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世界に知れた
しおりを挟むギルド本部の会議室で、巨大モニターに大雪山の戦いが映し出されていた。
大木の顔がアップに映った。
「あの動画はなんだ!!魔法が全世界にばれたぞ」
画面が変わった。
「現場責任者の須藤です。自衛隊員から観光客にいたって、契約書を交わしております。身体検査もしたのですが・・・スマホを2台を持ってたようで・・・」
「そこだよ君、検査が不十分だと認識してるのかね。その動画を流した奴にもきっちり責任を取らせよ。契約を破ったのだ。反論の余地も無いはずだ」
「しかし、あの場合は強い拘束力は無理だと上からの命令でしたので・・・わたしは仕方なく・・・」
「誰だね、そんな命令を出したのは・・・だから海外にばれてしまったではないか・・・」
「現法律に則ったまでなので、私には責任は一切ありません」
「須藤!貴様の判断かーー、で海外からどれだけの苦情が来たか知ってるのかね。日本の優位性が台無しだ。それに信頼までも・・・」
「それでも私の責任を追及するなら、出る所へ出るまでです」
「貴様のやった事がまだ分からんのか・・・」
大木は、テーブルを「ダンッ」と叩いて会議室が静まり返った。
「アメリカから鑑定の申し込みがあった。誰だ!そこまでばらしたのは・・・」
誰もが顔を見渡した。自分ではないと言ってるように・・・
「まったく情報をなんだと思ってるんだ」
俺の事は、ネットなどで晒されていた。
1日も掛からず名前や住所が公表されて、炎上の最中らしい。
神須村へ向かう道路は、ギルドと警察によって閉鎖。
関係者以外通れなくしている。
神須学園の広い講堂で、ハルがポツンと座って話し掛けてきた。
「師匠、学園の寮は快適ですよ。温泉やスポーツジムも完備でコンビニもあって凄いですよ。それにコンビニで村の人たちにもよく会って話もしてますよ」
「そりゃコンビニが無かった所にあれば誰でも行くよ」
後ろのドアが開き、佐々木部長と村上と鈴木の3人が入って来た。
「少し遅れてご免なさいね。下では大勢の人に囲まれて動けなかったのよ」
「部長のおっしゃた事は本当です。これを見て下さい。野次馬でごった返して大変です。村上さんもそう思うでしょ」
鈴木よ、動画を見せたいのかカメラを持って来ても見ないって。
「メンバーも揃ったから行くか」
学園を出ると大勢の村人が、がやがやと騒ぎてた。
「おい!村長、来たぞ。きっちりと話をしてくれよな」
「分かった、分かった、静かにしろ。話も出来ないぞ」
騒いでいた村人がようやく静まり返った。
「村長さん、これは一体何ですか。ギルド敷地内に入って抗議でもする積もりですか」
「あんたに話があるんじゃない。神須の孫に用があって来てるだけだ」
「村長、おおよその頼みの見当もついてます。村人たちの親類や知人を鑑定して欲しいのでは」
「言いづらいがそうじゃ。村を代表して頼む」
知ってる村人だ。ここへ来てから良くしてくれた。無下にできないな。
「分かりました。俺が鑑定出来るのは、この鑑定の指輪のお陰なんです。ダンジョンへ行ってる間に貸しますので自由に使って下さい。使い終わったら牧田のおばさんへ返して下さいね」
「それは本当かね」
鑑定の指輪を村長に手渡した。
村長は、手にした指輪を自分の指にはめた。
「あ!見える・・・見えるぞ」
「後は村長に見てもらって下さいね」
「村長、わしの孫からじゃ。東京から来たんだぞ」
「いやいや俺からだ」
「そんなに焦らなくても、わしは逃げたりせんわ」
騒ぐ村人をそのままにして、神須ギルド支部へ寄った。
おばさんには、ちょうど今の話をした。
「そりゃ大変だったね。村の連中も悪気はないんだよ。すまないね・・・」
「師匠、終わりました。行きましょう」
「そうだな」
俺らは、ダンジョンへ入った。
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