その実を食べろ!〜全ての望みを叶えるスキルの実。

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第三部 新たなる問題

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ー 3年後、不思議な女の子


私も30歳の大台になった、しかし見てくれは14・5歳かよく見て16・7歳くらいの見た目。
違ったのは女神のご褒美か胸が成長したくらい。
皆は
「いつまでも若々しくて羨ましいですね。」
と言うけど、歳相応と言うかもう少し大人の女性の雰囲気を、と考えていたが無い物ねだりをするのは諦めました。

そんな私が気晴らしに魔物裏と呼ばれる森に魔物を狩りに出掛けていたが少しばかり異変を感じていた。
魔物が強く多くなった気がするのです。

「昔から魔物が多く強くなるのは、魔物を統べるものが出現した証と言われている。つまりは「魔王」である。」
そんな話の一節を思い出しながら人前では口にせず「フラグ」を立てるのは控えているのです。

そして今目の前に「頭に角のある女の子」がいる。
この子の周りに魔物が集まり、それに驚き恐れていたのを見つけて保護している状況なのだ。

「もう怖がらなくていいよ。魔物はいなくなったし、必要なら家に送って行くけど家わかる?」
と聞くと首を横に振りながら
「家はないの」
と答える
「それならお父さんやお母さんは?他に一緒にいた人でもいいけど。」
と聞くも同じく首を横に振り
「居ない。・・私は一人ぼっち。」
と答えた。
「分かったは、それならお姉さんとこに来る?」
女の子は私をじっと見ると、コクンと頭を下げた。


ー 新たなる問題


女の子の名は、「ない」と答えたので、
「どんな名前がいい?可愛いとか、強そうとか色々あるよね。」
「私分かんないから、セシルお姉さんが決めて。」
「分かったわ。・・・クリスタル・・クリスティー・・決めた貴方の名はクリスティーナよ」
「クリスティーナ・・うんいい名ね。ありがとう。」
と言う事でなが決まったが、私が彼女のステータスを確認すると

[ クリスティーナ  13歳  女   魔王の卵  レベル1 ]

と表示されていた、
「この子は魔王候補なのだ」
と気づいた。

卵がいくつあるのかは分からないが、私はこの魔王の卵である彼女を育てようと決めた。

その為に私は彼女を私の養女として国王に報告して認可を受けた。
クリスティーナ=アラガミ伯爵家養女となった彼女は、それからそれなりの教養と振る舞いを覚えることになる。

今までは森の中で隠れて暮らしていたが、これからは街中で伸び伸びと生きていくのである。

彼女はとても賢かった、文字の読み書きも半年で覚えよく本を読む様になり、貴族の令嬢としての教養や振る舞いも1年もすると他の令嬢とも遜色ないほどに良くなった。

こうなると私との縁を結びたい貴族などがクリスティーナに婚約話を持ちかけてくる。
しかし彼女も長命種のようなので
「同じ時を生きれるものでなければ論外です。」
と断っていた。

すると精霊種と呼ばれるもの達がクリスティーナを見に来るようになったが、皆理由もわからない恐れを抱きそれ以降姿を見せなくなった。
彼女のスキルに
「威圧」や「統べる者」
と言うものがるのがその原因だろうが、都合がいいので何も言わずにおいた。
最近彼女にも友達ができた。


ノート=デカント男爵の娘、カーリー=デカント12歳だ。
デカントは私が貴族になってすぐに代官と任命したデカント兄妹の兄側の子だ。
妹はまだ独身でいるので、老けるのはかわいそうなので
「ある程度不老」
と言う果実を実らせて食べさせたら、私と同じくらいの感じで若い。
「わたくし一生セシル様のそばに仕えますわ。」
と言うんだもの。

カーリー嬢はなかなか賢い子で、クリスティーナとも話が合うようでいい友達関係だ。
今度デカントが男爵から子爵に叙爵するので釣り合いも悪くない。
幼い頃からの親友は大切だと良くお互いの屋敷にお泊まりしているようだ。


ーー ダンジョンの多発現


魔物の発生や凶暴化がなんとか収まりつつある中、別の問題が発生し始めた。
森の中にダンジョンが幾つも発現したのだ。
文献にもこのような状況が残っていた、いずれも魔王誕生の前触れだ。
しかしクリスティーナは全く変わっていない、とすると別の卵が孵るのか?

私はダンジョン攻略を孤児院出身の冒険者に依頼した。
彼らは既に高ランクの冒険者として活躍しているからだ。
一つのダンジョンに5パーティーづつ、私の作った装備と武器を持たせて踏破を依頼。
それから3ヶ月目に早くも一つのダンジョンが踏破された。
その後は数ヶ月単位で踏破の報告が来るようになった。
「順調のようね。」
とほくそ笑む私。

見つけたダンジョン7つ、踏破されたのが5つ、もう直ぐが1つで残り一つが問題あるダンジョン。
ダンジョンはある法則で作られている。
同じ系統の魔物や罠が多く、階層ごとに強くなる。
しかし問題のダンジョンは、転移魔法の罠があるダンジョンでパーティーが分断され何処まで階層があるかえさえ分からない。
10階層ごとに階層主がおり、死霊系や毒などの状態異常の魔物が多い。

そこで私は単独踏破に挑戦することにした。
食料と装備を整えて、挑戦したのがダンジョン発見後1年のこと。
「みんな行ってくるね。」
と言葉を残して私はダンジョンの入り口に入る。


ー ダンジョン攻略


20階層主まで問題なく進んだ、35階層までは情報がある。
軽くダンジョン内で食事を済ませると、私は装備を点検して進み始める。

30階層を抜けると罠が巧妙になり、危険度が増すが私には関係のない話。
「罠看破」
「魔法無効」
と言うスキルを使い散歩するが如く進んでいく。

初の40階層、重厚な扉がこの階層主の強さを物語る。
「ギーッ、バタン!」
中に入り扉が閉まると階層主が現れる。
髑髏がマントと王冠を被ってる、ノンライフキングと言う魔物のようだ。
じっと私を見るノンライフキング、カタカタと音を立てる骸骨面。
即死魔法を発動しようと魔力を練り始めたので、魔力を消して邪魔をする。
何度目かの邪魔で頭に来たのか、物理攻撃を仕掛けてきた。
それも私に対しては無駄だ、近づくノンフライキングをそのまま拘束して魔法と物理で叩きまくると、あっという間に魔石を残して消えてしまった。
「たわいもないわね。」
と言いつつ魔石を拾い次に進む、その日は55階層まで進み野営する。

ダンジョン内の野営は、階層主の部屋で階層主を倒してから休むのがセオリーだが、私は好きなところに結界を張り休むのだ。

気持ちも新たに翌日ダンジョンを攻略して行くと、70階層で今までとは違う扉を見つける。
「ダンジョンボスかな」
と思いながら扉を開けて中に入るとそこには
「ドラゴンゾンビね」
ドラゴンがいた。
腐れかけた身体は攻撃を受けると崩れニオイを放つ、見た目もキツい。

「虫唾が走るわ。これは焼却ね。」
と言いながら私は
「煉獄業火」
と炎系の最上位浄化の力もある炎を使う。
「ガガガガガーッ!」
苦しむように声を上げて燃えだすドラゴンゾンビ、消えるのに20分ほどかかった。
燃えカスに大きな魔石が一つ、すると奥の扉が開きダンジョンコアが姿を見せた。
ダンジョンコアの部屋には卵が一つ、鑑定すると
「魔王の配下の卵」
とある、ダンジョンは魔王の配下の存在でできていたようだ、すると魔王自体は何処に?
やっぱりクリスティーナが魔王かな?

そんなことを考えながらダンジョンを出る。


ーー 魔王誕生?

ダンジョンが全て踏破されて後、森の異変がまた報告された。
「魔物が凶暴化しています。数も多くスタンピードの恐れすらあります。」
と言うもの。

私は森の半分を囲むほどの防壁を作り溢れ出す魔物を誘導することにした。
不毛の大地側だ、撃ち漏らしても魔物自体が生き残ることが難しい場所だ。
そしてスタンピードが起こった。

その数10万といわれた魔物は気が狂ったように前へ前へと進んだ。
私が待つジョーロの先に、魔法を放つと数百単位で魔物が命を落とす。
溢れた魔物は女神の五指らが片付ける。

2日かかって10万もの魔物が掃討された、残るは魔石や素材ばかり。
暫く魔物関連の素材は値が下がるだろう。
そして最後に大物が一つ現れた。

鑑定すると「第二の魔王」とある、巨人のような姿に尻尾と角が特徴的だ。
スキルは魔法に特化しているが、ステータス自体凶暴だ。


ーー 魔王とおの対決


「こいつを倒しておく必要があるみたいね。」
私は、まだ名のない魔王に対峙する。
「ウオオオオー!」
コイツは言葉を話せない、まだ知能が未発達のようだ。
力押しの攻撃ばかりを仕掛けてくる魔王、流石にコイツ相手ではこの世界の人は全く歯が立たない可能性があった。

魔王の魔力が底をつき始めた頃に私は、手足を切り飛ばしさらに魔力を使わせる。
手足の再生すらままならなくなったところで、雷撃を撃ち続ける。
身体から煙を吹き出しながら魔王は次第に小さくなり、最後はただの魔石へと変わり滅んだ。
魔王の脅威がなくなったことを確認した私は、報告がてら国王に謁見した。

「良くぞ世界の危機を救ってくれた。ワシはその方の功績に報いる物を持たないが、せめてもの褒賞に。侯爵への授爵と魔の森の権利を与えよう。」
と頭を下げながら言葉と態度を示した。

その後家に帰りクリスティーナのステータスを確認すると、「魔王の卵」の称号が消えてセシルの娘に変わっていた。
これで魔王問題は解決のようだ。

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