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第3章・冒険者デビュー
護衛任務は終わったけれど
しおりを挟む工務店のおじさんたちの護衛と手伝い、そしてゴブリン討伐の任務は、五日間続いた。
行先はネーデの森だけでなく、ゴヤの森の時もあり、私とユリウスのアイテムボックスもある事から、工務店のおじさんたちは森からたっぷりの木を伐り出し、そして私とユリウスは、Eランクまでランクアップしていた。
「ユリウスさん、オリエさん、ありがとうございました。お二人のおかげで、必要数以上の木を伐り出す事ができました。工務店の親方からも、お二人のおかげで大勢のゴブリンが現れても、安心して作業できたと聞いていますよ」
依頼主であるローレンスさんは大喜びで、依頼とは別に特別ボーナスまでつけてくれた。
役に立てたのなら、良かった。
だけど、私とユリウスには確認したい事があった。
「ちょっと確認したいのだが、ゴブリンの数って、増えているのか?」
「は? 何言ってんだ、お前。あんなに討伐してきて」
ゴムレスさんが、私たちを見て呆れたように言った。
確かに、毎日三十体以上は討伐していたから、数は多かったかもしれない。
だけど、私たちが討伐したゴブリンの数が多いのは、サーチートの残念なスキルである、ゴブリンホイホイのせいでもあるので、ゴブリンの数が本当に多いのかはわからないんだよね。
「あの、実は……」
工務店のおじさんたちの護衛任務が終わったから、ゴブリンホイホイの事を話すと、ゴムレスさんもローレンスさんも、渋い顔をした。
「まぁ、結果として誰も怪我をせずに事なきを得たが、仲間にそんな迷惑なスキルがある奴が居る場合は、言うようにしろ」
チクリと釘を刺されて、私もユリウスも謝った。
迷惑なスキルと言われたサーチートは、ショックを受け、しょんぼりと肩を落とす。
「さっきの質問の答えだが、ゴブリンが増えているのは、確かな事だ。今ゴブリンは、ネーデの森で増えているのではないかと考えられている」
ゴムレスさんはそう言うと、深い息をついた。
ネーデの森は広く、オブルリヒトの北に位置するベルゼフ王国の領土にまで続いており、ベルゼフ王国の方でもゴブリンの目撃情報や被害が多数出ているらしい。
「オブルリヒト王国にとっても、ベルゼフ王国にとっても、ネーデの森は大切な資源です。今回、この商都ビジード、国境近くの街のガエール、そしてベルゼフ王国の街であるキゼタから、ネーデの森へと木を伐りに向かいました。ビジードから向かった人たちは、ユリウスさんたちのおかげで怪我もありませんでしたが、ガエールとキゼタの人たちは、ゴブリンに襲われて怪我をしたという情報が届いています」
ゴムレスさんもローレンスさんも、他の街のギルドと密に連絡を取り合っていて、ビジードとガエール、そしてベルゼフ王国のキゼタの冒険者ギルドから、オブルリヒトの王都オブリールへ向かっていない高ランクのパーティに依頼をして、ネーデの森を調べているのだそうだ。
「本当はお前にも頼もうかと考えたが、商人ギルドからの依頼もあったし、表向きはまだEランクだからな」
ゴムレスさんはユリウスを見ると、苦笑した。
ゴムレスさんの中では、ユリウスは高ランクの冒険者だけど、他の冒険者の手前、その扱いは控えているらしい。
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