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番を持ってるΩです
朝のルーティーン
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「叶斗ぉ~?先行くよ。」
マンションの奥へ声を掛けると、叶斗が制服のジャケットを羽織りながら慌ただしく玄関に出てきた。俺はニヤリと笑うと無情にも重い玄関扉を閉めて共用廊下を歩き出した。
ガチャンと大きな音を立ててから電子音がピッと鳴って、情けない声で俺の名前を呼びながら叶斗が隣に並んだ。すかさず手を繋いでくるのが叶斗らしいと言えばそうだ。
「岳は大事な番に塩対応過ぎない?」
口を尖らせて文句を言う叶斗を睨みつけて、俺はエレベーターボタンを押した。
「お前は髪に時間かけ過ぎなんだって。男なんだから手櫛で良いだろ?あんまり決めると、余計な奴らがお前の事好きになるかもしれないし。」
エレベーターに乗り込んだ叶斗が、繋いだ俺の手に唇を当ててうっとりとした眼差しで言った。
「はぁ、岳の独占欲も悪く無いけど、何か急にこうキャラが変わると俺もついていけないって言うか、戸惑うなぁ。嬉しいけどさ。」
俺は肩をすくめて叶斗をエレベーターの壁際に追い詰めると、唇を触れる瞬間まで近寄って囁いた。
「自分のものは大事にする主義だからさ。あんまりカッコいいと余計な虫が付くじゃん?」
叶斗が俺に唇をつける前に開いたエレベーターの扉からさっさと歩き出して、欲求不満顔の叶斗を盗み見た。ふふ、分かりやすくてほんと可愛い奴。
気を逸らしたいのか、叶斗が俺に尋ねてきた。
「新は言ってた通り、朝イチで出掛けたの?」
俺は肩をすくめて、駅前の高校までのバス乗り場へと足を向けた。
「ああ、なんかとんでも無く早い時間に出て行った気がする。俺もちょっと時間見なかったし。高井家の後継者は色々あるみたいだね。俺も週末実家に戻って山駆けしたいな。最近あの空気に触れてないから身体の中が淀んでる気がして。皆で行かない?」
叶斗は眉を顰めて考え込みながら、バスのステップに足を掛けて言った。
「あー、結構しんどいんだよな。て言うか受験生が怪我したらヤバいじゃん。岳は推薦決まったから良いだろうけど、俺は統一試験も受けるからね?まじで岳が名門の名京大学の推薦取ったからさ、俺本気出さないとヤバいのよ。」
俺はバランスの良い叶斗の後ろ姿を眺めながら口を尖らせた。
「何言ってんだか。楽勝な癖に。ま、叶斗もたまには本気出したほうが良いかもね。新はああ見えて要領が良いからさ、置いてかれるぞ?」
叶斗の後を進みながら後ろの席目指して歩いて行くと、乗車してる一般人や同じ高校の生徒が見ないふりして俺たちを見るのを感じる。それは俺がΩだと言う眼差しというよりは、物珍しい番を見る視線の様な気がした。
俺たちが番った事はすっかり有名になっていた。高校生で番うのもセンセーショナルだったし、一人のΩに3人のアルファもそうだし、なんと言ってもその中の一人が有名人の灰原さんというのも大きい。
高校では俺たちがどうなるのかと固唾を飲んで見守っていた生徒たちが、その思いもしなかった結果で随分びっくりした様だった。勿論相変わらず口の軽い相川が簡単にそこら辺を教えてくれたんだけどな。
「俺はマジで殺し合いが起きるんじゃ無いかって思ってたんだよ。大沢と高井の東の奪い合いでさ。良かったよ、東が特殊なタイプで。でもまさかグレイ企画の若き風雲児、灰原社長まで番にしちゃうとかほんとびっくりしたよ。俺さ、お前とは一生友達だからな?な?」
そう言って、ゲスい笑みを浮かべてゴマをする相川に思わず笑いが止まらなかったのはしょうがないよな。まぁ相川の場合、結構な率で本気っぽいけどな。
マンションの奥へ声を掛けると、叶斗が制服のジャケットを羽織りながら慌ただしく玄関に出てきた。俺はニヤリと笑うと無情にも重い玄関扉を閉めて共用廊下を歩き出した。
ガチャンと大きな音を立ててから電子音がピッと鳴って、情けない声で俺の名前を呼びながら叶斗が隣に並んだ。すかさず手を繋いでくるのが叶斗らしいと言えばそうだ。
「岳は大事な番に塩対応過ぎない?」
口を尖らせて文句を言う叶斗を睨みつけて、俺はエレベーターボタンを押した。
「お前は髪に時間かけ過ぎなんだって。男なんだから手櫛で良いだろ?あんまり決めると、余計な奴らがお前の事好きになるかもしれないし。」
エレベーターに乗り込んだ叶斗が、繋いだ俺の手に唇を当ててうっとりとした眼差しで言った。
「はぁ、岳の独占欲も悪く無いけど、何か急にこうキャラが変わると俺もついていけないって言うか、戸惑うなぁ。嬉しいけどさ。」
俺は肩をすくめて叶斗をエレベーターの壁際に追い詰めると、唇を触れる瞬間まで近寄って囁いた。
「自分のものは大事にする主義だからさ。あんまりカッコいいと余計な虫が付くじゃん?」
叶斗が俺に唇をつける前に開いたエレベーターの扉からさっさと歩き出して、欲求不満顔の叶斗を盗み見た。ふふ、分かりやすくてほんと可愛い奴。
気を逸らしたいのか、叶斗が俺に尋ねてきた。
「新は言ってた通り、朝イチで出掛けたの?」
俺は肩をすくめて、駅前の高校までのバス乗り場へと足を向けた。
「ああ、なんかとんでも無く早い時間に出て行った気がする。俺もちょっと時間見なかったし。高井家の後継者は色々あるみたいだね。俺も週末実家に戻って山駆けしたいな。最近あの空気に触れてないから身体の中が淀んでる気がして。皆で行かない?」
叶斗は眉を顰めて考え込みながら、バスのステップに足を掛けて言った。
「あー、結構しんどいんだよな。て言うか受験生が怪我したらヤバいじゃん。岳は推薦決まったから良いだろうけど、俺は統一試験も受けるからね?まじで岳が名門の名京大学の推薦取ったからさ、俺本気出さないとヤバいのよ。」
俺はバランスの良い叶斗の後ろ姿を眺めながら口を尖らせた。
「何言ってんだか。楽勝な癖に。ま、叶斗もたまには本気出したほうが良いかもね。新はああ見えて要領が良いからさ、置いてかれるぞ?」
叶斗の後を進みながら後ろの席目指して歩いて行くと、乗車してる一般人や同じ高校の生徒が見ないふりして俺たちを見るのを感じる。それは俺がΩだと言う眼差しというよりは、物珍しい番を見る視線の様な気がした。
俺たちが番った事はすっかり有名になっていた。高校生で番うのもセンセーショナルだったし、一人のΩに3人のアルファもそうだし、なんと言ってもその中の一人が有名人の灰原さんというのも大きい。
高校では俺たちがどうなるのかと固唾を飲んで見守っていた生徒たちが、その思いもしなかった結果で随分びっくりした様だった。勿論相変わらず口の軽い相川が簡単にそこら辺を教えてくれたんだけどな。
「俺はマジで殺し合いが起きるんじゃ無いかって思ってたんだよ。大沢と高井の東の奪い合いでさ。良かったよ、東が特殊なタイプで。でもまさかグレイ企画の若き風雲児、灰原社長まで番にしちゃうとかほんとびっくりしたよ。俺さ、お前とは一生友達だからな?な?」
そう言って、ゲスい笑みを浮かべてゴマをする相川に思わず笑いが止まらなかったのはしょうがないよな。まぁ相川の場合、結構な率で本気っぽいけどな。
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