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第1章・異世界転移と異世界転生
創世の王②
しおりを挟む「え? どういう事?」
「つまり、ユリウスくんの姿っていうか、ユリウスくんの色――つまり、褐色の肌、銀色の髪、金色の瞳がね、この世界の創世の王様と同じという事さ。創世の王様は、この世界の人にとって、憧れの人なんだって。だからみんな、ユリウス君が気になっているんだと思うよ」
「そう、なんだ……」
そう言えば、ジュニアスがオブルリヒトの王様の色を持ったユリウスの事を、ずっと憎かったって言っていた。
あれは、自分のお父さんと同じ色だというだけでなく、創生の王様と同じ色っていう意味でもあったという事か。
だけど、ユリウスは自分の容姿を好きではないようだった。
伯父であるアルバトスさんと同じ色が良かったって、さっきも言っていたし、ユリウスにとって自分の纏う色は、何の価値もないのかもしれない。
むしろ、迷惑だと思っていそうだ。
「オリエさん、食べていますか? 飲み物はいかがですか?」
トレイに飲み物や料理をのせたアルバトスさんが、私とサーチートの前に、トレイを差し出した。
「オリエさん、あの子の髪を、切ってくださったのですね。とてもすっきりしていて、いいと思います。あの子はずっと、髪を切りたがっていましたから。ありがとうございます」
飲み物が入ったコップを差し出しながら、アルバトスさんは私にお礼を言った。
本当は切りたくなかったですけど、と呟くと、綺麗に伸ばしていましたもんねぇ、とアルバトスさんは苦笑した。
「あ、美味しい」
アルバトスさんが渡してくれた飲み物は、少し甘めのオレンジ水のようなもので、美味しくてさっぱりしていた。
それは良かったです、と微笑んだアルバトスさんは、ところで、と続ける。
「ところで、オリエさんとサーチートくんは、何のお話をされていたのですか?」
「創生の王様の話だよ。ユリウスくんの姿が、創世の王様と同じなんだって、オリエちゃんに教えてあげていたんだよ」
アルバトスさんの問いに答えたのは、サーチートだった。
アルバトスさんは、「そうですか」と穏やかに微笑むと、「でも」と続ける。
「でもね、サーチートくん。彼――ユリウスは、その話題は好きではないかもしれません」
さすが、ユリウスを育てた人だ。彼の事を良く分かっている。
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