異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

明衣令央

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第3章・冒険者デビュー

秘密の告白①

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 二階に戻った私は、お茶を淹れようとキッチンへと向かった。
 あと、何か軽く食べられる物でも作ろうかと思う。
 リュシーさんもジルさんも、きっとお腹が減っているはずだろうし、キッチンをお借りしてもいいよね。
 料理はソフィーさんがしているんだろう、キッチンはとても綺麗だった。
 野菜スープとサンドイッチを作ろうと食材を出していると、

「オリエ、ごめん」

 と、突然ユリウスに謝られてしまった。

「どうしたの?」

「リュシーに俺の事を話す事にしたんだけどさ、俺の事を話すと、オリエの事も話さなきゃいけない事になるかなって……構わないかな?」

「あぁ、そんな事か。大丈夫だよ。ユリウスの好きにしてくれたらいいよ。ユリウスがリュシーさんになら話してもいいって思ったのなら、私はそれでいいから」

 私がそう言うと、ユリウスは少し困ったように笑った後、ありがとうと言って頷き、私を引き寄せて抱きしめた。

「俺、リュシーの事を、わりと……いや、すごく、好き、みたいなんだよね。自分の兄がリュシーみたいな人だったら良かったのにって、思っているんだ」

 耳元でごにょごにょとユリウスが言う。
 そうかぁ、ユリウスはリュシーさんがお兄ちゃんだったら良かったのにって思っているのかぁ。
 なんか、可愛いなぁ。
 背中をぽんぽんと叩いて、それ教えてあげたら? と言うと、頬を少し赤らめて、この事は秘密にしてほしいとか言うんだけど、ユリウスくん、ツンデレですか!
 カッコいいのに可愛いなんて、ものすごく萌えてしまう。
 私がそんな事を考えていると、ユリウスは、ふう、とため息をつき、真剣な表情をして小声で話を続ける。

「でも、全てを話しても、それからのリュシーの反応次第では、俺はリュシーの前から消えるつもりだから。申し訳ないけど、この事はオリエにも了承してもらいたい」

「どういう事? リュシーさんのことが好きで、信用しているから、ユリウスは自分の事を話すんだよね? それなのに、リュシーさんの前から消えちゃうの? それって、おかしくない?」

 首を傾げる私に、ユリウスは真剣な表情で、おかしくないのだと頷いた。

「ユリウス……」

 どういう事なのか聞きたかったけれど、リュシーさんとジルさんが二階に降りて来て、聞く事ができなかった。

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