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内緒の思い⑷
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「そういえば、匠が精霊シリーズの話が出来て楽しかったって言ってたぞ」
「たくみ?」
「あぁ、真野匠。本を交換したときに色々話したって」
「真野さん!はい。私の周りもあんまり読んでる人いなくて、だから、真野さんと話せて楽しかったです。先生も精霊シリーズ読んでいるんですか?」
「いや……匠に誘われて今回初めて、映画を見た。原作読んでないから違和感とかあまりなかったし、良かったよ」
「原作をけっこう忠実に再現してあって、原作知ってる私も凄く良かったです。真野さん、この映画はファンタジー読まない人だけど、一緒に行きたい人がいるって言ってました。それって……先生のことなんですか?」
「……さ、さぁ……どうだろな……」
いきなり凄い爆弾を落とされて、顔が引き攣ってしまう。
真野はそんなことも話してたのか……
その時、保健室のドアが開いて英語の須田先生が「保護者の方が見えました」と都築さんを中に入れた。
「すいません。ご迷惑をおかけしました」
職場から直で来たであろう、スーツ姿の都築さんが頭を下げながら入ってくる。
「いえ。冷やすことくらいしか出来てないです。折れてるかもしれないので、病院行ってくださいね」
「はい。これから夜間救急に連れて行きます。ありがとうございました」
まだ、剣道着姿だった佐藤が、体育のジャージに着替えている間、都築さんと2人きりになる。やや気まずい沈黙に都築さんが口を開く。
「なんか、けっこう会いますね。この間は、こんなことあるのかって驚きましたけど」
「そうですね。オレもビックリしました」
「俺は、実と付き合ってること誰にも言ってなくて……あ、真野にはバレましたが。まぁ、10も下の女子高生と付き合ってることは、変に誤解されそうで……でも俺の勝手な思いで実にも我慢させてることもあるのかな……なんて。だからなんか、奥田さんには、全部バレてるのでゆっくり話したいなと思ってました」
「あー、まあその気持ちはわかりますね」
「じゃあ今度、真野も一緒に飲みに行きませんか」
「え、あ、まぁ……はい」
急なお誘いに少し曖昧に返事をしながらも、都築さんもオレと同じなのかもしれないと思う。都築さんになら、オレと真野のことを話してみてもいいかもしれないな……
「たくみ?」
「あぁ、真野匠。本を交換したときに色々話したって」
「真野さん!はい。私の周りもあんまり読んでる人いなくて、だから、真野さんと話せて楽しかったです。先生も精霊シリーズ読んでいるんですか?」
「いや……匠に誘われて今回初めて、映画を見た。原作読んでないから違和感とかあまりなかったし、良かったよ」
「原作をけっこう忠実に再現してあって、原作知ってる私も凄く良かったです。真野さん、この映画はファンタジー読まない人だけど、一緒に行きたい人がいるって言ってました。それって……先生のことなんですか?」
「……さ、さぁ……どうだろな……」
いきなり凄い爆弾を落とされて、顔が引き攣ってしまう。
真野はそんなことも話してたのか……
その時、保健室のドアが開いて英語の須田先生が「保護者の方が見えました」と都築さんを中に入れた。
「すいません。ご迷惑をおかけしました」
職場から直で来たであろう、スーツ姿の都築さんが頭を下げながら入ってくる。
「いえ。冷やすことくらいしか出来てないです。折れてるかもしれないので、病院行ってくださいね」
「はい。これから夜間救急に連れて行きます。ありがとうございました」
まだ、剣道着姿だった佐藤が、体育のジャージに着替えている間、都築さんと2人きりになる。やや気まずい沈黙に都築さんが口を開く。
「なんか、けっこう会いますね。この間は、こんなことあるのかって驚きましたけど」
「そうですね。オレもビックリしました」
「俺は、実と付き合ってること誰にも言ってなくて……あ、真野にはバレましたが。まぁ、10も下の女子高生と付き合ってることは、変に誤解されそうで……でも俺の勝手な思いで実にも我慢させてることもあるのかな……なんて。だからなんか、奥田さんには、全部バレてるのでゆっくり話したいなと思ってました」
「あー、まあその気持ちはわかりますね」
「じゃあ今度、真野も一緒に飲みに行きませんか」
「え、あ、まぁ……はい」
急なお誘いに少し曖昧に返事をしながらも、都築さんもオレと同じなのかもしれないと思う。都築さんになら、オレと真野のことを話してみてもいいかもしれないな……
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