270 / 277
第270話 罠
しおりを挟む
俺は再び一人でねーさん達に倒されたあの行き止まりの路地へと向かった。
彼女達が今もそこにいるとは限らない。
だけど、俺はねーさんがそこにいると確信していた。
このイベントの戦略は大きく分けて二つだ。
有利な地形に潜んで獲物を待つ「待機型」と、スターと敵を求めて積極的に動き回る「巡回型」。
前者は有利な場所で戦える反面、相手が来なければ戦えずスターも拾えない。後者は戦闘と獲得の機会が増えるが、不利な地形で戦うリスクを抱える。
ねーさんとミコトさんが本来の役割であるタンク&ヒーラーなら第三の作戦――移動しながらスターを拾い、接敵を避ける生存戦略を取っただろう。
だが今の二人は違う。タンク&アタッカー――何でもできる構成だ。
普通の奴なら、二人の取る戦略を読み取るのは難しい。
だけど俺は知っている。
ミコトさんの「神降ろし」は効果時間に限りのあるステータス強化スキルであることを。時間切れになれば、彼女はヒーラーに戻ってしまう。
つまり――逃げられたら終わり。時間稼ぎをされたら、彼女達の戦略は崩壊する。
だからこそ二人は、敵を誘い込んで逃げ道を奪う「挟み撃ち」を狙うに違いない。
ねーさんが「挑発」でターゲットを固定し、その背後からミコトさんが拳を叩き込む――あれは二人にとって最も強力な勝ち筋だ。
そしてそれを実行するのに、あの路地は最適だった。
囮のねーさんが行き止まりへ誘導し、隠れていたミコトさんが唯一の出口を塞ぐ――俺相手に成功した以上、彼女達は次の獲物もそこで狙っている。
そう確信して歩みを進めた瞬間――
「……あっ」
「……あっ」
角を曲がったところで、ちょうど一人でいたねーさんと鉢合わせた。
ねーさんは俺を見るなり、すぐさま踵を返して猛ダッシュする。
――だよな。
追いかけたくなる心理を突いた、典型的な誘導。
追う側は妙に優位だと錯覚しやすく、罠を疑いにくい。
前回の俺は、ねーさんが偶然スターを拾っていたこともあって警戒心ゼロだったが……今ならわかる。
追いつけそうで追いつけない速度、曲がり角の使い方――全部考えられている。
こういうのはミコトさんの策じゃない。間違いなくねーさんの策だ。
普段は勢い任せなのに、こういうところだけ妙に冴えている。
「待てっ、ねーさん! 今度こそ倒してやる!」
ここはバカを演じておく。
二度も同じ手に引っかかるのは普通ありえない。
だから少し大げさに、何も考えていない風を装っておく。
――ねーさんならきっと違和感に気づいているだろう。だけど、それでもなお、そのうえで俺を攻略しようと考えるのがねーさんという人だ。
案の定、前と全く同じルートで、俺は再びあの行き止まりの路地へ誘い込まれる。
そして今度も、背後からミコトさんが現れた。
隠れ場所を探しながらねーさんを追いかけていたが――まったく見つけられなかった。裏路地で遮蔽物が多いこの地形は、姿を隠しておくのに最適ってわけだ。ねーさんはこの街を熟知している――それがよくわかる。
「ショウさんらしくないですね。二度も同じ手に引っかかるなんて」
少し落胆したようなミコトさんの声が背後から届く。
……俺のこと、そんなに評価してくれてたのか。
だが、振り返らない。
俺はねーさんだけを正面に捉え、包丁を構え続けた。
「何か策があると思ったんだけど……買いかぶりだったみたいだね。――スキル『挑発』!」
【フィジェットはショウに挑発を使った】
これでターゲット変更は不可能。
ねーさんは勝ちを確信しているのか、余裕の笑みを浮かべている。
「どうした、自慢の料理スキルは? 私の神聖守護盾を警戒してるのかい?」
スキルに続いて、今度は言葉での挑発が飛んできた。
だが俺は包丁を握った右手を微動だにさせない。
「――諦めたのかい? まあいい。ミコト、ショウに引導を渡してやれ!」
「……ショウさん、ごめなさい。全力で行かせてもらいます。――神降ろし!」
【ミコトは神降ろしを使用した】
強化されたミコトさんが、後ろから俺に駆け寄り、ワンツーで拳を叩き込む。
【ミコトの攻撃 ショウに122ダメージ】
【ミコトの攻撃 ショウに120ダメージ】
背中に衝撃が走り、ダメージ表示が流れるが、俺は焦らずにスキルを使う。
【ショウはヒール・大を使った】
【ショウの体力が240回復】
その瞬間、ねーさんの瞳が大きく揺れた。
後ろからは驚きに満ちたミコトさんの声が響く。
「うそ……!? 『狂気の仮面』使用中は、攻撃スキル以外は使えないはずです!」
想定通りの反応で気持ちがいい。
俺は上半身だけ振り向き、ミコトさんに顔を向ける。
「――そうだね。『狂気の仮面』を被っていればね」
彼女にはニヤつきそうになる俺の唇がきっと見えているだろう。仮面を被っていれば見えるはずのないその唇が。
「――えっ!? 仮面をつけていない!?」
ミコトさんの顔が驚きに染まる。
「仮面!? そういえば――!」
ねーさんも、ようやく気づいたようだ。戦闘態勢に入ってもまだ俺が「狂気の仮面」を装備してなかったことに。
俺があの仮面を身に着けるのは、戦闘時のみ。中二病っぽいと思われるのがいやで、普段は決して身に着けていない。だから、数回しか一緒に戦ったことのないねーさんは、つい見逃してしまったってわけだ。
これがミコトさんだったらきっとすぐに気づいただろう。だから、彼女には顔を向けないように注意していた。
「でも、回復できるからってどうだって言うんだい! 倒されるまでの時間が多少伸びただけ――」
ねーさんが言い終わる前に、四人目のプレイヤーの声が響く。
「零の嘆き!」
【ミコトにダメージ340】
眩い魔力の一閃がミコトさんを撃ち抜き、体力が大きく削れた。
ミコトさんの後方――そこに右手を掲げて立つルシフェルの姿があった。
――ねーさん、ミコトさん、さっきのリベンジをさせてもらうぜ!
彼女達が今もそこにいるとは限らない。
だけど、俺はねーさんがそこにいると確信していた。
このイベントの戦略は大きく分けて二つだ。
有利な地形に潜んで獲物を待つ「待機型」と、スターと敵を求めて積極的に動き回る「巡回型」。
前者は有利な場所で戦える反面、相手が来なければ戦えずスターも拾えない。後者は戦闘と獲得の機会が増えるが、不利な地形で戦うリスクを抱える。
ねーさんとミコトさんが本来の役割であるタンク&ヒーラーなら第三の作戦――移動しながらスターを拾い、接敵を避ける生存戦略を取っただろう。
だが今の二人は違う。タンク&アタッカー――何でもできる構成だ。
普通の奴なら、二人の取る戦略を読み取るのは難しい。
だけど俺は知っている。
ミコトさんの「神降ろし」は効果時間に限りのあるステータス強化スキルであることを。時間切れになれば、彼女はヒーラーに戻ってしまう。
つまり――逃げられたら終わり。時間稼ぎをされたら、彼女達の戦略は崩壊する。
だからこそ二人は、敵を誘い込んで逃げ道を奪う「挟み撃ち」を狙うに違いない。
ねーさんが「挑発」でターゲットを固定し、その背後からミコトさんが拳を叩き込む――あれは二人にとって最も強力な勝ち筋だ。
そしてそれを実行するのに、あの路地は最適だった。
囮のねーさんが行き止まりへ誘導し、隠れていたミコトさんが唯一の出口を塞ぐ――俺相手に成功した以上、彼女達は次の獲物もそこで狙っている。
そう確信して歩みを進めた瞬間――
「……あっ」
「……あっ」
角を曲がったところで、ちょうど一人でいたねーさんと鉢合わせた。
ねーさんは俺を見るなり、すぐさま踵を返して猛ダッシュする。
――だよな。
追いかけたくなる心理を突いた、典型的な誘導。
追う側は妙に優位だと錯覚しやすく、罠を疑いにくい。
前回の俺は、ねーさんが偶然スターを拾っていたこともあって警戒心ゼロだったが……今ならわかる。
追いつけそうで追いつけない速度、曲がり角の使い方――全部考えられている。
こういうのはミコトさんの策じゃない。間違いなくねーさんの策だ。
普段は勢い任せなのに、こういうところだけ妙に冴えている。
「待てっ、ねーさん! 今度こそ倒してやる!」
ここはバカを演じておく。
二度も同じ手に引っかかるのは普通ありえない。
だから少し大げさに、何も考えていない風を装っておく。
――ねーさんならきっと違和感に気づいているだろう。だけど、それでもなお、そのうえで俺を攻略しようと考えるのがねーさんという人だ。
案の定、前と全く同じルートで、俺は再びあの行き止まりの路地へ誘い込まれる。
そして今度も、背後からミコトさんが現れた。
隠れ場所を探しながらねーさんを追いかけていたが――まったく見つけられなかった。裏路地で遮蔽物が多いこの地形は、姿を隠しておくのに最適ってわけだ。ねーさんはこの街を熟知している――それがよくわかる。
「ショウさんらしくないですね。二度も同じ手に引っかかるなんて」
少し落胆したようなミコトさんの声が背後から届く。
……俺のこと、そんなに評価してくれてたのか。
だが、振り返らない。
俺はねーさんだけを正面に捉え、包丁を構え続けた。
「何か策があると思ったんだけど……買いかぶりだったみたいだね。――スキル『挑発』!」
【フィジェットはショウに挑発を使った】
これでターゲット変更は不可能。
ねーさんは勝ちを確信しているのか、余裕の笑みを浮かべている。
「どうした、自慢の料理スキルは? 私の神聖守護盾を警戒してるのかい?」
スキルに続いて、今度は言葉での挑発が飛んできた。
だが俺は包丁を握った右手を微動だにさせない。
「――諦めたのかい? まあいい。ミコト、ショウに引導を渡してやれ!」
「……ショウさん、ごめなさい。全力で行かせてもらいます。――神降ろし!」
【ミコトは神降ろしを使用した】
強化されたミコトさんが、後ろから俺に駆け寄り、ワンツーで拳を叩き込む。
【ミコトの攻撃 ショウに122ダメージ】
【ミコトの攻撃 ショウに120ダメージ】
背中に衝撃が走り、ダメージ表示が流れるが、俺は焦らずにスキルを使う。
【ショウはヒール・大を使った】
【ショウの体力が240回復】
その瞬間、ねーさんの瞳が大きく揺れた。
後ろからは驚きに満ちたミコトさんの声が響く。
「うそ……!? 『狂気の仮面』使用中は、攻撃スキル以外は使えないはずです!」
想定通りの反応で気持ちがいい。
俺は上半身だけ振り向き、ミコトさんに顔を向ける。
「――そうだね。『狂気の仮面』を被っていればね」
彼女にはニヤつきそうになる俺の唇がきっと見えているだろう。仮面を被っていれば見えるはずのないその唇が。
「――えっ!? 仮面をつけていない!?」
ミコトさんの顔が驚きに染まる。
「仮面!? そういえば――!」
ねーさんも、ようやく気づいたようだ。戦闘態勢に入ってもまだ俺が「狂気の仮面」を装備してなかったことに。
俺があの仮面を身に着けるのは、戦闘時のみ。中二病っぽいと思われるのがいやで、普段は決して身に着けていない。だから、数回しか一緒に戦ったことのないねーさんは、つい見逃してしまったってわけだ。
これがミコトさんだったらきっとすぐに気づいただろう。だから、彼女には顔を向けないように注意していた。
「でも、回復できるからってどうだって言うんだい! 倒されるまでの時間が多少伸びただけ――」
ねーさんが言い終わる前に、四人目のプレイヤーの声が響く。
「零の嘆き!」
【ミコトにダメージ340】
眩い魔力の一閃がミコトさんを撃ち抜き、体力が大きく削れた。
ミコトさんの後方――そこに右手を掲げて立つルシフェルの姿があった。
――ねーさん、ミコトさん、さっきのリベンジをさせてもらうぜ!
11
あなたにおすすめの小説
国を追放された魔導士の俺。他国の王女から軍師になってくれと頼まれたから、伝説級の女暗殺者と女騎士を仲間にして国を救います。
グミ食べたい
ファンタジー
かつて「緑の公国」で英雄と称された若き魔導士キッド。しかし、権謀術数渦巻く宮廷の陰謀により、彼はすべてを奪われ、国を追放されることとなる。それから二年――彼は山奥に身を潜め、己の才を封じて静かに生きていた。
だが、その平穏は、一人の少女の訪れによって破られる。
「キッド様、どうかそのお力で我が国を救ってください!」
現れたのは、「紺の王国」の若き王女ルルー。迫りくる滅亡の危機に抗うため、彼女は最後の希望としてキッドを頼り、軍師としての助力を求めてきたのだった。
かつて忠誠を誓った国に裏切られ、すべてを失ったキッドは、王族や貴族の争いに関わることを拒む。しかし、何度断られても諦めず、必死に懇願するルルーの純粋な信念と覚悟が、彼の凍りついた時間を再び動かしていく。
――俺にはまだ、戦う理由があるのかもしれない。
やがてキッドは決意する。軍師として戦場に舞い戻り、知略と魔法を尽くして、この小さな王女を救うことを。
だが、「紺の王国」は周囲を強大な国家に囲まれた小国。隣国「紫の王国」は侵略の機をうかがい、かつてキッドを追放した「緑の公国」は彼を取り戻そうと画策する。そして、最大の脅威は、圧倒的な軍事力を誇る「黒の帝国」。その影はすでに、紺の王国の目前に迫っていた。
絶望的な状況の中、キッドはかつて敵として刃を交えた伝説の女暗殺者、共に戦った誇り高き女騎士、そして王女ルルーの力を借りて、立ち向かう。
兵力差は歴然、それでも彼は諦めない。知力と魔法を武器に、わずかな希望を手繰り寄せていく。
これは、戦場を駆ける軍師と、彼を支える三人の女性たちが織りなす壮絶な戦記。
覇権を争う群雄割拠の世界で、仲間と共に生き抜く物語。
命を賭けた戦いの果てに、キッドが選ぶ未来とは――?
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
Gランク冒険者のレベル無双〜好き勝手に生きていたら各方面から敵認定されました〜
2nd kanta
ファンタジー
愛する可愛い奥様達の為、俺は理不尽と戦います。
人違いで刺された俺は死ぬ間際に、得体の知れない何者かに異世界に飛ばされた。
そこは、テンプレの勇者召喚の場だった。
しかし召喚された俺の腹にはドスが刺さったままだった。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
【収納】スキルでダンジョン無双 ~地味スキルと馬鹿にされた窓際サラリーマン、実はアイテム無限収納&即時出し入れ可能で最強探索者になる~
夏見ナイ
ファンタジー
佐藤健太、32歳。会社ではリストラ寸前の窓際サラリーマン。彼は人生逆転を賭け『探索者』になるも、与えられたのは戦闘に役立たない地味スキル【無限収納】だった。
「倉庫番がお似合いだ」と馬鹿にされ、初ダンジョンでは荷物持ちとして追放される始末。
だが彼は気づいてしまう。このスキルが、思考一つでアイテムや武器を無限に取り出し、敵の魔法すら『収納』できる規格外のチート能力であることに!
サラリーマン時代の知恵と誰も思いつかない応用力で、地味スキルは最強スキルへと変貌する。訳ありの美少女剣士や仲間と共に、不遇だった男の痛快な成り上がり無双が今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる