104 / 277
第104話 崩壊の序曲
しおりを挟む
俺の料理スキルはキング・ダモクレスに大きなダメージを与えたが、奴の体力全体からすればそれはわずかなものでしかない。ダモクレスの体力はまだ2/3近くも残っているのだ。
周りのアタッカー達も、ヒーラーを失った動揺の色を隠せていない。
こういう時、最も危険なのは敵ではなく、冷静さを失った自分達自身だ。
「みんな、落ち着け!」
俺は声を張り上げた。
「タンクへのヒールはミコトさんが代わりを務めてくれる! 俺達はダメージを出すことに専念すればいい!」
周りに声を掛けながら、俺は次の料理スキルを放った。包丁が輝き、再びキング・ダモクレスの硬い皮膚を切り裂く。
【ショウの攻撃 キング・ダモクレスにダメージ355】
「蒼天の牙」のギルドメンバーでない俺は、彼らにとって部外者。いくら声を張り上げても説得力は薄いかもしれない。だが、俺の叩き出すこのダメージは嘘をつかない。アタッカー陣から焦りの色が薄くなるのを感じた。そもそもアタッカー陣は誰も欠けていない。火力に関しては問題ないんだ。
回復に関してだって、ミコトさんはタンクパーティに入っていないため、「巫女の祝福」のようなパーティメンバー対象の回復スキルなどを使えない不利さはあるものの、彼女なら使用可能なヒールを的確に使い、そのくらいはカバーしてくれるだろう。もう一人のメインヒーラーであるリュッカも、ミキに近いほどヘイトを溜め込んでいると考えられるが、ミコトさんが彼女をうまくコントロールしてくれればまだ対応は可能だ。
これならまだやれる!――そう思った時だった。
「ターゲットは俺が取る!」
突如、休息を取っていたはずのマテンローが立ち上がり、挑発スキルを発動させた。SPゲージを見ると、たいして回復していない。
「ばかっ! 何やってんだよ!」
俺の叫びは戦場の喧騒にかき消された。そもそも、届いたところで、もはやどうしようもない。
マテンローにしてみれば、ヒーラーのミキが倒されたことに責任を感じたのかもしれない。タンクスイッチが原因の一つなので、彼がそう感じるのは仕方ないとは思う。
だが、ここで一番冷静でなければならないリーダーが感情で動いてしまったのは、明らかにミスだ。ジャックの被ダメージが多いため、ほかのヒーラーにターゲットが向くのを恐れたのかもしれないが、今後のことを考えれば、ここは我慢して十分にSPを回復させておくべきだった。
俺の懸念をよそに、マテンローは挑発系スキルをさらに連発し、ジャックから敵ターゲットを奪ってしまう。こうなっては、今さらジャックに再びタンクスイッチをすればさらに無駄を重ねることになってしまう。
俺は歯ぎしりしながら、再び料理スキルを放った。ギルドメンバー四人だけで戦っていた頃のような連携の感覚を、このユニオンでは感じられないもどかしさ。けれど、今の俺にできることは多くない。手にした包丁に力を込め、キング・ダモクレスの後ろ脚に一撃を叩き込んでいく。
メインヒーラーの一人を失いはしたものの、ミコトさんの適切なカバーもあり、俺達はキング・ダモクレスの体力を減らしていった。
だが、勝利への道はまだ遠い。ダモクレスの体力の残りが半分を切る前に、マテンローのSPが底をついてしまった。休息をすぐに切り上げてしまった影響が出てきた。
「ジャック! もうSPがない! タンクスイッチだ!」
「わかった!」
二度目のタンクスイッチが宣言される。
しかし、スイッチは一瞬で済むわけではない。マテンローはしばらくの間、キング・ダモクレスの強烈な攻撃を受け続け、ようやくターゲットをジャックに移すことができた。マテンローは自分にターゲットが戻らないのを確認し、その場を離れて休息に入る。
だが、この切り替えがスムーズにいかない背景には、ジャック自身の問題があるかもしれない。彼は味方が稼いでいるヘイトを感知する能力が乏しいように思う。普通の戦闘ではタンクは基本的に一人。タンクはただひたすら自分のヘイトを稼ぎ、敵の注意を引きつければいい。それが経験則だったのだろう。
一方で、アタッカー達は常にタンクのヘイトを意識しながら、自分のダメージ量を調節している。ヘイトはブラインドデータであり、数値として見えるものではないが、ゲームセンスのある者にはそれがまるで視覚的に見えているかのように直感的に理解できるものだ。だが、タンク一筋でやってきたジャックに、その感覚を期待するのは酷なのかもしれない。この極限のHNM戦でそれが露呈したのは、悲劇とも言える状況だった。
それでも今は彼に頼るしかない。
ジャックがキング・ダモクレスの攻撃を受け始める。だが、彼の防御はマテンローほど堅固ではなく、その分ヒーラー達の負担が増していった。ミコトさんが、メインとサブのヒーラー陣と共に懸命に支える。マテンローが戻るまでは我慢の時間だ。
初めて組む他ギルドのヒーラーを相手にするミコトさんが苦労していることは想像に難くない。だけど、アタッカーの俺には、彼女を手助けする方法が何もない。俺にできることがあるとすれば――
「少しでも早くこの戦いを終わらせることだけだ!」
俺は手元の包丁を握り直し、気合を込めた料理スキルを叩き込む。
【ショウの攻撃 キング・ダモクレスにダメージ215】
相変わらず俺の料理スキルは、確かなダメージを与えていく。しかし、この場面でのリスクを忘れるわけにはいかない。ジャックがタンクを務めている間、ダメージを稼ぎすぎれば、俺が敵のターゲットを取ってしまう可能性がある。その場合、振り向いたキング・ダモクレスの一撃は、俺だけでなく周囲のアタッカー達にも大きな被害を与えるだろう。それは、この戦いを崩壊させかねない。
慎重に呼吸を整え、次の一撃を見極める。だが、その瞬間――
【キング・ダモクレスはジャックを睨みつけた】
【ジャックは恐怖し防御力が下がった】
「このタイミングでかよ!」
メッセージログを見た瞬間、俺は思わず吐き捨てた。
「睨みつけ」はノーマルのダモクレスも使ってくる特殊行動の一つだ。やっかいなのはその効果で、睨みつけられた相手は、恐怖のため一定時間防御力が大幅に下がってしまう。抵抗に成功すれば防げるが、一度受けてしまえば時間経過以外に解除手段はない。使ってくることは稀だが、必然的にターゲットになるのはタンクなため、食らうとやっかいこの上ない攻撃だ。
【キング・ダモクレスの攻撃 ジャックにダメージ232】
ジャックの被ダメージが一気に増えていた。
一番の対策はタンクスイッチだが、今のマテンローはSPを使い果たして休息中。代わりにタンクを務めることはできない。ミキが倒された時に休息を中断していなければと、今さらながらに悔やまれる。
だが、このダメージを弱体の効果が切れるまで回復し続ければ、いくらミコトさんがいたとしてもヒーラー達にターゲットが向いてしまうだろう。
だったら、今頼れるのは――
「クマサン!」
「わかってる!」
さっきまで隣にいたクマサンは、俺が声をかけた時にはすでに移動を開始していた。
中央にキング・ダモクレスを置き、12時の方向にジャック、俺達は6時の方向にいたが、クマサンは9時の方向へと移り、スキルを放つ。
【クマサンは挑発をつかった】
一度の挑発でキング・ダモクレスのターゲットは変わらない。
だけど、俺は知っている。ダメージだけではヘイトを稼げないクマサンが、これまでの戦闘で適宜挑発系スキルを用い、敵ヘイトを稼いでいたことを。マテンローとジャックがきっちり仕事をやり終えれば今回の戦いでクマサンに出番はないはずだった。それでも、クマサンは一見無駄と思われる挑発系スキルを使い、こういう時のために備えていたのだ。
【クマサンは陽動をつかった】
キング・ダモクレスが90度向きを変え、クマサンに憎しみを込めて目を向ける。
数度のスキル使用により、クマサンはジャックからターゲットをはぎ取ったのだ。
【キング・ダモクレスの攻撃 クマサンにダメージ175】
アタッカーパーティにいたクマサンには十分な防御バフがかけられていない。おまけに戦闘前の食事の際、俺は防御力アップではなく攻撃アップの食事をクマサンに渡していた。万全のクマサンならもっと被ダメージを抑えられていただろうが、今は仕方がない。
とにかく、この状況を乗り切るため、ジャックからターゲットを引き剥がすのが第一だ。
その役目をこの状況でクマサンはいち早く成し遂げてくれた。仲間として誇らしく思う。
だが、その矢先――
【ジャックは挑発をつかった】
せっかくクマサンがキング・ダモクレスを引き剥がしてくれたというのに、何を血迷ったのか、ジャックが自らターゲットを取り返してしまったのだ。
「何をやってる!?」
「何をやってるんですか!?」
俺とミコトさんは、同時に驚きの声を上げていた。
周りのアタッカー達も、ヒーラーを失った動揺の色を隠せていない。
こういう時、最も危険なのは敵ではなく、冷静さを失った自分達自身だ。
「みんな、落ち着け!」
俺は声を張り上げた。
「タンクへのヒールはミコトさんが代わりを務めてくれる! 俺達はダメージを出すことに専念すればいい!」
周りに声を掛けながら、俺は次の料理スキルを放った。包丁が輝き、再びキング・ダモクレスの硬い皮膚を切り裂く。
【ショウの攻撃 キング・ダモクレスにダメージ355】
「蒼天の牙」のギルドメンバーでない俺は、彼らにとって部外者。いくら声を張り上げても説得力は薄いかもしれない。だが、俺の叩き出すこのダメージは嘘をつかない。アタッカー陣から焦りの色が薄くなるのを感じた。そもそもアタッカー陣は誰も欠けていない。火力に関しては問題ないんだ。
回復に関してだって、ミコトさんはタンクパーティに入っていないため、「巫女の祝福」のようなパーティメンバー対象の回復スキルなどを使えない不利さはあるものの、彼女なら使用可能なヒールを的確に使い、そのくらいはカバーしてくれるだろう。もう一人のメインヒーラーであるリュッカも、ミキに近いほどヘイトを溜め込んでいると考えられるが、ミコトさんが彼女をうまくコントロールしてくれればまだ対応は可能だ。
これならまだやれる!――そう思った時だった。
「ターゲットは俺が取る!」
突如、休息を取っていたはずのマテンローが立ち上がり、挑発スキルを発動させた。SPゲージを見ると、たいして回復していない。
「ばかっ! 何やってんだよ!」
俺の叫びは戦場の喧騒にかき消された。そもそも、届いたところで、もはやどうしようもない。
マテンローにしてみれば、ヒーラーのミキが倒されたことに責任を感じたのかもしれない。タンクスイッチが原因の一つなので、彼がそう感じるのは仕方ないとは思う。
だが、ここで一番冷静でなければならないリーダーが感情で動いてしまったのは、明らかにミスだ。ジャックの被ダメージが多いため、ほかのヒーラーにターゲットが向くのを恐れたのかもしれないが、今後のことを考えれば、ここは我慢して十分にSPを回復させておくべきだった。
俺の懸念をよそに、マテンローは挑発系スキルをさらに連発し、ジャックから敵ターゲットを奪ってしまう。こうなっては、今さらジャックに再びタンクスイッチをすればさらに無駄を重ねることになってしまう。
俺は歯ぎしりしながら、再び料理スキルを放った。ギルドメンバー四人だけで戦っていた頃のような連携の感覚を、このユニオンでは感じられないもどかしさ。けれど、今の俺にできることは多くない。手にした包丁に力を込め、キング・ダモクレスの後ろ脚に一撃を叩き込んでいく。
メインヒーラーの一人を失いはしたものの、ミコトさんの適切なカバーもあり、俺達はキング・ダモクレスの体力を減らしていった。
だが、勝利への道はまだ遠い。ダモクレスの体力の残りが半分を切る前に、マテンローのSPが底をついてしまった。休息をすぐに切り上げてしまった影響が出てきた。
「ジャック! もうSPがない! タンクスイッチだ!」
「わかった!」
二度目のタンクスイッチが宣言される。
しかし、スイッチは一瞬で済むわけではない。マテンローはしばらくの間、キング・ダモクレスの強烈な攻撃を受け続け、ようやくターゲットをジャックに移すことができた。マテンローは自分にターゲットが戻らないのを確認し、その場を離れて休息に入る。
だが、この切り替えがスムーズにいかない背景には、ジャック自身の問題があるかもしれない。彼は味方が稼いでいるヘイトを感知する能力が乏しいように思う。普通の戦闘ではタンクは基本的に一人。タンクはただひたすら自分のヘイトを稼ぎ、敵の注意を引きつければいい。それが経験則だったのだろう。
一方で、アタッカー達は常にタンクのヘイトを意識しながら、自分のダメージ量を調節している。ヘイトはブラインドデータであり、数値として見えるものではないが、ゲームセンスのある者にはそれがまるで視覚的に見えているかのように直感的に理解できるものだ。だが、タンク一筋でやってきたジャックに、その感覚を期待するのは酷なのかもしれない。この極限のHNM戦でそれが露呈したのは、悲劇とも言える状況だった。
それでも今は彼に頼るしかない。
ジャックがキング・ダモクレスの攻撃を受け始める。だが、彼の防御はマテンローほど堅固ではなく、その分ヒーラー達の負担が増していった。ミコトさんが、メインとサブのヒーラー陣と共に懸命に支える。マテンローが戻るまでは我慢の時間だ。
初めて組む他ギルドのヒーラーを相手にするミコトさんが苦労していることは想像に難くない。だけど、アタッカーの俺には、彼女を手助けする方法が何もない。俺にできることがあるとすれば――
「少しでも早くこの戦いを終わらせることだけだ!」
俺は手元の包丁を握り直し、気合を込めた料理スキルを叩き込む。
【ショウの攻撃 キング・ダモクレスにダメージ215】
相変わらず俺の料理スキルは、確かなダメージを与えていく。しかし、この場面でのリスクを忘れるわけにはいかない。ジャックがタンクを務めている間、ダメージを稼ぎすぎれば、俺が敵のターゲットを取ってしまう可能性がある。その場合、振り向いたキング・ダモクレスの一撃は、俺だけでなく周囲のアタッカー達にも大きな被害を与えるだろう。それは、この戦いを崩壊させかねない。
慎重に呼吸を整え、次の一撃を見極める。だが、その瞬間――
【キング・ダモクレスはジャックを睨みつけた】
【ジャックは恐怖し防御力が下がった】
「このタイミングでかよ!」
メッセージログを見た瞬間、俺は思わず吐き捨てた。
「睨みつけ」はノーマルのダモクレスも使ってくる特殊行動の一つだ。やっかいなのはその効果で、睨みつけられた相手は、恐怖のため一定時間防御力が大幅に下がってしまう。抵抗に成功すれば防げるが、一度受けてしまえば時間経過以外に解除手段はない。使ってくることは稀だが、必然的にターゲットになるのはタンクなため、食らうとやっかいこの上ない攻撃だ。
【キング・ダモクレスの攻撃 ジャックにダメージ232】
ジャックの被ダメージが一気に増えていた。
一番の対策はタンクスイッチだが、今のマテンローはSPを使い果たして休息中。代わりにタンクを務めることはできない。ミキが倒された時に休息を中断していなければと、今さらながらに悔やまれる。
だが、このダメージを弱体の効果が切れるまで回復し続ければ、いくらミコトさんがいたとしてもヒーラー達にターゲットが向いてしまうだろう。
だったら、今頼れるのは――
「クマサン!」
「わかってる!」
さっきまで隣にいたクマサンは、俺が声をかけた時にはすでに移動を開始していた。
中央にキング・ダモクレスを置き、12時の方向にジャック、俺達は6時の方向にいたが、クマサンは9時の方向へと移り、スキルを放つ。
【クマサンは挑発をつかった】
一度の挑発でキング・ダモクレスのターゲットは変わらない。
だけど、俺は知っている。ダメージだけではヘイトを稼げないクマサンが、これまでの戦闘で適宜挑発系スキルを用い、敵ヘイトを稼いでいたことを。マテンローとジャックがきっちり仕事をやり終えれば今回の戦いでクマサンに出番はないはずだった。それでも、クマサンは一見無駄と思われる挑発系スキルを使い、こういう時のために備えていたのだ。
【クマサンは陽動をつかった】
キング・ダモクレスが90度向きを変え、クマサンに憎しみを込めて目を向ける。
数度のスキル使用により、クマサンはジャックからターゲットをはぎ取ったのだ。
【キング・ダモクレスの攻撃 クマサンにダメージ175】
アタッカーパーティにいたクマサンには十分な防御バフがかけられていない。おまけに戦闘前の食事の際、俺は防御力アップではなく攻撃アップの食事をクマサンに渡していた。万全のクマサンならもっと被ダメージを抑えられていただろうが、今は仕方がない。
とにかく、この状況を乗り切るため、ジャックからターゲットを引き剥がすのが第一だ。
その役目をこの状況でクマサンはいち早く成し遂げてくれた。仲間として誇らしく思う。
だが、その矢先――
【ジャックは挑発をつかった】
せっかくクマサンがキング・ダモクレスを引き剥がしてくれたというのに、何を血迷ったのか、ジャックが自らターゲットを取り返してしまったのだ。
「何をやってる!?」
「何をやってるんですか!?」
俺とミコトさんは、同時に驚きの声を上げていた。
43
あなたにおすすめの小説
国を追放された魔導士の俺。他国の王女から軍師になってくれと頼まれたから、伝説級の女暗殺者と女騎士を仲間にして国を救います。
グミ食べたい
ファンタジー
かつて「緑の公国」で英雄と称された若き魔導士キッド。しかし、権謀術数渦巻く宮廷の陰謀により、彼はすべてを奪われ、国を追放されることとなる。それから二年――彼は山奥に身を潜め、己の才を封じて静かに生きていた。
だが、その平穏は、一人の少女の訪れによって破られる。
「キッド様、どうかそのお力で我が国を救ってください!」
現れたのは、「紺の王国」の若き王女ルルー。迫りくる滅亡の危機に抗うため、彼女は最後の希望としてキッドを頼り、軍師としての助力を求めてきたのだった。
かつて忠誠を誓った国に裏切られ、すべてを失ったキッドは、王族や貴族の争いに関わることを拒む。しかし、何度断られても諦めず、必死に懇願するルルーの純粋な信念と覚悟が、彼の凍りついた時間を再び動かしていく。
――俺にはまだ、戦う理由があるのかもしれない。
やがてキッドは決意する。軍師として戦場に舞い戻り、知略と魔法を尽くして、この小さな王女を救うことを。
だが、「紺の王国」は周囲を強大な国家に囲まれた小国。隣国「紫の王国」は侵略の機をうかがい、かつてキッドを追放した「緑の公国」は彼を取り戻そうと画策する。そして、最大の脅威は、圧倒的な軍事力を誇る「黒の帝国」。その影はすでに、紺の王国の目前に迫っていた。
絶望的な状況の中、キッドはかつて敵として刃を交えた伝説の女暗殺者、共に戦った誇り高き女騎士、そして王女ルルーの力を借りて、立ち向かう。
兵力差は歴然、それでも彼は諦めない。知力と魔法を武器に、わずかな希望を手繰り寄せていく。
これは、戦場を駆ける軍師と、彼を支える三人の女性たちが織りなす壮絶な戦記。
覇権を争う群雄割拠の世界で、仲間と共に生き抜く物語。
命を賭けた戦いの果てに、キッドが選ぶ未来とは――?
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
Gランク冒険者のレベル無双〜好き勝手に生きていたら各方面から敵認定されました〜
2nd kanta
ファンタジー
愛する可愛い奥様達の為、俺は理不尽と戦います。
人違いで刺された俺は死ぬ間際に、得体の知れない何者かに異世界に飛ばされた。
そこは、テンプレの勇者召喚の場だった。
しかし召喚された俺の腹にはドスが刺さったままだった。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
【収納】スキルでダンジョン無双 ~地味スキルと馬鹿にされた窓際サラリーマン、実はアイテム無限収納&即時出し入れ可能で最強探索者になる~
夏見ナイ
ファンタジー
佐藤健太、32歳。会社ではリストラ寸前の窓際サラリーマン。彼は人生逆転を賭け『探索者』になるも、与えられたのは戦闘に役立たない地味スキル【無限収納】だった。
「倉庫番がお似合いだ」と馬鹿にされ、初ダンジョンでは荷物持ちとして追放される始末。
だが彼は気づいてしまう。このスキルが、思考一つでアイテムや武器を無限に取り出し、敵の魔法すら『収納』できる規格外のチート能力であることに!
サラリーマン時代の知恵と誰も思いつかない応用力で、地味スキルは最強スキルへと変貌する。訳ありの美少女剣士や仲間と共に、不遇だった男の痛快な成り上がり無双が今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる