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出会い⑶
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「何か本、買ってきたのか?」
机の上に置きっぱなしにしていた、有名書店の袋を見て、先生が聞いてくる。 ボクはしばらく、先生に任せていた食器洗いを今日は引き受けて、背中で受け答えをする。
「この間話した、珈琲こぼされちゃった本を交換してもらったんです。ボクはいいって言ったんですけど」
「あぁ、精霊シリーズだっけ?オレはファンタジーは読んだことないんだけど、面白い?」
「面白いですよ。それぞれの精霊の種族が争ってるんですけど、主人公の人間のシンがうまくまとめていくまでの紆余曲折みたいな。けっこう内容は深いんですよ。今日も本を交換した子と盛り上がっちゃいましたよ」
洗い物が終わって、リビングに戻るとソファーに座っていた先生が手招きをしている。
「なんですか?」
先生は何も言わず、自分の足の間を指差す。
「え?ここ座るの?」
少し、躊躇していると先生の足の間まで腕を引かれ、先生の前に収まると、後ろから腕を回して抱きしめられる。
「ふふっ……どうしたんですか」
「ん……なんか楽しそうだなーって思って。オレも精霊シリーズ読もうかな……」
「先生って、時々すごく可愛いですよね。ふふふふっ」
「……なんだよ……」
「精霊シリーズ、興味持ってくれたなら映画行きませか?ちょうどもうすぐ、アニメ化されて公開されるんですよ」
「そうだな」
公開日がいつだったか確認しようと、携帯を取りに行こうと立ちかけると、また抱きしめられて止められる。
「先生?」
「ん?真野の手も治ったし、もう手を出そうかなって」
「え……」
そう言うと、ボクの口を塞ぐ。
「んっ……んふっ……はぁっ」
先生と一緒に住み始めて2週間程、軽いキスやハグはしていたけど、今日はいつもと違う……
気づくとソファーに押し倒されている状態である。
手を出すって……どこまでなんだろう……
ドキドキドキ……心の準備が……んー
「ははっ。ごめん、そんなに固まらないで。今日はこれ以上はしないよ」
そう言って、優しくボクの頭を撫でる。そして、ボクから離れようとする先生の腕を思わず掴んでしまう。
「だ、大丈夫です。先生と、し、したくないわけじゃないです。ちょっと怖さはあるんですけど……」
「うん。怖いのがなくなるように、これから少しずつ進んでいこう。オレは真野に怖い思いはさせたくないよ」
先生はまた、頭を軽く撫でボクの額に軽く口をつけた。
机の上に置きっぱなしにしていた、有名書店の袋を見て、先生が聞いてくる。 ボクはしばらく、先生に任せていた食器洗いを今日は引き受けて、背中で受け答えをする。
「この間話した、珈琲こぼされちゃった本を交換してもらったんです。ボクはいいって言ったんですけど」
「あぁ、精霊シリーズだっけ?オレはファンタジーは読んだことないんだけど、面白い?」
「面白いですよ。それぞれの精霊の種族が争ってるんですけど、主人公の人間のシンがうまくまとめていくまでの紆余曲折みたいな。けっこう内容は深いんですよ。今日も本を交換した子と盛り上がっちゃいましたよ」
洗い物が終わって、リビングに戻るとソファーに座っていた先生が手招きをしている。
「なんですか?」
先生は何も言わず、自分の足の間を指差す。
「え?ここ座るの?」
少し、躊躇していると先生の足の間まで腕を引かれ、先生の前に収まると、後ろから腕を回して抱きしめられる。
「ふふっ……どうしたんですか」
「ん……なんか楽しそうだなーって思って。オレも精霊シリーズ読もうかな……」
「先生って、時々すごく可愛いですよね。ふふふふっ」
「……なんだよ……」
「精霊シリーズ、興味持ってくれたなら映画行きませか?ちょうどもうすぐ、アニメ化されて公開されるんですよ」
「そうだな」
公開日がいつだったか確認しようと、携帯を取りに行こうと立ちかけると、また抱きしめられて止められる。
「先生?」
「ん?真野の手も治ったし、もう手を出そうかなって」
「え……」
そう言うと、ボクの口を塞ぐ。
「んっ……んふっ……はぁっ」
先生と一緒に住み始めて2週間程、軽いキスやハグはしていたけど、今日はいつもと違う……
気づくとソファーに押し倒されている状態である。
手を出すって……どこまでなんだろう……
ドキドキドキ……心の準備が……んー
「ははっ。ごめん、そんなに固まらないで。今日はこれ以上はしないよ」
そう言って、優しくボクの頭を撫でる。そして、ボクから離れようとする先生の腕を思わず掴んでしまう。
「だ、大丈夫です。先生と、し、したくないわけじゃないです。ちょっと怖さはあるんですけど……」
「うん。怖いのがなくなるように、これから少しずつ進んでいこう。オレは真野に怖い思いはさせたくないよ」
先生はまた、頭を軽く撫でボクの額に軽く口をつけた。
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