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第2章・のんびりまったりスローライフ?
人間離れした力①
しおりを挟む「ユリウス! 血が!」
早く手当をしないと、ヒールをかけないと、と思い、彼に駆け寄ろうとする私を、ジャンくんとモネちゃんが二人がかりで抱え込むようにして止めようとする。
「ちょっと、邪魔しないで!」
なんとか振りほどこうとするけど、ジャンくんたちも必死なようで、放してくれなかった。
「オリエさん! ユリウス様は大丈夫です! なんてったって、今のあの人は人間離れしていますから!」
「そうですよ! オリエさん、ユリウス様を信じて! 今は少しここから離れましょう! ユリウス様の邪魔になります!」
「でも! ユリウス、すごいに怪我してるっ!」
ユリウスは、まだ肩に巨大熊の爪を食い込ませたまま、巨大熊の右腕に両手を添えていた。
巨大熊の攻撃を受け、裂けたジャケットの下に着ている白いシャツが真っ赤に染まっているのを見て、私は気を失いそうになる。
早く彼にヒールをかけてあげないと!
「あの一撃を受けて、あれで済んでるんだから、大丈夫って言ってるんですよ! 普通なら、あの一撃で間違いなく死にます! えぇい、失礼しますよっ! ユリウス様、後から八つ当たりしないでくださいよっ!」
「ちょっと! ぎゃあっ!」
最終手段に出たのだろう、ジャンくんは私を担ぎ上げ、走り出した。
私はじたばた暴れたが、ジャンくんは足を止めずに走り続け、サーチートを抱いたモネちゃんが追いかけて来る。
「オリエちゃん、落ち着いて! ジャンくんの言う通り、ユリウスくんはきっと大丈夫だよ! いつも狩りに行く時、強化魔法で体を強化しているでしょ! 今もきっと、それで防御しているよ!」
慰めてくれたつもりなんだろう、モネちゃんに抱っこされたサーチートが言った。
確かにその通りだとは思うけど、それでもユリウスはあんなひどい怪我をして、ピンチは今も続いているのだ。
ユリウスの左肩に右手の爪を食い込ませたまま、巨大熊は左腕を振り上げた。
右手でユリウスの体を固定して、逃がさないつもりだ。
「ユリウス!」
巨大熊の左腕が振り下ろされる。
いくら強化魔法で体を強化していたとしても、動けなければまともに攻撃を受けてしまうだろう。
だけど、巨大熊は最後まで左腕を振り下ろさなかった。
振り下ろす途中で絶叫し、ユリウスから離れたのだ。
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