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【番外編】俺の推しが甘々すぎる ①
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その日の放課後、アルロード様は宣言通りオレを公爵家の別邸へと連れ込んでいた。
黙ってるとアルロード様から甘い言葉をシャワーのように浴びせられてしまって、恥ずかしくて死にそうになることに気づいたオレは、アルロード様のお望み通り、全力で推し語りすることにしたんだけど。
「それで『絶対に僕が幸せにしてみせる』って言い切った時の凜々しいお姿! オレ、もう感動しちゃって! あのお方らしい誠実さと決意が見えたっていうか!」
「なるほど、よほどそのお相手のことを大切に思っていらっしゃるんだね」
「でもそれを言葉にするのって結構勇気が要るって思いません? それを言葉にするところが『あのお方』らしいと思うんですよね!」
「そうだね、けれどそれは、お相手や周囲の方にも、それだけの気持ちがあることを知って欲しかったのかもしれないね」
アルロード様もオレの推し語りにちゃんと乗ってくれて、いままで通りまるで自分のことじゃないみたいに返してくれるから、言いやす過ぎてついつい熱が乗ってしまう。
なんなら今までよりも乗ってくれてるかもしれない。オレはノリノリで推し語っていた。
「ところでルキノ」
「はい!」
「ルキノの言う『あのお方』は僕ってことで間違いないんだよね?」
「……はい……」
「良かった。ルキノはあの時、ときめいてくれていたんだね?」
「は……はい、その、嬉しかった、デス……」
そう言われると急に恥ずかしくなってしまう。
オレの答えを聞いて、満足そうににっこりと笑うアルロード様はやっぱり美麗で、そのお顔を見ると心臓がバクンバクンと激しく鼓動して、顔に血が集まっちゃうのがさらに恥ずかしい。
「ああ、ダメだよルキノ。そんな顔をされたら襲いたくなってしまう……!」
「!!???」
アルロード様からとんでもない言葉が飛び出した。
いつも紳士なアルロード様から、まさかそんなことを言われようとは。
しかもぎゅうっと抱きしめられて、チュ、チュ、となんどか可愛らしい小鳥のようなキスをされたかと思うと、いきなり唇をジュウッと強く吸われた。
「んうっ……あ、ま……っ……!!」
待って、と言いたくて開いた口から舌が捻じ込まれて、そのままとんでもなく深いキスになだれこむ。
随分長い間口の中を貪られ、身も心もトロトロになった頃、ようやく唇が解放された。
オレからゆっくりと離れていくアルロード様の唇は、今の今までオレを貪っていたからか、いつもよりもぷっくりと紅くテラテラと光っていて、もの凄く艶めかしい。
いつもは涼やかなお顔なのに、今は頬が上気して目のふちまで紅くトロンとしているから、その表情も相俟って壮絶な妖艶さだ。
「ごめん……我慢できなかった」
眉をそっと下げて謝るお姿は、可哀相で可愛らしくてやっぱりとても色っぽい。
「卒業まであと二ヶ月もあるだなんて……早くルキノと結婚して一秒でも長くともにいたい」
ため息をつく様さえもなんとも美しくて、アルロード様の番になるまでは、まさかあの、いつも凜として清廉としたお方が、こんなにも熱烈な愛情表現をするだなんて思わなかった。
「クラスが違うから朝と昼休みにちょっと話せるだけだし、放課後はこうやって会えていても、夜には帰ってしまうし……寂しい」
あれ? そう聞くとめちゃくちゃ充分会ってる気がする。
でもこんなに寂しそうなのに、充分ですとも言えなくて、オレは慰めるようにこう言った。
「二ヶ月なんてすぐですよ」
半年ほど前まではアルロード様を遠くからお見かけすることができた日は、それだけで数日幸せだった。
そんなオレにしてみれば、今の状況って本当に夢みたいで、今日一日で何回も「麗しすぎて目が潰れる……っ」って思ってるのにこれ以上を望んだらバチがあたると思う。
「……そうだろうか」
「はい。そうしたら、アルロード様のお仕事中は別として、帰宅してからはずっと一緒ですし!」
そう考えたらめちゃくちゃすごい。
オレ、夜眠れるのかな。ドキドキして無理かも。
「……そういえばルキノは、卒業後はどうするつもり? 僕と結婚するわけだから家庭を守るという選択もあるし、父上が仕事を斡旋することもできると言っていたけれど」
「えっ! いやいやそんな、嬉しいけれど公爵様にそんなお手数をおかけするなんて申し訳なくて無理……!」
「父上の方から言ってきたくらいだから、気にすることないと思うけれど」
「大丈夫です! オレ、けっこう冒険者向いてるなって思ってたとこなんで、アルロード様が仕事に行ってる間は冒険者やっててもいいかなって思ってたんです。家事はあんまり得意じゃないから、通いの家政婦さんを雇う分くらいはオレも稼ぎたいかなって」
「やっぱり冒険者を続けたいんだね。ちなみに新居はどうする? 父上が結婚祝いに邸を用意してくれることになっていてね、この別邸でもいいし、ルキノが気に入るところにふたりで居を構えてもいいと思って」
「えっ、このでっかい別邸ですか!?」
「うん。さすがにこの別邸になると住み込みの使用人を数人は雇った方がいいと思うけれど……僕としてはもう少し小ぶりな方がいいと思っているんだ」
黙ってるとアルロード様から甘い言葉をシャワーのように浴びせられてしまって、恥ずかしくて死にそうになることに気づいたオレは、アルロード様のお望み通り、全力で推し語りすることにしたんだけど。
「それで『絶対に僕が幸せにしてみせる』って言い切った時の凜々しいお姿! オレ、もう感動しちゃって! あのお方らしい誠実さと決意が見えたっていうか!」
「なるほど、よほどそのお相手のことを大切に思っていらっしゃるんだね」
「でもそれを言葉にするのって結構勇気が要るって思いません? それを言葉にするところが『あのお方』らしいと思うんですよね!」
「そうだね、けれどそれは、お相手や周囲の方にも、それだけの気持ちがあることを知って欲しかったのかもしれないね」
アルロード様もオレの推し語りにちゃんと乗ってくれて、いままで通りまるで自分のことじゃないみたいに返してくれるから、言いやす過ぎてついつい熱が乗ってしまう。
なんなら今までよりも乗ってくれてるかもしれない。オレはノリノリで推し語っていた。
「ところでルキノ」
「はい!」
「ルキノの言う『あのお方』は僕ってことで間違いないんだよね?」
「……はい……」
「良かった。ルキノはあの時、ときめいてくれていたんだね?」
「は……はい、その、嬉しかった、デス……」
そう言われると急に恥ずかしくなってしまう。
オレの答えを聞いて、満足そうににっこりと笑うアルロード様はやっぱり美麗で、そのお顔を見ると心臓がバクンバクンと激しく鼓動して、顔に血が集まっちゃうのがさらに恥ずかしい。
「ああ、ダメだよルキノ。そんな顔をされたら襲いたくなってしまう……!」
「!!???」
アルロード様からとんでもない言葉が飛び出した。
いつも紳士なアルロード様から、まさかそんなことを言われようとは。
しかもぎゅうっと抱きしめられて、チュ、チュ、となんどか可愛らしい小鳥のようなキスをされたかと思うと、いきなり唇をジュウッと強く吸われた。
「んうっ……あ、ま……っ……!!」
待って、と言いたくて開いた口から舌が捻じ込まれて、そのままとんでもなく深いキスになだれこむ。
随分長い間口の中を貪られ、身も心もトロトロになった頃、ようやく唇が解放された。
オレからゆっくりと離れていくアルロード様の唇は、今の今までオレを貪っていたからか、いつもよりもぷっくりと紅くテラテラと光っていて、もの凄く艶めかしい。
いつもは涼やかなお顔なのに、今は頬が上気して目のふちまで紅くトロンとしているから、その表情も相俟って壮絶な妖艶さだ。
「ごめん……我慢できなかった」
眉をそっと下げて謝るお姿は、可哀相で可愛らしくてやっぱりとても色っぽい。
「卒業まであと二ヶ月もあるだなんて……早くルキノと結婚して一秒でも長くともにいたい」
ため息をつく様さえもなんとも美しくて、アルロード様の番になるまでは、まさかあの、いつも凜として清廉としたお方が、こんなにも熱烈な愛情表現をするだなんて思わなかった。
「クラスが違うから朝と昼休みにちょっと話せるだけだし、放課後はこうやって会えていても、夜には帰ってしまうし……寂しい」
あれ? そう聞くとめちゃくちゃ充分会ってる気がする。
でもこんなに寂しそうなのに、充分ですとも言えなくて、オレは慰めるようにこう言った。
「二ヶ月なんてすぐですよ」
半年ほど前まではアルロード様を遠くからお見かけすることができた日は、それだけで数日幸せだった。
そんなオレにしてみれば、今の状況って本当に夢みたいで、今日一日で何回も「麗しすぎて目が潰れる……っ」って思ってるのにこれ以上を望んだらバチがあたると思う。
「……そうだろうか」
「はい。そうしたら、アルロード様のお仕事中は別として、帰宅してからはずっと一緒ですし!」
そう考えたらめちゃくちゃすごい。
オレ、夜眠れるのかな。ドキドキして無理かも。
「……そういえばルキノは、卒業後はどうするつもり? 僕と結婚するわけだから家庭を守るという選択もあるし、父上が仕事を斡旋することもできると言っていたけれど」
「えっ! いやいやそんな、嬉しいけれど公爵様にそんなお手数をおかけするなんて申し訳なくて無理……!」
「父上の方から言ってきたくらいだから、気にすることないと思うけれど」
「大丈夫です! オレ、けっこう冒険者向いてるなって思ってたとこなんで、アルロード様が仕事に行ってる間は冒険者やっててもいいかなって思ってたんです。家事はあんまり得意じゃないから、通いの家政婦さんを雇う分くらいはオレも稼ぎたいかなって」
「やっぱり冒険者を続けたいんだね。ちなみに新居はどうする? 父上が結婚祝いに邸を用意してくれることになっていてね、この別邸でもいいし、ルキノが気に入るところにふたりで居を構えてもいいと思って」
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