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第4章:ゴブリン・スタンピード
見回りに行こう②
しおりを挟むゴヤの森を進み、巨大熊の居た洞窟には、三十分くらいで着くことができた。
ユリウスが場所を覚えていたんだよね。
森の中に入ったら、方向なんてわからなくなっちゃいそうなのに、すごいよね。私は方向オンチだから羨ましい。
「あぁ、ここ、居そうな気がする」
リュシーさんはそう言うと、嬉しそうに洞窟の中に入って行く。
一体何が居るんだろう……何かものすごーく、嫌な予感がする。
そして、その嫌な予感は、見事なまでに当たったのだ。
「うぎゃあっ! 私、駄目! 絶対駄目! 無理ぃ!」
洞窟の中に居たのは、蜘蛛の魔物だった。それも、ものすごく大きな奴!
「アイアンスパイダーと、スティールスパイダー、見ぃつけた!」
足の長さを入れて直径二メートルくらいの巨大蜘蛛が、アイアンスパイダー。
スティールスパイダーはさらにあと一メートルくらい大きい。
虫が駄目な私は、ただ悲鳴を上げてユリウスの腕の中に居たのけれど、リュシーさんは慣れているんだろうね、大喜びしながら自慢のミスリルの斧を巨大蜘蛛へと振り下ろし、バキッ、ドカッ、グシャッと倒してしまった。
しかも、アイアンスパイダーとスティールスパイダーは、合わせて八匹も居たんだよね。
あれだけの巨大蜘蛛を簡単に倒してしまうって、リュシーさんって本当に強かったんだね。
でも、私には絶対に無理だよ。リュシーさん、役に立てなくってごめん!
「この洞窟、ゴブリンでなくて、蜘蛛系の魔物が棲みつこうとしていたみたいだね!」
リュシーさんの言葉通り、以前巨大熊が居たこの洞窟には、蜘蛛系の魔物しか居なかった。
「これだけ倒したら、いつもなら解体して必要な素材だけを持って帰るんだけど、今日はユリウスが居るから丸ごと持って帰れるから、楽だよ」
リュシーさんは、容量は小さめらしいけどマジックバックを持っているから、いつもは倒した巨大蜘蛛を、そのマジックバックに入れられるだけ入れて持って帰ってたらしいんだけど、今日はリュシーさんが倒した分は、ユリウスが持ってあげていた。
その代わり、ユリウスが倒した分は、私が持つ。
ただし、虫は駄目というわけで、蜘蛛、駄目。
リュシーさん、本当に役に立てなくて、ごめん!
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