養ってくれ」
「はい!がんばります!」
そうこうしているうちに俺たちは射場に着いた。ロワは意気揚々と的に向かって立ち、弓に矢をつがえる。
「まずは普通に射ってくれ。そこから俺が修正していく」
「はい」
ロワが昨日と同じように弓を構える。昨日と違うのは目に自信があるということだ。
弓を引き絞り、慎重に狙いをつける。キリキリと弓を引き絞る音がする緊張感の中で俺たちはロワを見守る。
「……ふっ」
瞬間、ロワの弓からヒュンという風を切る音と共に矢が放たれる。矢は真っ直ぐと的に向かっていき的の右側をかすめながら刺さる。
「おお、惜しかったのう」
「あれなら中ってもおかしくなかったな。ロワ、左に0,01度修正してくれ」
「はい」
ロワはフーッと息を吐き再び構えなおす。そして、弓を引き絞って、きっちり0,01度左に修正する。
「思うんじゃが、ロワはお主の言う角度に正確に修正するのう」
「感覚的に分かるんだろう。それも才能だな」
そして、狙いをつけて弓を放つ。矢は真っ直ぐと飛んだ後いつも通り横に大きく修正される、が
「あ、中った……。中りましたよ!やった!中った中った!」
矢は的の右側を見事に射抜いた。ロワはそれを見て飛び上るほど喜んでいる。
俺は手を叩きながら喜んでいるロワに声をかける。
「おめでとう、ついに中ったな」
「はい!ホウリさんのおかげです!ありがとうございます!」
「お礼を言うのこれを射ってからだな」
「これは?」
俺が差し出した矢を不思議そうに眺めるロワ。
「何の変哲もない矢だがロワにとっては重要な矢になる筈だ」
「?、よくわかりませんがやってみます」
矢を受け取ったロワは首を捻りながら矢をつがえ弓を引き絞る。さっきと同じように狙いをつけ矢を放つ。そして、矢を放つ瞬間にロワの体に変化が起こった
「え?なに?体が光っている?」
矢を放った後に、ロワの体が眩しく輝き始める。10秒ほど光った後、徐々に光が消えて行った。
ロワは体をあちこち見て体に異常がないか調べる。
「なんだか、力が湧いてきます!」
「とりあえず、ステータス確認してみたらどうだ?」
言われるがままステータスを確認するロワ。始めは普通だったロワの顔が徐々に驚きの表情へと変わっていく。
「え!?何ですかこれ!」
「俺たちも見ていいか?」
「どうぞどうぞ」
ロワに許可を貰いフランにロワのステータスを表示させてもらう。えーっと、どれどれ
ロワ・タタン ♂ 職業 弓使い
LV15 経験値 87/780
HP180/180
MP5075/5075
攻撃力 58
魔法力 30
防御力 18
魔法防御 9
敏捷性 30
武器 ポイントアロー
盾 無し
防具 鋼の鎧
アクセサリー 無し
スキル 狙い撃ち ピンショット 弓神 スネッグアロー アンミッスル ファストアップ 複製(矢) エンチャント(矢) MP増強
───弓神───
色々と便利な弓のスキルが詰まった凄いスキル
消費MP なし
────スネッグアロー───
放った矢の軌道を操ることが出来る。操る本数が増えると消費MPが増える。
消費MP 1
───アンミッスル───
物理系の飛び道具を無効化する。魔法系の飛び道具には効果がない。
消費MP 10
───ファストアップ───
弓を構える速度が3倍になる
消費MP なし
───複製(矢)───
物を複製出来る。矢の消費MPは一本につき1になる。
消費MP 物によって異なる
───エンチャント(矢)───
矢にエンチャントを付与する事ができる。消費MPは付与するエンチャントによって異なる
消費MP エンチャントによって異なる
───MP増強───
MPの上限が5000増える
消費MP なし
うん、色々とおかしい。というか、『神級スキル』ってスキルの詰め合わせみたいなものなんだな。どれもこれも弓使いからしたら喉から手が出るほど欲しいスキルばっかりだ。
自分のステータスを見ながら呆然としていたロワだったが、しばらくすると喜々として喋りだした。
「僕にこんな力があったなんて……、もう誰にも負ける気がしませんよ!」
「へー、そうなんだ」
ニヤニヤしながら分かりやすく調子に乗っているロワ。気持ちは分かるがこのままだと後に痛い目に合うかもしれないな。特訓は予定通り進めるか。
「今手に入れたスキルを試したいだろ?ちょっと俺と戦って見ないか?」
「別に良いですけどホウリさんの武器って木刀でしたよね?木刀なんかで僕に勝てます?」
「心配しなくていい。何なら矢に『峰打ち』でも付与しとけ」
「ホウリさんがそこまで言うのなら……」
ロワは完全に舐めきった目で俺を見ている。その目には哀れみすらも感じる。
こいつは、現実見せないと駄目だな。俺は腰に差していた新月を抜いて構える。
「どっちかが参ったって言うまで戦闘は続行でいいか?」
「はい、それでいいですよ」
「じゃあ、行くぞ!」
「はい!」
こうして、俺とロワの死闘の火蓋が切って落とされた。
───3分後───
「ま、参りました……」
馬乗りにされながら、喉元に木刀を付き立てられながら降参の言葉をしぼり出すロワ。
降参を聞いた俺はロワから降り、眠そうにしているフランの元へと歩いていく。
「フラン、俺とロワにセイントヒールを頼む」
「うむ」
俺と慢心創意のロワを暖かな光が包み込み戦闘の傷を癒やしていく。
ロワは傷が癒えると立ち上がって弓を構える。目はまだ闘志を失っていない。
「ホウリさん、もう一度お願いします!」
「別にいいぞ」
新月を構え直しロワと向き合う。
「いきますよ!」
「おう」
ロワは立て続けに5本の矢を放ってくる。矢は様々な軌道を描き四方八方から俺に殺到する。
俺は前から来る矢のみを新月で弾き他の矢は全て無視する。そして前から他の矢が来ていない事を確認すると一気にロワに接近する。
「……クッ!」
ロワは更に3本の俺に向かって射る。だが近過ぎたのか、さほど変化をせずに矢は飛んでくる。
俺は矢を全て新月弾く。そして
「オラッ!」
「な!?」
新月を振るう動作を利用し、新月をロワの顔めがけて投げつける。俺の行動が予想外だったのか、ロワの動きが完全に停止する。
投げつけられた新月は徐々に勢いを無くしていき、ロワの顔の前で完全に停止し、重力に従い地面に落ちる。
新月によって遮られていたロワの視界が開けた時、そこに俺はいなかった。
「な!?どこに────」
「横だ」
横からの声にロワは思わず顔を横に向ける。俺はその顔に思いっきり拳を叩き込み、大きくのけ反ったロワの足を払い体制を崩す。倒れ込んだロワの体を足で固定しながら腕を取り引っ張る。俗にいう『腕十時固』だ。
「痛い!痛い!参った!参りました!」
ロワの叫びを聞いて『腕十時固』を解く。そして、再びフランの元へと向かう。
「フラン」
「うむ、『セイントヒール』じゃな?」
フランは俺とロワに『セイントヒール』をかける。だが、大の字に倒れているロワは起き上がろうとしない。そして、倒れながら天を眺め、小さく呟く。
「……なんで僕は負けたんでしょうか?」
「ロワ自身はどう考える?」
「……ホウリさんが強いからですか?」
「逆だ。お前が弱いんだよ」
俺の言葉を聞いたロワが跳ね起きて早口でまくし立てる。
「でも!僕は弓を中てる努力もしてきました!強力なスキルもあります!僕が弱いなんて!」
「その認識が間違っている。確かにロワは努力しただろう」
「じゃあ!」
「それは『弓を中てる努力』だろ?『弓で戦闘をする努力』をしたことはあるか?それに、『神弓』は今手に入ったスキルだろ。さっきの戦闘で使いこなせていたか?」
「そ、それは……」
ロワは図星を付かれて悔しそうに俯く。その姿を見た俺は更にロワに言葉を投げかける。
「最初は誰でも下手くそだ。問題は、そこからどれくらい努力出来るかだ」
俯いたままのロワを見ながら俺は更に続ける。
「それに、『神弓』は見たところ凄くピーキーな性能をしている。人より倍は努力しないといけないが、努力以上の力が手に入るだろう。ロワに出来るか?」
「…………て……ます」
うつ向いていた顔を上げ闘志に満ちた表情で俺を見る。
「ん?聞こえないな?」
「やってやりますよ!それで父さんを超える事が出来るなら何でもやってやります!」
「ほう?どんな厳しい特訓もやるという事か?」
「はい!」
「よし、じゃあ構えろ」
「へ?」
新月を構えてロワにも構えるように促す。
「どんなことでもやるっていったよな?これからユミリンピックまで戦闘の特訓な」
「……さっきみたいな事を毎日やるんですか?」
「もちろん」
「き、今日ぐらいは休んでも……」
「ユミリンピックまで時間がない。それはお前が一番わかってんだろ?」
引きつった顔をしながら発せられたロワの言葉を俺はバッサリと切り捨てる。
ロワは助けを求めるかのようにフランの方へと顔を向ける。
「フランさん、フランさんは少し休んだ方がいいと思いますよね?」
「どーでもよい」
「フランさん!?」
まあ、フランはそういう奴だよな。
「そろそろ始める。後1分で構えろ」
「え……じ、冗談ですよね?」
「大丈夫だ。ポーションは山のように用意してある」
「そういう問題じゃないですよ!」
ロワは涙目になりながら旧射撃場に大声を響かせる。
その声でフランの背中で寝ていたノエルがパチリと目を覚ます。
「あれ?ここどこ?」
「ここは旧射撃場じゃ。昨日かっこいいお兄ちゃんにあったじゃろ?」
「あー、お饅頭を食べたところ」
「その認識はどうなんじゃ」
「だ、誰かたすけ───」
「叫んでる暇があったら相手の動きを見ろ!」
「……お兄ちゃん達はなにしているの?」
「あー、一応『特訓』かのう?ホウリは忙しいようじゃから二人で『タンパンマン』のショーでも見に行くか?」
「本当!?いくいく!」
フランは後ろの声を聞かないようにし、満面の笑みのノエルの手を引きながら旧射撃場を後にする。
「相手に向かって射るんじゃなくて相手の動きを予測して射ろ!じゃねぇといつまでたっても当たらねぇぞ!」
「ヒイイィィ!」
ロワの絶叫はバイトが始まるギリギリまで響き渡った。
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