ハズレ職業の料理人で始まった俺のVR冒険記、気づけば最強アタッカーに!ついでに、女の子とVチューバー始めました

グミ食べたい

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第46話 ドラゴンスレイヤー

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 心の底から思い切り叫んだ俺の元へ、クマサンが駆け寄ってきた。
 その表情には、普段あまり見せないような晴れやかな笑顔が浮かんでいて、俺もつられて思わず頬が緩んでしまう。

「さすが俺達のリーダーだ。格好良かったぞ」
「……クマサンがずっとターゲットを取り続けてくれたからだよ」

 クマサンの称賛に、思わず照れが込み上げてきた。あの熊野彩さんに、格好良かったと言われたんだと思うと、なんだかむずがゆい。
 とはいえ、俺が攻撃に集中できたのは、タンクとして最高の役目を果たしてくれたクマサンのおかげだ。そのことは疑いようがない。

「……ショウさん、無茶しすぎです。……でも、ありがとうございました」

 座り込んでいたはずのミコトさんが、いつの間にか俺にそばまで来ていた。
 彼女の声は震えているようにも聞こえたが、その瞳には感謝と安堵の色が浮かんでいる。

「ずっとパーティを支え続けてくれたミコトさんを、一人で宿屋に戻らせるわけにはいかないからな」
「……あまり琴線に触れるようなことは言わないでください。ただのフレンドとして見られなくなっちゃうじゃないですか」
「…………?」

 ミコトさんの言葉が少し引っかかるが、この奇跡のような勝利に比べれば気にするほどのことではないだろう。とにかく、これで4人揃ってこの洞窟を出ることができる。死亡してしまうと、最後に休んだ宿屋かマイルームで復活することになり、その際はパーティを組んでいても一時的に別行動になってしまう。さすがにミコトさんを置いてクエストを進める気はないが、その場合、彼女は一人で俺達との合流を目指さなければならないところだった。一緒に戦った仲間として、ミコトさんをそんな目に遭わせるのは、ちょっと悲しい。

「初めて会った時は頼りなくて逆に心配に思ったくらいだけど、いい男になってきたじゃないか」
「どういう目線での誉め言葉だよ」

 小柄で童顔なメイのキャラクターに似つかわしくない、大人びた女性のような言葉に、俺は思わず苦笑いする。
 でも、この戦いにおける彼女の貢献を忘れていない。
 鍛冶師という戦闘に不向きな職業にもかかわらず、彼女はアタッカーとヒーラーの役割を担い、俺達を支え続けてくれた。さらに、俺が苦労させられたやっかいな尻尾攻撃、テイルスマッシュの予備動作を見抜いたのも彼女だ。あの鋭い観察眼は、間違いなく俺を救ってくれた。
 そして、最後にあの炎の中に飛び込んでまで俺を回復してくれたあの勇気――あの行動がなければ、今こうして4人揃ってこの場に立っていることはなかっただろう。メイは、今回の勝利の陰のMVPといっても過言ではあるまい。
 俺達は、今回のクエストクリアで得る報酬やドロップアイテムで、経済的にプラスになるだろう。しかし、メイだけは間違いなく赤字だ。彼女は戦いの中で大量のアイテムを惜しみなく使い、俺達のために尽くしてくれた。それでも、そのことについて一切触れない。そんな損得を超えた献身こそが、彼女の美徳であり、何よりの魅力だと思う。

 …………ん? そういえば、ドロップアイテムはどうなっている?

 俺は慌てて確認する。

【赤焔竜の宝玉】
【赤焔竜の牙】
【赤焔竜の翼】
【赤焔竜の爪】
【赤焔竜の鱗】
【赤焔竜の鱗】
【赤焔竜の鱗】
【赤焔竜の肉】
【赤焔竜の肉】
【赤焔竜の肉】
【赤焔竜の肉】

 ドロップは素材ばかりで武器や防具の類はなかったが、どれも初めて見る素材ばかりだった。
 インフェルノは、イベントで誰でも戦えるモンスターだから、敢えて素材のみのドロップなのかもしれない。少し残念だが、予想の範囲内でもある。

「素材が色々ドロップしてるけど、どうする? 初見の素材ばかりで、価値や使い方はわからないけど?」

 俺はみんなに意見を求めた。
 肉以外は俺には使いみちがなさそうだが、メイの鍛冶には役立つかもしれない。アイテムを大量消費した分、メイに素材の大半を渡しても、俺はいいと思っている。
 クマサンやミコトさんの性格を考えれば、メイが多めに素材を得たとしても、きっと不公平に感じることはないだろう。

「どうするって、ロットでいいだろ?」

 しかし、一番アイテムを使っていて、一番素材も欲しいと思われるメイが、不思議そうな顔で俺を見てきた。

「いいのか?」
「何がだ? 全員で掴んだ勝利だ。ロットは当然だろ? もっとも、ほかのプレイヤーもどんどんドラゴンに挑んでいくだろうから、すぐに素材は市場に溢れてしまうかもしれないけどな。手に入れたら、値崩れしないうちに売ってしまうのも一つの手だぞ」
「……なるほど」

 確かに、インフェルノは普通のネームドモンスターとは違う。ネームドモンスターは、倒された後一定期間リポップしない。そのため、そのドロップアイテムは高値で取引されることが多い。だが、インフェルノはイベントモンスターだから、多くのプレイヤーに討伐され、素材もすぐに市場に溢れるだろう。
 そう考えると、せっかくドロップしたアイテムも、それほど価値がないような気がして、ちょっと残念な気持ちになる。

「それじゃあ、全員でロットということにするか」
「そうですね」

 メイ自身が自分のアイテム消費について何も言わない以上、俺達が気を遣うのはかえって彼女に対して失礼になる。それがわかっているからこそ、クマサンもミコトさんもロットに賛成した。

 全員平等のロットの結果、俺は「赤焔竜の宝玉」と2つの「赤焔竜の肉」を手に入れた。
 11個のドロップアイテム中、3つゲットは、数としては悪くない。
 しかし、料理人としては肉が2個も手に入ったのは嬉しいものの、価値的にはどう見ても肉が一番低そうだ。メイから多額の借金を抱えている身としては、複雑な気持ちにならざるを得ない。
 とはいえ、もう一つのゲットアイテムには、期待を抱いてしまう。

「赤焔竜の宝玉か……」

 アイテムウィンドウを見ながら、俺はつぶやいた。
 どう考えても、このアイテムがドロップアイテムの中でレア度が高そうだった。
 宝玉系の素材は、ほかのネームドモンスターからもドロップするが、ドロップ率がかなり低い。そのため、たいてい高値で取引されている。
 まだインフェルノを倒したパーティは少ないだろうから、売りに出せば、今ならかなりの高値がつくかもしれない。

「……でも、まぁいいか」

 一瞬、売却を考えたが、その考えはすぐに霧散した。
 時間が経てば経つほど、インフェルノの討伐が進んで素材が市場に溢れ、宝玉の価値は下がっていくだろう。だけど、それでも俺はこの赤焔竜の宝玉を売る気にはなれなかった。
 この宝玉は、4人で必死になってインフェルノを倒した証――そんなふうに思えて、お金には代えられない価値を俺はこのアイテムに感じていた。
 ありがたいことにメイは借金の返済を急かしていない。このくらいの自己満足とも言える我がままは、許されていいだろう。

「それじゃあ、そろそろ砦の隊長のところに報告に戻ろうか」
「そうですね」

 嬉しそうに頷くミコトさんを見て、改めて俺は全員そろってこの聖域から無事に出られることが、どれほど喜ばしいことかを噛みしめた。

 ルーン文字が輝く通路を通り抜けながら、俺達は出口へと歩んでいく。入ってきた時は、どこか不気味に感じたこの輝きも、凱旋となる今は俺達を祝福しているように見えてくる。

「さぁ、出口だ」

 洞窟から一歩外へ踏み出すと、眼前にシステムメッセージが現れた。

【このフィールドから出るとレベル制限が解除されます】
【なお、一度出ると24時間経過するまで再び入ることはできません】
【フィールドから出ますか? はい/いいえ】

 ドラゴンを倒した以上、この聖域に再び入る理由はない。
 俺は迷わず「はい」を選択した。

 一瞬視界がブラックアウトし、再び色を取り戻した時、そこは洞窟の外だった。

【レベルが上がりました】
【ショウのレベルが54になりました】

 思わぬタイミングでのレベルアップに、俺は一瞬戸惑う。
 まだ隊長にインフェルノを倒した報告をしていないし、イベントクリアによる経験値獲得によるものではないだろう。考えられるのは、インフェルノ撃破による経験値だ。通常なら倒した直後にレベルが上がるはずだが、聖域内ではレベル40に制限されていたため、レベルアップが保留されていたのだろう。それが外に出たことで制限が解除され、ようやく俺のレベルが上がったのだと考えられる。

「ショウさん、おめでとうございます」
「ショウにレベルを追いつかれてしまったな」
「早く私とのレベル差を埋めてくれよ」

 パーティメンバーから次々に祝福の言葉を贈られ、俺は少し気恥しくなった。
 ソロプレイが多く、経験値も料理によるものが多いため、俺はパーティを組んだ状態でのレベルアップ経験がそれほど多くない。
 みんなから祝われるなんて、慣れていない。……でも、悪い気分ではない。いや、むしろ心地よさを感じるほどだ。

 俺は自分のステータスを確認する。
 レベルアップに伴い、全体的に能力値が上昇しているが、それに加え、自由に割り振れるボーナスポイントも与えられていた。このゲームでは、極端にステータスを偏らせないよう最低限の能力値は自動で上がるが、その上でプレイヤーに個性を持たせる範囲で自由に振れるボーナスがある。こういった自由度があるシステムを嫌うプレイヤーもいるが、俺はこの仕組みが気に入っている。自由の範囲内での割り振りは、キャラクターの個性を形作る重要な要素だと思うからだ。

 ちなみに、俺はこれまでほとんどのボーナスポイントを「器用さ」に振ってきた。料理の成功度に最も影響するのがこのステータスだからだ。
 今回も迷わず「器用さ」に全振りをした。

「新しいスキルは……覚えていないか……ん?」

 レベルアップと同時に新スキルを覚えることもあるが、今回は何もなかった。
 しかし、ステータスウィンドウを確認していると、見慣れないものに目が留まった。
 今まで「猛き者ハンター」しかなかった称号欄、そこに新たな称号が追加されている。

「……1stファーストドラゴンスレイヤー? なんだこれ?」

 砦の隊長からの話で、新たな称号を得られることはわかっていた。相手がドラゴンということから、それが「ドラゴンスレイヤー」だということも予想していた。
 だけど、前に付いた「1st」という謎の文字に戸惑ってしまう。

 俺が首をかしげているのに気づいたのか、クマサンが心配そうな顔を向けてきた。

「どうかしたのか?」
「いや、ステータスを見たら、ドラゴンスレイヤーの称号が増えているんだけど、その前に1stってついてて何だろうって思って――」
「1stドラゴンスレイヤーだって!? 本当か!?」

 俺達の話を聞いていたのか、血相を変えたメイが割って入ってきた。
 彼女の尋常じゃない様子に、俺は思わず後退る。

 なんだ、なんだ!? また何かやらかしてしまったか!?
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