異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

明衣令央

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第5章・ゴブリン・デスマーチ

手柄

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「ねぇ、ユリウス。どうしてジュニアスに手柄を譲っちゃったの?」

 ユリウスにそう聞くと、ユリウスはこてんと首を傾げた。
 意味がわからないって表情をしている。なんか可愛い。

「ほら、ゴブリンキングを倒したのはユリウスなのに、ジュニアス、自分が倒したって世界中に言っちゃったじゃない! あいつ、みんなを置いて逃げようとしていたのにっ」

 私がそう言うと、あぁ、とユリウスは頷いた。

「そうだね。でも、それくらい想定内だから」

「ユリウスはそれでいいの? 嫌じゃないの? 腹立たない?」

 ちなみに私は、すっごく腹が立つ。
 自分はみんなを置いて逃げようとしていたのに、美味しいところだけを持っていくってことだもん!
 怒る私を見て、ユリウスはぷっと吹き出した。

「まぁ、腹が立たないわけじゃないけど、別にいいかなって思うよ」

「どうして?」

「だって、真実を明らかにするには、別の誰かが名乗り出なければいけないだろ? 俺は名乗り出るつもりはないしさ、それに、ジュニアスの手柄にしておけば、それはそれで利用価値があると思うんだよね」

「利用価値?」

「ジュニアスは世界に向けて、自分がルリアルーク王だと宣言したわけだから、もう後には引けない。これからあいつは、良い意味でも悪い意味でも、世界中から注目されることになる。世界中からルリアルーク王としての行動を世界中から求められることになるんだ。……例えば、またどこかで魔物たちが出現した際には助けを求められるだろうし、被害があった街や村からは支援を求められることもあるだろう。ほら、あいつなら支援できると思わない? 一国の王子で、母方の祖父は王都オブリールの商業ギルドのギルドマスターだ」

 つまり、ジュニアスならお金を持っているということだね。
 今回のゴブリン・デスマーチでは、ゴブリンたちがネーデの森から真っ直ぐに王都オブリールを目指してくれたから、大きな被害はなかっただろうけど、これから先、どんなことが起こるかわからないものね。

「利用できるものは利用した方がいいと思う。俺はルリアルーク王なんてなりたいとは思わないし、やりたい奴がやればいい」

「そっか……」

 さっきまでものすごく腹が立っていたけれど、ユリウスの言葉を聞いて、そういう考え方もあるなぁって思えてきた。
 だから、今回のことでジュニアスが世界中に向けて偉そうにするだろうけど、まぁいいや。
 ルリアルーク王と名乗ったからには、是非とも世界の平和のために動いていただきたいものだ。


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感想 4

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みんなの感想(4件)

庵六
2025.09.11 庵六

132話 >その隣に白い肌、黒い神、青の瞳の女の人のイラストがあった。黒い髪なのかなー?

2025.09.11 明衣令央

コメントありがとうございます。
誤字ですね。近日中に直すようにします。
ありがとうございます。

解除
庵六
2025.09.11 庵六

お米様抱っこ>オラと一緒に暮らすのはオヨネおめえだと~、とリンクしました(笑)、でも普通に脇抱えですよね。

2025.09.11 明衣令央

コメントありがとうございます😊
お米様抱っこです(笑)要するに担がれただけとも言いますが(笑)

解除
ラノベ大好き

すごく続きが気になる😱
面白かったから一気に読みました👍

2025.03.31 明衣令央

コメントありがとうございます。
楽しんでいただいているようで嬉しいです。
続き頑張りますので、よろしくお願いします。

解除

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