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26.初夜2◇R18
しおりを挟む「あっ……」
「エル、ゆっくり解す。怖がるな」
「ノア様なら、怖くない……」
「いい子だ」
初々しい慎ましく閉じた菊門に、ノアが浄化魔法をかけた。無意識に身体に力の入るエルは、ノアに顔中にキスの雨を浴びた。
「あ……」
「私を見ていて。誰がエルに触れている?」
「……ノア様」
額に汗を滲ませ、頬を染め、アメジストの瞳の奥に欲の炎を燃やしつつも、エルを大切にしてくれる愛しい人。途端に身体の力が抜ける。その瞬間を見計らって、ノアの指先がエルの中に挿入ってきた。
「くぅん」
「指先が挿入った……わかるか?」
エルは、こくこくと頷いた。馴染むまでジッとしてくれているノアが優しい目でエルの瞳を覗き込んでいる。エルは、恥ずかしくて自分の頬が赤くなっているのがわかった。
「可愛いな」
「あ……」
潤滑液を魔法でエルの胎内に注入すると、くちゅりと指が奥に進んでいく。ゆっくり出し挿入れされて慣らされる。
「ん、ん……」
「エル、痛くないか?」
「大丈夫です……あっ」
「わかるか? 二本に増えたぞ」
クチュリクチュリと内壁をほぐされて、柔らかく食むようにノアの指に絡みつく。
「エルは悪戯っ子だな」
「ちがっ! 身体が勝手に……」
艶っぽい笑みを浮かべたノアに揶揄されて、エルは慌てて否定するが、ノアの指を食むのを止められない。喉で笑うノアが色っぽくて見惚れていると、腹側の凝りをノアに触れられた。
「ひゃあん!」
「ここか……」
甲高い声がエルの口から溢れる。徐々に力を取り戻していた花芯がピクリと反応すると、涎をつぅっ、と零した。
「のあさまっ! そこだめぇ」
「快感が強すぎたか。コレは、気持ちいいだ。エル」
「きもちいいっ! あっ、あっ! のあさま、きもちいい」
「そうだ。可愛いな」
目の前がチカチカとするような感覚に、心細くなったエルは手を彷徨わせると、すかさずノアが握り返してくれた。
「のあさま、すき……すき」
「──っ! エル」
深い口付けをされて、魔力交換される。気持ちいい。ノアが好きだ。頭の中はそれでいっぱいになった。
「ぁあっ!」
エルは、二度目の吐精に導かれた。はぁはぁと、荒い自分の吐息と、しっとりと汗が滲み、赤く火照った身体をノアが見ている。
──もっと、深く繋がりたい
宥めるような口付けをされる。エルも応えるように舌をノアの口腔内に入り込む。迎え入れられると、舌を絡ませて、しばらく余韻に浸っていた。
やがて頬を撫でられ口づけを解かれた。しゅるりと音が聞こえる。エルがノアに視線を向けると、ガウンを脱ぎ捨てた裸体のノアが月明かりに照らされる。長大な雄茎は、てらてらと透明な露を垂らして、腹までそそり勃っていた。
「エル、愛している。私を受け入れてくれ」
「僕を、ノア様のものにして。離さないで。愛しています」
「エル……」
クッションを腰に挟まれて脚を大きく広げられる。後孔に潤滑液を追加された。高まる緊張に目を瞑った。
「こっちを見て。エル」
ゆっくりと瞼を上げる。真剣なアメジストの瞳が、エルを見ていた。
「ゆっくり息をして……誰がエルを抱くのか、ちゃんと見ていて」
「ノア様……」
「そうだ。無理はさせない。ゆっくりいくよ」
「んん」
エルの後孔にノアの長大な雄茎が擦りつけられる。クチュクチュと熱い塊が、エルの中に入りたそうにしている。ほんの少し交じる魔力。エルは、「あぁ、ノア様だ」と思った。フッと力が抜けた。その瞬間、先端が挿入ってきた。
「ぁあ!」
「エル……痛くはないか?」
「苦しい、だけ。このまま続けて?」
エルの言葉に安心したノアは、ゆっくりと侵入を開始する。進むと一度下がり、また進む。ポタリとノアの汗が、エルに降ってくる。どれほど気を遣ってくれているのか。愛しい人。
「ノア様……もっと奥まで来て」
「っ! エル。煽ってはダメだ」
魔力が交じりあって、フワフワと気持ちいい。
「のあさま、魔力気持ちいい。大丈夫。きて」
「──っ!」
「ぁあん!」
グンと中で大きくなったノアが、エルの奥まで挿入ってきた。繋がっている。屈んできたノアの首筋に抱きついた。
「のあさま、ひとつになった」
「エル、苦しくないか?」
こんな時にも心配してくれる。
「のあさまが、いっぱいでくるしいけど、しあわせ」
エルは頬を染めて、ふにゃりとはにかんだ。
ノアが愛おしげに見つめるとエルの額にキスを落とした。胎内にいるノアが脈打っているのがわかる。熱くて大きくてエルを欲しがってくれているのがわかる。魔力が交じって、それだけでも気持ちいいけど、ノアにも気持ちよくなってもらいたい。
「のあさま、うごいて。のあさまも、きもちよくなって」
「エル……あぁ」
ノアが慎重に動き出す。最初は小刻みだったのが徐々にストロークが長くなっていく。
「あ……ぅん、あん」
「エル……エル」
エルは夢中になっているノアの情欲の宿った瞳に焼かれそうだった。情熱的に身体を求めてくるノアに、愛しさが溢れた。
「のあさま、すきっ! あんっ! あっ、ひゃあん」
「エルに、溺れそうだ。ココだったな。エルの快楽の泉は」
「あ──っ! そこっ! ひっ!」
エルは、さきほどノアに見つけられた凝りを重点的に攻められて啼いた。
エルの痴態に引きずられるように、ノアが激しくエルを求めてくる。
「エルっ、一緒に……」
「あ、あ、あぅ、もうっ!」
「──ック!」
「ア──ッ!」
エルの中で一際大きくなったノアが最奥に熱い飛沫を浴びせた。その瞬間、エルは頭が真っ白になった。
一瞬、意識が飛んだエルを、心配げにノアが見ていた。
「ノア様……幸せ」
「エル、私もだ」
まだ胎内にいるノアが存在を主張していた。きゅんとエルは締め付ける。
「──っ、エル」
「ノア様、もっとちょうだい。僕だけのノア様でしょう?」
「エル……ふふ、気付いているか? 敬語がとれた」
「あっ! 本当だ」
実は、以前からノアに言われてはいたが、なかなか慣れずにいたのだ。ノアが自分の伴侶だと確信したエルは、無意識に取れていたらしい。
機嫌良くエルにキスをしたノアが、窺うようにエルを覗き込む。
「では、もう一度、良いか?」
「うん……愛してる」
「愛してるよ、エル」
二度目の行為に突入したエルは、まさか「もう一度」が明け方まで何度も続くとは思わなかったのだった。
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