101 / 197
東京遠征
動画
しおりを挟む
あれから俺は、新にも馬鹿みたいに貪られて、ぐったりとベッドに横たわった。いつもの事ながら、二人と身体を合わせた後は、自分らしくないその時の乱れ具合に恥ずかしさが募ってきて、何とも言えない気持ちになるんだ。
俺は目を閉じてふて寝というか、一人反省会をしていたんだけれど、違和感を感じた。いつもなら、叶斗と新が俺に抱きついてきて鬱陶しいのに、新も急に起き上がってベッドから降りた。
俺は薄目を開けて、二人の様子をこっそり見つめた。叶斗が新にスマホを手渡していた。俺は事前の会話を思い出して、思わず新に呼びかけた。
「…新、まさか撮ってないよな?」
俺が起きて見ていたなんて思わなかったんだろう。二人は分かりやすく身体を強張らせて俺を見つめた。
「…岳、起きてたの?」
そう言って叶斗が近づいてきて、俺の側に腰掛けて、疲れ果てて身動き出来ない俺の髪を撫でた。
「もし動画撮ったんなら消して。そうじゃなきゃ、もうお前達と連まないから。」
そう言うと、叶斗はピクリと指を止めてため息をついて言った。
「岳、お願い。電子ロック掛けるから。ね?俺たちだって、なかなか岳とエッチする機会が取れないから、苦肉の策なんだよぉ。本当は毎日でも岳とイチャイチャしたいんだからさ。」
俺は叶斗達の言い分も多少は分かる気がしたものの、とは言え動画で自分のあられもない姿が残るのは別な気がした。
「見せて。内容によるから。」
そう言って手を差し出した俺に、叶斗は諦めた様に新に頷いた。その時、これ以上悪い事は起きないと思った俺は、やっぱり世間知らずだったんだ。部屋の大きなTV画面に、いきなり映し出されたのは、叶斗と俺のいやらしいR18だった。
俺は呆然としてしまった。叶斗の筋肉質の美しい身体はともかく、俺のあんな甘えた様な姿を、自分で自覚するとか耐えられない。
「わー!止めて!ストップ!絶対ダメ!」
プツンと画像が消えて、俺は羞恥心で心臓が爆発寸前だった。すると、起き上がっていた俺を叶斗がぎゅっと抱きしめて言った。
「ああ…、凄い岳。めちゃくちゃ良い匂い。興奮しちゃった?動画を消すのは勿体無いけど、目の前に本物が居るんだから、目に焼き付けることにするよ。」
俺が、叶斗の色っぽい眼差しに囚われて戸惑っていると、新もギシリとベッドを揺らして乗り上がって来た。
「そうだな。動画より、本物泣かせた方が、ずっと良いな。」
そう言って瞳をぎらつかせる新に、俺はもしかして動画で手を打っておいた方が正解だったのではと青褪めた。
****** お知らせ ******
最新作BL 『カワウソの僕、異世界を無双する』公開開始しました♡
カワウソでも、人間でもある僕が、飼い主を踏み台にして異世界をしぶとく生き抜く物語。
『馬』に続き、コツメカワウソの可愛さを皆様に布教します♡笑
ほのぼの…軽いBLになると思いますが、書いているうちにどうなるかはまだ未定です♪一緒にワクワクして下さると嬉しいです♡
俺は目を閉じてふて寝というか、一人反省会をしていたんだけれど、違和感を感じた。いつもなら、叶斗と新が俺に抱きついてきて鬱陶しいのに、新も急に起き上がってベッドから降りた。
俺は薄目を開けて、二人の様子をこっそり見つめた。叶斗が新にスマホを手渡していた。俺は事前の会話を思い出して、思わず新に呼びかけた。
「…新、まさか撮ってないよな?」
俺が起きて見ていたなんて思わなかったんだろう。二人は分かりやすく身体を強張らせて俺を見つめた。
「…岳、起きてたの?」
そう言って叶斗が近づいてきて、俺の側に腰掛けて、疲れ果てて身動き出来ない俺の髪を撫でた。
「もし動画撮ったんなら消して。そうじゃなきゃ、もうお前達と連まないから。」
そう言うと、叶斗はピクリと指を止めてため息をついて言った。
「岳、お願い。電子ロック掛けるから。ね?俺たちだって、なかなか岳とエッチする機会が取れないから、苦肉の策なんだよぉ。本当は毎日でも岳とイチャイチャしたいんだからさ。」
俺は叶斗達の言い分も多少は分かる気がしたものの、とは言え動画で自分のあられもない姿が残るのは別な気がした。
「見せて。内容によるから。」
そう言って手を差し出した俺に、叶斗は諦めた様に新に頷いた。その時、これ以上悪い事は起きないと思った俺は、やっぱり世間知らずだったんだ。部屋の大きなTV画面に、いきなり映し出されたのは、叶斗と俺のいやらしいR18だった。
俺は呆然としてしまった。叶斗の筋肉質の美しい身体はともかく、俺のあんな甘えた様な姿を、自分で自覚するとか耐えられない。
「わー!止めて!ストップ!絶対ダメ!」
プツンと画像が消えて、俺は羞恥心で心臓が爆発寸前だった。すると、起き上がっていた俺を叶斗がぎゅっと抱きしめて言った。
「ああ…、凄い岳。めちゃくちゃ良い匂い。興奮しちゃった?動画を消すのは勿体無いけど、目の前に本物が居るんだから、目に焼き付けることにするよ。」
俺が、叶斗の色っぽい眼差しに囚われて戸惑っていると、新もギシリとベッドを揺らして乗り上がって来た。
「そうだな。動画より、本物泣かせた方が、ずっと良いな。」
そう言って瞳をぎらつかせる新に、俺はもしかして動画で手を打っておいた方が正解だったのではと青褪めた。
****** お知らせ ******
最新作BL 『カワウソの僕、異世界を無双する』公開開始しました♡
カワウソでも、人間でもある僕が、飼い主を踏み台にして異世界をしぶとく生き抜く物語。
『馬』に続き、コツメカワウソの可愛さを皆様に布教します♡笑
ほのぼの…軽いBLになると思いますが、書いているうちにどうなるかはまだ未定です♪一緒にワクワクして下さると嬉しいです♡
48
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~
水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。
アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。
氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。
「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」
辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。
これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる