異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

明衣令央

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第1章・異世界転移と異世界転生

大宴会のその後は・・・③

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「あのね、オリエはいろいろとこういう事に鈍そうだけど、一応今夜は、初夜、なんだよね」

「初夜……、しょ、初夜っ!」

 私はユリウスが言わんとしている事に、やっと気が付いた。
 鈍い……確かに、私は鈍すぎる。
 穴があったら入りたい……無いのなら、掘ってでも入って隠れてしまいたいくらい、恥ずかしい。

「そ、そうか……そういう意味、か……」

「うん。さっきも言ったけれど、結婚したから、君は俺のものだから。その……本当に俺のものにするつもり、だから」

「う、うん……。そうだよね……でも……」

「え? 何か問題、ある?」

 ユリウスが情けない顔になったので、私は申し訳なくなってしまった。

「問題って言うか……その……大した事ではないかもしれないんだけど……」

「何?」

「その、ですね……」

 言うか言わないか、しばし悩んだ後に、腹を決めた。
 私とユリウス以外に誰も居ないのに、耳を貸して、と言って、少しかがんでもらう。
 それから小さな声で、呆れないでね、と前置きした後、思い切って告白した。

「お恥ずかしながら、初めてなもので、作法とかわからないんだけど、大丈夫かなぁ?」

 私がそう言うと、ユリウスはそのまま地面に膝から崩れ落ちた。
 どうしたんだろう? 呆れられたのだろうか?
 そっと肩に触れると、肩に置いた手を乱暴に握られる。

「オリエ、君って人はっ」

「え? 何っ! うわっ!」

 ユリウスは立ち上がると、私を肩に担ぎ上げる。
 いわゆるお米様抱っこをして、そのまま足早に歩き始めた。

「あ、あのね、ユリウス! 重いでしょ? 私、歩けるよっ!」

「いいからっ! いいから、大人しくしてっ! じゃないと、ここで押し倒すかもしれないっ!」

「はぁ? 何言ってるの?」

 ユリウスの言っている意味が、全くわからない。
 私がそう言うと、彼はまた深い息をつき、言う。

「あんな可愛い事を言われて、冷静を保とうとする俺を褒めてほしいくらいだよ。大丈夫だ、オリエ。全部俺に任せて、ていうか、俺の好きにさせて!」

「好きにって、ユリウスにお任せコースって事?」

「あぁ、そうだよ! 君は何もしなくていい! 全部俺に任せて! 俺の好きなようにさせて!」

 初夜って、お任せコースでいいのだろうか?
 でも、本人がそう言っているのだから、じゃあそれでいいのかな。

「じゃあ、お任せでお願いします」

 ユリウスの首にしがみついてそう言うと、

「任されたっ!」

 と言ったユリウスは、私をお米様抱っこしたまま、夜の森の中を走り出して――私は落っこちないように、必死に彼にしがみついた。


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