異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

明衣令央

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第3章・冒険者デビュー

とても高価なコスプレ衣装②

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「リュシー、かなりふっかけましたね」

 リュシーさんが口にした値段に驚いたのは、私だけじゃなかったらしい。
 商人ギルドのギルドマスターであるローレンスさんも、リュシーさんの発言に驚いていた。

「だって、アタシの最高傑作だもん。安い値段では、売れないなあ」

 そりゃそうだろうけど、さすがにゼロが一つ多いんじゃないのかと思う。
 もしかするとリュシーさんは、私が買おうとしているのを、止めさせようとしてる?

「わかった。その値段で構わない。この仕上がりなら、当然の値段だ」

 あまりの値段に私は戸惑ってしまったんだけど、それでいいと言い出したのは、ユリウスだった。
 ユリウスはあの衣装を着たくないのかもと思っていた私は、驚いた。

「何、アンタ、買うつもり?」

 驚いたのは、リュシーさんやローレンスさんもだった。
 リュシーさんに問われたユリウスは頷くと、

「俺はそのコスプレっていうのをしたいとかは思わないんだけど、オリエが欲しがっているのなら、買ってもいいかなって思った。この銀髪のウィッグと一緒に買おう。仮面もつけてくれ」

 なんて言い出したのだ。
 ちょっとユリウス、あなた、やっぱり私に甘すぎだよ!
 と、私は心の中で突っ込んだ。
 そして彼はさらに言葉を続ける。

「あと、オリエの衣装も作ってくれ。もちろん、この衣装と同等のレベルのものでだ。黒髪のウィッグと仮面も頼む」

「ユリウス?」

「アンタそれ、本気で言ってるのかい?」

「あぁ、もちろん本気だ。そしてコスプレっていうのをするというのなら、俺だけでなく、オリエも一緒がいい。オリエ、駄目かい?」

「ううん、駄目じゃないよ。だけど……」

 だけど、このコスプレ衣装は、とんでもなく高額だ。
 ユリウス用の衣装だけでもすごい金額なのに、私の分をユリウスの衣装と同等のレベルで作るとなると、さらにすごい金額になってしまう。
 支払う事ができるのだろうかと、心配になってしまうのだ。
 しかも、ユリウスの衣装は、リュシーさんが売ってもいいという気分になった時で構わないって言ったけれど、私の分は注文って事になってしまうし、ユリウスはそのあたりの事は、どう思っているんだろう?

「金額の事は心配しなくてもいいよ。俺たちは冒険者だ。レベルを上げて、しっかり稼いでいこう」

 私が支払いの事を気にしているのに気づいたらしいユリウスが、軽くウインクして言った。
 まぁ、そうだよね。欲しいものがあるのなら、お金を稼げばいいんだ。
 冒険者としてのレベル上げもしようって言っていたし、それに、欲しいものができたからこそ、本当に頑張ろうって思える。

「話はまとまったみたいだね。じゃあ、この衣装はアンタたちに売ってあげるよ。それから、オリエちゃんの衣装の事も、引き受けるよ。ところで、アンタたちの冒険者のレベルはどれくらいなんだい?」

 ユリウスの衣装を売ってくれる気になったらしいリュシーさんが言った。
 私とユリウス、そしてサーチートが声を揃えて、

「Gだよ!」

 と答えると、リュシーさんとローレンスさんは顔を見合わせて、支払いはいつの事になるやらと、大笑いした。


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